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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 またしても、またしても鎧塚みぞれの前に立ちはだかるというのかッ!! 傘木希美ィィィィ!!!!! 第17話!! やめて! その二人が揃うと私のライフはゼロ未満よ! ……いやぁ、単なる中の人ネタではあるのだけども……どうしてこうも因縁深いか種﨑敦美と東山奈央。思春期症候群になったのも二人してほぼ同時だったりしたしなぁ。今回は、すでに呪縛が解けかけているみぞ先輩(さとわちゃん)のところに現れる過去の幻影たるのぞ先輩(堂島晶)。この2人の作る音楽が、無事で済むわけがない(個人の感想です)。

 というわけで、さとわちゃんが未来を作るため、改めて対峙する過去のお話。そうかぁ、確かに部活でのさとわちゃんがあまりにキラキラで幸せ過ぎてすっかり忘れてたけど、さとわちゃんの家庭事情は何一つ解決してないんだった……。年頃の女の子が家族と絶縁したまんまで一人暮らしって、そりゃ健全な状態とは言えんわなぁ……。それでも強く生きていけるようにさとわちゃんがまっすぐ成長してくれたのは箏曲部のみんなのおかげ。家族は大事だと思うし、何よりも大切にしてほしいとも思うのだが、それでも世界中のみんながそんな幸せな家庭に育つわけではない。こうして、家庭以外の環境に救われる子供だってたくさんいるのである。

 しかし、さとわちゃんはそうして「家庭から離れて健やかに青春を送りました、めでたしめでたし」というわけにはいかないのである。彼女があれだけの事件を起こしながらも箏に戻ってきたのは(チカの力もあるだろうが)最終的に母親と和解し、あの時伝えられなかった気持ちを伝えるため。母との絶縁を決定づけたものが箏であるのは事実だが、最後に残された繋がりが箏なのもまた事実なのだ。それをわかっているからこそ、さとわちゃんは望みを捨てずにいるのだ。そして、意外なところから現れた過去の亡霊。まさか滝浪がこのタイミングであの因縁の演奏を引っ張り出してこようとは。偶然とは恐ろしいものである。

 しかし、一時は拒絶反応を示したさとわちゃんも滝浪・チカのまっすぐな反応に態度を改め、今一度過去の演奏と向き合う決意をする。その下支えを行ったのはもちろんチカで、相変わらず「ほしい言葉を一番ほしいタイミングでくれる」という神がかったフォローは健在。これにより、かつての自分がいかに青臭く、視野の狭い状態だったかを思い知らされるさとわちゃん。いや、おそらくそれに気づけるようになったのも、彼女の大きな成長なのだろう。改めて彼女がかき鳴らした新曲の冒頭ソロ部分の演奏。確かにそこには新たな息吹が宿っているように感じられる。「みんなに笑ってもらえる演奏」。どうやらこのお話のゴールは(少なくともさとわちゃんのゴールは)そこにある。母親に気持ちを伝えること、そして全国大会で周りを唸らせる演奏に仕上げること。全てが1つのラインの上に乗せられた。

 しかし不穏なのはみぞ先輩……じゃなくて、どうやら鳳月の分家筋らしいババアとその娘・晶の存在。ババアの性格が悪いのは一目瞭然で、さとわちゃんを容赦無く針のむしろへと放り込んでいたが、より恐ろしいのは表立っての悪態の少ない娘の方だろう。間違いなくさとわちゃんには敵愾心を持っており、その刃を振るわず抱えている状態なのがなんとも不気味。これ以上鳳月の家に近づかなければ安全なはず……なんだけど、どうにもオープニングの様子を見ると今後も関わってくる人物になりそうなんだよなぁ……。さて、のぞみぞ戦争の顛末やいかに……。

 

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 恋せよ女の子、第16話。ほんまになんやねん毎週毎週……青春の塊しか転がってない。もう、毎回泣きながら観てる。

