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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「夏雪ランデブー」 5(8)→7

 放送終了から少し経って、ようやくちょっと落ち着いたので改めてまとめをやろう。まぁ、多分書いてるうちにまた正常でなくなるとは思うけど。

 ゆーても、1話で初めて見た時みたいな衝撃は11話も見てれば少しずつ落ち着いていくのですよ。最初は動悸、息切れ、不整脈などの症状だったのが、せいぜい動悸だけになったくらい。最終的にはそこそこ冷静なジャッジになっていると思うのだが、ま、うち1点分が仮に中の人への配点だったとしても大した問題じゃないよ。うん。

 この作品を改めて振り返ってみると、設定はそこそこ奇抜ではあるのだが、やっていることはすこぶる地味である。もっと正確に書くと、アニメとしての画面構成がどうあがいても地味な作品。何しろ、メインで絡むキャラクターは本当に3人ぽっきりで、11話のうち10話分くらいは延々この3人がしゃべっているだけなのだ。流石に、ここまでたった1つの人間関係だけに時間を割いたアニメ作品というのは見たことが無い。現在同時にやっている「じょしらく」なんかも「閉鎖空間で延々5人がしゃべるだけ」という非常に限られた空間のお話ではあるが、それでもこの作品よりは外部からのインタラクションは多いだろうし、そもそも人数も多い。やはり「3人」というのは、過去に遡っても類を見ない、あまりにも尖ったセッティングである。

 普通に考えると、そんなものはアニメとして成立しない。いくらこの3人の関係性を面白いものにしようとも、それを表現するにはどうしたって3人以外の「外部」が必要になってくるだろうし、「他の人間」を描けば、より簡単に人物像を掘りさげ、画面を盛り上げ、話を盛り上げることが出来るだろう。キャラを増やし続けてしまえばもちろん破綻もするだろうが、少なすぎても、同様に破綻してしまうのが普通なのだと思う。しかし、この作品は決してそこに「おかしさ」を感じさせなかった。たった3人しかいない、というこの状態が、ただの一度もぶれずに、それのみを描ききって幕を閉じた。この時点で、演出には想像を絶する困難を伴っていたことは疑う余地は無い。少しでも見せるために、少しでも流すために、アニメとしての「夏雪」は、誰も見たことのないものに挑戦しなければならなかったのだ。

 この重責を任されたのが、松尾衡監督であったわけだ。彼の手腕は既に「紅」の時に嫌というほど思い知らされていたが、今回は更に一歩先の「演出家」としての手腕を見せつけられる結果ことになった。ただ淡々と流れる一組の男女の恋愛事情を、「不自然さをなくす」ことに尽力しながら、充分に「見応えのある」形で組み上げたのは見事としか言いようがない。また、そのためのツールとして、氏のお得意のプレスコ演出が大きな役割を果たしており、「徹底的に男女3人を描く物語」であることを利用し、その3人の運命を任せることにしたキャストたちに、芝居の空気、間、流れを任せた。もちろんプレスコが長所ばかりの手法ではないと思うが、今回に限りは、この「先にキャラクターの思いから命を吹き込んでいく」という方法論は、作品の「不自然さ」と見事に噛み合い、結果を出したのではなかろうか。まるで張り付くような圧倒的「近さ」の芝居、六花や亮介の生活がそこに息づいているかのような「生々しさ」の画作り。そうした起点から、気付けば11話分の「夏雪」の世界が出来上がっていったのだ。

 振り返ってみれば、脚本自体にはひょっとしたら陳腐さはあったのかもしれない、登場人物の心理が理解出来ないような破綻もあったのかもしれない。原作漫画だけを読んだ時点だったら、そのような感想も起きえただろう。しかし、原作を通し、アニメ脚本、演出家、そしてキャストの手を通すことによって、そこには「万人の共感を受ける六花たち」が次第に作り上げられていった。制作に携わる人々がみんなで考え、形作ったキャラや物語に、与えられたのは理屈を超えた存在感である。

 やっぱり私は、どこまでいっても「アニメファン」じゃなくて「声優ファン」である。だからこそ、こうして「声優」という職業が伸び伸びとどこまでも技術を活かせる作品というのは、溜まらなく好きだ。新たな大原メモリアルとなる今作は、今後とも忘れることはないだろう。もちろん、一進一退のトライアングルを作り上げ、その緊張感をずっと維持し続け、最後にはあまりに綺麗に打ち砕いてくれた福山潤・中村悠一の両氏にも感謝である。

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