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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ドキドキしっぱなしのお話だけど、一番ドキドキしたのは公生のお母さんがきらきら星を歌い出したシーンなのは内緒、第4話。こんなシンプルでお馴染みの曲なのに、緊張が走る能登麻美子マジック。最近は歌の仕事は殆どしてなかったけどね……。

 そんな中の人事情から入ってみるが、作品の品質は相変わらず、いや、それどころか山場となった宮園さんの演奏シーンのおかげで、これまで以上のクオリティとなっている。まるまる1話使って彼女たちの演奏シーンのみを描くという贅沢な尺の使い方なのに、その間に一切間延びした印象は無く、審査員席にいたあんちゃんの言葉通り、観客席も、視聴者も、2人の演奏に飲み込まれていくような錯覚を覚える。本当に有無を言わさぬ迫力がある。

 今回は、公生が過去の呪縛を乗り越えるというターニングポイントである。もちろん、こういう漫画、こういう作品なのだから、宮園さんとの共演によって公生が「音楽の自由さ」に気づき、一皮剥けて生まれ変わるのだろうということは誰にでも予想がつくわけだが、その描き方が丁寧なので、テンプレートと言っても一切の隙がない。相変わらず力業の宮園に対し、必死にこれまでの自分の哲学でもって対応しようとする公生。しかし、当然そんな安易なことで長年のトラウマが解消されるはずなどなく、観客席に母親の幻影を見ると、そのまま譜面に呑まれてしまう。ここで、普通なら「宮園さんの音が聞こえる」というところをとっかかりにして、彼女のバイオリンから「自分のピアノ」を再構築していくという流れになるのだろうが、それもまた安易であり、いくら心奪われた音とはいえ、彼女のバイオリンがどれだけ鳴り響いたところで、公生に音は戻って来なかった。

 しかし、ここで効いてくるのが、「彼女の音」ではなく「彼女の心」ということになる。一度は音を止めてしまった宮園。彼女は基本的にコンクールの結果などには頓着しないだろうが、それでも「客前で演奏をやめる」ことには抵抗があるだろうし、普段ならば絶対出来なかっただろう。しかし、「公生と演奏がしたい」というその一念を伝えるため、彼女は一度弦を置き、公生に声をかけた。そしてそこから、彼女の「ひっぱりあげ」が始まり、公生もなんとかそれをきっかけに奮い立つ。そして、最終的に彼の音を復活させたのは、出会ってほんのわずかの少女の音ではなく、結局、彼の奥底に長年眠っていた「母親との音」なのである。このあたりの筋立ては、なんだか妙に納得出来る部分がある。「かをりちゃんの音」が最終的な決め手になってはいるのだが、そこから公生がまったく新しい音を組み上げたわけではない。あくまで、彼を喝采の嵐に導いたものは、これまでの人生で彼が重ねてきた血のにじむような努力、母親との積み重ねだったのである。母親の教えが「呪縛」ではなく「後ろ盾」となったとき、彼の「旅立ち」が始まったわけだ。もっとも、そのために宮園さんの身体に何らかの負担をかけてしまったようで、演奏の復活とは別な側面から、波乱の旅立ちになってしまったわけだが……。

 今回はクライマックスとなる壮絶な演奏シーンもさることながら、公生がずぶずぶと沈んでいく「深み」の演出が非常に凝っていて面白い。楽器演奏なんてしたことがない私みたいな人間からすれば公生の悩みなんてものはまったく分からないわけだが、こうした映像効果で見せられると、何となく飲み込まれるような、納得させられるだけのパワーがある。音響との重ね合わせもお見事である。ピアノの演奏って、怖いよなぁ。公生は「僕たちのための沈黙」っていう言葉を登壇前に使っていたが、怖すぎてそんなトコ行きたくないもの(引きこもりなりの感想)。

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