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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 今週は「いじめ」テーマの作品が重なってしまった、第4話。まぁいじめってのはどうにも日本文化の中で完全に排除できない負の文化には違いないので、こうして作中で触れられるのは当たり前のことなのだけど……こちらのいじめは割とあっさり解決したみたいでよかったです。

 さて、4話目にして記事立てしてますが、今回のプロットはふつーに感心してしまったのが理由です。今作は毎シーズン1、2本ある「作画はショボいが内容は割と見られる」作品に寄っているのだが、このカテゴリの草分け(?)である「このヒーラー」とか「カワイスギクライシス」と比べると純正のギャグとしての破壊力は落ちる。毎週楽しみに見るというほどではないのでぶっちゃけTier2くらいの認識だったのだが、それは純正ギャグ作品という立ち位置でもないので当たり前といえば当たり前、その分、今回発揮してくれた面白みは、熟練のラノベ作家によるこなれた設定部分のお話だった。

 いや、あたしゃ当時からラノベってのは蔑む傾向にあったので(今は昔と思ってくれい)、たとえば同作者・平坂読による「はがない」なんてそこまで面白いと思ってたわけでもないし、続いてアニメ化した「妹さえいればいい」も別に悪印象はなかったが現時点で記憶も薄く、あんまり印象には残っていない。偉そうに作者を語れるような立場にいないことは重々承知しているが、なんだろね、やっぱなろう作品とかと比べちゃうとさ、「ちゃんと小説として成立させてくれてるなー」という当たり前の部分で感心しちゃうのよね。

 具体的には、今回ついにサラがやってきた「異世界」についての言及が入り、衝撃の事実(?)が明かされたわけだが、その取り扱いが非常に丁寧というか、きちんと「主人公の探偵がロジックに基づいて推理した」シーンになっているのである。ざっと確認すると、惣助が異世界について疑問に思ったきっかけはサラの順応性の高さから。「いきなり異世界に飛ばされたのに馴染みすぎじゃね?」という疑問、転生ものなら当たり前のように流される部分にあえて踏み込むところからスタートしている。そして「言語が通じている」というヒントを分析し始めるわけだが、「翻訳魔法があるからですよ」というなおざりな解答に対し、「その魔法は本質的に違和感がある」と更なる証拠を提出。サラがこれまで使用した数々の魔法から「魔法と言っても別な体系を持った技術思想であると想定され、その流れに翻訳魔法だけが沿っていないように見える」という考察を展開。そのための伏線として今回出てきた「運痴」という語の解釈を使用した。「考察→証拠→反証→証拠」というふうに、ちゃんと推理を見せるセオリーに乗ったロジック展開が行われ、それらもある程度納得できるレベルで成立しているのである。

 もちろん精査していけば粗も出るロジックで、そもそも魔法という見たこともない法則にどこまで現実的な洞察が通用するかもわからないのだから空論に空論を重ねているだけと言われればそれまでだが、重要なのは「本当にそうであるか」よりも「いかにそれらしく見せるか」なので、そこがテクニックとして成立しているというお話。そうしてある程度「それらしい」話を進めていけば、「信長が魔法で天下を統一した世界線」という(こちらは全力で荒唐無稽な)設定も通せそうではないか。こうしたネタについて、多分なろう作品だったら1話目で全部しゃべってしまって(なんなら長文タイトルで説明して)使い切ってしまう部分を、面白みとして混ぜ込めるのが技術なのである。

 また、手垢まみれでもう触りたくないくらいの「信長」というツール(失礼な言い方だな)についても取り扱いが丁寧で、きちんとこだわりも感じられる。確認したらやっぱり作者は岐阜出身とのことで、もともと自分に馴染みのあるテーマをこうした形でネタに落とし込んだということだろう。作品全体が岐阜愛に満ちており、延々背景に映り込む岐阜城も、多分アニメスタッフが分かっていて入れているものだろう。予算はなくても愛があれば、なんとかなる部分もある……といいなぁ。

 
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