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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「僕の心のヤバイやつ(第2期)」 ―

 山田杏奈と高松燈のコラボとかいう安易かつ致命的な悪魔合体を実現させる世の中、たいがいやな。……当ブログは株式会社ブシロードを全面的に支持します。

 何はともあれ、地獄の異世界ラッシュの合間に入って一息吐くチャンスを与えてくれたこの作品に感謝。恐ろしいことに、次の枠がまた……まぁ、そっちはそっちで触れるが、こちらはずいぶん話題を振りまいた作品の純正2期。半年の充電期間を経ての帰還という真っ当な分割2クール目であるが、きちんと作画の統制が取れているのだから休息を入れた意味はちゃんとあるということなのだろう。

 前提条件として、私は今作をそこまで支持してはいない。原作は読んだことがないのだがその理由が「周りがやたら盛り上がってるせい」といういつものやつで、何か凄まじいものが初視聴のアニメから得られるかとずいぶんハードルを上げてしまったせいで、1期目はそこまでピンと来なかったのである。特に市川のキャラがどうにも理解の及ばないところにあるせいで、そこに懐いてくる山田の心情も追いづらいものになってしまっている。結局は「陰キャの妄想」の粋みたいなデザインが気持ち悪いというのがおおよその感想。

 ただまぁ、2期目についてはそうしたネガティブな感想はずいぶん薄らいでいる。1期目の積み重ねを経てのスタートなので厄介な「馴れ初め」のエピソードはすでに終わっており、もう散々イチャイチャしてる状態になっているので余計なことを考えなくてもよくなっているのが最大の理由で、前提を飛び越えて現状さえ飲み込んでしまえば、「そりゃまぁ山田は可愛いだろ」という部分については共通理解が得られる部分である。ついでに言うなら冒頭のネタもそのままに、「飛ばし気味で声量のでかい羊宮ヒロイン」というのはそれだけでかなり貴重な存在だし、異彩を放つ山田というキャラクターのオンリーワン要素をさらに加速させる。「MyGO」がヒットしたことで、さらに対比的に燈&山田を観測できる視聴者が増え、今後の展開にも注目が集まるんじゃなかろうか。

 でもまぁ、僕はぽっちゃり豊崎ヒロインが好きですけどね。

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○「俺だけレベルアップな件」 5

 「そうなんですよー、なんとここまで5作品連続で異世界なんですよー」って言う気満々だったのに、厳密には異世界に行ってない作品だった。いや、でも異世界から来てるのは間違いないし、ダンジョンも事実上の異世界だし……5連続異世界作品です(断言)。

 というわけで、短期間に異世界を流し込まれてだいぶグロッキー。ただしこちらは厳密にはなろう作品ではないパターンの方で、原作は韓国の小説とのこと。「あれ、でも登場人物日本人なの?」と思って確認したら、なんと韓国語版と日本語版ではキャラの名前も違えば国の設定も違うとか。まー、日本製品も海外に輸出されてキャラ名が変わるなんてのはよくあることなので、その逆バージョンだと思えば当たり前のことなのだろうか。ただ、どーにも妙なところに違和感が残ってしまっており、たとえば今作は日本を舞台に変更しているはずなのに、画面をよく見ると自動車が右側走行してたりする。アニメを作ってるのは日本のはずなのでそこで気を遣う必要もない気がするのだが、向こうでのローカライズに合わせてる形なのかしらね……その辺の事情はよく分からない。

 内容としてはおそらくよくある「役立たずが実は強かった」パターンになると思われるが、1話目時点では役立たずのままでかなりスローな出だし。作画部分を見るとそれなりに気合を入れて作っている作品のようなので、こちらももしかしたらある程度長期的な視野でしっかり作ろうとしている作品なのかもしれない。であれば、なろう的なインスタント成長譚ではなくてオールドスタイルのラノベっぽいちゃんとした「英雄譚」が描かれる可能性もあるね。初回で無謀なダンジョンに潜って絶望してたあたり、一番近いのは「ダンまち」っぽいな。心なしか主人公の武器の使い方なんかもそれっぽいし。……でも紐神様のいないダンまちって存在意義ないけどな。

