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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 刺激的な展開が続きます、第8話。正直、舞台設定が整ってから解決までって推論を転がすしかないから盛り上がらないんじゃないかな、って心配してたんだけど、流石にその辺はきっちり動かしてますね。世に出てる「人狼もの」って、こういう展開がとにかく中だるみするので、きっちり「ファンタジー小説」としての体裁も整っているのは好感が持てる。

 さぁ、全部のシーンが大きな意味を持っている(気がする)ので追いかけるのが大変だが、今週最大の盛り上がりは何と言っても冒頭のアドレットVSハンスだろう。前回の時点で人間離れした凄まじい格闘技術を披露してくれたハンス。猫を模倣したという独自の暗殺拳は今週も大盤振る舞いで、画面をダイナミックに使いながらもしなやかに動く彼のアクションが何とも流麗。重そうな幅広の双剣を軽々と扱う様子も実に勇ましい。そして、そんな圧倒的強さを持つ「天才」ハンスに対し、「凡人」アドレットも必死の抵抗。あれだけ追いかけられて、攻め続けられて生き延びてるんだから、アドレットの格闘技術も相当なもんだと思うけどね。まぁ、余裕をぶっこいてたハンスが多少遊んでいたってのもあるだろうし、後で話していた通り、「7人目かどうかちょっと迷っていた」という本心もあったようなので、ひょっとしたらジリジリと追い詰めながら、彼の言うところの「死に顔の本性」を見定めようとしていたのかもしれない。

 1対1ではいつかは詰んでしまうことが分かっていたアドレットは、ここで目的を再確認して起死回生の策に出る。頼みの綱の「秘密道具」を外して、全面降伏(のふり)。当然、ハンスを信じるはずがないのであれこれと未来の可能性を探るも、「天才は絶対にそこに意識が向かない」とアドレットが断じたのは、なんと飛び出すカラクリ機構付きの剣だった。なるほど、「剣では絶対に負けない」という自信があるからこそ、ハンスは「それ以外の武器」を警戒する。自分の見たことのない何かを想像する。しかし、実際はその剣が隠し球でした、というのは面白いネタである。まぁ、あんだけ俊敏に動いてたハンスがおもちゃみたいな不意打ちで倒せるのか、っていうと疑問ではあるのだが……実際にはそれが効いたわけでね。アドレットさんの秘密道具もホントに芸達者である。暗器使いってのは主人公としてどうかと思うけども(だって今回の剣なんてどう考えても梅花袖前じゃないですか)。

 さて、とりあえず命の取り合いではアドレットの辛勝。問題はそこからである。「殺せるのに殺さなかったよ! 7人目じゃない証拠だよ!」というのがアドレットの主張。まぁ、ぶっちゃけ人狼ゲームにおいて人狼側が一番使うフレーズである。確かに「ここでハンスを殺さない理由は無い」というのはもっともなのだが、純粋にゲームとして考えるとそれだけでは弱い。ここで彼の訴えを補強するのは、事前に見せつけられた「天才と凡人」の差であろう。確かに7人目ならば「わざわざ生かしてハンスに信用される」メリットこそあるものの、千載一遇のチャンスを逃してまでハンスに取り入ることが総合的にプラスになるかどうかは怪しい。それくらいに、「ハンスを殺す」というのは難題だった。こうして「凡人」の立場を利用してアドレットはハンスに取り入るわずかな機会を掴んだわけだ。

 もちろん、こんな訴えだけでハンスが素直にハイそうですかと答えるわけがない。衝撃の告白「オラが7人目だ」からの首切り惨殺シーン。「え? まだ8話目なのに? やべぇ!」ってマジでびっくりしましたよ。流石殺し屋さん。何をやるにも迫真の演技力であった。こうして「死に顔の真実」から何とか身の潔白を証明したアドレット。ようやく、本当にようやく、念願の「信頼してくれる仲間」を手に入れたのである。最初に仲間になるのが(フレミーを除けば)ハンスってのはいい組み合わせ。目を開いたハンスは今作の他のキャラと同様、案外イケメンだったりするのである。ちなみに、「ハンス→アドレット」方向での疑惑は晴れたが、逆に「アドレット→ハンス」方向はどうだろう。つまり、ハンスが7人目の可能性ってのは残っているのだろうか? ハンスの場合も、アドレットの主張同様に「殺せるチャンスがあったのにアドレットを殺さなかった」ことは1つの論拠になるかもしれない。いや、アドレットは放っておいても「死に体」だったわけで、わざわざ自分で手を下す必要も無い。むしろ、ここでアドレットを殺害すると、「アドレットを殺したのに結界が解除されない、残り6人の中に犯人がいたんだ」という展開になってしまい、ハンスにとっては都合が悪い。誰も見てないんだから殺害後に「逃がしてしまった」と嘘をつくことも出来るだろうが、ここで1つ嘘をつくことで後々の展開が悪くなってしまうので、万一ハンスが7人目だった場合、アドレットを殺さない方が都合が良さそう。つまり、現時点ではハンスは完全なシロではない。しかしまぁ、今回の演出方向を見ると、どうしてもハンスは犯人には見えないんだけどね。ポロッとヒントみたいなことも言ってたみたいだし。ひとまず「アドレット&ハンスコンビ」は視聴者目線ではシロ断定でよいのではなかろうか。

 残りの面々も基本的にツーマンセルなので関係性が見やすいですね。まず、関係が穏和なのはフレミー・モーラコンビ。基本的にモーラさんは「アドレット見つけたら即殺しましょう」派なので、その分フレミーに対する警戒水準は下がっている。彼女の身の上を慮ってか、「あなたは信じる」ということを明言して仲間意識を強めている。まぁ、現時点ではそうした行動に出るはっきりした根拠もないので、ある意味で浅慮な発言と言えなくもないのだが……モーラが7人目である場合、単にフレミーに取り入って信用を勝ち取る手段だった、てなことになるわな。フレミーさんはもう他人から疑われるのも慣れっこなので、モーラがどう思ってようとあんまり気にしてないみたいだ。ただ、「アドレットに肩入れしたいのは分かるけど敵なんやで」という発言にはちょっと反応していた。フレミーの中では、やっぱりアドレットはシロよりなんだろうなぁ。

