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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 どう見てもCパートが本編臭い第2話。この作品のスタンスはそれでいいんだろうか。でも、やっぱエンディング(実際は挿入歌)流れた後のテンションのあがりっぷりが半端じゃないよね。今回は演出が奥野耕太氏だったんだよ。テンポが良くて本当に見やすい。

 ただ、本編の方も案外真剣に見てしまったのが嬉しい誤算。前回のラストからは真っ向勝負でエロ路線に行くのかと思われたのだが、そこは流石に地上波作品ということでブレーキが掛かり、まっとうなエロゲアニメっぽく(?)サブキャラクターの方の世界観をジワジワと広げる流れになった。1話を見た時点では「相変わらずギャルゲのキャラクターは区別がつきにくいな」とか思ってたのだが、2話で割とはっきり峻別出来るようになったので、キャラ付けはなかなかうまい気がする。

 区別が可能になったポイントとしては、この作品のキャラクターたちは、いわゆるギャルゲエロゲのテンプレ臭い設定から、どこか一つずらした印象であるということ。今回中心となっていた生女目瑛にしても、最初は「よくある賑やかしの馬鹿キャラ」かと思っていたのに、意外に回りのことに気がつき、女性らしい一面をみせたり、他人に対する気遣いをみせたり、回りの誰からも好かれる好人物として描かれている。確かに、この手の作品で良くあるお馬鹿キャラって、「こういう奴が実際にいたらムカつかね?」と思うわけだが、瑛の場合、そうした鬱陶しさが無く、純粋に「賑やかな娘」としてのプラス要素が表現されている。

 そしてもう1人のヒロインである依媛奈緒については、さらにはっきりと主人公の悠が言っているが、1話目でみせたいわゆる堅物お嬢キャラからは少しずれて、瑛のことを心配する様子は普通の女子学生であるし、悠との会話も意外に親しみやすい雰囲気が出ている。特に意外だったのは車から降りてきた奈緒が発した言葉が「皆さん、おはようございます」ではなくて「皆さん、おはよう」だったこと。そりゃ確かに、クラスメイトに「おはようございます」とは言わないよな。でも、アニメキャラのお嬢なら、絶対に「おはようございます」なんだよ(もしくはどっか別な方向に行くとごきげんようになる)。そうした細かい部分から、「あれ、意外にキャラ描写が面白い」と思えたのである。ちょっと粗製濫造アニメに慣れすぎたせいで些細なことに過剰反応している気がするが、一応2話目の時点で引きつけられる要素があるのは良いことであろう。

 まぁ、そもそもメインヒロイン(?)である妹が引きこもりニートキャラっていう時点で普通じゃない気はするけどね。Cパートで大活躍のメイドさんともども、今後の流れを見守って行ければよいね。

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 商人が求めるべきものとは何かを問われる、原点回帰の最終話。「金だけが人生じゃない」といえば聞こえはいいが、それは金の価値を知らない人間の戯言。求め続けた先に、11人の持つ「価値観」の答えがある。

 暴動渦巻く北の町。エーブとロレンスはそれでも目の前に迫る巨万の富へと確実に歩を進める。前回までにロレンスが察知した「何か」について、ホロも当然うっすら感じ取ってはいた。しかし、それを隠すことにしていたロレンスの本音は、ホロの想像する以上にセンチメンタルなものであった。この商売は、成功しても別れ、失敗しても別れ。それならば、いっそ根底からひっくり返して無かったことにしてしまえないか。連れのそんな情けない思惑に、ホロは激高する。ロレンスも、だからこそ本心を伝えたくなかった。伝えてしまったことで、最後の道も閉ざされてしまった。

 商会にホロを受け渡し、ロレンスとエーブの最終決戦が始まる。「嘘はついていないが真実は何も語っていなかった」エーブと、その思惑を悟りながら、彼女の本心を見極めたいロレンス。この作品にしては珍しく切った張ったの攻防になり、エーブはすれ違う自分の「価値観」でロレンスを組み伏す。稼いで、儲けて、その先に何があるのか。商人の道に限界は見えず、教会への復讐にもリスクはついて回る。危ない橋を渡り続けるエーブの人生を、ロレンスは見透かしながらも問いかける。

