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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 最終回だというのに、いつもより際立って「続いていく日常」を喚起させる第12話。この日常が、GAだ。

 今回はAパートが「ナミコさんの欠席」でBパートが「闇鍋パーティー」。闇鍋エピソードは原作では唯一2週にわたって描かれた珍しいエピソードなので、出来れば1話たっぷり使ってやってほしかったのだが、それをぎゅぎゅっと半分にまとめちゃうあたりが、この作品の罪作りなところ。ナミコさんの欠席エピソードだって、本当はもう少し情緒のある、少し切ない話だったと思うのだが。

 実際、これまで何度も愚痴ってきた「詰め込みすぎの脚本」は、今回セーブするどころかいつもに増して際立っている。キャストの演技は本当に苦しそうなくらいの早口になっているし、加えて画面の前と後ろで違うことをやって同時にしゃべったりもするので、原作を知らない視聴者は完全置き去りモード。見ているうちにだんだん「デジキャラット」のことを思い出し始めるくらいなので、やはりこれが桜井節ということなのだろう。うーむ、忙しい。なんだかナミコさんが休んでいたのはほんの数分程度の間だけだったぞ。

 とはいえ、この2本を最終回に持ってきたのにはそれなりの理由があり、GAの特徴である賑やかさ、色彩の面白さ、そして美術絡みの悪ふざけなどの要素が非常に伝わりやすいのが、作中でも最も長い闇鍋エピソードなのだ。Aパートの欠席ネタは、そんな度の過ぎた賑やかさと、メンバーが1人欠けたことでどこか雰囲気の違う彼女たちの様子がきれいに対比するようにセッティングされている。ノダたちの言葉を借りるなら、ナミコさんのありがたみがよく分かる配置ということだ。

 こうした構成の工夫の甲斐あって、ラストエピソードとなった闇鍋会は非常に気持ちの良いテンポで進む。ただでさえ短い尺なのに「面白い顔だなー」なんて原作中の小さな台詞も全て詰め込み、極限まで盛り上がる晩餐の様子が高密度で描かれる。まくし立てる台詞のラッシュも、全て最後の力尽きた静けさの存在がいや増すために。「悪のりは計画的に」というノダの名台詞と、丁寧に全てを平らげて手を合わせるキョージュの対比が映える。

 そして、ラストは一応オリジナルで締めており、今回出番の無かった美術部軍団には闇鍋絡みで意味深な引きを、そして1年生には続いていく日常を意識させるラストカットを。美術部連中の闇鍋については、原作中であーさんが思い出話としてちょっとだけ口にしており、是非とも今後見てみたいパートである。トモカネ(兄)が本気を出したら命に関わりそうな具材も平気で引っ張り出しそうだし。あぁ、そういえばAパートでもオリジナル要素としてトモカネ兄妹の絡みが(片方は意識がない状態で)臭わせてあり、何とも奇妙な感じがした。原作だと本当に一切絡まないからなー。

 そして1クールのシリーズを締めくくるラストは、本当になんでもないただの会話。結局この作品が何を一番描きたかったのか、非常に示唆的なシーン選択であろう。個人的にはキョージュが「みんながいいなら」と判断をゆだねている台詞が非常に印象的で、原作を読んでも分かるが、孤高に見えるキョージュが、実は一番友情と和を尊ぶ乙女心の持ち主だったりするのだ。さりげない台詞選びがなかなか素敵でした。

 エンディングは今回初披露の曲と、素猫。ちまっこいキャラクターが寄り集まって1つの絵を描き上げることで幕を下ろすというのも、また非常に示唆的なシーン。ところで、キョージュが持ってたはさみみたいなものは一体何だったんだろう。 

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