 そして、モーラさんに関しては、神殿の中に戻ったハンスとアドレットの会話がちょっと気になるところ。どうしても神殿に抜け道が見つけられなかったアドレットたちは、「やっぱり聖者の力やろなぁ」という適当極まりない結論に達する。「そんな聖者おらんで」というのは管理組合担当のモーラさんの言質によるものなので、おばちゃんが嘘ついてたり、知らなかったりすると、まさに言葉通りに「密室に穴があく」のである。ご丁寧に今週はチャモによって「聖者って色々化け物じみてますわ」ということがまざまざと見せつけられたため、「知らない能力持ちの聖者が紛れ込んでいる」というのが一番簡単な解決ルートになった。その場合、「その聖者が8人目、手引きした上で正体隠匿してるモーラさんが7人目」というのはありそうな話。責任者権限で「横紙破りは無いよ」と保証しておいて、残りの6人をだまくらかす作戦だ。この作戦の最大の欠点は、「何でもありなのであんまり面白くない」ということでる。

 さて、個人的に今週もう1つエキサイティングだったのは、回りの連中からあんまり気にされてないウサギ&ストーカー組。ナッシェタニアが疑っているのは何と上の方でシロ判定された(俺がしただけだが)ハンスさん。「どうしても気になることがある」と言っていたが、ここまでのハンスの言動に何か引っかかりがあっただろうか? まー、姫様の考えてることは前からよく分からなかったので、ここは女の勘に任せるしかないだろう。そして、個人的には一番怪しいと思っていたゴルドフ。なんと、彼のこれまでの思わせぶりな表情、言動が、全部「姫様への嫉妬」の一言で片付けられてしまった。「あんたが私にお熱なのは知ってるけどー、あたしそういうの違うんでー、幼馴染みとしか見られないんでー」というのがウサギの意見。可哀相なゴルドフ。そりゃ突然やってきたアドレットに愛しの姫様をかっさらわれたらイライラするのは分かる。しかし、そんな彼の煩悶も「ガキだからしゃーない」と一蹴してしまうウサギマジ鬼畜。男の子の純情をなんだと思ってやがる。いや、ゴルドフさんの場合は暴力行為にまで及んでるから青い情動っていうだけでフォロー出来るもんじゃないですけどね。さて、ゴルドフは本当に単なる「単に恋心を処理しきれない若僧」なのか、それとも……。

 ここまでの6人がペアで行動していたわけだが、アドレットさんは「封印の方法」というキーワードで何かをひらめいた様子。問題児のチャモのところに大事なことを聞きに行こうとするが、気分屋のチャモは退屈な状況にすっかり飽きちゃったご様子。面倒になって「もう怪しい方から全部殺す」作戦を開始。ゲームの人狼ならばローラーもありだろうが、この状況でそれはあかんですよチャモさん。でも、チャモは一人でも魔神倒せるから平気なんだってさ。いきなりの嘔吐から、どう見ても正義の味方っぽくない召喚術を繰り出すチャモ。「チャモが食べたものが〜」って言ってたけど、お前それ食ったんかい。そしてその猫じゃらしは単なる吐き戻しなんかい。色々突っ込みどころ満載の戦闘スタイルだが、実力は本物らしい。あんだけ強そうに見えたハンスさんがあっという間にたじたじですよ。あかんやん、やっぱ聖者チートですやん。確かにハンスやアドレットが1人2人欠けても何とかなりそうな気がしてきた。いや、駄目なんだけどね。これでチャモが犯人だったら笑うよな。繊細なんだか大胆なんだかよくわからねぇ作戦だな。あと、塩の聖者大したことない。大丈夫か、この世界。

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 改めて見るとナッシェタニアの手(籠手?)とか足(すね当て? ブーツ?)って無闇に可愛いよな、第7話。ゴルドフさんの「何か聞こえませんでした?」っていう問いに「別に」って答えたところで視聴者の8割は「でかいウサ耳も役に立たねぇな!」って思ったはず。

 事態は進展しましたが、特に新しく判明した事実は増えていません。いや、サブタイ通りにアドレットとフレミーの過去話については一応新事実も出てきてるのだろうけど、これだけ時間を割いても、2人の「切実な過去」というのがどんなものなのかイメージしにくいんだよね。多分、この世界における凶魔ってのがどの程度の立ち位置なのかが分からないのが最大の理由だとは思うのだけども。

 まずはアドレットの過去。回想シーンでは羽が生えた豪華なリザードマンみたいな「魔神」が登場し、これまで作中で描かれてきた凶魔の粗野で凶暴な性質とはかなり異質なキャラ設定になっている。何しろCVが石田彰なのだ。まともな奴じゃないのは間違いないだろうが、少なくとも馬鹿ではないだろう。こうしてアドレットの幼少期CVがみゆきちだった影響もあり(??)、強制的に石田彰との関係はつながってしまうのである。とにかく、ただひたすらに人間を殺すことだけを目的とするのではない薄気味悪い魔神の手によって、アドレットの過去はズタズタにされる。ただ、もったいぶって話し始めた割には、要約すると「魔神が来た、村が滅んだ、回りの人間がいっぱい犠牲になったけど俺だけ生き延びた」っていうだけのお話なので、この世界においては特段珍しい話でもない気がするんだけどね。とりあえず、今回の回想シーンは「魔神っていうなんかヤバい敵もいるんだよ」っていう顔見せ程度の意味だと考えておけばいいか。後々関わってこないはずがないし。

 一方、フレミーの過去話については、回想シーンは一切無い画面で、全て彼女自身の独白で説明された。本人が「嘘だと思わないの?」と問いかけていたことを考えると、ひょっとしたら作り話って可能性もなくはないけども、アドレットの過去話同様になかなか悲惨なのは間違いないので、ちゃんと映像作ってほしかった。ひょっとしたらフレミーの「母親」って設定画とか作ってないのかも。あと、「凶魔の社会」っていうのは描こうとしたらものすごく手間がかかる画になるので、今回はスピードアップとコストカットを兼ねて簡易説明でまとめたのかもしれない。まぁ、そこはしょうがないか。ここでフレミーだけ執拗に過去を描写したら、彼女が完全に容疑者から外れちゃうかもしれないからね。

