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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「パンチライン」 5

 やった〜、ゆーきちに新しいお仕事が来たよ。まー、相変わらずの人外ですが。

 なんか最近多い気がする、「色々と楽しそうなんだけどガチャ付いてて何見ていいかよく分からない系」の作品だ。多分一番近いのは前シーズンだと「ローリング☆ガールズ」。今期だと「SHOW BY ROCK」かな。様々な要素が割と本気で作り込まれており、「うおー、作り手側の気迫が感じられるぜー」とは思うのだが、一体何に向かっている気迫なのかがいまいち分かんないっていう。

 本作の要素をいくつか解体して見ると、まず一番に出てくるのは当然お色気路線だろうか。タイトルにもなっている「パンチラ」が今作のメインシャフトの役割をしており、1話目からそりゃもうパンツであるが、「それってチラじゃなくてモロじゃないのか?」などという突っ込みは無しの方向で。「パンチラ」という要素をどんな風に作品の骨子にしたらいいのかよく分からないが、普通ならエロ馬鹿コメディかエロ真剣コメディ(クェイサー系)にすることでナチュラルにエロを着地させることができる。本作の場合は「主人公がパンチラを見て興奮すると地球が滅亡する」という方向で馬鹿要素を採用したわけだ。ただ、ぶっちゃけこの設定、すごくどうでもいい。例えば直近の「純潔のマリア」ならば「処女を失ったら魔法が使えなくなるよ」という制約があったからこそ「純潔」が意味をなしたわけで、本作は1話目からいきなりそんな「純潔」を守る事に失敗して地球が滅亡している。しかも2回も。そのたびにいちいち「時間を巻き戻せるよ」ってんでやり直してるわけで、別にそんなもんどうでもええやないか、という話になる。

 「幽体離脱もの」というジャンル分けもある(そんなジャンルがあるのかどうかは別として)。主人公がフラフラと女の子のところへ遊び歩き、認識されないのをいいことにふしだらな行為に及ぶという、エロ漫画では定番のアレだ。今回は更に、遊太本人に「ゲームみたいだ」と突っ込ませた通りに「幽霊レベル」云々の話まであり、一種の「特殊能力もの」としても機能している。ただ、これまた現時点ではあんまり意味が無いんだ。何しろ視聴者側からすると遊太が現世にいる状態をほとんど知らないわけで、今作の主人公は「幽体離脱したやつ」じゃなくて「ただの幽霊」である。いわば「あの花」で誰にも相手にされないめんまが1人で遊び歩いている状態なわけで、そんなんされてもピンと来ない。

 あとは「長屋もの」という見方ですかね。毎回言っているようにわたしゃ一つ屋根の下で色んな人間がドタバタする長屋ものっていう空気がとても好きなのだが、「ズヴィズダー」の時はその設定があまり活かされずに残念な思いをしていた。本作は「長屋」としての魅力は十分だし、1話目もそのあたりの絡みが割と楽しかったのだが、はたしてこれからこの建物の変人たちは楽しい絡みを見せてくれることになるだろうか。主人公が認識されない時点でどうかと思うんだけどもね。ニートの子なんかはまだ顔見せ段階だし、この辺は一応期待しておく。

 そして最後は「変身魔法少女もの」だ。この部分についても、彼女らがどんな存在で、敵対している組織が何なのかもさっぱり分からないのでまだ保留だが、最近はすっかり食傷気味なので、「なんちゃって変身ヒーローもの」はちょっとやそっとじゃ食指も動かなくなってる気がするよ。そして、この要素も現時点で「幽体離脱」「変な幽霊猫の捜し物」「エロ」などとどのように絡むのかが分からず、なんか1つ1つの要素が切れ切れになっている印象なのである。とにかく思いつく要素をガンガンぶっ込んだのはいいけど、シナリオラインでこれらをまとめる気があるのかどうか……まぁ、1話目はとにかく賑やかに引っかき回す、っていうのは構成としてはよくあるパターンなので、2話目から引き締まっていくのを期待しましょうか。映像面は流石のノイタミナでよく出来ており、製作はなんと「テロル」「神バハ」などでクールなCGワークを見せていたMAPPAである。今回は思い切った作風できたなぁ。まー、色々やってみるのが良いのではないでしょうか。なんかキャラデザが凄くガイナっぽい気がするよ。

