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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○キーワード能力
・「毒性」Toxic

 前回の記事で「有毒が再録されたね!」と言っていたが、よく見たら違ったという。いや、よく見て気づいたんじゃない。マローのコラムで「有毒が毒性に変わったんだ」と書かれていて「え? マジで?」って確認したら確かに名前が変わっていた。全然覚えてなかったけど「有毒」は「poisonous」だった。

 能力のどの部分が変わったかというと、誘発か常在かだけの違いのようだ。戦闘ダメージから毒を指定の個数のせるという効果はほぼ同じなのだが、「有毒」の場合は戦闘ダメージによる誘発型能力だったため、アリーナでイメージするならダメージ処理時に毎回能力がガンガンとスタックに乗るやつ。「毒性」はその処理がないため、ダメージを解決したらいつの間にか相手に毒カウンターがのっている状態になる。古いプレイヤーなら「それまでの魂の絆能力と絆魂の違い」といえばほぼ同じである。何故このような変更があったのかは来週説明してくれるらしいのだが、まぁ、ぶっちゃけデジタル的な処理の煩雑さを避けたのではなかろうか。上記のようにいちいちスタックに乗っけてるとアリーナで無駄に時間食っちゃうし、その間に挟むアクションなんてほとんどないので、無駄な手間を省くのが目的だったと思われる。あと、一応特定のカウンター呪文で打ち消せないようにすることで挙動を安定させる目的もあったかもしれない。とにかくちょっと変わったけどほぼ「有毒」と同じ能力である。

 

 


・「堕落」Corrupted

 「いずれかの対戦相手が毒カウンターを3つ以上持つ限り」を表す機能語。基本的にはメリットになる能力で、スレッショルドや昂揚と同じく、特定の閾値を超えることでカードのグレードアップを引き起こす。過去にマローは「毒カウンターを減らす方法を作る予定はない」と言っていたので(もしかしたら今回作られるかもしれないが)少なくとも一度達成したらそのゲーム中はずっとオンのままになるはずである。

 この能力の採用理由に、マローは「毒の分岐」をあげている。毒カウンターというのは「10個与えて相手を負かす」こと以外に目的がなく、その存在が0個or10個。オールオアナッシングの性質を持つため、デッキの方向性としても、毒で勝つならオールイン、その予定が無いならナッシングという体制にならざるを得なかった。実際、「ミラディンの傷跡」(以下「傷跡」)ブロックのリミテッドではこの分岐を進みきれなかった「失敗デッキ」が何度も作られ、相手に毒カウンターを8つ乗せ、ライフを3点まで削ったのに負け、みたいな状況が頻出した。我々のコミュニティでいういわゆる「ライフ30点状態」だ。まぁ、そうして進むべき方向を定めなきゃいけないというのもドラフトの醍醐味だったので、「傷跡」ブロックのデザインもまったく失敗ではなかったと思うのだが、それを不快に思う(というかせっかくの毒が勿体無いと思ってしまう)プレイヤーがいたのも事実だろう。そうした人たちのために、毒を与える「小目標」を作って毒カウンターの価値を上昇させ、デッキのカード選択に積極性を持たせようという狙いのようだ。確かに10個ならデッキの要素はオールインにする必要があるだろうが、3個なら「ついで」でも狙えない数ではない。今後は、どんなデッキでも常に「毒をちょっと盛っておくかどうか」というレベルでの選択を迫られることになる。

 

 


・「ミラディンのために!」 For Mirrodin!

