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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「この音とまれ!(第2期)」 6→8

 もう特に書くことないよ。文句なしで好きって言えるアニメに出会えることを、人は幸せと呼びます。

 今作はさ、身も蓋もない言い方すると、すげぇ「普通の」アニメなんだよ。掲載誌がジャンプ系列ってことからもわかる通り、そのフォーマットは少年漫画的な王道だし、部活モノのフォーマット、青春恋愛もののフォーマットそのままといってもいい。毎度毎度「ユーフォ」との比較をさせてもらっていたが、「扱っているものが楽器」っていう以外にはぶっちゃけそこまで共通項があるわけではなく、ユーフォにおける病的なまでの生々しい感情描写なんてものは今作では求めるものでもないし、京アニクオリティの壮絶作画が毎回叩きつけられるなんてこともない。プラチナビジョン製作の映像は分割2クールにしたこともあって文句なしに安定してはいたが、そんなにびっくりするような映像美が展開されるなんてことはそうそう無い。

 でもね、そうした売りがなくても、良いものは良いし、好きなものは好きだ。第1クールで貯めて溜めた感情が2クール目で一気に解き放たれる開放感。特に2期目は晶さんという新たな感情の化け物みたいなキャラも登場し、我らがヒロイン鳳月さとわを内から外から目まぐるしく刺激し、彼女の持つ魅力を存分に引き出してくれた。最終的にはババアに至るまでが晶さんの功績で涙を流すようになり、終わってみれば世界に悪人はいなくなる。ここまでの晴れがましさが忌憚なく受け入れられるというのは、作品の骨子がゴールに向かってまっすぐに構築されていたためだ。ただひたすらまっすぐに、そんな作劇の強みを、今作は感じさせてくれる。

 しいてオリジナルの良さをあげるとするなら、やはり箏という題材を扱ったことによる音響面の強みが挙げられるだろうか。これも何度も書いていたことだが、画やセリフだけでは伝えられないことを構図と構成で引き出していくのがアニメーションの強み。そして、そんな作劇の強みに「音響」も大きく関わっている。今作の中心には常に箏があり、それぞれのキャラクターはどうやって箏に向き合っていくのかで人生が刻まれる。それならば、向き合った箏の音が最も雄弁に物語を語るのは至極当然のことだったのだろう。あまり馴染みの無い私のような人間でも、その音の意味することが理解できるし、音が作り上げた物語に心動かされる。まさに言葉の通り、「琴線に触れる」というやつである。弦を弾き単音を出すシンプルな構造の箏。その一音一音に物語が込められるのだとしたら、こんなにも豊穣な媒体も無いだろう。

 あとはまぁ、純粋にキャラどうしのあれこれを楽しめば漫画原作としては言うことなしなんじゃないでしょうか。さとわちゃん、本当に良いヒロインだし、悔しいけどチカは文句なしのイケメン。単なるガリ勉メガネだと思ってた武蔵が来栖さんに惚れられてもしょうがないくらいの頼れる部長になったし、その来栖さんだって、いけ好かない性悪女子から気付けば恋する乙女の強さを発揮できるようになった。まさかと思っていた三馬鹿にまでたっぷりとドラマが詰め込まれ、時瀬高校箏曲部は、これまでに無い素晴らしいチームになったのである。ほんと、捨てキャラが1人もいない部活ものって珍しいよなぁ。

 さて、続編があるのかどうか……あってほしいとは思うけど、ひとまず原作が完結するまでは我慢かしら。是非とも今作はもっとたくさんの人の目に触れて、続編製作への呼び水になってほしいところである。

 

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