 中の人については、「ゆーきち頑張れ」が当然の第一声になるわけだが、もう1つの見どころとしては「謎のミューレ勢コラボ」がある。「ノイタミナでは変な名前のキャラばっかりやらされる」とぼやいていた戸松、キャライメージとしては珍しく引きこもり役を担当する美菜子、そして現在大忙しの雨宮天。二世代に渡るミューレの共演を楽しむべし。あとくぎゅの関西弁キャラってのも珍しいので聞きどころかな。こないだアニメミライ製作の「アキの奏で」で地元熊本方言のキャラやっててすごく良かったのよね(「アキの奏で」は、他にも中原・サトリナと九州ゆかりのキャスト陣がしゃべっているので方言好きにはオススメ)。

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○「放課後のプレアデス」 5

 出自から何からよく分からないアニメ。「そういやだいぶ前にオリジナルアニメとして配信してたけども……俺、ちゃんと見てたっけかな」って思ったら、ちゃんと4年前にも感想書いてた。全く覚えてないわ。しかも当時の感想も「よく分からない」だしな。何故かなつ姉ぇの名前を「鷹森」って誤表記してる。なつ姉ぇはこの頃まだデビュー直後やろうなぁ。

 ベースとなっているのはファンシーな魔法少女ものである。製作はGAINAXで、そこに何故か自動車メーカースバルが協賛して作るという、謎のハイブリッドプロジェクト。自動車メーカーってアニメに出資して何か得られるものがあるんかな。不可解なつながりには首を捻るしかないが、まぁ、前例のないことをやってみるのは悪いことではないだろう。「車とのコラボ」という要素がどこに出てくるかというと……魔法の杖がエンジン音をかき鳴らすところ。うん、これも4年前のアニメと同じようだ。どう考えても違和感しかないのであるが、バンパーを模した妙な形のステッキからけたたましいエンジン音と共に空に飛び上がる魔法少女というのはちょっと面白い。ごつい音とやってることのギャップがもっと露骨に繋がってくれば、より面白味もあるのだろうが、一応エンジン音の後には高速で突っ走っているので、単に「杖みたいな形の移動装置」と考えると、まぁ理解できる範囲なのかな(?)。そして、そんな魔法少女たちの目的は「異星人のエンジン探し」。一応ここも車つながり? まー、古今東西、魔法少女が色んなものを探し集めるのは割と普通のことですよね。

 こうしてみると、所々に変なギミックは混ぜ込んであるが、オリジナルものとしては至極普通の、捉えどころのないアニメである。作品の雰囲気からしてまどマギ方面にギスギスとどす黒いことにはなりそうもないし、なんとなーくファンタジーな舞台設定の女の子たちの青春物語に落ち着くのだろうか。すばるとあおいがギクシャクしてたからそのあたりが焦点になるのかと思ったら、1話目ですぐに仲直りしちゃったしなぁ。彼女達の誤解の元となった何らかの現象が、今後のポイントになるのかな? 未だに各々のキャラの背景が見えていないので、本当になんとも言い難い。でもまぁ、別に1話で全部説明する必要も無いしね。久しぶりに殺伐としない魔法少女ってことで、何となく追いかけていけばいいのではなかろうか。ただ、映像面にこれといった押しがないんだよな。杖での飛行シーン、CGモデルにしては頑張ってるんだろうけど、やっぱり女の子がこういう部分だけCGになるとちょっと浮いてしまうのが勿体ないなぁ。

 中の人については、上記の通りに高森奈津美が改めてヒロインとしての活躍を見せる。「てさプル」と合わせて見ると色々楽しめるかもしれません。驚異的なのは、すばるの友達、あおい役の大橋歩夕である。なんと、この期に及んでまだ「なんか気になる」のである。あゆた……上達はしてると思うんだけどね。もう、これって小見川先生とかと同じで、「いつまでも変わらないことが武器」の枠なのだろうか……。あと、イケメンがマジイケメン。特に声が。なんか妙なキャスティングだよなぁ。

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○「プラスティック・メモリーズ」 5

 今期はポンコツ幼女がアツいシーズンになりそうですね。素直クールと見せかけて実は単なるポンコツ……新しいっ!(CV荻野可鈴)