 全て装備品に与えられた能力で、「この装備品が戦場に出た時、2/2で赤のレベル・クリーチャー・トークンを1体生成し、この装備品をそれにつける」を表す。マローも白状していたが、生体武器の焼き直しである。生体武器はファイレクシアらしさを表現する面白いギミックで、構築などでもしばしば使われるレベルのカードを輩出した優秀なギミック。今回はそのトークンのサイズをアップさせてミラディン側に翻案したというわけだ。焼き直しではあるが、きちんとアーティファクトと共に生きるミラディン人の性格を表すフレーバーが優秀だし、トークンサイズを増したことで新たな脅威の創出に成功している。シンプルながらも使いやすそうだし、今後の装備品事情にも要注目だ。

 

 


・「油カウンター」 Oil Counter

 それ自体に特に能力は与えられておらず、単に今回まとめてさまざまなギミックのボリュームを調整するために与えられたカウンター。当然「増殖と組み合わせられる第3の選択肢」として作られたもの。マロー曰く「増殖と絡めるので、全て増やした方が嬉しい方向で調整している」とのこと。消散カウンターみたいな使われ方のものもあるし、神性カウンターみたいなものもある。ぶっちゃけ物理的なゲームでは+1/+1カウンターとの識別が面倒で負担は増えそうだが、まぁ、デジタルならば大きな問題にはなるまい。今後は望んだタイミングであなたの推しヒロインを油塗れにすることが可能になったわけだ。ぬるぬるのブレイズさん、ぬるぬるのラワンさん(最初からぬるぬるやろがい)。

 

 

 




 


耐え忍ぶカー、ケンバ/Kemba, Kha Enduring
 あの「王の摂政、ケンバ」さんがご存命でした。貴重な猫族がメインの次元、是非ともレオニンには生き残っていただきたい。そうして今だにレオニンの希望であるケンバさんは、元々装備品を応援するややマニアックな仕様だったが、今回もその方向性は継続。出しただけで装備品を自由に操る「コーの装具役」能力を持ち、重たい装備品でも手軽にアタッチ。その上で装備クリーチャーを補強するサポートも充実している。ただ、やっぱこうなっちゃうと「装備品用意するのが面倒なんだよな……」というご意見が出てしまうのもしょうがないところで、今回は多少なりともクレーム対応するために自ら部下を呼び出す能力を手に入れた。これによりインスタントでの装備の張り替えが可能になり、ゲーム中盤以降でのコントロール力が向上している。まぁ、やっぱ装備品は無いと物足りないけどね……。ちなみに、現スタン環境で一番重い装備コストは「雲鋼の麒麟」などの5マナ。そこまで頑張るようなギミックでもないなー。
 
 
栄光のドミヌス、モンドラク/Mondrak, Glory Dominus

 各色に与えられているらしい、「ドミヌス」というクリーチャーサイクルの白。どこがサイクル要素なのかはまだ分からないが、雰囲気からして破壊不能カウンターなんじゃねぇかという気がしている。これ、盾カウンターじゃないんですよね。いっぺんのったらずっと破壊不能なのよね? やばくない? 4マナ4/4破壊不能って単なる鬼性能じゃんね……。一応条件はあるものの、起動コストはファイマナを使えば実質1マナでまかなえる。相手の除去が飛んでくる前に起動できるタイミングもけっこうあるんじゃなかろうか。そしてそのためのコストを捻出するのにピッタリな「似通った生命」能力……。神話なら何してもいいわけじゃねぇぞ定期。


 
 
離反ダニ、スクレルヴ/Skrelv, Defector Mite
 この度ファイレクシアが激推ししているダニクリーチャーの超豪華版。普通のダニは1/1トークンとして与えられ、毒性1と「ブロックできない」制限を持っているが、こちらのクリーチャーはそんなダニをレアに格上げし、白の伝説的クリーチャー、「ルーンの母」に寄せてしまったというデンジャラスな1枚。「ルーンの母」が付与していたプロテクションは現代の水準だと強過ぎるってんで「特定色からの呪禁」と「ブロックされない」だけを切り出した形であり、「ダメージの軽減」がないのでブロッカーとして運用することはできなくなったが、それでもルーンのヤバさの6割は引き継いでいると考えられるだろう。一応、自分自身を守れなくなっているので対処はさほど難しくないが、その分、毒性+ブロックされないの組み合わせで強引に毒を稼ぎにいく積極ムーブが可能になっている。ダニデッキを作るなら必須級の1マナ枠。今宵も毒はよく回りそうですね。

 


