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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 つらい、第9話。マジでつらい。何がつらいって、渦中にいるのが花園たえさんであるという事実。これ、ボケて逃げられないやつだ。

 正直、まぁ大丈夫やろうとタカをくくっていた部分はある。ダメなものはやっぱりダメだったという現実を突きつける展開、このショックはなんだろう、全然シチュエーションは違うんだけど受け取る印象は初代ラブライブの3話「START:DASH」のときに近い。「どうせアニメだしなんとかなる展開だろ」と思ったら、そうではない空っぽの講堂を突きつけられるっていう。あの時の3人はそれをバネにして頂上へ走り始めるまさに「START」になるわけだが、一周年ライブという節目を迎えられなかったポピパは一体。

 先にポピパ以外の部分でどうしても拾っておきたい要素を確認しておくと、「突然Roseliaが上がってきて演奏を始める文化祭」って超すごいな。いや、この世界のRoseliaは私の知ってるRoseliaとは若干意味が違うが……。とんでもないサプライズだったのは間違いないだろう。日菜のギターを受け取る紗夜さんってのも驚きのシーンだが、それを見て(?)友希那さんが選んだのがデタミネってのもどうかと思う。結局、このデタミネがポピパにも叩きつけられるっていうのが、あまりにも残酷で、友希那さんの恐ろしさが垣間見られる選曲になっているわけが……どうなんでしょ、偶然だと思いたい。

 閑話休題、ポピパについて気になるのは、現在の状態をそれぞれの関係者がどんな風に見ているのかという部分である。誰がどう考えてもおたえがやってしまったのは「悪いこと」だ。ダブルブッキングはしょうがない、それでスケジュールがきつくなり、各所に負担を与えてしまったことについても、問題が解決する範囲ならよしとしよう。しかし今回の件に関しては、アンコールのタイミングではっきりと断れずに向こうを飛び出せなかったおたえの弱さである。普段は空気を無視する能力に長けているのだが、ことライブに関してはそういうことができない不器用な子。「チュチュの押しが強い」「レイヤの誘いを無下にはできない」「そもそも任された『仕事』である」と不可避な要因はたくさんあるが、それもこれもひっくるめて、自分が覚悟の上で請け負った負担なのだ。それを事前に解消する手続きも踏まず、ただ状況に流されて「失敗」に至ってしまったことに弁解の余地はない。まぁ、彼女もまだ高校生なのだし、なかなかそうした大人の判断はできず、むしろ学生のうちにこういったことを学んで社会に出て行くための経験にするわけだが……当事者たちには単なる迷惑では済まされない問題になってしまった。

 はっきりとは描かれなかったが、おそらくRoseliaの面々はある程度の時間で引き上げ、観客もいきなり乱入したRoseliaを見て「おそらくポピパにトラブルがあったから代役でRoseliaが来てくれたのだ。彼女たちでライブは終わりだ」と判断したのだろう。ポピパファンには残念なことだが、不意打ちのRoseliaはほとんどのお客さんには最高のサプライズになったし、おそらくおたえによって迷惑を被ったお客さんはそこまで多くはないはずだ。幸か不幸か、この後に主催ライブを企画している話は近隣のファンには伝わっているはずで、今回チャンスを逃したとしてもリカバリーもできる。そういう意味では、Roseliaの救援によってイベントとしての瑕疵は最小限に止まっている。しかし、舞台の上でパフォーマンスをする「仕事人」として、出番に穴を空けたことの責任は取らなければならない。負担をかけてしまった生徒会の面々、手を煩わせた他のバンドの人たち、そして、ポピパのメンバー。