 今週は来栖さん。もう、彼女の頑張りと成し遂げた偉業に拍手喝采である。ギスギスしてしまった武蔵との関係性は、まずは自分の意識を確認するところから始める必要があった。もう誰がどう見ても恋愛感情以外の何物でもないのだが、来栖さんの場合、「1、だって相手はあの武蔵じゃん?」「2、自分みたいな性根の腐っていた人間が今更恋愛なんてしていいはずない」「3、部活のためにも、こんな感情はあってはならない」という三重苦をもって全力で自分の気持ちを否定している。しかし、そこを一つ一つ解体して真理へと至る道。

 まず、武蔵という対象をはっきり認識するために使われた絶対的指標は、まさかの去年卒業した先輩だった。武蔵が箏曲部を守り通そうとした根源的な理由となる人物、それすなわち来栖さん自身が現在箏曲部で頑張る理由を作った人物でもある。普段女の子相手にも大した反応を示さない武蔵も、部長相手なら心からの笑顔を見せる。そんな武蔵の様子に「勝てないッ」と思ってしまう来栖さん。そうしてよその女に対する武蔵の反応を見て、「取られる」と思ってしまったことで、自分の感情がどうしようもないくらいに自覚される。

 そして、太刀打ちできない自分を思い知らされ、また内へ内へと沈み込もうとしたその矢先のこと、本当に彼女はこの数ヶ月で人として大きく成長したのだ。「このままでは元の木阿弥だ」ってんで一念発起、すぐに思いを言葉に乗せて、武蔵への誠意と熱意を見せつける来栖さん。あそこで彼女がすぐに立ち上がり、戦えたことは本当に眩しくて素晴らしいことだ。あの一瞬のために、彼女はこれまで精一杯「禊」を行ってきたのだろう。あそこで立ち上がれる人間なら、大丈夫、武蔵の隣に立つ権利もあるだろうし、きっと武蔵だって来栖さんのことを見てくれる。そして、そんな彼女の感情に最後の後押しをするのが滝波ってのがまた……この顧問、もしかして異世界転生とか経験したチートキャラなんじゃあるまいな? 

 こうしてブレイクスルーを果たした武蔵・来栖間の関係性。武蔵の方が相変わらずの様子なのでまだまだ時間はかかるだろうが、来栖さんが正しい道のりを理解したのだからきっと大丈夫なのだろう。そして、見事に学祭のステージを成功させたことで「うまくいった」ことが如実に伝わる作劇の卒のなさ。バックステージで武蔵が部員全員を鼓舞するくだり,もう最終回でもいいんじゃないかっていうくらいの達成感がある。

 そうしてうまくいったカップルもあれば、武蔵以上の朴念仁のせいでちぐはぐな関係性もある。来栖さんの場合は遠慮や負い目からくるちぐはぐだったが、さとわちゃんの場合、純粋に「理解できてない」だけだから……。そりゃま、チカの「お前は小学生か!」みたいな態度もどうかとは思うが、さとわちゃんの方だって「普通に考えて自分がこんな状態になるのはおかしいから間違った感情だろう」っていう判断は似たり寄ったりの精神性。実にもどかしい方向に似た者カップルである。このねじれの解消には一体どちらから働きかければいいのかと思っていたら……なんと、どっちでもなかった。「部活、遊んでる場合じゃない」という圧倒的向上心を共有したことで、今までのちぐはぐも何処吹く風。目的を一つにした部員たちの前ではちょっとした恋愛がらみのゴタゴタなんてほんのノイズでしかなかったってことだ。ここまで部員を一致団結させる部長の人徳の凄まじさが伺えるが……。まぁ、さとわちゃんたちの問題はまだ根本的に解決はしてないので、今後も何かのタイミングでさとわちゃんのオロオロっぷりは見られるかもしれません。

 それにしても、箏の高校生大会の日程ってそんな残酷な設定になってんのかよ……まぁ、多分一般人の部と日程が分かれてないせいなんだろうなぁ。インターハイとかと同じ感覚でやろうとすると後悔してしまうってのはなかなか残酷な話よね。武蔵はもうすでにやりきったみたいな顔してるけど、チカたちからしたらここでハンパじゃ終われない。さぁ、いよいよ2クール目の本番が始まるぞ。

 

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 先生! キュンキュンします! 第15話!! ごめんなさい! まだ新番チェック終わってないからどのアニメも2話目はスルーするつもりだったんですが、もう耐えられないのでこれだけ書かせてください! キュンキュンします!