 それなりにちゃんと作られているとは思うが、残念ながらシナリオ部分に大きな引きがなかったので今のところ5本目の異世界という立ち位置上埋もれ気味。今後上がってこられるかどうか。もし上がってきてくれれば、また日韓のアニメ比較にもなるので興味はあるけどね。確か「帰還者の魔法は特別です」が韓国ノベル原作だったはずだが、あれは特に違和感なく見られた作品だったし。

 

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○「佐々木とピーちゃん」 4

 一番面白かったのはエンドロールの「佐々木久子(北斗晶)」です。何しとんねん。ほんでこんだけ必死に集めてきたはずなのに佐々木望とささきのぞみはいない。

 というわけで4本連続での異世界。流石にキツくなってくる。そしてこちらはここ数シーズン連続している「1話目の放送枠が長い」作品なのだが……先行作品に比べて、1時間がだいぶ長く感じられてしまった。そりゃまぁ、作品の全体像を見せるためにここまでやりたかったのはなんとなく理解できるが、あまり強烈なインパクトを与えるスタートにはならなかったかなぁ。

 枠が長かったということは制作側もそれなりに気合を入れて作ってるタイトルなのかもしれないが、製作はSilver Link、監督には何かと雑多なシルリン作品を投げられる湊未來がクレジットされており、なんかこう……キラータイトルっぽくはない布陣。実際アニメの方も何か強烈に耳目を惹きつける要素があるわけでなし、淡々と「異世界転送者の教科書」みたいな流れをひとまず終わらせた印象。一応異世界と現世を行き来自由というのは類例が少ない設定ではあるが、2つの世界を移動しまくって金貨を規定枚数貯めようとしていた女の子はすでに存在しており、今作の佐々木はそれと同じ流れをただなぞっているだけ。しかも異世界の方の出来事は全てご都合主義で進んで何もトラブルがないために全く独自性も面白みも発生せず、「なんやねんこのパート」という感想ばかりが出てくる。

 まぁ、そうして異世界が無味無臭なのはどちらかというと現世がメインの舞台になるせいなのだろうが、こちらも「異能力」のくくりが雑で佐々木がこの世界で何がしたいのかがよくわからない。面倒を避けたいならとっとと異世界の方に移住してしまえばいいわけで、なんであんだけのトラブルに巻き込まれながら現世に居座り続けているのかがよく分からん。ふわっとした主人公のふわっとした動機が、与えられた権限に対してずいぶん小さく見えてしまうのがどうにも引っかかる。

 まー、1時間やったからといって作品の全ての魅力が見られるわけでもないだろうし、ここからややこしい「現世もの」として展開していけば独自の面白みに繋がってくる……かなぁ。おいちゃんが文鳥パートも全部地声で担当してやりきってるのがとにかくすごいのだが、それを聞くためだけの作品ってのも違うよなぁ。

 

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○「治癒魔法の間違った使い方」 6

 このヒーラーもめんどくさそう……。全てのヒーラーはまず鉄山靠を覚えるところから始めよう。

 「結婚指輪物語」から続けての視聴となったため、「なろう風味」作品を連打された上、「なんの変哲もない高校生の異世界転移」という全く同じような画を2連続で視聴するハメに。せめてこういうテイストは放送曜日をバラすとか、かぶらないような工夫をしなきゃダメな気もするが、週に10本以上放送されてるならどう分けたところで限界があるので諦める他はない。とりあえず今期の土曜はそういう日だ(この後もまだまだ続くゾ!)。

 さておき、「またかよー」というネガティブな感情からの入り。加えてかつてヒーラーとは名ばかりのどこぞの回復術師がなろう的進行とはまた違った意味で見てらんない(一部の層はかぶりつきの)ストーリーを展開してくれていたこともあり、「どーせまともに治癒なんかしないんだろうし、裏技とか言ってやりたい放題する名ばかりのチート作品だろ」と思ったのだが……まだ分かんない。まぁ、タイトルからしてまともな使い方にはならないということだろうが、それがどのような方向なのかは全くの未知数である。なろうアニメなんてものは1話目でタイトル全回収の出オチばかりだと思っていたが、今作は一応「主人公がレアな属性持ちだー!」と騒ぐくだりまではやっているが、その真相が1話目では明かされず、ずいぶん腰を据えた展開になっている。そのあたりに不思議な余裕も感じられるし、「別にそこまで露骨に媚びるような構成にしなくても見てもらえる作品にしますよ」という自信の裏付けのようにも見える。

