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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「UN−GO」 4

 今期なんじゃこら枠、その1。一応関西圏では「アニメわ〜く」の新作枠のはずだったんだけど、今期からようやく「ノイタミナ」の名称が冠されることになった模様。突如慣れ親しんだジングルじゃないのが出てきてちょっとびびった。

 そんな記念すべき関西「ノイタミナ」の第1作であるが、なんかものすごく色々とややこしい作品である。まず、原作があるのだけど、オリジナルである。訳が分からない。そして、私は多分これの原作を何故か読んだことがある。数年前になんとなく「短編集だから」って言って買っていたのである。もう、長編小説読む体力とか無いんで、短編なら大丈夫ってんでちょいちょい買ってたことがあったのね。で、一応「読んでる」はずなんだけど、まず、内容についてはほとんど覚えてない。今回この謎の「アニメ化」のおかげで何となく思い出したような気もするのだけど、あんまり比較出来るような状態ではない。そして、幸か不幸か、あんまり比較する意味も無い。何せ、これに原作がある意味があんまり無いからだ。

 設定として残っている部分は、現場に出張った本当の探偵と、それと角を突き合わせるアームチェアディテクティブの組み合わせ。安楽椅子探偵の方は、話を聞いただけで名推理を披露してみるが、必ずどこか抜けてて、真の主役にチクリと本当のことを言われる、というのがひな形だ。その部分はアニメも踏襲しているし、一応事件のざっくりした外枠は似たようなものを採用している。でもまぁ、そっから先、トリックも違えば登場人物も違う。そして、主人公たちのキャラが際立って違う。黙々と推理する探偵だけならいいんだけど、何故かギアス使いが1名いるんですよ。世界設定が特殊なのは別にいいんだけど、一応「推理もの」になっているはずの作品で特殊能力持ちはどうなんだろうねぇ。食い合わせがいいのかどうか。

 もちろん、これはこれで「能力持ち探偵」というキャラが立つし、いかにも「ノイタミナのオサレ枠」らしい、妙なエフェクトを聞かせたクライマックスの盛り上がりは作りやすい。原作そのままの「捕物帖」をアニメにしても地味の極みなのは間違い無いので、この変更(というか再構築)は決して悪いことではないとは思う。でも、それなら原作いらなくね? っていうのも正直なところなんだよね。なんだか被せ方が中途半端でパッとしないんだよねぇ。

 そして、そんなオサレ空間での事件の構成と、物語展開がどこまでネタとして見ていいのか分かりづらいのでついていきにくい。最もシュールだったのは、被害者の死体を壇上に陳列させたまま淡々と進む推理パートだろうか。いやいや、片付けろよ。触れないならせめてそっから離れて推理合戦でもなんでもやってくれ。とんでもねぇ絵面だよ。他にも色々と突っ込みどころは多かったが、なんだかシュールに見えるのはひとえに時間が足りないからだと思う。全てのファクターをぎゅぎゅっと1話に詰め込んで事件発生から解決までを一気に描くので、場面転換や証拠探しなど、無駄な(?)要素は一切排除。おかげで、事件に関わる探偵さんたちは全員超人になってしまいました。もう、理屈もなにもあったもんじゃねぇよ。これで「原作が安吾です」って言い切ったら、なんだか可哀想な気がするんだけど。

 まぁ、原作と比べても仕方ないってことは再三確認しているので、割り切って「オリジナル作品だ」と思って見れば、なんだかオサレ雰囲気も漂って、何となくドラマの書き方にくせもあり、「ノイタミナ……かなぁ」という気がする作風にはなっている。水島精二と會川昇というハガレンコンビの作劇なんだから、何か面白いものが出てくることは期待出来そう。キャラクターデザインなどのパッと見での売りがあんまり無くて、そのくせ一般客におもねるような汎用性もなくて、どこに売りたい作品なのかさっぱり分からないのが最大の悩みの種である。

 というわけで、七難隠すために中の人の話に移ろう。主人公である新十郎の中の人が専業でないのは、ノイタミナ的な仕方なさ。そこまでひどいもんでもないので、これは見ないことにする。そして、もう本当にどうしていいのか分からないくらいキョドってるのが、因果役の豊崎愛生である。正直言って、視聴中には豊崎であることに全く気づきませんでした。子供バージョンの時の男の子声、大人バージョンのエロボイス。どちらもいわゆる豊崎フォーマットに無いもので、正直、驚愕している。スタッフロールを見て度肝を抜かれ、改めて確認してみたのだが、大人バージョンはともかく、未だに男の子声の方は「マジで?」という気分。ほんと、色々と面白いものを見せてくれる。まぁ、あまりに作り声になってるので、大人バージョンは何となく色気とか怪しさは犠牲になってる気もするけど……これも慣れの問題ですかね。「こういう役も行けます」っていうのを売り出したら、ますます仕事が増えてしまいますやん。

 その他、面白いと思ったのはお嬢役の山本希望という初めて聞く名前。新人さんみたいだが、初めて聞いた声で新人だということは感じさせず、基本スキルはばっちりおさえた状態でのメジャーデビューである。正直言うとまだガツンと来るようなオリジナルのセールスポイントは見えてこないのだが、この作品をきっかけに、何か一つ良いインパクトを残して欲しいものである。そして、1話だけのゲストキャラだろうと思われるが、「殺人事件の」「犯人で」「時代に翻弄された」「不幸レベルマックスの」「黒髪淑女」役ということで、この人が呼ばれないわけがない、桑島法子様。流石、コズミック・イラでは3回も死んでる「死のベテラン」は、殺すことにも哲学がござる。壊れキャラも安定運用。出て来た瞬間に「あ、この人死ぬ」と思われ、被害者じゃないと判明した直後に「じゃ、犯人だ」と思われる。こんな声優、なかなかいませんよ。

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