 フレミーの過去は以前彼女が説明したことに加え、「せっかく六花殺戮専用兵器として生み出されたのに、大して役にも立たずチャモに負けちゃったせいで、凶魔側からはあっさりお払い箱にされてしまった」という事実が補足された。彼女が六花側に回って凶魔討伐を志すには充分な動機ではあるか。ただ、今回の説明だけだと時系列がいまいちはっきりしてないのが気になる。彼女が火薬の聖者になり、六花候補を始末し始めたのはいつ頃の話で、チャモに返り討ちに遭って凶魔側と決別することになったのはいつ頃の話なのだろうか。2〜3話あたりの「六花殺し」についてのアドレットたちの話しぶりからすると、てっきり「六花殺し」はリアルタイムで凶行を重ねているのだとばかり思っていたのだが、フレミーのあの様子だと、ここ最近は凶魔から逃げるので手一杯であり、人間を殺すことからは綺麗さっぱり足を洗っているように思えるのだが。チャモに負けたのがいつなのか、っていうのだけでも分かればすっきりするんだけど。今より幼いチャモに負けたのかな……流石リアル六花は格が違うということか(まぁ、チャモが7人目の可能性もわずかにあるけど)。

 とまぁ、そんなこんなで「二人の理由」の説明が終わり、人質だったフレミーさんはあっさり神殿に帰投。アドレットは改めて1人で事態の打開を目指すことに。「チーム六花」側はアドレットが7人目だと決めつけて随分リラックスしているようで、肝心要のモーラさんも割と平気で2人行動を割り振ってしまっている。アドレットが心配していた通り、片方が仲間を襲撃し、その罪をアドレットに押しつける、っていう展開は普通に警戒すべきだと思うのだけども。それほどまでにアドレット犯人説が決定的だったということか。モーラさんは特に理由もつけずに勝手にチーム分けを行い、ミッションを決定しているが、彼女1人にそんなに信頼を寄せてしまっていいものかどうか。でもまぁ、見た感じでは彼女も「ほいほい7人目に騙されてる側」に見えなくもない。率先して2番目に怪しいであろうフレミーとのペアリングを引き受けるあたり、それなりに回りのことも考えてるようではあるし。

 残りのメンバーも軽く確認していくと、まず一番驚きだったのはナッシェタニア。本当に頼りねぇウサギだな、としか思っていなかったが、今回ゴルドフと2人きりになって、ようやく「アドレット犯人じゃないかも論」をスタート。現段階では「何となく信じてるから信じてる」の域を出ないのかもしれないが、ここまで追い詰められてもなお直感でアドレットを信じられるのは見上げた根性だ(彼女だってアドレットと付き合ってる期間が特別長いわけではないのである)。彼女は代案として「ハンス犯人説」を唱えるようだが、さて、これまでの展開に、何かハンスを疑うようなものがあったのかどうか。

 一方、そのハンスさんはフラフラと場をかき回すのに忙しそう。基本的には迷わず真っ直ぐ「アドレット犯人に決まってるじゃん」派の代表になっているわけだが、その割にはフレミーにも噛み付いてみたりして言動が一貫しない。やはり、単に面倒を起こすのが楽しいだけなのかも。今回もアドレットとの対決シーンはトリッキーなアクションでオリジナリティを発揮しており、しなやかな猫の動きを取り入れた格闘スタイルがなかなかよく表現されている。なお、超個人的な感想としては、彼が犯人だったとしたら、あんまり面白くないとは思う。

 ハンスと組む予定だったチャモさんについても、「こいつが犯人だったら考えるのが無駄だな」という奔放さ。すっかりハンス・モーラの「アドレットが犯人に決まってるじゃん」説で油断しきっているのか、単に自分の実力に絶対の自信があるせいなのか、一切まわりに配慮しない子供っぽい行動ばかりである。ただ、ここで大胆に単独行動に出たことまでもが計画のうちだった、という可能性もあるわけで、どこまでが本当の無垢さなのかは計りかねる部分はある。全部モーラさんが甘やかしすぎなのが悪いんや。ちょっとはチームプレイを意識させようよ。あ、モーラさんが犯人っていうパターンは割と面白い展開ではあるので見てみたいけど、なんか上層部の権力闘争とかと結びついてややこしくなりそうだな(モーラ犯人展開が見たいのは、単に「サトリナの悪役が見たい」という理由である)。

 さて、こうして並べて見ると、残ってしまうのはあと1人。ゴルドフさんである。やっぱこいつが一番はっきりしないんだよなぁ。いちいち思わせぶりな表情で姫様を見たり、尺を取ってるシーンが多いのが気になる……単に姫様が心配です、っていうアピールなんだろうか。その割に、フレミーが帰ってきたタイミングではウサギを神殿の中(ハンスやらチャモやら問題児の多そうな場所)に残して、おもてでモーラと立ってたんだよね。普段の言動から考えると姫様にべったりしてそうなものだけど……あのときもモーラの指示で入り口前の見張りを2人交代制でやってたのかなぁ。

 個人的に最有力はゴルドフなんだけど、過去に「てさ部の百合狼でボコボコにされた」っていうみそっかすな実績があるので、自分を一切信頼出来ません。さぁ、「7人目」は荻野可鈴を超えることが出来るかな?!

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 フレミーエンディングに真性ヒロインの貫禄、第6話。どう考えても今作のヒロインはフレミーですね。うさ耳なんていらんかったんや。

 あまりにもじっとりと、先に進まない展開。あっという間に30分が経ってしまい、「オイ、全然話が進んでないやんけ」っていう。この速度で1クールなんだよなぁ。すげぇアニメである。もちろん、中身が少ない、退屈すぎる、ってなわけではない。ただ気付いたら終わっているのである。それだけ情報量はあるってことなのかなぁ。

 状況を整理しよう。基本的に、限定条件・人間関係については先週までと一切変わっていない。「封印を最初に解いたのはアドレットだけど、その前に入ってたヤツが結界を起動したってのは矛盾してるから、当然第一発見者が犯人以外のパターンは無いよね」ってのがハンスおよびモーラの主張。そして、そこには一切疑問の余地はない。今回、さらに「正面入り口以外からの立ち入りは無かった」「今回の封印を作った聖者は4年前に他界してるし、現在の封印の聖者はまだまだ未熟なので、封印そのものに細工を挟む余地はない」など、アドレットが必死に反論しようとした部分が事細かに補強されていくだけだ。普通に考えるならば、まさに八方ふさがりである。そりゃま、人類の叡智が結集した最大イベントである結界起動装置がそんなに簡単に凶魔に破られたら困るわけでね。諸々の保証が手厚くなるのはごく自然である。「誰か1人嘘つきがいる」という人狼状態ではそうした保証を確認するのも一苦労だが、幸か不幸かモーラとハンスは大体知っている事実が共通しているため、「裏付けだと思っていた事実が実は嘘八百だった」という興ざめなどんでん返しも起こしにくい。今のところ「1人だけが主張している事実」というのは(多分)アドレットのもの以外は無いはずだ。そして、我々はその唯一保証のない「アドレットの証言」が事実であることを知っているのである。つまり、この状況から「7人目」が結界を起動した方法を考えなさい、というのが問題の全てである。