 エーブの目に映るのは、自分を不幸にした者たちと同じ、商人としての果て無き探求。ロレンスに対しても、「それを求める以外にない」と断言し、最終的には「期待している」という言葉を残して力で金をもぎ取って消えたことになる。彼女の信念に正義があるのかどうかは問題ではなく、あくまで求めること自体に彼女の未来が見える。ロレンスの口を封じず、宿の念書を置いていったところに、彼女に残された懊悩が伺える。

 結局、ロレンスはそんな彼女の姿に反発を覚えながらも、1つの真実を得ることができた。「望んでも手に入らないものがあるが、望まなければ何も手に入らない」。どれだけ危険な目に遭おうとひたすらに自分の目指すものを求め続けるエーブの姿勢を見習い、ロレンスは今できる最大限でホロを求めた。賢狼には我慢ならないその選択も、狡猾な商人の手管で先回りされてしまってはどうしようもない。大馬鹿者の行商人と、それに「惚れるのが怖い」小さな神の旅路は、再びの出発を見たのである。

 エーブという「対立図式」を持ち込むことによって、ロレンスとホロの仲を掘り下げたエピソードの幕。前回の黄鉄鉱編でも一応の答えは出していたと思うのだが、今回の取引では、ロレンスが自分の大望とホロをはかりにかけることになった。こうして書いてみると非常に俗っぽい「金か女か」の選択なのだが、そこに「金を求めることに疑問を抱きつつも、ひたすら突き進む商人」であるエーブを対比させることで、1つのラブストーリーとしての結末をすっきりと見せることに成功している。

 某孤独なグルメサラリーマンばりのアームロックを見せたロレンスの武闘派っぷりは意外だったが、やはりこの作品の場合、そうした立ち回りより、後半のホロとの対峙の方が見どころである。この手のヒロインに叩かれるヘタレ主人公というのはよくある構図だろうが、まさか一撃目が平手でなくてナックルというのはなかなか見られない光景だ。尻尾を逆立て、渾身の一撃を見舞うホロは、本当に怒っていたのだろうし、本当に悲しかったのだろう。しかし、それ以上に、ロレンスの本気に応える必要があったからこその拳だったのだ。2人の関係はもはや金がどうこうとか、旅がどうこういうレベルではなくなっており、新たな旅の中では、2度と今回のような確執は起こらないに違いない。

 ラストシーンでは教会の鐘が高らかに鳴り響く中を、2人が手を取り合いながら商会から出てくるという非常に象徴的な「門出」の演出で幕を閉じている。金色の光に包まれた巨大な船も、2人の新たな「船出」を示す非常に明確なメッセージといえるだろう。

 毎週追いかけていく中で、「どうせ2人して揉めてるけど最後にはよりを戻して旅を続けるエンドだろ」というのは分かっている。それでも、2人の微妙な関係性にやきもきさせられながら引き込まれるのは、ひとえにその描写が真摯だからだ。今回も、ロレンスはこれまでのようにヘタレた考えこそもっているものの、序盤のホロへの告白、エーブとの対峙、そして迷い無いホロ救出の算段にホロとの直接対決と、1度たりとも迷ったり、困ったりしていない。彼は彼なりの成長を経て、今の関係性を見つけ出しているのである。ホロも、そんなロレンスの変化があるからこそ、完全に上に立つことが出来ずに、あんな愛らしい姿を見せてくれるのである。

 原作エピソードは多分12期を通して4本は消化された。しかし、原作はまだまだ残っているはずだ。このままのクオリティで、さらに続きが見られることを期待したい。

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 永遠の幸せとは何か、各々の思惑が交錯する第11話。前回までの雰囲気から一転、二人の関係に、静かながらも確実な変化が訪れている。