 いやー、1話目からフルスロットルではあったけど、容赦ねぇアニメだ……なんやこいつら。青春か。純愛か。高校生か(高校生だよ)。もう、どっちのカップルも完璧すぎる推移を見せてて楽しくてしょうがない。どっちも女の子からのアプローチになってるのが羨ましすぎんよ〜〜男たるもの、(もういっそ自分が中心でなくてもいいから)こんな可愛らしい女の子の恥じらいエモーションを身近で体験してみたいものです。

 ストレートしか投げ込んでこないのが部長。そら来栖さんじゃなくてもコロコロ落ちるだろうけど、きっちりチカの言ってた「その人が一番欲しいと思った言葉をくれる」を実行してるのがこの男の天然ジゴロなとこでね。あそこで来栖さんに対してさっぱり意識なんか向けてないのにさらっとあのセリフが出てくるあたりがどこまで行ってもイケメン。やべぇよ部長、初期の頼りない様子はどこへ行ってしまったんだ。

 そしてそんな来栖×部長ペアに負けず劣らず、否、さらに上を行かんとするさとわちゃんの暴走奥手ムーブ。そりゃさ、1期から際限なく可愛い生き物だったけどさ、こんな動きされちゃさ……。たまんないよね。「私はそういうのに縁がないから」って必死に考えないようにしているからこそ、思いがけない行動に心情が漏れ出た時の破壊力のでかさ。あのダンボールはもう、満塁ホームランですよ。決勝点ですよ。ほんとにこの子は人生を不器用にしか生きられないんだから……まぁ、なんか予告だとこっから気まずい方向に行っちゃうようにも見えたけど……同じ部活で突然2組もカップルが出てきたら、活動に支障は出そうだよな(いや、残ってんのが三馬鹿だから大丈夫か?)。

 ついでに、顧問がついにアクセルベタ踏みしてきたのも見どころの1つ。有能すぎるのに押し付けが強くないという、1期の頃からは真逆に走った理想の大人像。なんかもう、時瀬の部活は恵まれすぎなんじゃないすかね? あげくこれに高岡くんっていうスーパーサポーターまで加わってんでしょ。最強集団やんけ。もう、ずっとこのままキュンキュンし続けるアニメでも構わんくらいだが、まぁ、やっぱり箏を弾いてこその青春であるか。頑張れ青少年。

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 刺さる音、第11話。ほんと、今作は「音の説得力」でしっかりと物語を支えてくれているのが嬉しい。箏って、あんなにいろんな音の表情を見せることが出来る楽器なんやなぁ。

 AパートBパートにそれぞれ良い表情がある。まずはAパート、さとわちゃんのツンデレっぷりに極振りした素直に心温まるエピソード。前回の光太の騒動も「雨降って」みたいなところがあり、なかなか恥ずかしくて口では言えなくても、みんなして部活に対しては真面目に全力で取り組んでるんだ、というのが確認できたのは大きい。もう練習したり、努力したりすることに一切の恥ずかしさはなく、切磋琢磨という言葉が一番似合う、本当に理想の部活動になった。顧問は結局正体を明かさずじまいであったが、それでも奴を突っついて有効な成分を引き出せただけでも意義は大きい。

 部員全員が一丸となって練習に励むことで、合奏も次第に整い、目に見えて(耳に聞こえて)演奏が上手くなっていく。部活ものの場合にはこうして「努力して上達する」というのが最も基盤となる部分なわけだが、そんな中でちゃんと「上達する喜び」が(部員たちにも、そして視聴者にも)目に見える形で現れているのは実に良いものだ。音が「噛み合った」時の快感、とちらずにみんなについていけた達成感。楽器を習ったり、新しい種目に挑戦したりするのって、やっぱり「出来た時の快感」が何ものにも代えがたいからこそのものなのだ。チカも武蔵も光太も、そしてさとわちゃんだって、今の箏曲部は心底楽しいものに違いない。