 製作スタジオとしてクレジットされている「スタジオアド」ってとこはさっぱり聞いたことがない名前で、元請け実績もないので実質シンエイ動画がメインな気もするが、少なくとも1話目時点での作画は良好。こういうぱちっとした線のキャラデザは割と好みだし、序盤こそ退屈だったが、中盤以降に盛り上がる不穏な展開とか、王様とシスターのドタバタしたリアクション、異世界に飛ばされてガラリと雰囲気を変えたヒロインのおちゃらけた様子など、キャラクターの魅力は絵にも動きにも発揮されている。これだけのクオリティならテンプレ展開でも特に不満はないし、現時点で先が読めないのですでに「テンプレ」ではないはず。なろうの土壌から生まれた新たなぼたもちになるかどうか、ちょっと期待してもいい気がしている。

 まー、ここからハーレムとかチートとかになっちゃったら結局は有象無象に埋もれることになるのかもしれないが……なんかね、知らない名前だから調べたら監督の業績のところにずらっと「かいけつゾロリ」シリーズが並んでんのよ。どんな来歴やねん。面白そうやないか。

 

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○「結婚指輪物語」 5

 わたしの幸せな……なんとまぁ潔いタイトル。ちなみに英語タイトルは「Tales of Wedding Rings」となっており、Lord of the Ringsとの関連も特に意識はしていない様子。いや、意識はしてんだろうけど。

 一瞬なろうかと思うけどそこまでなろうじゃない、どこか懐かしい風味のファンタジー作品。流石に「異世界に勇者として召喚されるよ」はなろう起源なわけではないので、これをなろう的だと解釈してしまうのは脳の病気に該当するので気をつけなきゃいけません。「異世界召喚譚」としてはすげぇ無難でありきたりな出だしではあるが、その分大きな失点は無く、今後の展開次第であろう。

 映像部分はそこそこ良好。個人的な好みとして主人公のキャラデザがあんまり好きではないのだけど、女の子の方は悪くないし、全体的に映像処理とかも頑張っている方じゃなかろうか。製作の「Staple Entertainment」というスタジオは昔懐かしいフッズエンターテイメントの系統っぽいが近いところだと「実は俺、最強でした?」や「金装のヴェルメイユ」を担当したところ。なるほど「ヴェルメイユ」と同じところだとするなら全キャラおっぱいがでかいのもうなづける(?)。モンスターのデザインなんかも一応気をつけてやってくれているみたいだし、ここから崩れなければ画面にストレスは感じずにすみそうだ。

 懸念材料があるとすれば、オープニングのラストカットやエンディングの1枚絵からはどう見ても「結婚とかおいといて異世界でハーレム作ろうぜ」という匂いがぷんぷんしているところで、エンゲージリングの物語のくせにどんどん女の子をはべらせるの展開になるのはどうかと思うし、その流れだと容易くクソアニメに成り下がる危険性があるためにあんまりそっちにばっかり力を入れてほしくはない。でもなぁ、原作がめいびいっていう時点で、メインはエロ方向でかたまりそうではあるんだよなぁ……。おっぱいで釣るアニメなんて他にもいっぱいあるんだから、もうちょい別なところで存在感を発揮してほしいもんである。

 ちなみに今作を見ていて「なるほど、出だしだけ見たらほんとに純愛ものとNTRものって同じなんだよな」という訳のわからない気づきがあった。今作Aパート、NTR作品のせいでコボちゃんよりよく見る展開だった。今作主人公はちゃんと男を見せるから大丈夫ですよ、っていう流れかと思ったら、なんで最後の最後でちょっとだけ日和ってるんだよ……そこはもう、イチャイチャでいいからケジメつけてくれよ。

 
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○「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。」 3

 お噂はかねがね。まぁ、当然悪評の方だけども……。この世界、悪評だろうとなんだろうと「無名に勝る」を地で行く世界だからなぁ……。

 ダイレクトに「ダメななろう」のエッセンスを固めて飛ばしてくる、最近では逆に珍しくなったかもしれないタイプの作品。まぁ、そういう時代の産物ということなのだろう。よくネット界隈で取り上げられるのは今作主人公の馬鹿の塊みたいな能力の話で、本当に小学生が「バーリア!」って言ってるのと同じレベルで設定をつけていくので概念がわけわからんことになってしまっているというもの。これまでなろう小説のことを「小学生が休み時間に自由帳に書いて進めていく脳内RPGみたいだ」と書いてきたが、まさにその精髄、いや、作品の筋を成す以前の「脳内設定」の垂れ流しという意味ではさらに上位存在と言えるかもしれない。

