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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  夏ですな……第16話。この作品は画面のクオリティが半端じゃなく高いので、うだるような日本の夏の暑さが画面からにじみ出てくるように感じられる。日本海側はフェーン現象のせいでまた無闇に暑いんだわ。そういえば、この作品って季節感がリアルとリンクしてるんだね。緒花が喜翠荘に移ってきたのが春先のことだから……まだ湯乃鷺生活は3ヶ月くらいってことなのかな。

 前回の予告通り、今回から縁がメインのエピソード。野郎がメインという時点で心躍らないような予感がしていたのだが、ちゃんと女の子もはっちゃけているので決してそんなことはない。むしろ脇に回ってぎゃーぎゃー騒いでいる方が女子高生トリオはお気楽でいい感じかもしれない。難しいドラマで頭抱えて唸るのは大人たちの仕事です、ってなもんで。緒花は完全に外野で馬鹿やってるだけだったけど、実は菜子の方が馬鹿度合いは加速してるんだよね。結局今期のあいなまはエロ・馬鹿枠オンリーか? 尻がエロいのよ、この子。

 「喜翠荘に映画が!」という今回の事件。本当に連ドラで起こりそうないかにもな展開は、これまでずっと経営状態に頭を抱えてきた縁が起こした、一発逆転、起死回生の一手。いつも通りに及び腰でことに及んではいたものの、女将のゴーサインを受け、貴子から強力なバックアップを得ることで、縁もようやく一人前の仕事が出来るようになってきた。着実に夢に向かって歩を進め、まさに湯乃鷺レボリューションが起こるか、起こらないか。普段女性陣(というか緒花)がメインの場合、どんな苦境でも最終的には気合いで乗り切ってしまうだろう、という安心感があるわけだが、野郎どもが主人公の場合、逆に「必ずどこかでつまずくんだろうな」という真反対の安心感があるため、そのターニングポイントを探す視聴体勢になるのが自然の成り行き。当初は1話完結だと思って観ていたので「詐欺展開か、それとも誰かが病気で倒れたりするのか」と思っていたが、どうやら撮影自体は順調に進んでいる様子。映画自体もそこそこパワーがあることは確かみたいなので、こけるとしたら縁が一人で切り盛りした他の旅館組合との折衝面でのトラブルかねぇ。真夏の日差しの中で電話のベルが鳴り続けるラストは、なんだか妙なトラウマが刺激されるおっかないシチュエーションである。このままじゃミズノちゃんが島から出られない!

 冗談はさておき、今回はあくまで縁のお話ということで、とっ散らかって色々な突っ込みポイントがありながらも、実は案外しっかり男の子の物語が彫り込まれている。女子高生トリオがプール掃除できゃっきゃうふふだったり、最萌えキャラである蓮さんが可愛すぎたり、豆じいと女将の仲睦まじさがほっこりしたり、そういう部分にばかり目をやっては駄目だ。あ、結名が組合の会議に出てたのも前回の続きでちょっとした成長物語なんでしょうね。

 違う、縁の話だ。縁は大学時代に貴子と映画制作のサークルに参加していたという過去があるらしく、「喜翠荘で映画を」というアイディアは、女将からは出てこない、この2人のオリジナル。そこに息子の小さなこだわりと信念が感じられたからこそ、女将は珍しくすんなりGOサインを出したのかもしれない。これまでは完全に貴子に踊らされる格好で奇策を弄していた縁だったが、今回の件だけは、自分の持つ何らかの才能が活かせるかもしれない仕事なのだ。それが証拠に、初めて縁は「若旦那」らしい働きが出来るようになり、自分よりも明らかに若輩者である次郎丸に対しては、熱く語って訓戒するまでの立ち位置になっている。見たところ撮影準備も順調なようだし、主演女優は女将の年季の入った所作を見て何か感じ入るところもあった模様。老舗旅館を舞台にした「地元密着映画」も、ひょっとしたら案外良いアイディアなのかもしれない。一昔前には「おくりびと」で似たようなブームも起こったしねぇ。

 だがしかし、だがしかしだ。未だにくすぶり続ける、縁の奇妙な劣等感と、今一歩が踏み出しきれない押しの弱さは、最後の電話のベルを待たずとも、幾ばくかの不安を残すのも事実である。彼が大学時代に撮ったという唯一の作品には、「プールと女子中学生」というファクターが強くしがらみとして現れており、それは幼少の頃の原体験が現れていると自己分析している。そして、この「幼い頃のプール」の映像は、これまで描かれてきた「四十万の女」の物語を改めて踏襲する内容になっているのが興味深い。

 具体的には、まずプールにいる縁は幼い姿なのでどこか頼りなく、浮き輪の中に収まって太陽を見上げている状態。プールサイドには若かりし頃の女将が佇んでいるが、真夏の日差しが逆光になり、その表情までは読み取れない。幼い縁は、必死に母親に呼びかけるも、絶対的に「上」にいる女将は返事をしてくれない。そして、そんな隔たりを持った2人の間に飛び出してくるのが、スクール水着姿の中学生、皐月である。彼女の姿も強烈な逆光のおかげで表情までは読み取れないが、躍動感溢れるジャンプによって水面から高々と飛び上がり、女将同様に後光が射した状態。この3つのシルエットが、喜翠荘という施設や、四十万という血族そのものの関係性を表しているのである。

 彼岸におり、高所から微動だにせず縁を見下ろす、圧倒的な存在として描かれる女将。そんな女将の前でも臆することなく、高みを目指し躍動する存在が皐月。そして、自らの力で浮くことも出来ず、そんな2人の女性をただ見つめるだけの縁。「原体験」とはいうものの、どちらかといえば、この風景が表すものは、縁を現在まで縛り続けるコンプレックスなのではなかろうか。

 そんな「四十万の女」に対するコンプレックスは、今ようやく打開の時を迎えようとしている。新たな映画が「縁の手によって」出来上がれば、大学時代の「処女作」は打ち破られ、縁はようやくあのときのプールから上がることが出来る。此度のミッションは、喜翠荘の命運を賭けた商売であると同時に、縁の旅館経営者としての人生をも左右する、奇妙な形の大舞台となったのだ。さぁ、縁はこの重責を、無事に乗り越えることが出来るのだろうか。待て次回。

 余談だが、最近色んなところで斧アツシの声を聞いている気がする。この低音はどこにいてもインパクトがあるせいで耳に残りやすいのかな。ただ、ここ最近のメイン役は魔乳胸則だったりするから胡散臭い。どう聞いてもその内メガトーンを呼び出しそうだし。おかげで今回の映画プロディーサーも胡散臭くて仕方なかったわ。

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