 ホロをよりしろとした商取引はロレンスの才覚もあって円満に進み、エーブの野望と、ロレンスの夢は着実に手元へと近付いてくる。しかし、そうなればやはり考えなければいけないのはホロとの関係。ロレンスが店を持つことは、つまり旅の終わりを意味する。たとえヨイツが無くなっていようとも、ホロの旅の終わりは、やはりこの町ではない。

 「ぬしの取り乱した姿が見たい」と、何気なく切り出した別れの決意。それは唐突ではあったが、前回の事件の顛末もあり、不思議と二人の間に浸透していく避けられぬ結論。「幸せな関係もいつかは終わりを告げる」と言い、「終わるならば、幸せがあるうちに幕を引くのも1つの手」と、ホロは既に決まったかのような物言い。「納得がいかない」と一度は反論したロレンスだったが、ホロの提案も、無論思いつきで語っているようなものではない。自分の夢に対する思いも本物であり、その提案は、飲まなければいけないかのように見える。リゴロの侍女メルタは、「好きなものをぼんやり見るだけで一日が終わるくらいの幸せはあってもいい」と漏らし、ロレンスはその言葉に、自分と賢狼との関係の本質を感じ取る。ロレンスにとってホロとは何なのか。この町で2人の「幸せな関係」は幕を引いてしまって良いものか。2人の間に、大きな決断の時が迫っている。

 ストーリー上は、最後に武装蜂起が起こったことが最大の転機であるが、個人的には聖母像の謎の方が気になるファクター。教会の前で見つけた「塩」という因子との関係も気になるところではあるのだが……さて、エーブの本意とはどこにあるのか。そして、この町での「商売」は、どういった顛末を迎えるのか。

 今回も会話劇を中心に進んだので画面での変化は乏しいのだが、これまでのような感情のぶつかり合いを控えた宿屋での2人の「相談」が、薄暗い中でじっとりとした密度を持って描かれる。ホロは軽口も交えてあくまでいつも通りの態度を保持していたが、提案を受けたロレンスはやはり諾々と従うわけにはいかない。2人の「駆け引き」のレベルが、ようやく本音の部分に到達することになるのか。次回は「とめどない涙」。幸せを追い求める方法に、正解があるのだろうか。 

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 なんだかやたら回想の多い構成になっていた第10話。一期を含めて様々なシーンが折に触れてフラッシュバックしていたのだが、これは最終回が近いからなんだろうか。それとも、今回のエピソードが過去を振り返っての総括になるという示唆なのだろうか。よく分からないが、導入が自然なので「総集編やってるんじゃねーよ」みたいな手抜き感は感じられない。

 ホロを売る、という不穏な密談から一夜明け、ロレンスはエーブに持ち出された商談の話を遠慮がちにホロに打ち明ける。ロレンスが商売の話に首を突っ込むだけでもあまりいい顔をしないホロだったが、今回の話は、なんと見返りに宿屋が明け渡されるという。ロレンスの夢である自分の店構想が、こんなところで突然現実味を帯び始めたのだ。「売る」といっても、あくまで質草として一時的に預ける算段をするだけで、きちんとエーブが元を回収出来るならばホロに害はない。利益と危険をはかりに載せて、ロレンスがいけると判断したらいけばいいと、ホロはむしろ尻を叩く役割を果たした。様々な身辺調査の結果、エーブの話に乗る決断をするロレンス。商売は常に危険と隣り合わせではあるが、果たして今回の勝負、吉と出るのか凶と出るのか。