 もちろん、そうしてとんでもない設定でスタートして話が面白くなるなら別に構わないのだが、少なくとも1話目時点で好感度が上がる要素は皆無。こんだけいろんなアニメ、なろう作品を観てきて今更モラルを語るつもりもないが、それでも今作における「死」という概念の扱い方は気持ちの良いものではない。作者目線では「正当防衛だし、信賞必罰の精神だから別に主人公は悪くない」というつもりなのだろうが、主人公の大義名分がどうこういう以前の問題として、作品そのものが「死」を主人公のチートを観ための道具立ての1つとしか見ていないことが明確なので、少なくとも私はその要素を面白いと思うことはなさそうである。

 映像もすでに怪しげな雰囲気を醸し出しており、製作担当のオクルトノボルは実績を鑑みると期待度は低い。強いて面白かった部分をあげるなら、エンディングを歌ってたのが謎のVガワの人で、CMで「アニソンの女王」って自称しちゃった部分くらい。いや、確かに歌うまかったけども。その肩書きを名乗るのは流石に荷が重すぎやしないかい。

 
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○「ぽんのみち」 5

 普通エンドカードっていろんな作家さんに「この作品のイラスト」を書いてもらうもんじゃねぇの? 最低でも「メイドインアビス」の時みたいにその作家さんのオリジナル作品とコラボさせるとかになると思うが……なんで単に自作のキャラだけ描いてるんだよ。あと次回予告を聞く限り「ぽんのみち」は「尾道」と同じイントネーションが正解らしい。

 よくこうした変わったジャンルのアニメがでくると「おっさんの趣味を女子高生にやらせるだけ」とか言われたりするが、本作はまさにそんな感じ。とりあえずなんでもいいから女の子を集めてやらせようという出だしになっており、正直この先どんな作品になるのか全く読めない。「女の子麻雀漫画」というと、そりゃもうどうしたって「咲」という(胸部がやたら歪んだデザインの)金字塔しか思い浮かばない。もしかしたら他の作品もあるのかもしれないが、知名度・実績で考えると「咲」の前にも後にも作品が無いと言ってしまってもいい。それだけに、「咲」が生み出した手法というのが絶対にして唯一の指標になってしまっており、それ以外のアプローチがうまくいくのかどうかは未知数。

 本作は少なくとも現時点では「咲」が目指した競技麻雀(+超次元スキル)という路線に乗る作品には見えず、どちらかというときらら系を彷彿させるような「日常ほのぼのもの」+麻雀の路線に見える。ぶっちゃけアニメの「咲」で超次元スキル麻雀シーンが成功していたとも思えないので、既存の路線に乗せずに新たな方法を模索するのは良い判断ではないかと思う。ただ、そもそも論として「麻雀アニメは面白くなるのか」というのは疑問でもある。「麻雀アニメ」で成功した作品といえばなんと言っても「アカギ」であり、これまたその前にも後にも作品が無い。「哲也」は過去にアニメがあったようだが、あれだけ原作が長いのにアニメが大して作られていないことを考えれば成功した作品とは言い難いだろう。少なくとも私の観測下での成功例は「アカギ」だけであり、あの作品も福本伸行という稀代の才能に古谷徹によるナレーションという異次元の飛び道具がハマったからこそのスマッシュヒットであり、同じ路線をたどるのはかなり難しい。そうなると、やはり地味なテーブルゲームである麻雀をアニメでやる意味というのは見出しにくそうである。

 1話目時点では本作がそうした根本的な問題にどのようなブレイクスルーを与えようとしているのかはまだまだ分からないが、個人的にあまり第一印象は良くない。というのも、これまた麻雀関係の漫画なんかではありがちなのだが、とにかく過去作品のオマージュと言う名のパロディを乱発したあのシーンがどうにも浅薄に見えてしまったため。あくまで1話目の話題作りで「ギャグとして」やっており、もうそうした擦り方が出てこないならいいんだけど、「結局他人のふんどしでしか勝負できないの?」と思えばそりゃぁ印象も悪くなるだろう。しかも何の脈絡もない、本当に「かじっただけ」のパロディなので面白くもなんともないし、「麻雀のことを何一つしらない女子高生」がそのパロディに加わっているのも作品設定としておかしいので違和感しかない。まぁ、本当に取ってつけたネタだと思いたいところだが……その路線で進むなら確実にクソアニメに成り果てるだろう。