 
スクレルヴの巣/Skrelv’s Hive
 「苦花」に例えて「ダニ花」とでも呼ぶべきヤバエンチャント。2マナで設置、毎ターン1ライフと引き換えにトークンを1体産み落とすというのは完全に本家「苦花」と同じデザインである。異なるのはそのトークンがダニなので飛行による突破力がなく、さらにブロックにも使えないので守備的なデッキには向かないということ。そう考えると流石に苦花クラスではないかもしれないが、こちらは全部毒性持ちなので、アタックにしか使わない前提なら、相手のライフが半分になっていると言うこともできる。他の毒カードやダニサポートを使ってやれば、これ1枚にアタックを任せて、あとはコントロールしきってしまうという選択肢もあるだろう。また、相手に毒が回ればダニがライフ回復も兼ね始めるので払ったライフ分の補填も可能。痒いところに毒が届く、毒ファンにはたまらない1枚。

 

 


白の太陽の黄昏/White Sun’s Twilight

 近所のとある飲食店に「ホワイトサンズライス」というメニューがあり、おそらくWhite sandsをイメージしているのであろう、ご飯の上に具沢山のホワイトソースをぶっかけたなかなかジャンキーで魅力的なメニューである。ただ、これが初見の人間だとメニューを見てほぼ間違いなく「ホワイトサンライズ(white sunrise)」と読んでしまうという微妙なトラップがあり、私も何回も「ホワイトサンライズ」と言ってしまって「あ、ホワイトサンズライスですね」と言い直されて恥をかいたことがある。なんでこんな話を書いているのかはよく分かりません。というわけで「黄昏」サイクルの白。担当はトークン生成で、3マナからスタートして4マナで2体、5マナで3体と効率はやや微妙。おまけのようにライフゲインがついているが、流石にこのコストでのライフゲインは本当におまけ以外のなにものでもない。普通に使ったら微妙な呪文だが、黄昏サイクルのギミックである7マナ超えで一気に事件が起こる。なんと盤面が消し飛ぶ。まぁ、ぶっちゃけ「軍部政変」の焼き直しなのだが、あの時と違うのは、1つに毒性ダニが出てくるのでその後2ターンで勝てるというルートの短さ。そしてもう1つは、ラスゴを使いたいコントロールデッキなら、この時に得られるおまけの5ライフも案外馬鹿にできないという点。さぁ、毒毒コントロールを組もう。相手のPW? そこはまぁ、なんとか対処してもろて。


 
 
共同魂の刃/Blade of Shared Souls

 ミラディン応援能力である「ミラディンのために!」を内蔵した「即着」能力とも言える装備品。3マナのカードのおまけで2/2トークンがもらえるのは流石にずるい。そしてその能力はなんとも異色で、ステータス修正ではなく「コピー化」という新たな概念で自軍を補強する。つまりクリーチャーが1体ならクソの役にも立たないが、「メイン級1体+トークン」みたいな盤面ではコスパぶち抜きのとんでも修正を与えられるかもしれないということだ。ちなみにコピー元を選ぶのは装備時なので、装備が成立した後に元のクリーチャーを殺されてもコピー人生は継続可能。ただし、コピー確定後にもっと強いクリーチャーが出た場合、コピー先を変えたいなら「一旦別なクリーチャーに付け直し、また戻す」という手間がかかる。この辺は一長一短か。あとレジェンドをコピーして自爆だけしないように。


 
 
完成化した精神、ジェイス/Jace, the Perfected Mind

 愛に溺れ、目的に迷った哀れな男の成れの果て。いや、でも彼の最期はもっと華々しくあるべきだったのに……なんかほとんど内ゲバで潰されたようなもんなんだよな。そりゃヴラスカをめぐるあれこれは全面的にジェイスが悪いと思うが、だからってここまでされる理由もねぇよなぁ……ぶっちゃけ、公開前は「まぁ、流石にこんだけ大量のPWが完成しちゃったら、この戦争の後で強引に治療して戻す展開があるやろ」と思っていたのだが、タミヨウさんはもう完全に染っちゃってて戻る要素なさそうだし、他の面々も身体の改造しすぎて今更戻れそうもないのよね。マジでこのタイミングでPW大量殺戮して「Magic next generation」に進む気なのだろうか……ジェイス、よっぽど疎ましがられてたんだろうなぁ……(そういうことではない)。