 「ミカグラ学園」に続く今期の動画工房2本目。1シーズンに放送が重なると「スタッフ大丈夫か?」という余計な心配が先に立つが、2本くらいなら充分許容範囲。今作は監督名義からも、そして実際の画面からも一発で分かる通りに「未確認で進行形」と同じスタッフが集められているようだ。画面の端々からみでしと同じ作風が感じられ、あのときにも見せてくれた細かい表情芝居が今作でもくどいくらいに徹底されている。メインヒロイン・アイラのヘタレた表情も可愛らしいし、クライマックスの泣き顔の描写もばっちり決まっている。映像面だけを見れば文句無しで「流石!」と持ち上げてしまっていいだろう。ちょっと明るめでキツい色彩設定も、近未来感のある舞台背景を考えれば素直に馴染んでいるといえるだろう。

 1話目のシナリオは世界観の導入でありながら、ほぼ完璧に1話でまとまるお手本のような構成。「半端な年数で壊れる、人の心を持つアンドロイドと、そのメンテ・回収を行う業者の話」という前提が導入された時点で、今回のこの話は必ずやらなきゃいけない義務みたいなもので、起承転結が綺麗にまとまっていて非常に見やすい。1話完結のお話としては申し分ないものである。ただ、個人的にはあまりにも収まりが良かったために、「で、ここから何するの?」という部分が気になってしまう。基本的に2パターンしかないんだよ。今回のお婆ちゃんみたいに、悲しい別離のシーンを描きながらもちゃんとハートフルにまとめる方向か、ユーザー側が徹底抗戦の構えを見せて、ギフティアがイカレちゃってバットエンドになるか。バットエンドの場合には、「こんなことなら大人しく回収されときゃ良かったのに」っていう訓話みたいな話になるのか、徹底的に心情面をぶったたいて後味を悪くするのか。そして、1話目の雰囲気を見る限りでは、この世界観だとあんまりバットエンドに向かない気がするんだよねぇ。かといって同じ話ばっかり続けるわけにもいかないし。「これ、もう1話で大体完結してるんじゃ?」という疑問があったので、今後のストーリー展開に不安が残っているのです。まー、今後は業務もそこそこにアイラとの関係性を描くところがメインになってくるんだろうけども。

 そもそもあんな半端な製品を世に出してしまう企業側にも問題があるよな。技術開発に成功したのが1社だけで、それだけで財を成してるということはそれなりのベンチャー企業なんだろうが、そんな連中が10年後のアフターフォロー必須の機材をリースしてる時点で非常にリスキーであるし、あんだけはっきりと耐用年数が決まっている(なんと日にち単位でクラッシュするタイミングが分かる)割に、ハードの問題じゃなくてOS入れ直せばまた外側は使えるという謎仕様。多分「感情システム」に何らかのブラックボックスがあるのだろうが……外付けで容量増やすとか、なんとかならないもんですかね。一番の問題は、そうした「感情」を本当に制限無しの素材にしてしまっており、いざ回収しようとしてもギフティア側から協力が得られないところ。最低限、耐用年数が迫ったらギフティア側から警告メッセージが出るくらいのサポートはしておくべきだと思うのだが。なんで飼い主と一緒にロボまで逃げ出しちゃうのをOKにしてるんだよ。どう考えたってこうなることは分かってたやんけ。

 なんか根幹の部分に若干のもやっとが残るので、1話目は本当に見事なアニメーションだったと思うが、まだ不審感はぬぐい切れません。今後どういう方向の作品に進むんだろう。予想が付かないだけに、楽しみ半分、不安半分。なお、中の人については「うちの娘も、購入するならCVは久野ちゃんにしよう」って思った。以上。

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○「ミカグラ学園組曲」 6

 テンションたけぇなオイ。百合は地球を救うが、妄想レズはどうなんだろう。ちょっと次元の違う概念な気もする。

 ラノベ原作ということで相変わらず「どこかで見たことのあるもの」の寄せ集め感はあるものの、個人的には悪くない掴みの1話目だったと思う。「特殊能力だらけの学園に入学」とか、「部活動の能力を使ってバトル」とか、そういう発想ってのは至極ありがちで、アニメ作品に限定しても「マケン姫ッ!」あたりがものすごく近いイメージだし、個人的にはアニメ関係ないけど「はやて×ブレード」が凄く似てる気がする。多分他にも色々と類例は出てくるはず。そういう部分であまり新鮮味はないし、現時点で「バトルが楽しそうだな」という期待感は全くないのだが、それ以外の部分で賑やかなのはとても良いことだ。

