「透明男と人間女〜そのうち夫婦になるふたり〜」 5→6
まさか……そのうち夫婦にならなかったなんて……。タイトル詐欺です。返金を要求します。まぁ、事実婚だし9割方夫婦になってますけど……あと、1銭も払ってないですけど……。
いいアニメでしたね。ここ最近ずっと「ただカップルがいちゃいちゃするだけ」アニメが色々と楽しめるようになってて、今期ではこれと「正反対」の双璧。そしてより甘々生活にスポットを当てたのがこちらの作品で、メインカップルの幸せ具合はもちろんのこと、その脇にも何組かのカップルがおり、いちいち幸せそうにしているのを見ているだけでも何かしら満たされるものがあった。丁寧なアニメーションと可愛らしいキャラ作画も相まって、今期トップの癒し効果を堪能させてもらいましたとさ。
ただ、そうして「日常系のヒーリングアニメだぁ」というだけで終わりだったらそこまで評価は上がらないと思うのだが、今作はそれ以外にもいくつか気に入った点があり、中でも「透明人間」の描写の丁寧さは大きなポイントだったと思う。内容が内容なのでともすると画面は退屈になる気がするのだが、透乃眼が出てくるシーンではいちいち「透明描写」に気合いが入っており、かといって取り立てて異常を強調するでもなく、「日常にある透明人間」という非現実がいい具合に現実に落とし込まれている。見えないからこそ見せられる妙味みたいなものもあって、本来なら分からないはずの透乃眼の所作や心情なんかも、何かしらの要素で伝わるように配慮されている。さらにヒロインが「見えてない」こともあり、「いかに描くか」と同レベルで「いかに描かないか」も考えられた面白いアニメーションだった。
最初に「まぁ、ベタの範囲か?」と思っていた「透明人間と盲目の人間」というカップリングについてもきちんと「もし本当にこの2人が一緒になるなら」というので最後まで関係性の描写に力を抜かず、周りの人間との交友も含めて、決して「違うこと」を「異常さ」と認識させず、あくまで「個性」の範囲内で「みんな違ってみんなおもろい」という着地点が用意されている。ラストで出てきたカルマの呪いなんてものはどう考えてもネガティブな要素なのに、そこについても「一緒だからこそ補い合える」ってんでメインカップルの関係性につなげているのが清々しかった。
あとはまぁ、やっぱ夜香さんが可愛いっていうのが最大要因でして……。ややもすると偏見混じりになりそうな「盲目の女性」のキャラクターで、ここまでのびのびと、朗らかに描かれていたのはそれだけで幸せ要素。脳内ピンク色加減も程よく、「そりゃ透乃眼だって惚れてまうやろ」が納得できるのがよかったですね。
作中で描かれた全てのカップルに幸多かれ。
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