 とは言いつつも、ほんとに「1話目だけの印象」なので2話目以降でくるっとひっくり返る可能性も充分にある。「これまでにない路線」を突っ走って「単なるおっさん女子高生化アニメではなかったんやな」と納得させてくれるだけのものが出てくれば儲け物。一応監督の南川達馬氏は実績があると言えばあるのでね。……ただ、よりによって「咲」から借りてきたのがメインキャラたちのバストサイズだったというのは……どうなんだろうね。そこはむしろ差別化を図れよ。

 
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○「ようこそ実力至上主義の教室へ 3rd Season」 ―

 「あいも変わらず」という感じで。なんかよく分からんままにこの付き合いも3期目に突入。今更切るのもアレだしなぁ、というので惰性でおっかけてはいるが、こんだけ作られるってことは世間的には一定の人気はある作品なんだろうなぁ。

 1期2期の間が5年とだいぶ空いていたが今回は1年ちょいの休憩を挟んでの3期目。おかげで一応前回の印象は少しくらいなら残っている状態なので、2期の出だしよりはモチベやや高め。ただ、今確認したら2期目も作画状態はヘナヘナになってたようなので、今期はその部分で盛り返せるかどうかが重要になってくるだろう。内容がピンとこない作品で作画までダメになったら流石にさよならも検討しなきゃいけないだろうし。

 改めて今作の何がつまらないかというのを確認しておくと、とにかく世界観がふわっとし過ぎている部分が一番気になる点。タイトル通りに「実力至上主義」を掲げた学校が舞台となっているのだが、こんだけ追っかけてなお、「で、この学校は何がやりたい、なんの専門学校なの?」というのがじぇんじぇん分からないのである。ラノベ特有の「意味の分からん学校」文化の風味だけで燻蒸したような状態で、誰が何を目指してどんなスキルを磨いているか分からず、そのために少年少女たちの情熱が何に向いているかも定かでない。そんな状態で「なんとなく学校側が思いつきで始めたゲームで争ってください」と言われても、そりゃピンとこないに決まっている。設定がどんだけ無茶苦茶でもたとえば百花王学園みたいに一点突破で設定が尖っていれば「もう、そういう世界なんだな」で納得してしまえるのだが、たとえば今回のお話の起点だって、やってることはほんとにただの「合宿」なんだよ。ちょっと旧態依然とした体育会系のふつーの部活の合宿。まぁ、これからどんどんおかしくなっていくんだろうけど、何をそんなご大層な描写で「部屋のどの布団をとるか」で争ってるんだろうか。もしかしてそういうギャグなのかとも思うのだが、そこが判然としない時点で視聴時の軸足が定まらず、どうしても変なノリについていくことができないのである。

 あとは主人公の人物造形がどうあがいても魅力的に見えないっていうのも大きな難点で、例によって「こいつが正しいことをする」という構図ではなく「こいつがやったからよく分からんけど正しいことになる」という世界。常に何を考えているか分からない上に行動の結果と思考が外からの目線で繋げられないので、主人公というよりは単なる世界のシステムでしかない存在だ。その分、周りを囲むキャラは良くも悪くもアクが強くて見たい部分はあるかも、というのが前クールで得られた多少印象が良い部分ではあるが。シカコヒロインにもうひと頑張りしてもらいたいところ。1話目のキャストロールがとんでもないことになっていたことからも分かる通り、声オタ目線で贅沢な作品には違いないので、なんとか作画を維持して女の子が可愛くなっていけばもうちょいモチベを上げられるかもしれません。

 あとZAQが荒ぶってくれるのは今作のありがたい部分ではある。芸風がブレないアーティストは信頼できる。


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○「ダンジョン飯」 6

 エルダ様によって幕を開けた世紀のエルフイヤー(耳ではなく年の方のイヤー)。そのトリを務めるのがこちらのマルシルである。エルフといっても本当に多種多様で、いろんな顔を楽しませてもらったが、最後の1人はこれまた表情豊かで……楽しませてもらえそうだ。