 監督は「一週間フレンズ。」の岩崎太郎。テイストはまるきり違う作品になっているが、なんだか昭和みたいなテイストでボケを飾り立てる分かりやすいアピールポイントは見やすいし、テンポが良いので細かい部分はあまり気にせずにぽんぽんと次に行ってしまえる。冷静になれば、あの寝袋で寝てた子はなんで今の今まであそこに寝てたんだよ、とかいう突っ込みは当然入るはずなのだが、そういうディティールを考えさせずに、ヒロインの子を中心にとにかく賑やかに、サクサクと展開するのでストレスがかからないのである。こうした勢いのほとんどは、主人公の女の子、エルナの性格設定による。彼女の妄想加速馬鹿百合脳は、「とにかく好きだから」という動機だけで何もかもを回してしまえる非常に便利なエンジンだ。こちらも似たような性格設定に宮前かなこさんっていう致命的なまでのキャラクターが存在していたが、エルナの場合はあそこまで病的ではなく、ライト百合を維持しながらも、それが性欲とも食欲ともつかない妙なモチベーションになって物語を牽引することが可能。トチ狂っている状態のビジュアルもいちいちおかしいし、彼女がハッスルしている間はこのアニメも楽しめるんじゃなかろうか。小気味よく動く動画を担当しているのは、ここのところ連戦連勝の動画工房である。ふむ、次世代の野崎くん……とまではいかずとも、ギャグアニメとして「何となく好き」くらいは記録できるのではなかろうか。ただ、今後バトル展開メインになってしまうと1話目みたいな暴走した楽しさは減ってしまう恐れはあるのだけれど……どうなりますかね。

 中の人は、暴走特急エルナ役に、なんと「宮森の中の人」、木村珠莉である。最初に聞いた時には「あれ、これ誰だっけ……あぁ、宮森?か?」くらいの認識だった。まだまだサンプルが少ないのでベースが定かじゃないけど、今回の配役もなかなかはまっております。この調子でてっぺんとれるか。その他、最近はすっかり安定してメインクラスを任せてもらえるようになった大西沙織、こちらも名前を見る機会が一気に増えた諏訪彩花など、若手が着実に頑張ってくれている。こうして無事に世代交代というのが完了するんだろうなぁ。

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○「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。続」 3

 やっぱ好かんな。なんなんだろ。ラノベアニメは数々見てきているし、これよりもよほどショボいアニメもたくさんあったと思うんだけど、やっぱりこれだけは見てて嫌悪感が先に立ってしまうんだ。こればかりはもう、持って生まれた相性なんだろう。

 基本的に今作が嫌いな理由は「比企谷が嫌い」という一点に集約される。いわゆるやれやれ系主人公に属するキャラではあるのだが、こんだけひねてて共感出来ない主人公は珍しい。絶対近くにいたら殴ってるだろう。根暗だろうが引きこもりだろうが何をしても構わないと思うが、何故そういう「対人嫌悪」を持つ人間のくせに、ちょいちょい余計なところで人に絡んで他人を不快にさせようとするのか。本当に人間が嫌いならば、極力他人との接触は断つものであり、こいつのように徒にまわりをいらつかせるということはむしろ少ない。元々引きこもりがちな俺は、少なくともそう信じている。そのあたりの主人公としての魅力の無さが、見ていて一番イラッとするところだ。今回も1話目から遠慮なく面白くもない独白を繰り返しており、その一言一言の台詞選びが的確にイラッとする。黙っとけと思う。もう、その時点で相性は最悪だ。かてて加えて、そんな苛立ちの権化のような比企谷に、何故か人が寄ってくる。そういう「この世界の理解できない構造」が、またイラッとくる。多分、本当に私の信じているモラルとか社会性とは別なルールで動いてる世界なんだろうなぁ。今回メインで出てきたチャラ男なんて、比企谷との関係性で考えれば本当にクズみたいなことしかやってない「純粋に嫌悪感しか湧かないヤツ」なのに、なんでそいつのサポートに回る話になるんだろう。もう、この世界がどこに向かいたいのかが分からない。

