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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 朱ちゃん急成長、第20話。きっちりクライマックスに向けての盛り上がりが出来ておる。そして、CV日高のり子のドミネーターの存在感。このためのキャスティングだろうなぁ。局長が出てこないのはちょっと寂しいぞ。

 もちろん、クライマックスに至る大きな流れの中にはよく分からない突っ込みどころも満載。今回は大きく2つの「どないやねん」が含まれており、1つは「槙島さんも狡噛さんも優秀過ぎやろ」という身も蓋もない突っ込み。槙島さんは、前回狡噛が見つけた2chの書き込みを見たのかどうか定かでないが、とにかく「愉快なバイオテロ」計画を実行に移すことに決めたわけだ。そこから全くブランクを空けず、一応指名手配を受けている身の上にも関わらず、あっという間にこの国の中枢である食糧供給の要に肉薄している。免罪体質のおかげでサイマティックスキャンこそすり抜けられるが、初期の事件の時にはフツーに顔写真の映像データから足がつかめたわけで、その辺をのらりくらりと歩くことは流石に出来ないはず。その状態の逃走犯があっさり調べられるレベルの情報で、まさかのクリティカルヒットである。まぁ、シビュラの統制下の世界はバイオテロとか企もうとした瞬間に犯罪係数が上がってアウトらしいので、槙島みたいな存在は完全スルーなのかもしれないが……流石に自由過ぎる。それを追いかける狡噛さんも同じようなエスパーぶりで、きっちり槙島を追尾しつつ、後からくる一係のためにヒントまで残す親切心。狡噛さんの推理力が神がかりすぎてて怖い。外を出歩くときはヘルメットを常用してるわけで、いくらなんでも不信過ぎる気がするんだけどね。システムの隙間をついた相手に対しては本当に脆い社会である。

 そして、今回ついに朱ちゃんに明かされたシビュラの真実。こちらも、視聴者としては既に知っている事実ではあったはずだが、改めて知らされると、分かる部分と分からない部分が出てくる。「集合意志による、善悪を超えたシステムの完成形」という理念は理解出来る。倫理的な問題はさておくとして、縢を始末した流れや、朱に協力を求めるといったアクションについても、なるほど合理的な「判断の1つ」として納得出来るだろう(シビュラの理念からすると「たった1つの正解」ではなく、あくまで集合意志の導き出した「有意な答えの1つ」として、である)。システム全体の最大欲求は既に「個」の存在を逸脱した「システムとしての昇華」にあるわけで、そこには敵対すべき意志はなく、あくまで「シビュラの理念に賛同出来るか否か」という単純な二元論になることもある意味当然である。その上で唯一分からないのは、シビュラがあそこまで無理をして槙島に拘泥する理由である。今回は朱ちゃんの強迫もあり、ついには「槙島を確保すること」が「狡噛を駆逐すること」にすら優先した。確かに「システムを逸脱する因子ならば管理側に取り込んでしまえばいい」という解決策は一案だと思うのだが、それこそ無理に「取り込む」ことにこだわるのではなく、無理だと判断し、利害の多寡を計ったのなら、さっさと処分してしまうことも選択肢としてはありうると思うのだが。「異端を組み込めば更にシステムの完成度が増す」という発想は分かるし、実際、たとえば槙島を先んじて取り込んでおけば今回のバイオテロも未然に想像出来て、食い止めることが出来たかもしれない。そう考えれば説得力もあるのだが、あくまでそれは大量に集められた集団意識の1つの誤差に過ぎない。そうした微細な因子にまで徹底的にこだわるのだとしたら、どうもシビュラというシステムにはまだ穴が多いようである。

 まとめると、現時点での最大の疑問は「シビュラが槙島に対してどのような認識を持っているのか」というただ一点。狡噛さんの冷遇との対比で槙島わっしょいっぷりが半端ないので、そこさえもう少し理解が及べば、現在のシナリオラインはすっきりするだろう。そして、現時点ではそうしたもやもやも抱えながら、やはりメインヒロイン朱ちゃんの成長と存在感には素直に感心もしているのである。今回は回想シーンで旧友のゆきちゃんとの記憶、縢との記憶、そして槙島との仮想対話と、3つのステージを経験していた。順に「シビュラに憧れ、その支配下にありながら甘受していたもの」、「シビュラを忌避し、憎みながらもその支配下から逃れられなかったもの」、そして「シビュラの影響を受けず、現在も抗い続けるもの」という3つの立場との対話である。朱自身は「シビュラの影響を受けないが、その恩恵を甘受し続けているもの」ということで、3人のどの立場とも違う。当然、一番立場が近いのは槙島である。免罪体質という特権を持ち、更にシビュラの真実を打ち明けられた朱は、今や槙島と同じ行動に出るだけの権利を得た。その上で、槙島はシビュラに対して「疎外感」を持っていたが、朱は過去の友人達との思い出の中に「安心感」を持っている。奇しくも、今回シビュラが看過した通りに「感情では憎んでも、理性ではシビュラを認めている」という状況そのものである。ここから朱ちゃんが独自の立ち位置を見いだし、槙島のように刹那的な「反シビュラ」に賛同せずとも、独自の視点から更にシビュラに対抗できる手段を見いだせれば完璧である。

 そうなると、やはり最も大事なのは狡噛の存在ということになる。常守朱というキャラクターの面白いところは、メインとなる2人の男性主人公のそれぞれの映し身として機能している部分なのだ。元々「狡噛と槙島は似ている」と言われていたわけだが、朱はその2人の最も「異なる部分」をそれぞれに有している。槙島との接点は今回仮想対話ではっきりと提示されている通り、シビュラに対しての特権的地位という部分が共通する。狡噛との接点は、捜査官としての「天性」と、感情に重きを置き、旧時代然とした行動理念を捨てずにいる部分が共通する。つまり、2人の主人公の特性を併せ持ったハイブリッドとして、最終的に「常守朱」が完成することでこの物語はフィナーレを迎えることが想像出来る。果たしてどのような幕引きになるのか、今からドキドキしてしかたない。

 どんどんかっこよくなる朱ちゃんを見ていると、花澤さんのお仕事はとても恵まれた良い役だなぁ、としみじみ思うのである。ギノさん、完全に噛ませポジションに落ち着いたけど、ここからもうひとがんばりして欲しいもんだぜ。


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