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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 海星ィィィ!!! 最終話! これだけたっぷり引っ張った結論が「海星可愛い」なのは最高ですね。何度でも繰り返すが、本作のヒロイン勢は本当に美狸揃いでこまってしまいます。

 全ての決着。それは狸の争いであり、天狗の争いであり、京都を巡る天狗・人間・狸のごった煮の戦いでもある。幕開け一発目から、寿老人の電車で二代目の邸宅にぶっ込みかますという大事件。そんなに動きの多くないはずのこのアニメにおいて、おそらく史上もっともスペクタクルなシーンである。流石の二代目も電車アタックに対する備えまでは出来なかったようで、この厳しい一発で邸宅はおしゃかになってしまった。

 ドタバタの中で正体を現す早雲。この期に及んでまだ上から目線で因縁の相手である矢三郎に対峙するが、彼が連れてきた海星を見て動転。聞けば天満屋に撃たれたという。天満屋は本来、早雲が金曜倶楽部に入るときに手引きをしたり、今回だって空気銃を手配して糸を引くように依頼したはずの人物なのだが、その天満屋がすでに裏切っていたことは先週明らかになっている。彼も何を狙っているのかはよく分からなかったのだが、結局、目先の一番儲かりそうな話に飛びついてただけなんだろうなぁ。人と狸が手を組んでの悪だくみなんてなかなか上手くいかないもんで。恨み骨髄で天満屋に飛びかかる早雲だったが、そこに飛び出したのは忌まわしき巨大な腕。弁天が面倒を片付けるためにあの地獄絵を開いたようだ。憐れ天満屋は再び地獄へ。そしてついでに早雲も連れて行かれてしまった。まぁ、以前は矢三郎を蹴り落としたこともあるのだから、まさに人を呪わば、といったところか。

 狸の喧嘩はひとまずこれで収束。いよいよぶつかる天狗の意地と意地。しかし、二代目は邸宅を失ったことで茫然自失。別に彼がそこまで家屋敷を大事にしていたというわけでもないのだろうが、全能を自負する二代目にとって、自分の予想がひっくり返り、願わぬ展開になっているという時点で受け入れがたいのだろう。京都へ戻ってきてからのフラストレーションがついにあふれ出してしまう。何が天狗だ、何が狸だ。結局、彼が引きずっていたのは過去に認められなかった女性との思い出だったようだ。父に認められなかった苦い思い出。そして、そんな悔しい記憶を嫌でも思い出させる弁天の容姿。全てが嫌になった二代目は燃え盛る炎となる。対する弁天は、触れたものを凍てつかせる氷の女として対峙。万能を得ながらも不器用な生き方しか出来ない、男と女の大喧嘩。

 その戦いには天狗らしい気位も品位もない。麗しい容姿もボロボロにし、仕立てた衣裳も無残に散らす。時に髪を引っ張り、時に噛み付き、ただ生の感情だけがぶつかる、実にみっともない争い。一応、戦いという意味では勝者は二代目の方。焼け付く炎で弁天を追い落とし、満身創痍で父との対峙を迎える。別に赤玉先生が勝ったわけじゃない。それでも、「思い通りにならぬ」という世の無常をこうまで叩きつけられた二代目は、すでに父を見下す天狗ではなくなっていた。父は知っているのだろう、息子が何故、弁天をあそこまで気にしているのかを。父はすでに天狗の矜恃とヒトの傲慢を並べて生きる道を選んでいる。しかし、若い息子にはまだそれが出来ていなかった。「強くなれ」と一言を残し、はた迷惑な親子げんかは、ここで終戦を迎えるのである。

 狸の喧嘩の結果は、矢一郎の祝言で幕を引く。綺麗な花嫁に尻尾も出てしまいますが、早雲がいなくなったことにより、夷川も下鴨も、また一から始められるだろう。本物の呉一郎は適度に阿呆なようだし、檻に入った反省のスペシャリストたちと、これからもはた迷惑な生活を続けていくのだろう。

 天狗の喧嘩の結果は、事実上の痛み分けである。激情に任せてみっともない姿を見せてしまった二代目だったが、矢三郎に対しては虚勢を張っても仕方ないと思ったのだろうか、思いの外柔和な態度で、今後も狸との関係性を維持してくれそうなことを臭わせていた。「私は天狗にはならない」。この言葉の2つの意味を、改めて噛みしめたいところである。そして弁天。あの日焼け落ちた髪は無残に、傷跡を残してただ一人ふさぎ込む。本当に面倒で、どうにも厄介なこの「天狗」を、救ってくれるヒトは現れるのだろうか。ヒトの世を抜け出したはみ出し者は、まだまだ孤独と戦わねばならぬ。

 2つの結末の果てに、京都の阿呆な日常は戻ってくる。つちのこ探検隊にやってくるツンデレ海星。変身を解かないように背中合わせで対話する時点でもうヤバいが、転がり込んできたお婆ちゃん狸は、そんな2人を縛り付ける真っ赤な糸が見えている様子。矢三郎の得意な化けの皮。それを少しでも抑えつけられるくらいが、女房役にはちょうどいいのかもしれない。「ふわふわするのが一番良いの」「狸なんだから柔らかいのだけが取り柄でしょ」と、お婆ちゃんは相変わらずいい事しか言わない。

 ズンズン立てた波風の果てに、相変わらずの騒動が待ち構えていようとも、矢三郎はこれからも変わらずに成るがままに。海星も、ちょっと距離をおきながら、それでもしっかりと、尻尾を握りながら。

 すべては、阿呆の血の然らしむるところでございます。

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