 というわけで、もしかしたら歴史上最後になるかもしれないジェイスは、かつての自分を思い出したかのように力強くライブラリを掘り進んでくれる。自軍墓地20枚以上なら特大ドローという「彼方の映像」を模したマイナスをいかに使いこなせるかの勝負になりそうで、4マナ忠誠度5という大きめの数字が初手マイナスを使いやすくしている。もちろん、いきなりフルパワーで奥義を発動して相手ライブラリを15枚削っておき、2枚目のこいつでドローを狙うのもありといえばあり。この男が最後に夢見るのは、やっぱりライブラリの底だったんだよ。嗚呼ジェイス。我が盟友。フードに顔を隠してたインキャなあの頃に戻っておくれよ。


 
 
黒の太陽の黄昏/Black Sun’s Twilight
 ブラックサンという名前が出てくると必ずライダーの話になるので今回はしないようにします()。「黄昏」サイクルの黒はシンプルにX除去。これまで何度も作られたデザインで、直近でも「不憫な悲哀の行進」がかなり近い感覚で使われている。「行進」と比べると「ライフゲインできない」「PWを狙えない」「ピッチコストが無い」と3つも負けてる点があるのだが、そこは黄昏ボーナスでひっくり返せるかもしれない部分で、うまくやれば除去とリアニを同時に行って一気に盤面をひっくり返すことが可能。最低6マナかかるが、貴重なインスタントのリアニ呪文だと考えれば、単発でも妥当なコスト設定ではなかろうか。まぁ、無難すぎるのであんまり構築向けじゃないかもしれないが……リミテならやっぱ強いよ。ちなみに、墓地から釣る呪文であることを意識したのか、フレーバーテキストには「ヨーグモスの意思/Will of Yawgmoth」という言葉が紛れ込んでいる。まぁ、あの伝説的なカードの名前は「ヨーグモス意志/Yawgmoth’s Will」なので日本語も英語も微妙に違うのだが。
 
 
契約の族長、ゲス/Geth, Thane of Contracts

 ゲスさんもなんだかんだでご存命でしたね。まぁ、このあとなんやかやされちゃうわけだが……それでも完全に叩きのめされないしぶとさがゲスさんらしいところ。こういう奴が最終的に一番いいとこ持ってたりするんだが、こいつは流石に無理かしら。さておき、前作の「大霊堂の王、ゲス」と比較すると、なんとコストは驚きの半額。その割に3/4とボディもしっかりしており、まずはクリーチャー単体として優秀……かと思いきや、なんとその身に宿す能力は「自軍全部−1」というとんでもないペナルティ。こんなもん与えられたカード、過去を思い出しても「心なき召喚」くらいじゃなかろうか。「心なき召喚」がこのペナルティと引き換えに提供したのは低コストでのクリーチャー召喚を実現する能力だったが、ゲスさんもまさにその路線。なんとわずか3マナで墓地からクリーチャー釣り放題である。そりゃぁ少しくらいサイズを間引いておかないと危なくてしょうがない。というか間引いたところで危ないことに変わりはない。できればゲスさんを中心としたリアニデッキは作ってみたいところだが……なんかさ、最近割とスタンで試合してても結構墓地対策が厳しくなってる気がするのよね。まぁ、「しつこい負け犬」とかが跋扈してるし、現時点でけっこうリアニ要素を含んだデッキも多いからねぇ。荒波を乗り越えて、新たな世界でも生き残れるか?!

