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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「平家物語」 6

 ある意味で今季最大注目作品と言っていいだろう。今作の情報が展開された時が、おそらく最も「どうしよ……ネトフリ入らなあかんのかな……」と思った時でもある。

 内容がどうこうというよりも、当然今作最大の注目点は監督が山田尚子だという事実だ。彼女のことは、あまり軽々に使いたい言葉ではないが、少なくとも現時点では現代アニメ監督の中で数少ない「天才」と呼べる人物だと思っている。これまで手がけてきた作品はどれもこれも斬新で、心をえぐる作品ばかりだった。しまいにはそれが兵器と化し、「リズと青い鳥」とかいう残虐非道の行いともなったのだ。その山田尚子の新作というだけでも、まずは視聴しなければなるまい。

 ただ、そうして看板だけで盲目的に信仰してしまうことも問題である。過去作は過去作、そして新作は新作。今度の作品で何が飛び出すものかと、常にその行く末に注意を払う必要がある。特に、これまで山田尚子作品といえば、それはすなわち京アニ作品であった。最強の戦士が最強の武器を振るっていたからこその無双モードであり、「京アニ」という当代最強を手放し、その神格が落ちるや否や。この度手を組んだのはなんとサイエンスSARUである。湯浅作品の印象が強いスタジオだが、そのツールが山田監督へ受け渡され、どんな化学反応が起こるものだろうか。これまでの山田作品の威光は、京アニという表現ツールがあってこそだったのか。見定めていかねばなるまい。

 とかなんとか言っておきながら、1話目ではあんまり見定められていない。やはり京アニ映像という最強の矛がなくなったことで1話目で度肝を抜かれるようなインパクトがあったわけではないが、すでにサイエンスSARUのどこかヌルッとした、飄々としたデザイン性はしっかりと使いこなしているように思える。人を殺すのには日本刀が強かろうが、木を切るなら斧が良い、そんな印象。1話目ではがっつり監督のコンテ演出で舞台が開陳され、ここから先で広がる世界を、ただ黙々と積み上げているようだ。

 1話目時点で目を引く要素として、アニメオリジナルキャラであるびわの存在がある。彼女が「未来視」を持って語り部として立ち回る姿は、それすなわち現代の琵琶法師が平曲を爪弾く様子を肩代わりしている。我々の知る「平家物語」を、その舞台の上に立ちながら同時に悟りもしているという、なんとも珍妙なポジション。この「歴史物語」に「平曲」を埋め込む手法が今作最大の眼目と見て間違いないだろう。悠木碧の堂の入った謡いも相まって、すでに覚悟は決められている。さぁ、見せてもらおうじゃないか。

 

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