 文句なしに今期話題作の1つ。事前に映画館で先行上映をしていたことからも制作側の本気度が伝わってくるし、原作もすでに「名作」扱いされているのでそりゃまぁ気合いが入って当然だろう。まさかのTrigger制作というのも期待の表れであり、あらゆる要素で準備万端といったところか。ちなみに私は原作はやや既読。発売後にちょい話題になったあたりで知り合いから読ませてもらったので多分2巻くらいまで読んだように記憶しているが、その後は追えていなかったのでほぼ記憶はゼロ。既読だけど未知の作品として新鮮に楽しむこともできるおいしいポジションになった。初読の際には確か割と面白いと思った記憶があったはずなのだが、多分その辺の時期にはもう「自宅の漫画本減らさなきゃ……」という時期に入っていたので購入にまで至らなかったのだろう。どうでもいい余談だが、その後しばらくしてから同原作者の短編集を漫画喫茶で手に取ったらめちゃめちゃ面白くて、原作本貸してくれてた知り合いに「いやぁ、この作者めっちゃすごいじゃん。ダンジョン飯の時にもっと追っかけとけばよかったわ」って言ったらすげぇ哀れんだ目で「流石に怠慢すぎます」って怒られた。うん、ごめん、どうにもそういうところのモーションが鈍くて。

 というわけで原作も一定評価している作品で、この作品が始まったくらいの時期だと、まだなろう系の「異世界グルメ」はほとんどなかったはず。というかなろうでスローライフだの食漫画だのの類似品が一気に広まったオリジンが今作なんじゃないかとも思っている(正確な歴史は知らないから勘違いかもしれないが)。今作最大の特徴は、昨今巷に溢れる有象無象の「異世界グルメ風漫画」と違い、真剣に「ファンタジー世界における食とは如何様なものか」を考え、それを描画するだけの才覚を持ち合わせていること。異世界グルメの最大の魅力は、今までRPGなんかで接してきたモンスターを「食材」として見るという視点の切り替えにあり、馬鹿馬鹿しいほど真面目にその生態を考察し、そこからさらに食材としてベストな処理がなんなのかを考える部分。ここで手を抜かずにきちんと1つの世界を作り上げているところが、唯一無二の存在感を放つ部分である。後追い作品が出てきた現在でも、おそらく今作を超える「異世界グルメ漫画」は存在しないんじゃなかろうか(あったら教えてください)。

 そんな手放しで評価していた(割に読んでなかった)作品のアニメ化。1話目はがっつり期待に応えてくれる仕上がりになっている。そりゃまぁ、一応は「スロー」な方の作風なので目を見張るような凄まじいアニメーションが飛び込んでくるわけではないが、今作が持つ最大の魅力である「世界観」を発揮するための背景や細かいモブキャラの動きにいたるまで、本当に隙なく作り込まれている。加えてメインキャラたちのイカれたマインドも1話目にしてすでに充填完了しており、ライオスさんはここから視聴者たちをいちいちドン引きさせてくれるだろうと今から楽しみだし、淡々と調理を進めるセンシの雰囲気があまりにも日常的すぎて笑いのタネになるのもよい。そして冒頭でも触れたエルフ娘マルシル。唯一の常識人枠にして作品の命運を握るツッコミ役。彼女の活躍が見られただけでも1話目は満足ですね。個人的にはマルシル役のキャストが誰になるかってのは割とドキドキ要素だったのだが、ここに千本木彩花を配置してくれたスタッフには信頼しかない。マルシルって、言い方は悪いけど「自分では何もしないくせに食いもんに文句つけるめんどくさい女」の側面があり、ともすればヘイトを買いかねないポジションなんだけど、その辺の無茶をけろりと飲み込めてしまうのが千本木ワールドなので。強い配役。ちなみにチルチャック役の泊明日菜も最近仕事が増えてきて良い感じだが、きのこ鍋食ってるの見て「お前、ちょっと前まできのこ側だったじゃん……」と思ったのがなんかおもろかった。

 まぁ、嬉しくてちょっと褒め倒してしまったが、いうて地味な作品になるかもしれないのであんまり過度にもてはやすのもなんか違うよね。それこそエルダ・フリーレンに続いてやんわり見守れるエルフ作品になればいいと思ってるよ(エルフ作品なのか?)。

 
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