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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 じんわりいい話、第20話。とりあえずからしとマスタードの違いを利用したトリックの詳細が知りたいところだが……。

 冒頭数分であっという間に真希のチャレンジは失敗。前回の時点で「多分これは真希がオーディションに受かって町を離れる流れになるんだよな」と決め込んでいた身としては意外や意外。ただ、改めて見てみると、「町に入ってきた者」としての早苗との対比は、最終的に凛々子の役割になりそうなんだよね。つまり、東京に勝負を挑んだが挫折した真希のスタンスは出る入るという対比で描かれるものではなく、おそらく早苗と同様に「東京がどうあるものか」を知った上で間野山に残り、町を少しずつ変えていく「半・外様」としてのスタンスで固まることになるのだろう。流石に今回の結末から改めて真希を外に引っ張り出す理由もないだろうしなぁ。まぁ、萌ちゃんがちょっと可哀相ではあるが……。あのオーディションの告知形態の嫌らしさを考えると、もう真希だってあんな業界に戻りたくないよな。

 真希のチャレンジという遠大に見えていたテーマはあっという間に収束。そうして間野山は新たに「完全なるガテン大臣」を手に入れた。次なる仕事は中学校の保全と再利用だ。雪もちらつく季節となり、半年の経験を積んだチーム国王は一度企画を立ち上げたらそこからの進行が実にスムーズ。事務や実務でも滞りなくプランを進められるだけのスキルを身につけており、今回だけでも「給食会の失敗」→「閉校式の立案」→「イベント内容の吟味」→「閉校式から開放式への誘導」→「祭りへの布石」と数多くのギミックを容易くこなせるようになっている。イベントごとに関しては真希のスキルが割とチート気味ではあるのだが、重要なのは彼女があくまでも「地元民」であり、その人脈を利用して演劇が成立したという部分だ。この辺りは「余所者」の由乃や早苗では成し得ないアドバンテージと言えるだろう。

 また、今回のイベントは単に中学校の校舎という有効な武器を手に入れたというだけでは終わらない。あまりにもサラッとやっていたのでうっかりすると流してしまいそうだが、今回のイベントは、実は観光協会という名前で行っているものの、町の外の人間へのアピールが一切無い、完全に身内向けの企画なのである。以前は由乃達が何か企画を立ち上げても、それは身勝手な町興しの一部として住民達からは白い目で見られるものばかりだったのに、気付けばこうして「町民のための」イベントを自然に執り行うことが可能になり、その催しに、町民達が喜んで駆けつけるようになっている。懐かしの母校という大きな舞台設定のおかげではあるが、例えば並んで座ったジジイと千登勢さんのように、気付けば町の中にあった意見のすれ違いや、住民達の無気力が少しずつ消えつつあることが描写されているのだ。少し前までならば由乃達だけでは成し得なかった功績だろう。

 半年という短い滞在時間できちんと住民達のニーズに応えられるようになったのは純粋に由乃の才能である。彼女は「帰れる場所」というキーワードを町興しの中心に据えたが、今回の学校復興などはまさにその信念の表れ。町に新たなものを産み出すことも大事だが、まずは住民達に受け入れられる「間野山だからこそ」をつかみ取る必要がある。そして、他のスタッフたちもそうした由乃の狙いを十全に把握して活動出来るようになっており、田舎町の中だけで考えればハイスペックを持つ真希のような人材がフル回転出来るだけの仕事が揃ったということなのだ。

 「真希の人生は間野山を出ることでしか完成しない」とこれまで何度も書き続けてきたのだが、どうやらそれは誤りだったようである。確かに、彼女が役者の夢を断念するというのならバッドエンドに違いない。しかし、今回のオーディションはあくまで彼女の中ではけじめである。由乃が言うように、彼女は自分を偽って好きなものを投げ出したわけではなく、自分の「好き」と向き合って悩み抜いた末、その中で「東京に進出すること」が必須次項でないことに気付いたのだ。彼女が幼い頃に役者としてのきざはしを見せたのは、あまりにもキレの良すぎる木の役をやっていた学芸会だという。その映像は父親の手によって映像に残っており、このビデオテープの少女は、東京へ飛び出すために必死にこれまで我を張ってきた。しかし、最終的には彼女の「好き」が純化し、改めて、同じ学校の、同じ舞台で全力の「演技」を見せつけた。あの時と同じように、彼女の雄姿を記録に焼き付けるのは父親の役目である。あの体育館のステージは真希にとってのスタートであり、ゴールである。そしてまた、「閉校式」が「開放式」になったように、彼女の新たなスタートの一歩目でもある。本当にきれいにまとまったシナリオライン。細かいところだけど、親父さんが客席に着席した時点ですでにカメラの肩紐が見えており、今回のオチの伏線が張られていることは要注目です。もちろん、親父さんの「地方の行政はコネが大事」というお話も伏線。一体どんな人脈があれば太鼓の修理なんてもんが依頼できるのかは分からないですけどね。

 真希の物語はこれにて決着。東京を知る2人の女性が、これでIT大臣とガテン大臣として正式にチュパカブラ王国での拝命を生涯の仕事に定めた。後は「町を出る」可能性が高い凛々子のお話がどうなるか(しおりさんは、まぁ、あのまんまだよね)。残る神器はあと1つ。クエストもそろそろ佳境だ。

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