 いや、無理だろ。普通に考えてこの完全密室を解く方法など無いように思えるのだが……なんかあるからこその密室なんだよなぁ。こんなに純粋に密室トリックに首を捻るのは本当に久しぶりの経験です。まぁ、ファンタジーならではの「どないやねん」な解決になる可能性もあるんだけども。山形石雄によるしつこいくらいの舞台設定は、ある程度納得のいく解法があるからこそのこだわりであると信じたいところだ。突然「壁抜けの聖者」みたいなトンデモ能力が出てきても読者が納得するわけないしな。そのあたりにも保証を与えるために、わざわざ多少無茶なバックグラウンドになりながらも「新しい聖者の可能性」を潰しているのは本当に丁寧だよね。

 さて、八方ふさがりなのは何も結界だけの話ではなく、容疑をひっくり返せないアドレットの立場も完全に四面楚歌。ロジカルに詰め寄るハンスに、そのハンスの言質を裏づけるモーラさん。どうでも良さそうなチャモ、堂々と恩を仇で返してくれるフレミー、役立たずのウサギ、そしてトチ狂った近衛兵。うむ、六花の勇者(+1)も本当に大したことないな。「7人目」についての話合いが始まってから役に立ってるのってハンスとモーラだけじゃんね。

 フレミーがアドレットを裏切るのはしょうがない。元々「裏切る」というほどはっきりと同盟関係が出来ていたわけではないし、彼女自身も六花である(と自称している)ならば、何をおいても「7人目」の排除は最優先事項であるからだ。考えてみれば明らかに異端であるフレミーを無条件でかばっていた時点でアドレットの行動も充分怪しいわけで、「怪しいヤツをかばうヤツはもっと怪しい」というロジックでアドレットが疑われるのもしょうがないのである。それをろくに考えもしないで「よく分かんないけど恩があるから信用しようぜ!」なんて言ってるウサギの方がよっぽど役立たずだ。何とかしてアドレットに報いたいならば、彼が立たされている窮地を論破するロジックを考えるのが優先であろう。

 不穏な六花勢であるが、中でも特にどうかしてるのがゴルドフさん。これまでの様子を見ている限りだと、どうやら愛しの姫様に取り入って信用を勝ち取っちゃったアドレットのことが気にくわないようだが、それだけが理由なのかどうかはまだ分からない。突然武器を持ちだしてアドレットを強制的に退去させてしまったり、どうにも不穏な動きが目立つ。残りの5人があまり容疑を深める行動に出ていないが故に、現状で一番うさんくさいのはゴルドフということになるだろう。ただ、どうにも小物っぽいのがいまいち疑いにくい要因でもあるのだが……。

 どうしようもなくてフレミーを人質に逃げ出したアドレット。「九分九厘疑っている」といっているフレミーだったが、それでも手当てしてくれたり、他の連中に言いに行かないところを見ると、彼女は彼女なりにアドレットのことを信用しているということなのだろう。ツンデレ臭いので言動についてはしょうがない。そして、そんな2人が必死に頭を捻って現状を推理しているわけだが、アドレットが最終的に行き着いた結論は「俺をハメるために凶魔が用意した入念すぎる罠だったわ。全部俺に容疑を被せるためのお膳立てだわ」とのこと。流石にそれは被害妄想が過ぎる気がしますけどね。今回の六花のメンバーは曲者が多いが、真っ先に警戒すべきは実績を持つモーラか、実力ナンバーワンのチャモあたりだろう。ぽっと出の無名新人であるアドレットがわざわざ狙われる道理もない。まぁ、あのとき同行していたメンバーの誰か1人でも容疑をかけられれば充分なわけで、「アドレットを狙った罠」ではなく、「最初に神殿に入ろうとした正規の六花メンバーを狙った罠」というなら分からなくもないけど。凶魔っていう存在がどの程度の知性を持つのかは定かじゃないが、そこまで入念に「六花封じ」の策を練ることが出来るなら、集まる前に処分する方が確実だった気もするのだけど……フレミーというイレギュラーな存在を作り出せるだけの知能と技術基盤があるんだよな。……そこまでの横紙破りが可能なら、今回の封印を強引に踏み倒す手段ぐらいなんとかなりそうだけどな。

 そして、アドレットが言っていた「8人目」の可能性のお話。「7人」の場合には純粋に人狼ゲームであるが、「8人目」という共犯者が介在するとなるとややこしくなってくる。ミステリで推理してても部分的に「共犯」って言われると途端に興が冷めるし、2人以上で活動するのがOKになると、色々と強引な手段もとりやすくなるためだ。出来れば余計な存在はいて欲しくないところだけど……やっぱり誰かもう1人いないと無理かなぁ。その場合、神殿に入っていたことになるので当然凶魔ではなく人間の共犯者ということになるわけだが。事件発生時に神殿前にいた変身凶魔なんかの存在を考えると、あと2,3人協力者がいてもおかしくないよな。人間サイドも今回のミッションにかなり力を入れていたわけで、凶魔サイドだってそうじゃないとは言い切れないもの。最終的に何でもありにならないことを祈るよ。

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 突然オープニングが変わってびっくりするの巻、第5話。放送途中で何の前触れもなくOPが変わるっていうと「へうげもの」の印象が強くて、「前のアーティストがなんかやらかしたんか?!」と不安になったが、今作は最初からOPが2曲あることが決まってたのね。