 ま、こんだけ「理解不能」ではあるものの、個人的には1期より見やすくなったとも思っている。理由ははっきり分からないのだが、製作が変わって多少デザインに変更があったためなのか。いや、でも1話目から画は大して見どころ無かったけども……ひょっとしたら「俺はこの作品が大っ嫌いだった」っていうマイナス方向の印象が強すぎて逆方向にバイアスがかかってるのかもしれない。あとは単に「慣れ」とか「諦め」とかかな。

 見る度にイラッとするアニメなんだからもう見なければいいのかもしれないが……どうするかなぁ。

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○「銀魂°」 5

 いつも通りでした。いや、俺がアニメ銀魂見始めたのってこないだの追加シリーズからだからそんなに見てないんだけど、まぁ、でもいつも通りでした。原作通りでもあるし、原作より酷くもあるし。これができるからこその銀魂ってのはある。

 冒頭、記者会見会場が映った瞬間に「あれやる気やないか」って瞬時に理解できるクオリティ。もう、このスタッフ連中が何やるかは大体分かるよな。おかげで爆笑するほどのものにはならないのだが、やっぱりきっちり放送できるところまで持ってくるのはすげぇと思う。個人的に一番笑ったのは、なかなか会場に銀さんが現れないまま、何事も無かったかのように提供クレジットに入った瞬間。「こいよ!」って突っ込むしかなかった。

 あとはまぁ、中の人の充実感? 杉田が銀時なのか銀時が杉田なのか……もうよく分からなくなってくる。ぱっつぁんは言わずもがなだ。くぎゅぅに関してはもう「神楽専用の発生装置」みたいなものを特別に内蔵してる気がする。色んな釘ボイスってあるけど、神楽の声って神楽でしか聞けないんだよな。ほんに幸せな出会いをしたアニメよのう。

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○「響け!ユーフォニアム」 6

 結局、私がどれだけ石原作品が大好きなのかが確認出来るだけのアニメである。監督・石原立也、キャラデザ・池田晶子、シリーズ演出に山田尚子も参加。もう、パーフェクト京アニ体制じゃないですか(キャラデザは堀口でも可)。

 作品の方向性は非常に分かりやすい。とどのつまりは「今度は男性ターゲットのFreeをやろう」ってことでしょう。いや、そもそもFreeの時点で「女性向けのけいおんやろう」だった気もするので、つまりは「一周回って戻ってきたプレインズウォーク後のけいおん」である。京アニ最大の武器であるまるまるむちっとしたデザイン性、細やかなモーション、透明感のある映像様式をそのままに焦点を萌えからスポ根にちょいとずらし、単に音楽室で放課後ティータイムするんじゃなく、いくらか真面目に楽器の練習をする女の子の話。当然その中には「何故部活をやるのか」という問題意識が発生したり、同じ部活内での人間関係に悩んだりもするだろうし、自分たちの実力の無さに歯がみすることもあるだろう。そのあたりは「Free」の成功例から持ちだしてきたスポ根要素ということになる。いや、別にFreeを例に取らずともいわゆる「一般的な部活もの」なのだけれども。

 今作でチャレンジングなのは、こうして「部活もの」をやるならば別に何部でも構わないし、アニメーションとしての魅力を直接的に訴えるならば当然運動部の方が良いだろうところに、何故か吹奏楽という難しい題材を持ってきたこと。吹奏楽が難しいというのはいくつかのポイントがあり、まず「動きが分かりにくく、絵的に見せにくい」こと、そして「音楽の良し悪しを伝えるのが難しい」こと、更に「参加人数が多いためにドラマ作りに神経を使う」こと、「参加人数が多いので演奏シーンに(実際のペイに見合わないほどの)負荷がかかりうる」ことなど。絵的な部分については、過去にも「のだめカンタービレ」というお手本になる作品もあるし、直近では「四月は君の嘘」という傑作まであるので、京アニの力があればおそらく何とかしてしまえるだろう。正直、1話目では演奏シーン自体にそこまで魅力はないのだが、これはまだ「へたくそな吹奏楽」の描写がメインであったので致し方ないところ。今後主人公チームが参加し、盛り上がってからの演出に注目だろう。そして、音響面についても画面である程度フォローは可能な部分だ。ぶっちゃけ「君嘘」の演奏についても私のような素人には何が良くて何が悪いかなんて分からないことがほとんどだが、そこは画作りでどうとでも印象づけられる。実際、今回の入場時の「へたくそ吹奏楽」は、主人公の反応で「あ、やっぱりこれじゃ駄目なんだ」ということが印象づけられる分かりやすい事例で、もし「良い演奏」を描きたいならばその逆をやれば良いということになる。