 今回構成が回想多めになっていたのはホロとロレンスのやりとりにも理由があり、2人が出会った頃からこれまでの、懐かしい台詞や思い出がそこかしこに挿入されている。最初の事件でロレンスが大見得を切った「相手が騙すつもりなら、それをひっくり返せば利益になる」といった発言もそうだし、あの事件の顛末でホロが身を引こうとしたときに創痍のロレンスが必死に彼女を呼び止めたシーン、そして「ぬしが怒ると思ったことを怒っておる」という、どこかで吐かれた台詞まで、いつの間にか、2人の間にも随分思い出が蓄積されていた。今回ホロは「ぬしの隣でごろごろしているのが楽しい」と素直な心境を口にしているし、案外この地で店が持てたら、故郷への旅が辛い結果になったとしても、2人でやっていけると考えてのことかもしれない。身売りの相談を持ちかけられるなど、普通に考えれば男のエゴでしかないわけだが、それを受け入れてあまりあるほどの信頼感が、2人の間には横たわっているのだ。

 今回、2人の他にも個性的な動きを見せるキャラクターが何人も顔を覗かせている。黒パンと銅貨2枚の幸せを伝えてみせる教会脇の物乞い、ロレンスに「狼の匂い」をかぎつけてちょっかいを出す酒場の娘、そして、その生い立ちに大きな波乱を抱えていた、エーブ。この世界でロレンスと会話をする人間というのはどうしてこうもみな一筋縄ではいかない話術を持ち合わせているのだろうか。まぁ、このあたりの虚々実々の駆け引きが、この作品の最大の見せ場なのだが。

 しかし、やはり最強の試合巧者はやっぱりホロ。ロレンスの相談を的確に受け答え、助言4割、苦言4割、茶々2割。手のつなぎ方にまで様々な思惑を込めて、ロレンスを引っ張り回す。ロレンスも、顔に出ないようになればもう少し対抗できると思うのだけど……幸せならいっか。 

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 独占欲と自己嫌悪にまみれた、二人の幸せがにじみ出る第9話。軽口に軽口で対抗し、それをまた軽口で返す。こんな関係ならずっと飽きることなくやっていけるんだろうなぁ。

 前回エーブや酒場の娘から聞き出した情報を元に、街の書記であるリゴロを訪ねる2人。彼の家でのやりとりの方がストーリー上は重要なのかもしれないが、基本的にリゴロはいい奴のようなので、特に権謀術数に富んだやりとりがあるわけでもなく、すんなりと求めていた情報が手に入ってしまう。彼の家で面白かったことと言えば、年若い修道女にちょっと相好を崩したロレンスをホロが踏みつけたシーンくらいだろうか。

 むしろ、今回の見どころはそこに向かうまでの道すがらの会話劇だろう。相手を思うことと、相手に望むことの裏表の関係、そしてそれを取り巻く独占欲と、どうしようもない自己嫌悪。二人ともまつわる心境は同じでも、互いに相手に繰り出すカードは違う。最近すっかりホロの扱いを覚えたロレンスは「基本的に下手から回ってホロの自尊心を満足させつつ、足下を掬う」という戦術をマスターしたようで、これに素直な本音を織り交ぜて彼女の機嫌を損ねないように会話をくみ上げる。ホロはそのことを重々承知した上で、まるで合い言葉であるかのように、いつもの軽口を繰り返す。水たまりを越えるシーンでは今回唯一ホロの尻尾が揺れているのが見て取れるが、過去の思い出よりも、今受けている独占欲の方が彼女の願っているものなのは間違いないようだ。

 食堂の人間をまるごと巻き込んでの夕食を終えると、薄闇に沈んだ夜の時間。こちらは軽口だらけだった昼の顔とは裏腹に、ホロはロレンスの理解の及ばないところで本音を漏らす。しどけなく横たわるホロと、生唾を飲み込むロレンス。もう、本当にさっさと答えを出して欲しいもんです。あー、でも煮え切らない様子の相手に手をさしのべるホロも愛らしいなぁ。今回も夜の闇は過剰に暗い演出が維持されており、わずかな光の中で浮かび上がる二人の表情が、暗にその近さを示唆している。

 最後のシーンでのエーブの爆弾発言は衝撃的であるが、今のところその真意は分からないので保留。一筋縄ではいかないヤツなのは分かっていたが、果たしてどんな「無謀な商談」が持ち出されるやら。現状、ロレンスが間違った選択をするとは思えないのであまり気にはならないのだが、さて……