 さて、順調にミステリ要素に収束した本作。もう、ガチで単なるミステリですわ。ファンタジー要素無くなった。一応事前の情報としては「人狼要素」という風に言われていたわけだが、確かに設定こそ人狼であるが、「人狼」はどこまでいっても「かもしれない」を追求するゲーム。はっきりと人狼を限定出来る要素ってのは(展開にもよるけど)一切なく、細かい感情の表れや所作などから「怪しい人物」を特定していくゲーム。そのファジーさが人気の秘密である。しかし、本作の場合にはファジーなんて言ってられない。何しろ間違った人物を断罪してしまえば、六花の勇者は六花でなく五花にも四花にもなってしまう可能性があり、それ即ち世界の滅亡に繋がるのである。うっかり間違いは許されないし、雰囲気で処刑なんてもってのほかである。つまりここで求められるのは「人狼探し」ではない。歴とした「犯人当て」なのである。

 過去にミステリアニメというのは何本か作られているが、こうして「1つの謎」を徹底的に掘りさげる作品というのは非常に少ない。ミステリアニメの金字塔(と言って問題無いだろう)である「名探偵コナン」は基本的に2話程度で完結するお話だし、その対抗馬たる「金田一少年の事件簿」も、長くても4〜5話程度。しかも、「金田一」は1つの謎を突き詰めるのではなく、1つの事件の中に複数の殺人が盛り込まれるので、シナリオ展開にも筆を割く必要があるのだ。他にも「名探偵ホームズ」とか「氷菓」とか、基本的にシリーズの場合には何本かの「謎」をオムニバス形式で繋いでいくのがミステリアニメの基本であった。

 しかし、今作は与えられたテーマ自体が大きな1つの謎になっている。「7人目は誰なのか?」。そのたった1つのシンプルな謎にアプローチするために、様々な推論と議論が行われることになる。こういう「混じりっけなしの推理アニメ」というのは、ひょっとしたら史上初なのではなかろうか。いや、混じりっけはあるけど、言わんとすることは分かってもらえるはずだ。今回、改めて状況検分がなされ、与えられた状況、出そろったキャラクターたちが確認された。まずは外部犯の可能性を消去し、完全なクローズドサークルであることを確定させる。この部分は「霧の封印」というとても便利な設定があるため、第8、第9の人物が介入する心配はないだろう。また、「六花なのに7人」という時点で「真犯人が舞台の外へ逃走」という心配もなく、純粋に「7人から1人を選ぶ」というタスクに絞られている。推理をするための視点人物はアドレット。視聴者は彼の得た情報のみを確定情報として扱うことが出来る。つまり、アドレットが犯人でないことだけは間違いない。残る6人が、今回の「容疑者」だ。

 ナッシェタニアについては流石にこれ以上の疑問を差し挟む余地はないだろう。「突然キレて刃物を振り回す」「なんかフラグっぽく目眩で倒れる」など、まだ完全に正体が明かされたとは言い切れない部分も残されているが、視聴者目線(というかアドレット目線)では限りなく白に近い人物だ。しかし、お供のゴルドフは微妙。思い返すと登場シーンが割と唐突だったし、思わせぶりな止め絵による迫真の表情も気になる。あまり口数が多くないので、人狼用語でいうところの「潜伏」タイプだと面倒臭い。でもまぁ、ナッシェタニアとの交友はそんな短期間ではないはずで、凶魔側がとんでもない作戦に打ってでないことには、容疑をかけるのは姫様同様に難しいのだが。

 先週参戦した3人は改めて自己紹介を聞かせてくれたが、まだまだ情報が少ないので推察が難しい。全体における調整役、進行役を務めるのは、最年長(だよね?)のモーラさん。彼女は作品世界内では割と有名な存在であるらしく、事前に面識のあったチャモ以外にも、アドレットは名前を聞いて知っていたようだし、限りなく「裏が取れている」人物。「聖者の元締め」というとんでもない機関のトップと言われたら、そら疑うのは難しいのである。旅の途中で偽物に入れ替わる、という可能性も無くはないが、面識のあるチャモと2人という状況を考えると難しいかもしれない。強いて疑わしい点を挙げるならば、地位が地位なだけに、凶魔が積極的に接触を持ちやすそう、ということくらいだろうか。偉い人なだけに、転げて悪堕ちしたら今回みたいな壮大な悪事も平気で加担できそう。あと、個人的に気になるのは、どう考えても彼女目線から見たらフレミーがアウトなはず(自分が知らない聖者、という時点で疑いはMAXであるはず)なのに、あまり強くそれを押さなかったこと。単に冷静な人、っていうだけなのだろうか。あと、さらに個人的には「サトリナが悪い人っていうオチが見たい」っていう私欲にまみれた願望もあったりなかったり。

 そんなモーラさんとセットだったのが、残虐高慢ショタのチャモ君。言動の危なっかしさからするとこいつも容疑から外す理由は特にない。天真爛漫な物言いがどの程度本音なのか、現時点ではさっぱりだ。フレミー殺しの急先鋒というのも疑わしさを助長する可能性があるが、でもまぁ、あのシチュエーションだったら普通はフレミーが疑わしいのは当たり前なので、そのあたりは五分五分か。なんで猫じゃらし振り回してるんだろう、っていうのが一番気になりますね。

 猫じゃらしにじゃれないのが気になる、猫拳の使い手、ハンスさん。職業柄第一印象はとてもとても疑わしげなのだが、最初にフレミーをかばい、論理的な洞察の口火を切ったのは彼だ。ふわふわした態度とは裏腹に、案外頭の回る人物のようである。そして、至極当然の流れとしてアドレットへの容疑を向けて話を進行しており、彼の言動が現時点では最もメンバーに影響を与えている。彼が犯人だった場合にはなかなかスリリングな展開。

 そしてフレミーだ。今回様々な事実が明らかになったように見えるが、実際には先週までの展開で分かっていたことがほとんどであり、唯一驚くべき新情報だったのが、フレミーの出生である。もう、疑ってくださいと言わんばかりの波瀾万丈の人生。そもそも凶魔と人間の間に子を成すことが出来るというのが驚き。凶魔側が頑張った、みたいな話だったが、ちょっと努力するだけで種の隔たりを超えることが出来るのは凄い。こんなに簡単に遺伝子情報をクリア出来るなら、凶魔を寄せ付けないというなんちゃらの柱とかも凶魔側で何とか出来そうなものであるが。とにかく、「人間に出来ないことも出来る」「凶魔が新しく作った聖者」と、各方面から疑わしいフレミー。しかし、そんな彼女の容疑を覆したのは意外にもハンスさん。なるほど確かに、「六花が7人」というこの状況は何にしてもおかしいのだから、犯人の計画にそこまで織り込み済みなのだと考えるのが自然だろう。もしこれで6人だったら仲間内で疑い合うことすらなしに話が進んだはずなのだから。そうすると、フレミーは一歩容疑者候補から後退したことになる。まぁ、そこまで先読みしてアドレットを殺さなかったのだ、っていう「裏の裏」理論もあるので断定は出来ないのだが(それこそ人狼ゲームでは常道だからね)。メタ的にも2〜3話の描写でフレミーが敵側とは考えにくいんだよなぁ。「疑わしすぎは罰せず」がミステリ的なセオリーである。

