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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「波よ聞いてくれ」 6→6

 実に刺激的な作品でございました。今作がコロナダメージを耐え切って放送を終えてくれたのは、厳しいアニメ事情の中ではありがたかったですね。

 正直、賛否両論ある作品だろうとは思う。何といってもラジオというテーマ設定そのものが「アニメ向きでない」のは当然のところで、「画がない」ことを武器にするラジオと、「画がある」ことを武器にするアニメ、互いの良さを際立たせるためにはどうしたってぶつかる要素があり、その部分については、今作がベストの答えを出したとは思わない。ラジオドラマ展開パートなんかは多少ダレていた部分もあるし、どうあがいてもセリフのウェイトが大きくなってしまうため、その内容があまりに説明的になりすぎたり、クドくクドく押しまくる沙村節が全部気持ちよく入ってくるかと言われりゃ、そりゃ受け付けない人間だって多くいることだろう。そうして色々とハードルが高いデザインだったのは間違いなく、100点を出すのは不可能だったはず。

 しかし、そうした瑕疵は認めつつも、作品の面白さをアニメに落とし込むという部分ではかなり意識的な構造だったし、ある程度の成功はあったと思っている。「画があること」の武器は振りかざしにくいとしても、「声があること」は原作漫画とは異なる武器として使うことができるわけで、ミナレがとにかく無茶苦茶な状況で無茶苦茶なことを言い散らかすというオールウェイズマシンガンのテンションは最大の武器として遺憾無く発揮されていた。破天荒すぎる性格なのであまりに戯画的な印象にはなるものの、そこは流石の沙村作品。「周りの世界自体も全部無茶苦茶なやつで固めればいい」という身も蓋もない解決法でもって、ミナレというキャラクターを危ういバランスで成立させている。行きつ戻りつする彼女の実りの無い人生の中でも、終わってみれば間違いなく成長を感じさせるものになっていたし、1クール作品としてもあまり綺麗に風呂敷をたたんでくれたものだから後味もスッキリしている。これまた原作にあたってみたいと思わせるだけの力のあるアニメだった。

 あとはまぁ、やっぱり不思議と女性キャラが色っぽくなるのよね。「無限の住人」もそうだけど、沙村作品のあけすけなエロスって、不思議とハマる部分があるんだよね。マキエさんの能登成分増し増しのキャラ設定とかも美味しかったし、瑞穂ちゃんは最後の最後まで可愛いままで貫き通してくれたし。その辺りに満たされる要素が多かったな。そして何よりもミナレの存在感。ほんと、沙村キャラのイデアみたいな設計で、どうあがいても映像化不可能に見えるのに、それをなんとか形にしてくれた中の人・杉山里穂が文句なしのMVP。この仕事はコアな声優業のニーズを一気に増やしたんじゃないかなぁ。まぁ、もともと外画系での仕事は多かった人みたいだし、どのあたりを本人が望んでるのかはわかんないけども。

 

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