 今回はいつにも増して、この作品の売りである背景美術の美しさが際立った。リゴロ邸の目の覚めるような庭園もそうだが、そこへ向かうまでの裏路地のごみごみした感じ、そこを抜けた田園の小道の雨上がりの空気感まで。立ち並ぶ家々の形がどこか独特で、きちんと街ごとの特徴が描かれているのが興味深い。本当に、きれいな世界です。 

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 痴話喧嘩が終わったと思ったら行く先々で女を引っかけてる気がする第8話。ロレンスさん、せっかく2人でのんびりしたいって誘われてるのに……

 毛皮の街をざわつかせている「五十人会議」。毛皮が売れるやら売れないやら、その挙動に少なくないお金が動くとロレンスは読むが、今のところ具体的にどんな行動を起こすかは定かでない。っつうか、やっぱり先のアマーティ騒動でそれなりに稼いでいたのは間違いないらしく、別に慌てて金儲けをする必要も無い。それでもやっぱり商売が絡む話は気になってしょうがないらしくて……なんだかギャンブル狂いの亭主みたいだな。ホロはちょいちょい釘を刺してはいるのだが、どうにも街全体でロレンスを放っておかないようだ。酒場にいけば油断ならないウェイトレスに迫られ、じいさんと一緒にしっぽり呑んでいたと思ったら、声をかけてきたのは限りなく男に近い麗人、エーブ(フルール)。商人どうしの奇妙な連帯感と、お互いに心を許しきっていない適度な緊張感、そして男と女という不思議な距離感。何とも奇妙な出会いであった。

 今回は、ホロとの会話劇が少ない分、酒場の娘やエーブとの会話に裂かれる時間が長く、その分、非常に含意に富んだ面倒なやりとりが続く。ロレンスはどんな相手にもそつなく会話をこなすことが出来るようで、なんでこれがホロの前だとあんな風になるのか、といらいらするくらいだ。酒場の娘の露骨なアピールにも全く動じなかったし、エーブの場合はそもそもあまり女として見る必要も無い。ホロさんは安心してもらっていいのだろうが、新たに登場した「雑談相手」は色々と波乱が有りそうである。

 様々な人物との会話を中心とした、いかにもこの作品らしい脚本の今回。ひたすら同じ場所での会話なので退屈してもおかしくないのだが、会話の油断ならない「含み」が適度な緊張感を維持している。また、周りを取り巻くガジェットによる小回りのきいた演出もところどころに光り、ホロとの会話でのベッドの位置、酒場の娘がチャラチャラとならす小銭、そしてエーブとの会話を照らす暖炉など、数少ない小道具が巧みに会話の間と含意を取り持つ。終始和やかに進んだエーブとの「雑談」だったが、ラストシーンは暖炉に燃えさかる火を挟んで二人が対峙するという、非常に暗示的な幕引きになっている。

 この先、この毛皮の街で、一体どんな「商売」が行われるのだろうか。そして、「しっぽ料理」って一体何なんだろうか? ひもの? 

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 毛皮が安っぽいと言われれば、そりゃぁ腹が立つに決まっている第7話。人類が万物の霊長であることは認めてるらしいんですが、「人間のボンクラよりも狼の神の方が偉いに決まってる」というのがホロさんの主張のようです。いや、そもそも神っていう時点で人智を越えてますがな。

 前回まででアマーティ編が無事に集結し、今回はこれまでの不足分を取り返す勢いでひたすらいちゃつく2人。確かにあんまりギスギスされると困るので仲良くして欲しいとは常々思っていたが、全編通してずーっといちゃつかれると…………いいですよね。今回ようやく、M気質の人間だからこそホロとの掛け合いが楽しめるんだってコトに気がついた。ロレンスはMなのかどうかは定かじゃないが、度の過ぎた草食系男子(wであることは間違いないようだ。あそこまで露骨に誘われてるんだもんなぁ。奇跡的な関係だよ。