 そしてさとわちゃんの場合、それに加えてチカとの関係性っていうプラスαもあるからね。もう、(さとわちゃんの方は)完全に意識しちゃってるんだよなぁ。しょうがねぇよなぁ、チカがいちいちイケメンムーブだからなぁ。こんなに素直に「お互いにいいとこを認めて付き合っちゃえよ」と思ったのは「会長はメイド様!」以来かもしれません。多分、さとわちゃんにとっても、チカって「自分よりも箏が上手くなって追いかけるべき対象になりうる」存在なんだよね。今の彼女が求めているものってそこなんだよな。そしてそんな2人の陰で武蔵と来栖も着実にフラグを重ねているという。まぁ、来栖はもともとそのつもりで箏曲部に来たみたいなところがあるしな。武蔵もいい奴には違いないよ。チカの上達にちゃんとついていけてるのも結構すごいしな。

 そうして時瀬が盛り上がっている様子から一気に時間が進み、本番の大会に進んだBパート。こちらはガラリと雰囲気を変えて、こないだちょろっと出てきた「他所の高校の貴重な男子部員」である桐生桜介(おうすけ)のエピソードになっている。ここでいきなりぽっと出の奴の回想まで挟むのはテンポ悪いなぁ、とも思ったのだが、彼の生い立ちから人格形成を総覧し、そこに現在の彼が生み出す演奏を重ねることで問答無用の説得力を出している。箏という楽器を「合奏の時の呼吸が本当に難しい」楽器として散々時瀬の部活が見せてくれていたおかげで、我々素人の耳で聞いても、桜介の生み出す「他人を引っ張り上げる」演奏の凄みは理解出来る。それがいかに箏曲部の演奏に必要かということも。ついでに「理屈抜きで引っ張ってくれるおねーちゃん系幼馴染」というさらなる萌えポイントまで追加されており、なんかもう、今回はいろんなカップルのせいで胸焼け起こしそうだ。桜介の感情はなんだかどす黒いものも溜まっている気もするのだが、現時点ではその結果として生み出される演奏が素晴らしいものなのだから問題はないだろう。

 さて、こんな演奏を見せつけられて、時瀬の面々はどんな反応を見せるか……でもまぁ、今のみんななら、これで臆して縮こまるなんてこともないかな。さとわちゃんが新しい次元に進める手助けになればいいのだけれど。

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 さとわちゃんのおっぱい、第10話。高まって高まったところでの温泉回、ベストな配置だと思います。来栖もかなりのもんだとお見受けしたが、それでもさとわちゃんに勝てないという。風呂場で互いの胸を確認する女子はネッシーと同じ架空の存在である、なんて話を聞いたことがありますが、ネッシーと同じで、いると信じていた方が幸せなこともあるのです。

 さておき、そんなおっぱいが緩衝材になっているが一応厳しいお話である。部活ものには必ず付いて回る、「どうしたって下手なやつはいるけど」問題。これが北宇治高校吹奏楽部なら単に容赦無くBチームに回されるだけなのだが、残念ながら箏曲部にはそんな人員的余裕はない。人数が明確に決まっているわけでもないのかもしれないが、それでも全員で手を取り合って、前へ進むのが美しい姿であり、部活漫画の王道なのだ。北宇治のあの容赦なさすぎる態度がちょっと特殊なだけなのだ。

 こうして実力に差をつけられる役割を任されたのは、三馬鹿の1人、水原光太君。今までは「三馬鹿」として一絡げで呼んでいたせいでぶっちゃけ名前もろくに覚えてなかったしキャラの差すら認識してなかった面々だが、今回ついに箏曲部全体の実力を測る段になり、個人としての性能が浮き彫りになった。多分一番まともにできているのが黒髪の実康。もともと気にしぃな性格っぽいが、三馬鹿の中ではおそらくまとめ役。今回も光太の失踪を受けて「自分がもっとフォローできていたら」としょんぼり顔。チカの周りに集まる人間って、基本的に素直でいいやつばっかり。そして残り1人は体型のおかげで前からそこそこキャラが立っていたデブ、堺。彼は箏を爪弾くタッチで悩んでいたようだが、合宿でブレイクスルーしたことで光太にさらに負い目を与えてしまうことになった。

