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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 サブタイトルどん、最終話……。なんだろ……しばらく放心して帰って来られなかった……。長いお念仏を聞いたみたいな。身体のどこかをすぽんと抜き取られたような。どこか清冽な心持ちになった。そんな不思議な視聴後。

 わかりきった結末なのだからそれをいかにしてまとめるか。正直、この題材を扱った時点でラストの締めが勝負を分けることは分かっていただろう。そして、それを見事に決められるからこその山田尚子だ。びわの音と幾多の声の響きあい。くるりと編み込まれるようにして収束する琵琶の弦は、徳子の編み髪を想起させつつすべての未来を絡めとり、いつしかびわへと落としこまれる。有名な原典の書き出しがこの世界の全てを物語ることになる。諸行無常。

 「終わり」にも色々ある。歴史的な事実を鑑みれば平家一門の終わりは全て等しく訪れたはずだが、そこはまぁお話である。確認したら一応徳子は生存したというのが正しいルートなのね。びわの幻視もあってそうなるとは全く思っていなかったのだが……終わってみればびわ・徳子が命を永らえ、平家という「滅亡した」一族を語り継ぐという物語になっている。この時代の主人公は間違いなく男どもであるが、そこを「女たちの戦い」としてまとめ上げたことにより、無常の中にも一筋の「生」が残される幕引きになっているのは多少救われた気分だ。資盛については……一応Wikiだと「死亡者として名前が記載されていない」という説もあるので、それとっての話でしょうかね。まぁ、あれだけ凄惨な舞台となってしまった壇ノ浦。見せるべきは知盛のもののふぶりだけで充分でしょう。アニメ視聴者からすれば、やはりどこかで重盛の思いが引き継がれていると思いたいですからね。

 びわの目、びわの髪、びわの手。最後の最後で、びわが語り部として作品の象徴的な核となり、全てをまとめ上げた。これ即ち現代まで語り継がれた琵琶法師の口伝文化へのリスペクトである。我々視聴者も、この作品をみたことで間違いなく平家物語を体験した。今後語り継がれる物語は、琵琶で語られ、Blu-rayやネット配信で語られることになる。新たな時代に、新たな物語の形。1クールばかりの春の夜の夢も、永劫に続きますように。

 

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