 で、今回は雪も降りそうな北国の、材木と毛皮の街。いわゆる経済ネタは今回全く内実が分からなかったのでさておくとして、焦点となるのは男にしか見えなかった謎の女性だろう。オープニングの映像でも非常に意味ありげに描かれていたので、ここからラストまでのキーを握る人物ってことになるんだろうか。それ以外の要素は、全部2人のいちゃいちゃのために費やされた部分。冒頭の馬車の上では露骨に膝枕とかしやがりますし、ロレンスは照れると顔に出るのでいじる方もコントロールがしやすい模様。といって完全にホロ優位かと言えばそうでもなく、宿の朝食後にはその手に口づけを受けたホロが想像以上の反応を見せている。普段チェリーボーイを上から目線で茶化している賢狼も、いざ自分が受けに転じると存外耐性が無いのかもしれない。おかげでこんな微妙な2人の関係が成り立っているのだろうが。

 他にも「手を叩くことで魔法が解けちゃった劇場」とか、「これまでの面倒ごとはホロのせいじゃないけど全部ホロのことを思ってたからこそのもやもや」とか、2人してお互いの思っていることはツーカーで伝わるのがよく分かる。もう、直接的な接触が無くても熟年夫婦みたいになってるんだからこれでいいじゃない。フードの中で耳がピコピコ動いてるのをこしゃこしゃいじってやればいいじゃない。寝ている頭をなでようとして未遂で終わって、舌打ちされればいいじゃない。ちくしょう、幸せそうだなぁ。シチューはうまそうだなぁ。

 

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 噛みつくと人の血の効果で獣化しちゃうんじゃないか心配な第6話。アマーティを挟んでの三角関係は、結局2人の痴話喧嘩に周りが巻き込まれただけだったという、ちょいとおふざけの過ぎるお話でした。

 まず、6話引っ張ったエピソードの締めとしては、かなり弱い。鍵を握る黄鉄鉱がどこに行ったかは前回からの引き(フードの羽)で臭っていたのでこの結末になるであろうことは予測は出来たわけだが、これまでのエピソードを見る限り、そこでホロが黄鉄鉱を確保してロレンスに援護射撃をするというアイディアを思いつくのもちょっと不自然な気がする(全部ルーベンスの差し金なのかもしれないけど)。あれだけ苛烈な激情を高ぶらせたホロがすんなり戻ってきてしまって、アマーティはおろか、使いの小僧さんのがんばりや、マルクまでないがしろにされてしまったのも可哀想だ。それなりに多くの人達を巻き込んでの決闘だったのだから、もう少し幕引きの説明は欲しいところではあったか。Bパートまでクライマックスを引っ張ると尺の関係で描ききれなかったのは分かるんだけど……ホロとルーベンスの関わり合いとかも、語りだけじゃなくて回想で欲しかったところ。ロレンスの側の弱みばかりが見えて、ホロが裏でちょっと反省しつつあれこれ手を回している様子を見るのも面白いと思うのだが。「ヨイツがあると嘘をついてくれ」なんて頼みに行くあたり、なかなか可愛らしいじゃないですか。

 とまぁ、筋立てには色々と不満はあるものの、いち視聴者としてはとにかく二人の関係が元の鞘に戻ったのは一安心。正直「抱いてくりゃれ」まで言っちゃった男女が本当に元の状態に戻れるとは思えないのだが、「酔った勢いでなら何とか行けそうかな」というロレンスの切り返しは、ヘタレとしては最大限努力した結果の発言だろう。ホロが激情に流されて漏らしてしまった発言を茶化してごまかす働きもあるだろうし、実際、「じゃ、お言葉に甘えてレッツゴー」というよりは気の利いた答えだろう。ホロ自身も、そのあたりの距離感はちゃんと取り戻したらしく「ヌシまで酔ったら誰が介抱するんじゃ」という見事なレスで答えている。あぁ、やっぱりこの2人はこの関係が一番いい。