 とはいえ、こうして集団で同じことをするのだから実力に差があるのは至極当然のこと。めげてしまうのも当たり前だし、なんとか乗り越えなきゃいけないのも社会の摂理。ここでくじけて逃げ出すわけじゃなく、ちゃんと「できないなりに戦う」という姿勢が取れるあたり、やっぱり三馬鹿はバカだけど偉いんだ。結成時がゴタゴタしていただけで、今となっては箏曲部の部員って、モチベーションも高いし割といいメンツだよね。来栖も過去の自分の所業を思い出してなのか、人間関係の破綻を見るだけでわんわん泣きそうになるし。女子部員の立ち位置として、さとわちゃんとの二面体制は実はすごくいい位置どりなのかも。いつの間にか教える側に回ってるあたりも如才無いよなぁ。

 そして、今回一番変化が見られたのは、なんと顧問である。以前から「こいつ、悪いやつ? 良いやつ?」と悩ましい態度を取っていたわけだが、覚醒した武蔵を前にして多少姿勢を変化させ、「真面目に全国を目指す部活」の顧問らしい行動を取り始めた。どうやら彼にも彼なりの過去があるようだ。お飾りではなく、実際に指導も可能な人材のようなのだが……さて、一体どんな人物なのだろうか。流石に箏の業界人だったらさとわちゃんが知ってる気がするので、何か他の楽器をやってたとかいうパターンかしら。実は顧問が滝昇、っていうのが部員覚醒のためには一番手っ取り早いルートだが……(そしてジャンプ漫画だと割とありそう)。

 そうそう、そういえばチカもなんか覚醒し始めてるんだった。やはりじいちゃんの寵愛を受けて育った箏の申し子。なんとさとわちゃんの演奏を「見取った」だけで実力が一気に上がるというチート臭い性能を披露。まぁ、これまで頑張ってきたんだし、主人公なんだから多少はね? これですぐに武蔵を追い抜いたら部長の面子が保てなくなりそうだけど、多分この二人だとあんまりそういうこと気にしなくて良さそうだよな。

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 来栖までここまでデレるの?! 第9話。なんやねん、最終的に出てくる女性キャラが全部可愛いアニメやないか。いいなぁ高校生の部活!!

 武蔵修行回。分かりきっていたことではあるが、やっぱり今回出向いた高校は武蔵が受験でも失敗したところだった。お勉強でも挫折し、さらに箏曲部の演奏でも実力の差を叩きつけられ。去年の大会ですでに味わっていたはずの屈辱だが、それでも半端に夢を抱いてしまったからこそ、改めてその現実が重くのしかかる。さとわちゃんですら戦慄していたのだから、半端に理解できてしまう武蔵レベルの人間が正面からその音を叩きつけられて、無事で済むわけもないのである。無念の武蔵はぶっ壊れ、ダウナーモードでチカもイライラ。

 このまま「現実と理想の差」を見せつけられた状態を解決できるような人間はいないはずだった。もっともそうした状況を打破してくれそうなチカが、意外にも「武蔵との人間関係」というハードルにつまづいてしまってなんだか調子が狂っている様子。三馬鹿は当然そんな状況をどうにかできる素養もないだろうし、なまじ実力があるからこそ、さとわちゃんもこの状況にかけるべき言葉が見当たらない。武蔵のみっともないスランプはそのまま泥沼化するかと思われた。

 しかし、意外にもその解決に寄与したのは2人の人物。まずは顧問。あいつ、本当に適当なだけかと思ったら、意外と教え子のことは冷静に観察しているようで、武蔵に対して「客観的に自分がどうなっているのかを教える」と言う役割を果たした。先生自身がどんなつもりで武蔵にあんなことを言ったのかは定かでないが、やはり教師たるもの、途方に暮れる学生を見て無視するわけにもいかないということだろうか。

 そして、なんとか動かなきゃいけないと抗う武蔵の背中を押した人物が来栖だったのである。もともと人間関係の機微を分析して対処するスキルに長けた女である。これまではそれが「悪い方にこじれさせる」という悪魔の能力として機能していたわけだが、生まれ変わったデレモードの来栖はまっすぐに武蔵のスランプを打破する方向性で人間関係を解きほぐす。文句なしで今回のベストアクターである。意外と頼りになる人間が揃ってきたよな、この部活。