 ただ、最後の懸念材料である「ドラマとの絡ませ方」については今後どうなるかは分からない。人数の多い競技を描こうとすると、どうしても普通のドラマ作りでは人間関係に厚みがでない。吹奏楽の人間全部に関わって回ったらどれだけ大変かはジャンプの「SOUL CATCHERS」なんかを見れば分かりやすいところで、つまりは「えれぇ大変」。まー、流石に限られた尺のなかで吹奏楽部全部を巻き込むような作劇にはならないだろうが、そうなるとせっかく大所帯の部活を舞台にした意味が薄れてしまうので悩みどころ。基本的にはメイン4人のお話になるだろうが、「Free」のメドレーみたいに綺麗におさまる方法はあるのだろうか。一体どういうシナリオでまとめてくるんだろう。

 まー、色々と気になることはありますが、結局「石原作品だからどうとでもなる」と思っている自分がいる。1話目は山田監督のコンテであるが、女の子のちょっとした仕草までがさりげなく描き込まれており、相変わらずの京アニクオリティ。主人公の女の子のすげぇフラットなテンションもいかにも素朴な舞台設定を好む京アニらしくて、例えばP.A.作品におけるヒロインの頑なさなんかと比べると好対照である。この等身大の「子供っぽさ」が、素直にドラマに絡むのが楽しみなのです。1話目ではめっちゃ大事なはずの「部活に入るか入らないか」というテーマを、特に表立った動機付けも描かずに「やっぱ入らない」「いや、やっぱ入る」とコロコロ変えているのも、いかに「ありそう」な青春時代の煩悶の表れである。そうよね、高校生の頃の1日なんて、こんなもんなのよね。今後も、この「何となく青春絵巻」を楽しみにしてますよ。

 京アニ作品といえば、大胆に若手新人キャストを起用することでも有名。今作はお見事、黒沢ともよちゃんに白羽の矢が立った。うーむ、既に自分ワールドを確率しているこの強さ。良い仕事しそうだなぁ。その他、「境界の彼方」から京アニにはつながりを持っていた豊田萌絵、「新妹魔王」に続いてのレギュラーを射止めた朝井彩加、そしてジワジワ仕事を増やしている安済知佳、この4人が新たな放課後ティータイムとなることができるだろうか。大丈夫、先輩としてムギちゃんが見守ってくれてるから。美菜子とかはやみんとか、90年代産まれのキャストが続々「先輩」になっている構図が、自分の加齢を感じさせるのでとても脅威である。そらまぁ、美菜子も気付いたら23やからな……。あと、どさくさに紛れて「Free」からの続投でツダケンも混じってた。ツダケンまじツダケン(単なるツダケンファン)。

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○「SHOW BY ROCK!!」 5

 なるほどこれが噂のプリパラかぁ(錯乱)。なんかすごいのきたで。

 調べてみると、なるほどこれってスマホゲーが元になってるのね。ゲームのアニメ化で、そのまま「ゲームの中に引きずり込まれる子」が主人公ってのは潔いな。しかし、初見で持った「これはけいおんかな?」という印象をどうしてくれる……結局学校でバント活動は一切やらないのね。よく分からん世界でよく分からん状態のヘヴンズソウルを奏でるケモっこの物語。ただしギターは良くしゃべる。……なんか、盛り込み過ぎてやしませんかね。もう色んなものが交錯しすぎて、何がなにやらよく分からなくなってるぞ。

