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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 あけましておめでとうございます。

 アニメ特番で年越しイベント。これは現代日本人には非常にマッチした素晴らしい企画である。そしてそれがかの「化物語」シリーズの新作エピソードというのだからなおさらだ。「ココロコネクト」の特番でみたされ、立て続けに新作アニメが楽しめる。「年末年始はアニメが無いから辛い」なんて言っていたのも今は昔だ。ビバ日本。

 こんなテンションで幕を開けてみたが、実際は、私の中で「物語」シリーズの羽川の立ち位置って、そんなに重要じゃないんですよ。何故かというと、やっぱりファーストシーズンでの「つばさキャット」が配信エピソードだったせいだと思う。地上波エピソードはちゃんと録画した上で何回か観ることが出来たんだが、「つばさキャット」だけは一回こっきりの視聴だったのであんまり印象に残ってない。配信時期も途切れ途切れだったからまとまりのあるエピソードとしてもあんまり記憶してないし。おかげで羽川さんの印象というと、「化物語」の作中によく出てくるサブキャラどまりで、他のヒロイン勢に比べるとちょっと弱い部分があった。そんなわけで、今回の特別編「猫物語」がわざわざ放送されるのもどうなんだろうな、と思っていた部分があったのですよ。

 しかし、こうしてみると、なるほど、羽川さんである。久しぶりにシャフト風味強めの新作が観られるというだけでも割と満足だが、普通は散漫になってなんだかだまくらかされているような気がしてくる西尾維新のお話の中でも、今回のエピソードは割とまっすぐ冒険して、ラブしていたような気がする。こうしてみると阿良々木さんは割と素直な少年漫画主人公気質なんだよな。変態であるところも含めて。そんな彼の初恋(?)エピソードがたっぷり2時間(CMの入り方がかなりえげつなかったけど)。これは良いものである。羽川さんも、ブラック羽川さんも情感たっぷりで非常に魅力的な作画で描かれていたし、日本古来の叡智が必死に一年分の煩悩を洗い流そうとしている時間帯に、次々と新たな煩悩を産みだし続ける生産性の高さに感服した。

 今作の監督は「偽物語」の時と同じ板村さん。「偽」の場合は本当に話の中身が大したことのないものだったので「水増し紙芝居」みたいな印象が強かったのだが、今回のお話はメインプロットの時間配分が丁度良い案配だったおかげで、力の入った画作りが隅から隅まで楽しめる。もちろん「シャフト演出」なので省エネに見える部分もあるし、ふざけているとしか思えない部分も多いのだが、そうした部分も含めてのお楽しみだしね。「化物語」1期の尾石演出ほど徹底したディープさも無いし、分かりやすいお話をくみ取りながら、それなりのシャフト分を補充するには最適なバランスであった。作画リソースでは時折不満もでるシャフト勢であるが、今作はかなりの人員が割かれており、文句の出ようもない完成度だ。まぁ、尾石さん率いる「傷物語」が一体どうなってしまっているのか、というのは気になるところではあるが……。

 お話の中身については、羽川翼というキャラクターの掘りさげがメインであり、その目的ではほぼ完璧な筋書き。西尾維新は捻くれた作家なのは間違いないが、話作りの方策は実は素直なところがある。「化物語」ヒロイン勢に科された「捻り」は、最終的にエピソードの中で築き上げた各ヒロインについて、もっとも強く表れた特徴を裏返し、「見えない部分」をそのキャラの中心に持ってくることでどんでん返しを起こすことで統一されている。「ひたぎクラブ」では鉄の女だと思われた戦場ヶ原さんの「弱さ」が描かれ、「まよいマイマイ」では天真爛漫少女と思われた八九時の「悲しみ」をメインに据えた。「するがモンキー」では竹を割ったような性格の神原の「暗さ」が際だち、「なでこスネイク」では純朴少女千石の「陰湿さ」が描かれた。こうして並べればすぐに分かるが、当然、「正しくて正しすぎる生徒会長」である羽川翼の物語は、「悪辣な暴虐」であるべきだったわけだ。「なんでも知っている」羽川は、怪異に取り付かれた後にも全てを知り、全てを活かしながらも悪辣であった。普段の生徒会長羽川翼の人間性と、裏返ったブラック羽川の悪辣さ、淫蕩さのギャップはキャラ立てとしては最高のもの。途中で「にゃん語」が混乱して人格が入り交じる様子なんかもたまらないし、「委員長羽川」として阿良々木をぶった切るシーンなんかもごつい。そしてなんと言っても、尻がエロい。

 いやぁ、色々エロかったですね。冒頭での月火ちゃんとのアホな会話も愉快だったし、その後の火憐ちゃんの阿漕過ぎるサービスシーンもヘヴィー級。ファイヤーシスターズ、なんか偽物語の時よりもスタイルが良くなってないか?今回は2時間枠なのにキャラが6人しか出てこないという非常に限られた関係性の物語だったのだが、ガハラさんも撫子も出てこない中で、3人のヒロインがよく頑張ってくれていた。こんだけの環境を乗り越えてきた阿良々木さんのガードを突破して惚れさせたガハラさんって、ひょっとしてものすごい人なのか。半裸の羽川さんをあれだけなめ回すように見ていた阿良々木さんが、ガハラさんの前だと童貞臭を隠さなかったのはどういう魅力によるものだったのか。いや、むしろ羽川さんとの関係性を考えると、やっぱり阿良々木さんは欲情するわけにいかないのかな。難儀な男や。

 さて、無事にワンエピソードが締められ、知らされたのは次なるシリーズ開幕の報。まぁ、来るんだろうな、とは思っていたが、年が変わる節目のタイミングでの発表ってのもなかなか気が利いてていいんじゃないでしょうか。劇的だった「化物語」に比べると密度の関係で今ひとつ盛り上がり切らなかった「偽物語」だったが、次なるシリーズでは再びヒロインが全員立ち上がることになる。一体どのような放送形態で、一体どのような物語が紡がれることになるのか。次の機会を楽しみに待ちたい。

 最後に1つ、神谷兄ぃ、本当にお疲れ。

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