 


 
ウラブラスクの溶鉱炉/Urabrask’s Forge

 増し増しで強くなっていく特攻アタッカー製造機。最初は3マナ払ったのに1/1速攻が弾けて飛ぶというゴミクズレベルの能力しかないが、次のターンは2/1、その次には3/1でだいぶ存在感も増してくる。放っておいたらこれのワンパンだけで勝てるくらいまで拡大しているかもしれない。油カウンターを採用しているので当然増殖と一緒に使えということなのだろうが、どちらかというとサクりエンジンなどと組み合わせて毎ターン使い捨てのトークンを骨までしゃぶるのがいいだろう。似たような性質の「憎悪ラゴモス」あたりと組んでザクザク生贄エンジンを回すのが良い。出てくるトークンがアーティファクトじゃないので「鬼流の金床」と組み合わせられないのが惜しい。


 
 
ふくれた汚染者/Bloated Contaminator

 毒デッキを牽引するどでかい先兵。まずもってなんのデメリットも無しに3マナ4/4トランプルの時点で開発チームは猛省してほしい。もう、クリーチャーのサイズに常識が通じませんやん。お前ら「翡翠ヒル」に顔向けできるかって話よ。まぁ、それが時代の流れなのでしょうがないが……おかげで弱いことが何一つ書かれておらず、戦闘ダメージが通った際にはまず毒性が解決されて毒がのり、その後増殖で確実に「毒性2」と同じだけの効果。さらに周りの諸々も膨れ上がらせ、おそらく相手のライフもふつーに殺せるラインまで減らせる。もう、全部こいつに任せておけばいいんじゃないかな。まぁ、それだけ「戦闘ダメージ誘発」が頼りない能力ってことなのだろうけど……それにしたってさぁ。「再稼働」でこれが墓地から5/5で戻ってきて「いや、3マナ以下だから。3マナ以下で合法だから!」とか言われたらキレそうだよ(そんで次のターン増殖でデカくなるねん)。


 
 
向上した精霊信者、ニッサ/Nissa, Ascended Animist

 健闘虚しく、ヴォリンクレックスとの生存競争に敗れて完成化してしまったニッサさん。ニッサ、ナヒリが同時にこのような結果になってしまい、今後のゼンディカーはどうなってしまうというのだろうか。……まぁ、余計な揉め事起こすPWがセットでいなくなった方が平和になる可能性もあるが……ニッサさんも報われねぇなぁ。せめてもうちょいゲートウォッチと雪解けしてからにしてくれよ。さておき、今回ケイヤと並んで最重量級となったニッサだが、何故かΦマナ2つとやたら柔軟性に富む。まぁ、5マナで出した場合は忠誠度3とかなり不安定になってしまうが……それでもプラス能力でトークン生成はありし日のガラクのようでなかなか美味しい。相手陣営の様子を見て5マナキャストから4/4設置はありだろう。そう考えると現時点で「レンと」と同じくらいの性能ではあるんだよな。レンと違うのは、5マナで出す時に4ライフが痛いこと、そしてトークンを出し続けても延々大きくなれること。あれ、5マナでも充分強いや。もちろんいざとなったら邪魔な置物を壊す万能対策カードとして機能するし、7マナで出して即奥義で単なるどでかいオーバーランとして使い倒すプランまである。ニッサさん、その柔軟さを世界のために使ってくれたらよかったのに。


 
 
捕食の聖騎士/Paladin of Predation

 毒性6とかいうあまりに馬鹿馬鹿しい数値を持った毒の申し子。こいつが2発殴るだけで勝負が終わるし、堕落狙いで毒の3つ4つ稼いだ状態ならワンパンで終わる。いくら7マナとはいえ、その即効性はいかがなものか。あと、こんなナリで聖戦士を名乗ってるのもいかがなものか。一応、クリーチャータイプが騎士なのでその名に偽りはないのだが……「騎士とは?」というアイデンティティを問いたくなる1枚。まぁ、かつては「ファイレクシアの十字軍」がいた次元ですし。


 
 