 さて、そうなると残る容疑者はフレミー・アドレットをのぞく5人ということに。現時点では情報が少なすぎてさっぱりですけどね。何しろ、ここに来て最大の問題、「密室」が持ち上がったのだから。「犯人はいかにして密室に入れたのか」という、なかなか興味深いテーマ設定だ。いや、ぶっちゃけアドレットの火薬玉程度でぶっ壊れるガバガバの封印をどの程度信用していいのか分からないし、神殿のシステムや封印設定などもモーラやハンスが話しているだけなので、ほとんど確定情報が無い。かてて加えて、我々はこの世界における「魔法」がどの程度万能であるかも知らないわけで。推理しようがないよね。だって、剣を突き立てるだけでいいんだったら、「剣の聖者」様が遠隔操作してもいいわけだしねぇ(実際には握って呪文詠唱が必要なんだっけ?)。あれ、だとしたら現時点で一番疑わしいのはあのうさ耳じゃないか。ウサミン星人じゃないか。どうしたもんかな。

 現在、最大の敵は「もうさっさと原作買って読みたい」っていう自己の内部欲求です。ネタ知らないで見ているという状態はワクワクするだけだからいいんだけど、こういう状態だと、ふらふらネットを彷徨ってるだけでネタバレに遭遇しそうですごく怖い。助けてミミミン、ウサミンミン。

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 グルグル回るシーンで洒落でなくてちょっと酔った、第4話。いくら何でも回り過ぎじゃい。背景動画(ループ)でちゃんと全キャラに別々な動きをつけてるから実は割と難しいシーンなのだけど。

 サブタイトル通り、ようやくの勇者集結。これまでの展開とは打って変わっていきなり3人追加で一気に7人。まぁ、集合までのプランを考えればこの「何人かのグループが合流する」という図式が自然なので、当たり前ではあるのだが。今回もAパートまでかなりのんびり進んでいたのでどうなることかと思ったが、相手側もパーティを組んでくれていたので、お互いの認識にそこまで時間は必要としなかった。急造でかなり無茶してるアドレット組をチームと言っていいかは微妙だが、何はともあれ「勇者集結」である。

 しかし、今回はこれまでにまして分かりにくい部分が多かった。「爆弾抱えた凶魔さん」という割と自由な存在もびっくりしたが、そこからの展開では、「爆弾で結界の砦壊されるんじゃね?」→「なんや、びくともしてへんやんけ」→「人が倒れてるやん!」→「凶魔の変身やったわ」のあたりは相手側の目的が見えてこないので、何が起こっているのか分かりにくい。そもそも、集団相手の戦闘を得意としているナッシェタニアはまだ分かるが、残りの連中も一旦足を止め、アドレットだけを「先に行け!」と言った意味が分からない。残りの3人だって、別に足を止めて戦う必要はなかったように思うのだが。結局、この「アドレットだけが問題となる砦に先行してしまった」という部分が後になって問題になるんだろう。今回、「7人目の勇者」を限定するための最大の手がかりは、「誰が霧の結界を起動させたか」という部分につきる。それ以外で特定することは、心象以外ではほぼ不可能なはずだ。そこで、アドレットが単身で乗り込んでしまったという事実は、かなり大きな影響力を持つはずだ。もちろん視聴者はそれが言いがかりであることを知っているが、他の人間から見て、容疑者筆頭はアドレットに違いない。

 ということは、敵側も当然こうなることを見越してトラップを配置したと考えるのが自然である。爆弾凶魔によって、近づいてくる予定の六花チームを牽制、拡散。地上チームであわよくば倒してしまおうとか、とにかく分散させる狙い。さらに門の前にはご丁寧に人間に変身した囮役まで用意している。ひょっとしたら、複数の人間が一緒にやってきたときには彼女(?)が足止めして誰か1人だけを砦内部に進ませて疑心暗鬼を促す狙いだったのだろうか。でも、砦の入り口には封があったんだよなぁ。なんであれがアドレットの爆弾で開いたのかはかなりの謎。どう考えても爆風で開いた、って感じではなかったのだが……謎1,謎2は「門の前に囮役」と「開いてたのかなんなのかよく分かんない鍵」だ。そして謎の3つ目は「急に暴れ出すナッシェタニア」。封印のキーとなった剣を抜き、まるでゴルドフを斬りつけるかのように振り回した姫様。単に「取り乱した」というだけの描写なのだろうが、突然気が狂ったように刃物を振り回すのは流石に違和感があった。アニメでは描写が足りなかったってだけなのか、実は何か大胆な伏線なのか。ぶっちゃけ、「霧の結界」がどういうシステムなのかがはっきり分かっていないので、この部分から何かを予測することは出来ないんだけどさ。

 そして、そんな取り乱したチームアドレットのところにやってきたのが残りの3人。お子様聖者のチャモ君。天真爛漫なのか、単に傲岸なのかよく分からない奴。地上最強ライバルが出てきたアドレットとの因縁、そして六花殺しのフレミーをさっさと殺そうとした因縁。なんだかきな臭いヤツである。後に続いたのは「山の聖者」を名乗る、もう一方のチームのまとめ役と思われるモーラ。山ってのはおっぱいのことでしょうかね。露出度が低いこのおばちゃんが一番エロく見える不思議。そして最後の1人は「疑ってください」と言わんばかりの不審人物、ハンス。まぁ、実は言ってることは割と正論ばかりなので、単に雰囲気が異質なだけかもしれないけども。少なくとも「すぐテンパる姫様」とか「こんだけの窮状なのに地上最強とかにこだわっちゃうヤツ」よりかは正常に見える。この3人が新規メンバー、そして「7人目」候補ということになる。結界発動のタイミングを考えるに、少なくとも視聴者目線からはアドレットと一緒に来た3人は容疑者から除外されることになるわけだが……いや、でも別に結界発動は六花候補本人がやらなくてもいいんだよな。元々六花以外がやる予定だったわけだし。だとすると、現時点で「7人目」をあぶり出すためのヒントって何一つ無いな。「モーラさん、背中にあるあざなんて普通は見えないのでは? 誰か男がベッドで見つけてくれたんですかね?」なんてセクハラ質問を思いついた直後に、「そういやアドレットが紋章もらったときも割とエフェクトは派手だったから、まっとうな受け取り方したヤツだったら気付くか」と思い直してちょっとガッカリ。

 個人的に今回一番驚いたのは、モーラの声である。サトリナがキャスティングされてることは知ってたけども、こういう攻め方でくるのは意外だったので割と嬉しい誤算。その他鈴村、加隈ちゃんが加わり、メンバーも賑やかになりました。来週からがいよいよ真骨頂になるのかな? 今回、序盤のキャラ作画がちょっと不安だったけども……まだ大丈夫よね? 信じていいよね?