 まぁ、何をどう言ったところで実力差は埋まりっこないのだろうが、それでも頑張ってみたいという気持ちに火がついたのは大きな前進だ。どこかでみたことがある構図だと思ったけど、最近だったら「風が強く吹いている」と同じ「最弱からの克己」のお話なんだな。アオタケの面々は少しずつ個性を活かしたトレーニングで全国レベルまで成長したが、さて、こちらはどうなるものやら。

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 今期ベストヒロインやんけ、第8話。憑き物が落ちたさとわちゃん、どんどん可愛くなっててほんとにずるい。まっすぐにツンデレでまっすぐな才能に恵まれてる女の子、どこを取っても最強。

 何が恐ろしいって、そんなさとわちゃんを中心に、今回一気に女の子が増えて賑やかになったところである。来栖のやつはこれまでの言動が気に入らないからあんまり馴染んで欲しくないなぁ、と思ってたんだが、なんとわずか1話で過去の罪状にきっちりけじめをつけてくるという予想外のムーブを見せた。いや、確かに本人も言う通りにそんなんで許されるような話でもなかったはずだが、それをやられたら面と向かって文句も言えなくなっちゃうじゃん。もともと繊細な感受性を持ち合わせていた子のようだし、真正面から受け止める相手さえいてくれれば部員としては良い人員だったのかも。そして、単に素行を改めるだけなら理解もできるのだが……なんか、やたらとさとわちゃんと距離が近い……。いや、そりゃお世話になったしね。野郎だらけの部室の中で唯一の同性に近づくのは自然なんだけどね。さとわちゃんが天然ジゴロに見えてくるのが怖いんだよね。

 かてて加えて、そんなさとわちゃん目当てで現れたよその学校の典型的なお嬢様。彼女もさとわちゃんの才能に人生を狂わされた1人であり、あからさまに百合百合しいムーブでお姉様を攻め立てる。しっかりと癇に障るところを突いてくる佐倉さんボイスやくしゃっとすぐに崩れる顔のデザインなんかもいい塩梅で、今後目標になるであろう「強豪校」のトップとも思えないフランクな扱いのキャラである。ちなみに隣にいるお付きの子は高坂麗奈さん(CVが)。なんか、やっぱりこの空間にはどっちかって言うと吹奏楽の才能が集まってきている気がする……(三馬鹿の中にトロンボーンがうまそうな奴もいる)。

 まぁ冗談はさておき、そんなさとわちゃんを中心にしているおかげで部の雰囲気も良くなる一方。チカがイケメンスタイルを維持しながらも箏に関しては恐ろしいまでにストイックなのはこれまででわかっていたことだが、そんなチカやさとわの熱心さに感化され、他の部員連中も今や箏を弾くのが楽しくてしょうがないようだ。自宅で練習しているというチカに対して「羨ましい」という反応が帰ってくるなんて、数ヶ月前には想像もできなかったことである。自分たちの目標を持ち、積極的に練習ができるようになった箏曲部。このまま行けば本当にすっきりとしたさわやか青春部活ものになってもおかしくない。

 ただ、やはりトラブルのタネはなくならないわけでして。次の問題発生ポイントは部長の武蔵ってことになるんだろうか。彼が昨年の大会でどんな経験をしたかはおよそ想像できるが、どうやらそんなわかりやすいトラウマに加えて、何かもう1つ面倒臭い爆弾も抱えているようである。ここまで必死に引っ張ってきた部長がここでつまづくのは、何だかいたたまれない。まぁ、彼がつまづいたところで、残りの部員がどうにでもしてくれるっていう安心感はあるんだけどね。

 

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 まーた種﨑敦美(演じるキャラ)の才能が他人の人生を狂わせとる、第7話。なんでこんなにも魔性の才能を持ってることが多いんでしょうかね。スレイベガの呪いじゃあるまいか。