球層の追跡者、エズーリ/Ezuri, Stalker of Spheres

 3度目の登場となるエズーリさん。かつては忌まわしい遺物を破壊するミラディンエルフの急先鋒だったはずだが、前作は統率者デッキですっかり変わり果てた姿を見せ、今回も「進化大好きィ!」という言われもないシミックキャラを背負い続けての登場。増殖大好きをコンセプトに、なんでもいいから増殖コマンドを入力すればカードがもらえる。まぁ、増殖ってのはそんなに安価なアクションではないので毎ターンホイホイ引き続けられるわけでもないが、ついでに発動するドローはやはり卑怯だろう。ついでのついでにキッカー3マナで増殖2回&2ドロー。これも実にイカれている。おそらく増殖があるのはスタン環境ではこのセットだけだろうからあんまりシナジー要素は多くないだろうが、リミテでは全力でマウントをとっていく所存。

 


 
グリッサ・サンスレイヤー/Glissa Sunslayer
 かつては「サンシーカー/Sunseeker」を名乗っていたはずのグリッサもこれで3度目の登場。まぁ、スレイヤーになったってことは探してた太陽は見つかったってことだし、よかったんじゃないでしょうか(ニッコリ)。前作で手に入れた「先制攻撃+接死」というズルすぎパッケージは今回も健在。その上で、前作は「クリーチャーが死んだ時」能力だったので最悪放置してダメージを喰らえば最低限の被害で済んだが、今回はよりによって戦闘ダメージ誘発。こいつの能力を誘発させたくなければ毎ターン生贄を捧げなきゃいけないようなもんだし、戦闘で打ち取ろうとしたら同じ先制攻撃持ちか、4体以上のクリーチャーで止めるしかないという。無茶やん。さらに、そうしてめっちゃ通りやすくなった誘発能力がどれをとっても一線級になっており、そんな簡単にアドをとるのは流石に話が違うし、下の能力ではプレイヤーのライフを削りながらPW抹殺、みたいなエグイことも可能。「レアだし」の一言では許されない何かがここにある。3マナなので、既存のリアニパックでも割と簡単に釣り上げられちゃうのも超厄介。

 


 
生ける治療、メリーラ/Melira, the Living Cure

 ミラディンにおける唯一の希望(一応あとコスさんもか)。かつては何も知らない娘っ子風だったメリーラだが、今回はすっかりマッシブになってのご帰還。そりゃま、こんだけの環境で生き抜いてきたら筋肉だってつくだろうが、そのせいでちょっとだけ癒し能力が犠牲になっちゃってるのはいいのか悪いのか。これって「メリーラのファイレクシア耐性が以前より弱まっている」っていうフレーバーじゃないよね? 多分ルール上、完全制御は強すぎるから制限した、ってことだよね? まぁ、なんにせよ毒による影響は最小限に抑えられるのは間違いない。加えて、別方向に発揮された癒しの力は、なんと同じ色のレジェンド、「サッフィー・エリクスドッター」から次元を超えて受け継がれたもの。流石にサッフィーと全く同じだとコンボパーツとして悪さをやりたい放題になってしまうため、今回はその犠牲をサクりじゃなくて追放にされているが、3/3になって自分でも戦えるサッフィーはそりゃ強いだろう。ミラディン生まれという背景を加味してアーティファクトも呼び戻せるようになってるのは心憎い配慮だ。コンボデッキなんかよりも、純粋に頭数で押すタイプのセレズニアカラーが似合いそう。

 


 
歓喜する喧嘩屋、タイヴァー/Tyvar, Jubilant Brawler

 なんか微妙にイラストがコラくさいというか、ポーズが微妙であんま格好良くない気がするのだが……前回多くのそっち系の人を「ウホッ」と言わせたあの肉体美、もうちょい良い形で見せて欲しかったぜ。今回は器用な金属加工術を使ってファイレクシア中枢への潜伏工作の先発隊を担ってくれたタイヴァー。ラストステージに到着後は因縁の相手であるティボルトと対峙し、ティボルトのいちいち的確な悪口を物ともせずに思い切りくびり殺すという大金星を得た。ネアカな性格もあって今回の冒険では割とムードメーカーになってくれていたのだが、そんな飄々とした軽さがカードにも表れているようだ。3マナという軽量でおけるそのボディは、「とりあえずマナエルフと一緒に使ってください」と書いてあるようで、マナクリの即時発動、プラス能力からの再発動、さらには墓地から戻す再発動と念が入っている。まぁ、別にマナクリに限ったわけじゃないので色々と使い方はありそうだが……最近はタップだけで発動できる起動型能力って減ってるので、速攻をもらっても使いにくい連中が多いからなぁ。活躍できるかどうかはマナクリの数、もしくは2マナ以下のクリーチャー数にかかっている。かつてのルールスみたいな居場所が見つかればいいのだが……現時点では「セラの模範」っていう模範的な模範がいるからなぁ。


