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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 子安が演説かますと内容がどうあれ絶対企んでるようにしか聞こえない第20話。そんなに世界が間違ってると思うなら、いっそ月光蝶ですっきりさせてしまうのはどうだろうか。

 さて、前回に引き続いて、感想はもう、「分からないな!」の一言だけ。個々の現象として何が起こっているのか、どういうドラマが描かれているのかは問題無く理解出来て、1つのストーリーとして受け止めることが容易であるにも関わらず、この1話で描かれたドラマが、全体にどのように関わっているのかが分からないという、実に恐ろしい状態になってしまっている。それもこれも、全てスタッフの悪意ある「作意の隠匿」によるものだ。この作品はメインキャラが動き回る表層上のレイヤーに加えて、徹底的に記号化されて背景に落とし込まれた「ピクトグラム」の第2層、そして一見おちゃらけてみえるペンギンたちの茶番劇である第3層と、同時並行で様々な要素が描かれている。そして、それらが全て均一の際立ちで描かれているために、どのように接続し、意味を産み出すのかは一切説明されていないのだ。

 例えば今回現れた代表的な謎でいえば、夏芽と冠葉の関係性などが上げられる。冠葉の父親が指揮する革命団体の会合に参加し、肯定的なスタンスで受け止めていた夏芽。彼女は冠葉のことを「お兄様」と呼び、晶馬や陽鞠を見て「あの子」というやや距離を置いた見方をしている。素直に受け入れれば、このシーンは冠葉と夏芽が兄妹の関係であるように読み込める。しかし、そのことについての補足的な説明は一切無い。加えて、そんな幼い夏芽の傍らには、大量のペンギンマーク付きの球体が用意されている。これは明らかに、これまで夏芽が多用してきた謎の「ピングドラム弾」に繋がる系譜のものだろう。つまり、彼女がこれまで他者を制圧してきた武力は、ペンギンマークの始祖たる革命集団に繋がるものであることが描かれていたわけだ。しかし、これまでのエピソードにおいて、あまりに乱雑に、あまりに大量にばらまかれていたペンギンマークは、既に記号化し、第2層におけるファッション要素だと思われる節があった。おかげで、夏芽と団体を結びつけることが完全には決定しなかったのだ。今回あそこまで明示的に示された時点でも、どこまでが表層的な事実であるのか、決めかねる部分も残されているだろう。

 また、2話前から登場した「こどもブロイラー」の存在も、そうしたレイヤーの接続関係を悩ませる要因だ。ピクトグラム以外の存在がほとんど含まれない「こどもブロイラー」は、最初に登場した時には多蕗少年の無力感の象徴して現れたものだと思われた。しかし、続けて陽鞠と晶馬の出会いの場としても登場し、それが一体どんな意味を持つ「施設」なのかを改めて考える必要に迫られた。そして今回、改めてそのエピソードが掘り下げられ、「透明な存在」「氷の世界」などと言ったフレーズが、革命団体の掲げる「世界の浄化」の目標の1つとして、厳然たる害悪として「こどもブロイラー」を現実化させている。この世界における「こども」の存在と、陽鞠が再三口にしていた「選ばれること、選ばれないこと」の具現化が「こどもブロイラー」であると考えることも出来るが、晶馬が実際に駆け付けて飛び込んだシーンを見る限りでは、やはりその実在性は、表層のレイヤーにもしっかりと影響を及ぼすレベルであると考えた方が良さそうだ。

 そして、今回新たに加えられたもう1つの存在として、陽鞠と晶馬を結びつけた「サンちゃん」がいる。陽鞠の持ちペンギン(?)である「3ちゃん」と、「選ばれなかったもの」として陽鞠と晶馬に大きな影響を与えることになった猫の「サンちゃん」。符合としては偶然以外の何ものでもないはずだが、ここに来て、ペンギンたちがおちゃらける第3層が、一気に表層にまで関わりを持つ可能性が出てくるわけだ。「ペンギン」というふざけた存在も、これまでは単なるマスコットキャラクターとしか受け止められていなかったが、革命団体による「浄化」の1つのファクターとして南極の環境調査隊の存在が示され、団体を表すマークがペンギンであることが明らかになったせいで、急に複雑な意味を持ち始めている。ペンギン=団体のシンボルであるとしたら、高倉家でふざけていたの3匹の行動は、全て団体との関わりを考慮しなければいけなくなってしまう。

 ま、結論としては「黙って最後まで観るしかない」ということなのだが、今回ことさらに晶馬と陽鞠の関係が掘り下げられたおかげで、残るスポットは冠葉だけになった。やはり、彼の存在がこの作品最後の地雷になりそうだ。何が起こっても驚かないつもりではいるが、この作品の場合、更にその上を行きそうで怖くて仕方ない。ひとまず、苹果ちゃんには幸せになって欲しいです。

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