 1話でわかる、鳳月さとわができるまで。これまでのお話だけでも色々と面倒な要素は垣間見えていたわけだが、ようやく家庭事情まで踏み込んだ真相が語られることになった。どこをどう拾っても胸糞悪い話で、今作の場合はチカの家庭についても同様だったので、どうにも「家族愛」のお話には繋がりにくいようである。まぁ、落として上げることでわかりやすいカタルシスが得られるわけで、学校の部活内で「上げる」必要がある場合、どうしたって「落とす」のは家庭パートの役目になってしまう。チカの場合はじいちゃんがいい人だったという救いはあったが、今回のさとわのお話の場合、家庭内に一切救いがないのがやるせない。一応いい話風にまとまってはいるが、彼女が自宅に帰れば孤立無援の状態であることには変わりないわけだし、さとわが破門になったことで鳳月の家も衰退の一途をたどることになるだろう。もともとお母ちゃんだって優しくていい人だったはずなのに、社会の現状や心ない親戚の言葉で少しずつ精神を蝕まれ、あんな残念な姿になってしまったというのが本当にやるせない。さとわさんが真の意味で救われる時は訪れるのであろうか。

 こうして家族が抱える大きな問題ってのは普通なら余人が立入れるものではないはずなのだが、そこにズケズケと入り込むチカのデリカシーの無さがさとわにとって大きな救いとなっているのは良い構図である。チカは粗野ではあるが思いやりのある子として描かれており、押し入ったさとわ宅でのモーションは「ほれてまうやろ!」というわかりやすいイケメンムーヴ。これはもう、さとわさんも救われるしかないでしょうよ。最近は本当にコロコロと色々な表情を見せてくれるようになっているし、この2人については互いに傷ついた部分を支え合って良い関係を続けて欲しいものである。

 そして前回食い込んできたもう1つの胸糞要素だった来栖。今作は「悪人はシンプルに悪人」なので来栖もそっちサイドのキャラなのかと思ったが、あれだけクソみたいなことやってた割には「実は本人も昔傷ついてた時代があったんや」という免罪符からの救済展開へと移行。「そんなんで許されるのも釈然としねぇなぁ」とも思うが、そんな彼女でも救いの手を差し伸べられるのが部長の人格ってことなのだろう。考えてみりゃ武蔵がこうして露骨に感情をむき出しにしたのって序盤のチカとの関わり以来であり、彼が他人に対して常に一定以上の思いやりと誠意を持っていることが確認できる。来栖の趣味が最低だったのは間違い無いのだが、相手が悪かったというか、相手がよかったというか。無事に今回は2人の女の子が救済される話でしたとさ。

 これで来週以降は来栖もなに食わぬ顔で部活に参加してんのかな。まぁ、少しでも画面が華やかになるならそれも悪くない。

 

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 箏、ええなぁ、第4話。普段聴くことがないような文化に触れられるってのはこういう「変な部活アニメ」の良いところですわね。

 今期は今ひとつ響くアニメがない中、堅実に作品が形作られているのが分かるこちらの作品。本当に「部活もの」のテンプレ以外の何物でもないのだが、1つ1つのパーツが丁寧に進行しているため、少しずつ愛着が湧いてくるという良い作品作りである。作画部分もドラマパートも悪くないのだが、何よりも「箏」という独自の武器がきっちり見せ場として機能しているのが良い。前回「龍星群」の音源がわずかながらも初披露されたわけだが、今回は改めてそれを箏曲部の面々で弾いたバージョンにつながっていく。重量感のある箏の音色が、単体でどのような破壊力を持つのか、そして合奏しようとした時に、古典楽器であるがゆえにどんな難しさを孕んでいるのか。そうした部分の説得力が「音の力」によってなされているのは非常に好感が持てる部分。

 あとはまぁ、いよいよメインヒロインもデレてきたな、と。さとわさん、登場時からキャラのわかりやすい美人さんだったのでヒロイン力はそこそこ高かったんですが、今回ついに弱みを見せ、部員と馴染んでポンコツ成分も披露できるようになったので、ようやくエンジンがかかってきた感がある。「楽器演奏が超絶うまい種﨑敦美キャラ」というだけで私のガードを突き抜けてくる要素にはなっているんですが、あちら(どちら?)とはまた違った方向からの打撃力がたかそうなので今後の伸びに期待したい。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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