 
 
黒割れの崖/Blackcleave Cliffs
銅線の地溝/Cpeerline Gorge
闇滑りの岸/Darkslick Shores
剃刀境の茂み/Razorverge Thicket
金属海の沿岸/Seachrome Coast

 通称「ファストランド」と呼ばれる速いデッキ向けの2色土地の筆頭候補が初の再録。なんで今回この「速い方の土地」が再録されたかは定かじゃないが、単にこのカードの初登場が前回の「傷跡」ブロックだったため、同じ名前のカードが収録しやすかったんじゃなかろうか。「金属海」とか、ミラディン以外の次元で再録するわけにもいかんし、人気のこのカードを再録するとしたらこのタイミングを逃すわけにはいかなかったのだろう。これで友好色のマナベースはますます強固になったが、現在スタンで共存する2色土地の対抗が真逆の性質を持つスローランドであり、8枚体制にした際に「下振れ」が凄まじいことになるというリスクがある。やはりデッキの特性に合わせてどっちか片方を中心にした方が無難かもしれない。まぁ、どっちの土地でも確実に3ターン目はアンタップインできるので、「とにかく3ターン目までに2色欲しい!!」というニーズならそれでもいいのかもしれないけども。


 
 
記念ファサード/The Monumental Facade

 「ファサード」という言葉を知らない私と同じお馬鹿さんのためにWikiを調べておくと、「建築物正面部のデザインを指す語句。フランス語に由来し、英語のfaceと同根である」。つまり、建物の玄関口、表の顔、ということだろうか。……これ、建物か? まぁ「記念」だから単なる「モニュメント」なんでしょうけど。さておき、そんなファサードはどれだけ美しいのかと思いきや、出てきた時から油まみれの汚ねぇ土地である。その役割はなんと油の補充バッテリーで、2回だけ好きなところに油が充填できる。油カウンターをメインコンセプトに置いたデッキならば、タップインなどのデメリットがない土地で、コストもほとんどかけずに調整が可能になるのだ。2色以下で色マナにそこまで拘泥しないデッキなら、とりあえずで放り込んどいても活躍してくれるだろう。そしてもひとつ気になるのは「球層(Sphere)」というよくわからん土地タイプ。ミラディンにはすでに神座というよくわからん土地タイプが存在し、そちらはすでに成功を収めているのだが、さてどうなるものやら?


 
 
種子中枢/The Seedcore

 こちらも球層だが、なんとまぁ、ファイレクシアン専用の部族土地とな。その手の熱心なファンにとっては待望の土地……ではないかな。部族土地なんて過去に強力なのが山ほどあるので、下の環境なら好きなカードでファイレクシアンデッキが組めただろう。その分、この土地がオリジナルの技として手に入れたのは、なんとあの懐かしの「ペンデルヘイヴン」の裏返し。「ペンデルヘイヴン」は1/1限定で+1/+2してくれるという緑マナ生成土地で、「しょせん1/1じゃん」と思わせつつ、その応用範囲の広さを存分に活かして幅広い活躍を見せ、それこそ下の環境なら感染デッキなどでも見かけることができる往年の名作。今回もタップのみで起動できるという利点はそのままで、さらにパワーの方を2あげるという積極修正で魅力をアピール。前提条件として堕落が必要ということは、この「1/1」ってのがすなわちダニトークンを前提に置いているというのはすぐに理解できるところだろう。さぁ、ダニデッキを作るか、適当なトークンデッキを作るか。これ、ペンデルヘイヴンと違って伝説じゃないから複数並べられるのはヤバい気がするのよねぇ。


 

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