 いや、しかしそんな無茶苦茶加減も、決して悪いものではない。まず、「原作サンリオ」という最近じゃ聞いたことのない出自のアニメであり、その甲斐あってかキャラクターは非常に可愛らしい。学校パートとかのアニメーションはすげぇ普通だし、観客席に大量の豚リスナーがいるあたりは別に可愛くないのだが、今作の勝負どころであるデフォルメケモっ子のパートは、丸っこいデザインでちょこちょこ動きながらの演奏になるので、おそらくゲームの画面そのままであろう愛らしさが楽しめる。よく「あからさまなCG描写が入ってくると浮いちゃうので萎える」という現象があるが、ここまではっきりと世界に線引きされ、「いや、ゲームの中だからCGで当然ですし」という理由付けまでされてしまっているのだから、浮くだのなんだのということは問題にすらならない。あの世界の住人たちは「ああいう姿」なのである。人間形態とケモ形態を行き来するトランスフォームについても案外良いバランスで、戦闘パートになればケモメインでエフェクト重視、歌を歌うような本気のライブパートになればより見映えがしそうな人間形態でライブアニメ感を重視。この切り替えは決して見づらいものではないし、作品世界を膨らませる役割をきちんと果たしているように見える。

 更にヘンテコタマゴ社長との絡みなど、シナリオラインがすげぇ安易な中にもそこそこ刺激は盛り込まれているし、ラストにはいきなり新しいバンドが追加されるなど、ガンガンオプションも増えていきそう。「ライブもの」というよりは「バンドというチームの団体戦バトルもの」として楽しむのが正しいのかしら。あぁ、やっぱりそうなると「幕末Rock」の後継ということに……ならないか。ヘヴンズソウルを感じさせるのは最後に出てきたバンドの中の人だけやな。日本の夜明けぜよ。

 そんなよく分からないなりに楽しそうなケモっ子アニメで主人公を務める中の人は稲川英里という、聞いたことのない名前。ほぼこれがレギュラーとしてはデビューみたいなもんか。キャラソン歌唱も含めて、ここからどのようなシンデレラストーリーが始まるのだろうか。その他の面子についてはすみぺ、ぬーさん、あやねると続く。あやねるうるせぇな。あと宮野もうるせぇな。今公式ページ見てきたら、こいつら以外にもいくつかバンドがあるようだが、「日高里菜・かやのん・ゆきんこ・りえしょん」っていうすごいメンバーのバンドもあるらしい。なんか脳が的確に破壊されそう。怖い。

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○「ハロー!!きんいろモザイク」 5

 ぽいんてしの「ハッローォ!!」の発音がなんかイラッとくるよね! 絶対あれいうときは小馬鹿にしたような顔芸してるに決まってますわ。顔がうるさいことで有名な西さん。

 2期目ですね。1期の時には「嫌いじゃないけど特にファンでもないなぁ」と言っていたわけなんですが、毎週必ず聞くようにしている声優ラジオが忍の中の人のラジオと陽子の中の人のラジオなもんだから、どうしても接点が多くなってしまうのがこのきんモザ。これ以上シリーズが続いてRhodanthe*の活動が増えると、のじょさんのSAN値が下がる危険があるので勘弁してほしいです。とにかく色々と気にする機会が増えてしまったので、多分2期は1期よりも好きな状態で視聴することになると思う。実際、1話目も割と楽しかったし。シリーズものでは必ず言ってる気がするけど、やっぱり「継続は力なり」だね。1期目で一番引っかかったのが「忍はいいけど、なんでアリスの方からもあんなに忍に熱烈ラブなの? 理解でけへん」という部分だったのだが、2期が始まったら「もういいや、とにかくこの子たちはおかしいんだよね」ということでまとまった。しょうがない、男がいない世界なんだから、百合に目覚めて生きていくしかないじゃない! この世界のへちょ絵は可愛いなぁ。

 上記のような理由から、基本的に中の人スタートで楽しんでいる今作、まなみんの愛くるしいボイスが聞ける貴重な作品というだけでも割と大事。そうなるとどうしたって鬼畜こけし大宮忍には不穏な空気が付きまとうが、1話目ではそんな我々の心配を予期してか(?)、忍のちょっといい話からスタートして「中の人とか関係無いですから!」と強い強いアピール。ほんわりと温かくて優しい、お手本のような萌えアニメになっている。こうしてみると今作の主人公って忍じゃなくてアリスの方なんだな。アリスさえ可愛ければ何とかなると思うのだが、これに加えて綾も陽子もカレンも可愛いなら完璧。からすちゃん先生も可愛いし、新しく登場した先生も愛嬌があるし、忍もドリブルが上手い。

 ちなみに、本作を見ていて一番思う事は、「ゆゆ式の2期はよ」です。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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