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 乳バンドなんやねん乳バンド、第3話。いや、事前の情報番組でみんなして突っ込んでたから知ってたけどさ、やっぱりこんだけ動かれるとどうしてもそこに目がいっちゃうよ乳バンド。あ、もちろんフレミーの方だよ。ゴルドフの方じゃないよ。ゴルドフのあれは……なんなんでしょう。変態紳士かな?

 3話目にしてまだ六花揃わず。というか、今回新キャラほぼ無しという衝撃展開。原作読んでないから知らないけど、こんなにゆっくりで大丈夫なのかと心配になるレベル。でもな、別にダラダラしてるわけじゃないんだよな。むしろ設定については分からないことだらけで不安になるくらい。そのあたりはフレミーの存在自体が爆弾みたいなものだろうからしょうがないのだけど。今回のアドレットとの対話でも彼女の人となりはさっぱり分からないのであるが、逆にアドレットがどういう人間なのかが見えやすくなった。「六花だよ」っていうと「仲間」っていう承認が得られて、アドレットは地上最強だからあんまり深くは尋ねないで守ってくれるらしい。こんなやつが「7人いる!」状態に直面したら一体どうなっちゃうんだろ。今から不安でしょうがないよ。

 現時点ではアドレットが「何か理由は分からないけどちょっと跳ねっ返りになった(と思ってる)フレミーを守りながら集合場所に行きたい」と思っている。それに対し、フレミーが六花殺しであるという情報を手に入れたナッシェタニアとゴルドフがフレミーを殲滅しようと襲い掛かってくる。どちらも、自分の得た情報を信じているという点では同じだが、まぁ、普通に考えたらフレミーの態度からしてゴルドフたちの持ってる情報が正解っぽい。「六花候補殺し」の罪を犯しているフレミーは、当然集合場所に行ったら正義の味方である残りの六花に怒られるのは当然。だからこそ1人で魔哭領へ向かうと言っているわけだ。彼女が六花(候補)殺しに及んだ理由は今のところ不明だが、多分アドレットとのやりとりを見てるかぎりでは悪い奴ではなさそうなので、何か理由があるってことなんだろうね。でないと後から7人で揉める展開になんてなるわけないからな。もし疑念が晴れないままで集合したならフレミー殺せばいいわけだし。前回の時点で「六花が集まるところまではスムーズに行くんじゃないの?! 現時点でもうめちゃめちゃやん!」と思ったが、アドレットが無理矢理対話の場を作ってくれたおかげで、幸いフレミー関係はそこまで面倒にならずに済みそうである(まぁ、それでもまるまる1話使っているのだけども)。

 そして、今回笑ってしまったのは、とにかくよく分からない設定をてんこ盛りにして作りあげた「魔哭領と間を遮る結界」のお話。担当者さんからシステムの説明があったが、聞いてるこっちは何がなんだかさっぱり分からん。その割に、ちゃんと作品世界の人間の心情を鑑みて、色々と用心して二重三重の策を用意しているという。この「何かよく分からないけど色々念入り」は山形石雄の書き癖みたいなもんなんだろうなぁ。「戦う司書」のときも、「いや、どうせそんなところのシステム使わないし、あんまり細かい設定で説明されても」みたいなことが多かったので苦笑ものである。いや、今回はこの慌てて作ったような謎設定が活かされるのかもしれないけども。剣と魔法のファンタジー世界のはずなのに、やたらと現実臭くシビアにシステムプログラムが組まれてて、その辺がなんか浮いてる感じがするんだよな。いや、ちゃんとディティールを描き込んでくれるのは良いことなのだけども。

 今回もう1つの見どころは、当然大活躍のフレミーちゃんということになる。あおちゃんのレギュラー役その3(1.シンフォギア 2.妖怪ウォッチ)なわけだが、どれもが全然違う表情を見せてくれるのがとても面白い。普段から達観したようなキャラは多いが(本人が大好きな用語を使うとロリババアが多いが)、フレミーちゃんは突き放した物言いをするけど決してババアじゃなくてちゃんとロリ。そのあたりの作り込みは相変わらずの練度なのである。この六花が魔神を倒せるかどうかは分からないが、とりあえずノイズなら倒せそうなメンバーだよな。

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 ウサギはしゃぎすぎ、第2話。姫様、先週の時点ではめっちゃ強キャラ臭がしてたのに、実際外に出たら大したことなかった。単なる生野菜好きだ。

 とりあえず最初に言うべきは、「なんで高橋丈夫作品ってこんなに背景美術が綺麗なの?!」っていうこと。今回サブタイトルが「初めての旅」ということで、メインシナリオもさることながら、どっちかっていうとナッシェタニアがお城の外に出て対等な人間と旅が出来て嬉しいな、っていうお話だ。そんな姫様の新鮮な視界から見える「広大な外」という環境が、嘆息するほどの美術でもって描かれている。瑞々しさもありながら、陰影の妙も実に見事。旅路の不安と、期待感が見事に出た素晴らしい美術になっている。どんなシーンでもこの細やかさは崩れることがなく、ラストに出てきた焼け落ちる村のビジュアルなんかも恐ろしく精妙だからね。崩れ落ちた藁屋根の描き込みとか、改めてご堪能頂きたい。