 そして、ホロが戻ってきてくれたおかげで画面にも華が戻り、前回までの壮絶な「怒り」ではなく「プリプリ」といった感じの怒りをあらわにして尻尾を太くするホロ、悪戯っぽく犬歯を見せてにやけてみせるホロ、なんだかんだいいながら後ろで尻尾をパタパタさせてるホロ。なんだ、こないだ泣いてたのが嘘みたいじゃないか。冷静になればやっぱり神様は強い。

 そして、今回鳥肌ものだったのは、ロレンスが冷静さを取り戻して手持ちの黄鉄鉱を露店の店先に突きつけるカット。目に光を宿したロレンスが「ドン!」と麻袋を置くと、その隣はもう1つ大きな麻袋。

「これも売りじゃ」

って、アマーティはどんな顔してたんでしょうねぇ。彼が何を言ってホロに愛想を尽かされたのかが気になります。どこかで語られてたかな?

 

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 金では買えない積み荷のために、必死で金をかき集める第5話。改めて今回の戦略を見るにつけて、本当に分の悪い勝負にしか見えないのだが、これで勝ちを拾う奇跡があるものだろうか。

 「錬金術師を狙え」という前回のマルクの助言を元に、改めて魔女っぽいおねーちゃんの元を訪れるロレンス。どうやらこの町の錬金術絡みの人達は他人が困ったり悩んだりしている姿を見るのが楽しいらしく、ただの金儲けでは駄目だが面白そうだからOKという、ある意味非常に寛大な心の持ち主。しかし、交渉はうまくいったものの、既に一足先に先客が。企業秘密なのでその正体は教えてもらえなかったが、まぁ、現時点で黄鉄鉱を巡る人間で買い付けに来る商人って言ったら……ねぇ。ラストの連れ添って歩いていたホロがフードに白い羽をつけていたのは非常に暗示的であったが。果たしてロレンスは必要充分な戦力を集めきることが出来るのか。マルクが頑張ってくれたのは僥倖ではあったが……

 今回のタイトルは「希望と絶望」。「希望」の方は勿論、黄鉄鉱を手に入れる目星が付いたこと。不確定ではあるが錬金術師ルーベンスにも気に入られたようだし、マルクが前回の大見得など忘れたかのようにあっさりと結構な量を回収することに成功。あとはタイミング勝負というところまで持ち込んだが、まぁ、正直運頼みだろう。そして、ロレンスの人生に於いての「希望」は、マルクとの会話で手にした「友」の意味と、自分にとってのホロの存在意義の認識だろう。前日には「ぬしはわっちの何じゃ」「わっちはぬしの何じゃ」という悲痛な訴えに黙り込むしかなかったわけだが、必死でかけずり回ることで、ようやく「ロレンスにとってのホロ」には答えが出せたようだ。あとは、「ホロにとってのロレンス」に答えを出してやるだけ。

 そして「絶望」の方は、どれだけロレンスが首尾良く作戦を手配しても、確実にゴールに歩を進めているアマーティの手堅さ。ホロを帯同し、既に勝者の余裕すら伺わせる。ようやく平静を取り戻したと思ったロレンスだったが、やはり全く目を合わせないホロの横顔を見ては、その心根も揺らいでしまう。「自分に必要だと判断した積み荷」は、果たして取り戻せるのだろうか。

 今回もただひたすらロレンスの駆け回る姿だけを描いたエピソードであったが、相変わらず繊細な心理描写に抜けがない。例えば冒頭でバトスと交渉している際、考え込むバトスにさらに言葉を続けようとして思わず息を呑むロレンスや、ロレンスの必死の訴えを聞きながらも、ふいとわずかに視線を逸らしてみせるルーベンスなど、ただの会話の中にもキャラクターの細かい心情が非常に生々しい形で描画されている。もちろん、人混みの中でホロとアマーティを見つけてしまった時のロレンスのみっともないほどの動揺なども見所の1つだ。

 次回は「信ずべき神」。異教の神と人は、つがいになれますか?

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自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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