 生徒会の人たちは、おそらく同情してくれる。身近な人たちばかりだし、おたえが怠けたせいで遅刻したなんて思っている人間は一人もいない。燐子も、日菜も、予定が狂ったことは残念だと思っているだろうが、別に責めようとは思っていないだろう。さて、そうなると残るのはより身近な人間、具体的には、あの時に講堂の中にいた面々。個人的に一番気になるのは友希那さんが一体何を思ったかである。常に演奏を完璧にするというRoseliaの信条は、何も音の側面だけではなく、ライブという時間の全てに及んでいることは、今回のアニメシリーズではっきりしている。友希那はパフォーマーとして、お客に一切手抜かりのない、完璧な「完成品」を見せることを自他ともに要求する。そんな彼女が、一時は六花や他のメンバーの義理もありステージに上がり、異例の「代役」を務めてくれた。しかしその「つなぎ」も無制限にやるわけにはいかなかったのだろう。どこかで潮時とみるや、舞台として成立したことを確認して退場したと思われる。そんな友希那は、全ての責任を負うおたえを一体どんな思いで見ていたのか。ぷいと一瞥しただけの彼女の様子からその全容を確認することはできない。しかし、そのあとに彼女がステージプログラムを剥がしたその挙動からは、明らかに「ステージを逃した」おたえに対する警告や訓戒が込められているように感じられる。一期一会の精神でもって、自分のできる最善を見せる。そのためにステージに立つことすら叶わなかった演者に、友希那は何を思っただろうか。今後の2人の対話が気になるところである(おたえは、とりあえずRoseliaには謝罪しに行く必要があるだろう)。

 そして、そんな部外者の心情にも増して問題になるのは、仲間内での関係性である。最悪の事態が現実のものになった今、改めてポピパはその絆が試されることになる。りみはなんとも言いようがない。彼女も今のところはおたえに対して同情以外の感情はないだろう。そういう子なのだ。香澄の場合は、おたえについてどうこうという問題よりも、ステージを放り出して飛び出してしまったことが問題となる。あの状況では、最悪の場合にはギター抜きでの4人での演奏という選択肢はあったはずだ(1年前のステージでは正規のドラムが不在の状態でライブを始めようとしたのだから、それくらいは許容できるだろう)。しかし、香澄が考えなしに飛び出してしまったことで、ステージを成立させること自体が不可能になり、最悪の結果となった。そのことを責める人間がいるかどうかは分からないが、今後のライブとの向き合い方を考える上で、香澄はもっと自身の責任を認識する必要がある。おたえを責める立場ではないだろう。

 有咲は、ぐっと拳を握ってそのまま飛び出した。彼女の心情は非常にわかりやすく、あのままおたえと同じ空間にいては、絶対彼女にキツい言葉をかけてしまうことが自分でも分かったのだろう。何か声をかけなければいけない、でも声をかけられない。だから、飛び出すしかない。相変わらず不器用な娘である。ただ、そこでグッとこらえておたえに何も言わなかったのは彼女の最大限の優しさだ。もし、あそこでおたえが罵られる方が救われたのだとしても。

 そして、沙綾である。やはりチスパとの関係性で今回の問題に一番心を痛めているのは彼女だ。おたえのダブルブッキングから、「おたえは本当にポピパを続けられるのか」という一抹の不安を覚え、思わず漏らした「ポピパは大丈夫なのか」という一言。残酷なようだが、一番現実が見える彼女が言うしかない言葉である。もちろんおたえは信じたい。しかし、自分自身の過去を思えば、こうした問題は単なる愛情や熱意だけで解決しないことも重々承知している。身体は1つしかなく、時間は有限である。そんな中で、おたえは2つのバンドを掛け持ちでやっていけないということがまざまざと見せつけられたのだ。そこでおたえがどんな選択をするかは本人以外には分からない。また、そうして苦しむおたえを見て、メンバーがどんな言葉をかけたらいいのかも分からない。だから沙綾は苦しんでいる。自分が言わなければならないという責任を感じている分、もしかしたらおたえ本人以上に。

 そしておたえは何を思うか。いや、今回はもう思うも思わないも無い。ただただ失敗したのだ。そのことに打ちひしがれて、同じような後悔がぐるぐると頭を回るだけで精一杯だろう。普段はあんな調子ではあるが、彼女だって普通の女子高生なのである。こんなにも明白で、大きすぎる責任がのしかかった時に、彼女は耐えられるのだろうか。立ち上がれるだろうか。

 否、立ち上がらねばならないのである。結局、5人1組の「バンド」という存在は、こうした危機を乗り越え続けることで、結束を確かめていくしかない。そのことはこれまでのシリーズエピソードで何度も何度も確認されていることである。ポピパ1章では香澄・沙綾。2章では有咲がその覚悟を試された。いよいよ、おたえの番なのである。けじめをつけろ。覚悟を示せ。叩きつけろ花園ランド。響かせろ絆の音楽。

 

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