 さておき、そんな綺麗な世界を旅するアドレットとナッシェタニアのドキドキ2人旅で前半パートが終わるというまさかの展開。適度に説明台詞を挟んで世界設定を確認し、2人の置かれている現状、二人の人となりを語りながらの道行きなので特に退屈することもないが、もっとガンガンシナリオが進むのかと思っていただけに意外ではあった。まぁ、今回みたいにゆっくりと各々の心情を解説してもらわないと、姫様がどういう志でもって戦いに挑んでるのかは理解しにくい部分があるからね。「前回はドヤ顔だったけど、実戦になると割と不安なんです」「初めての対等な関係で、早くもちょっとアドレットに惚れてる感じです」みたいな部分、飛ばされると一気に分からなくなるからな。ちなみに、そんだけやってもゴルドフの登場シーンなんかはいきなりだった気がするしな。原作だとこの辺りがどの程度描き込まれているのかは気になるところ。

 もちろん、そうした「流す」パートにおいても、本作は様々な動画面で見るべきポイントがある。たとえば馬の歩き方、走り方、馬上で会話している二人が馬の歩行によって微妙に揺れる様子。馬が駆けるときにカーブを曲がる姿勢など。いちいち細かい動きに念が入っている。また、今回も短かかったが戦闘シーンが盛り込まれており、説明無しで訳の分からない凶器を使いまくるアドレットの戦闘方法、そして姫様特有の飛び回る刃物による殺戮劇は前回の戦闘よりも面白い画面になっていたのではなかろうか。最終回までこの動画のクオリティが保つといいなぁ。

 シナリオについては、さっそく第3、第4の六花が登場して順調に進行中。しかし、なんとそのうち1人は「六花殺し」の容疑をかけられているという、いきなりのアクシデントである。収拾がつくと良いのだが……。とりあえず今期3人目のあおちゃんキャラに期待しとく。どう考えても乳のあたりの衣装がヘン。

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 何か1つくらい片付けてくれよ! 最終話。

 何も……片付かなかったんだ……。驚くほどに投げっぱなしだったんだ……そして2期告知すらないんだ……このびっくりっぷり、いつぶりだろう……流石にこれはちょっと……。終わったことというと、魔王の歴代先達との対決くらい? でもあれも何か明確な理由があったわけじゃなくて、結局根性で吹き飛ばしただけだし、そこから魔王が統治してた魔族連中が何を考えてどう動き出すのかも分からないし……せっかく大きく出番が増えたと思った魔法使いちゃんの存在も謎のままだし、ラブコメとしても女騎士が頑張った割には半端な気がするし……あれぇ……。多分、来週普通に放送があるんじゃないかな……ひょっとして1,2話見のがした可能性もあるかも……教えてプリーズ。



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 魔王っていうかフリーザ様、第11話。いや、どっちかっていうと魔王の中の人的にはノイズ様か。小清水はつくづく中尾隆聖ボイスのボスキャラに縁があると見える。

 さて、相変わらず場面転換が激しくて何がなにやら分かりにくい作品ではあるのだが、一応、今回描かれている冬の国の戦争が、今作のクライマックスということで良いのだろうか。それぞれの世界でそれぞれの戦いが描かれており、一応、前回のサブタイのように「魔王の蒔いた種が各所で実を結んでいる」という大きなくくりが出来ている……気がする。

 そんな中でも一番分かりにくいのが商人絡みの経済談義のところ。通貨の変更を画策する中央国家に対し、先んじた商人は不安定な貨幣をはき出して現物である麦をキープした。そして、貨幣価値が維持出来るかどうか怪しい状態であることも考えると、冬の国は現行の貨幣から切り離した存在にしてしまうほうがよく、つまり通貨が二種類ある状態になると言うことも分かる。しかし、どうやら商人の思惑は更にもうひとつ先、つまり魔族との商談まで進んでいるのだという。これは正直よく分からない。というか、この世界で人間と魔族がどういう関係を構築してるのかが未だ分かっていないのである。今回、復活した魔法使いの働きでゲートが破壊され、更に「魔界=地下世界」という驚きなんだかどうなんだか分からない事実も明かされたわけだが、それ以前に、まず魔族と人間の前線がどうなってるのかもよくわからねぇよ、と。こないだ極光島でぶつかったところなので、そのあたりで小競り合いが続いているってのが大体の構図なんだろうが、そんな相手に商取引なんか出来るものなんだろうか。火竜公女の力添えと海門都市という存在があったとしても、大量に備蓄した麦を右から左に動かすわけにもいかないと思うのだが。この辺だけよく分かりませんわ。

 その他の「戦い」に関しては、そこまで難しいことはしていない。一番分かりやすいのは女剣士やたっつん(中の人)が率いている冬の国と外敵との戦争部分。中央との正面衝突は、いかにも戦記物では出てきそうな奸計でもって時間稼ぎを行っているだけだし、たっつん率いる弩部隊が芳忠さん率いる軽騎馬を打倒したところなんかは、いかにも「賢い少数が愚かな大軍を負かした」という分かりやすいエピソードであり、なおかつ「魔王の弟子は何しても優秀やな」ということを表すファクターにもなっている。まぁ、今回の戦争を見る限りでは、少なくとも指揮官が賢いんじゃなくて、相手がアホ過ぎるだけのような気もするのだが。ま、シンプルな戦争ものなんてこのくらいのバランスになるのかしらね。そもそもたっつん兵士は魔王のところで軍学を学んでいたのかどうかすらよくわからねぇし。

 そして、残る一つが、突然登場した魔族を打ち払うために出撃した勇者のお話だ。久しぶりに再会した同僚の魔法使いの指示に従い、そのまま精神汚染に抗えなかった魔王の居城に突撃した。ほんと、この魔界って警備がザルだよな。まるでディスガイアだよ。1話で勇者が乗り込んだときもそうだったけど……なんでこんな魔王に人類は苦戦してたんだろうな。ま、とにかく初めてこの作品では正しい関係の「魔王と勇者」の対峙が実現出来たわけだ。ある意味すごく正しいクライマックスだが、魔王を殺すわけにもいかないし、どうせこの2人のことだから最終的にいちゃいちゃするに決まってるので、あんまり緊張感は無いよね。傍で見てる片腕もがれたメイド長がちょっと可哀想になりそうだ。ちなみに、今回ようやく出番があった魔法使いだが、相変わらず福圓先生が荒ぶっているので、そこは文句なしで聞きどころである。なんでだろうね、福圓先生が口汚く暴言はいてるのを聞くと、それだけできゅんきゅんするわ。BLOOD-Cが悪いのか、Anotherが悪いのか。


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