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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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鏡の間のミミック/Mirrorhall Mimic

恐ろしい模倣/Ghastly Mimicry
 今回のクローンのコーナー。毎度おなじみクローンクリーチャーが今回は降霊ギミックを導入しての登場。おもて面はほぼ完全に「クローン」とシンプルだが、両面ギミックがあるのだからおもて面はあっさりで問題ない。一応スピリット属性がおまけとしてつけられるが、デメリットは「スレイベンの除霊」の対象になることくらい(今回なら「引き裂く炎」)なので、自軍がスピリットデッキになった際のメリットの方が大きいだろう。そして注目の裏面はなんと「追われる足跡」だ。また懐かしいカードがリメイクされたもんだな。「コピーするクリーチャーの降霊オーラがこれ」っていうデザイン自体も面白いし、元が5マナのレアだったカードがお値段据え置きでおまけとして手に入るのはかなりのお得感。表も裏も使い倒せば、各方面から相手を締め上げられそう。具体的なデッキの方向性は見えにくいが、適当に突っ込んでおいても活躍できそうなレア。

 


 
鳴き叫ぶ大群/Screaming Swarm
 ライブラリ帰還能力を持つ飛行ファッティ。もうそれだけで話は足りていて、ストリクスヘイヴンで「本のワーム」がこなしていたようなひたすら繰り返す悪夢を演出してくれるだろう。ワームと違って場に出た時のおまけ効果なんてもんはないが、その分攻撃しやすくて即効性がある。ついでに与えられた切削能力は正直どういう意味があるのかよく分からんが……相手と自分、どっちに使うのがいいんでしょうかね。相手のライブラリアウト狙うにしても、自軍クリーチャーがいっぱい殴れてるならライフで勝てるだろうし、おまけ程度でも自軍の墓地肥やしができるって考える方がいいのかしら。

 


 
洗い落とし/Wash Away
 切除を綺麗に活かしたアンコモンカウンターの秀作。先に切除後を見れば、こちらは完全に「取り消し」なので標準性能。これがあるだけでデッキインをためらう必要がない安心設計。そして注目は切除前のモード。手札以外から唱えられるということは、候補は墓地・ライブラリ・追放領域(あと統率者領域)。このセットで生まれたということはもちろん「フラッシュバックをお手軽にカウンターできるよ!」ということであり、1マナと激軽コストでフラッシュバックや降霊が潰せるだけでもカウンターとしてはかなり高性能。それに加えて、今のご時世で注目すべきは予顕対策としての性能。厄介な「多元宇宙の警告」やら「ドゥームスカール」やら「アールンドの天啓」やら、全て1マナでシャットアウト。この選択肢はでかい。今後のメタ次第ではあるが、大きなデメリットもなく取り回しやすい呪文、しばらくはコントロールのメインウェポンとして活躍できるんじゃなかろうか。
 
 
奉仕への切望/Dying to Serve
 英語の「dying」は当然「死んどる」という意味であるが、これがイディオムで「dying to〜」は「死ぬほど〜したい!」というめっちゃやりたくてしょうがないことを表す言い回し。ゾンビさんたちの心境を考えれば死してなおオリヴィア様に使える道理もないわけで、普通に考えたら「切望」はしてない。単に「奉仕のために死んどる」のはずなのだが、オリヴィアさん目線だと「あたしに仕えられてさぞかし嬉しいでしょ」ってんでこんなカード名になってるわけだ。さておき、そんな死してなお働く社畜エンチャントは、なんとあの「ゾンビの横行」の又従兄弟みたいな1枚になっている。カードを2枚捨ててゾンビを生み出し一斉を風靡したのが「ゾンビの横行」だが、今回は能動的にカードを捨てる手段が与えられていない代わりに、カード1枚捨てるだけでゾンビがもらえるようになっている。当然ギミックとしては血トークンのフル活用が求められているわけだが、そうでなくとも墓地を耕したい青黒ゾンビデッキならちょいちょい捨てる方法はあるだろう。お手軽に人員が稼げる、基柱となりうるカード。ちなみに今回出てくるゾンビは腐乱がついていないため、おそらく腐乱は「真夜中の狩り」限定のギミックだったと判断して良いのだろう。2種類のゾンビトークンを同時に使うデッキは管理が面倒くさそう。

 





 
墓の肉裂き/Graf Reaver
 昔懐かしい「Juzam Djin」デメリットを持つゾンビ。昔は黒の代名詞みたいなイメージがあったご主人様に反抗する能力だが、最近はあんまり見かけなくなったわね。レアなので2マナ3/3と雑にステータスが高く、同じスペックで2ライフルーズだった「サングロファージ」と比較すると雲泥の差である。そしてどういう理由なのかは全く分からないが、濫用するとPWを1体壊せる。なんでこんなぽっと出の2マナゾンビごときにPWが殺されなきゃならんのだ、とは思うのだが、もしかしてストーリー上でこいつに殺されるPWがいたんだろうか。……いや、絶対いねぇよな。そんなブラックコンドルの最期みたいな展開嫌すぎる。リミテッドなら単にちょっとサイズの良い肉。構築でも……よほど尖ったゾンビデッキでない限りは、PW対策をこれに任せるってことは無い気もするが……。
 
 
首無し騎手/Headless Rider
 イラストを見て「いや首あるやん、嫌という程あるやん。めっちゃアピールしてるやん」って思ったけど、フレーバーを見る限りではどの首もお気に召さない様子。選り好みしてないでさっさと首あり騎士になってほしい。こんなん、夜中に出会ったら怖すぎる(イニストラードの生物だいたいそうだろ)。そんな首ぐるぐるゾンビは非常に分かりやすくアド。かつてはクレリックの死をゾンビに変える「腐れ肺の再生術師」は一時代を作ったし、同様に人間からゾンビが生まれる「ザスリッドの屍術師」も良い仕事をした。今回はついにゾンビtoゾンビという自己完結が成立し、よりゾンビデッキでシナジーを構築しやすくなっている。その分タフネス1とやたら虚弱になってしまったが、(文字通り)首がすわってないからしょうがない。今回のイニストラード2セットで、結局大々的にフィーチャーされなかったゾンビが一番堅実に戦力を蓄えてる感がある。

 


 
ヘンリカ・ダムナティ/Henrika Domnathi

冥府の予見者、ヘンリカ/Henrika, Infernal Seer
 どこのどなたか存じませんが、なんか色っぽい吸血鬼のねーちゃん(実年齢不明)。なんだか珍妙な能力を持っているのだが、いろんな選択肢を与えてくれる優しいご婦人ってことなんでしょうかね。せっかくなので彼女のサービスは全部受けてから変身させてあげたいという気もするのだが、その間は単なる1/3と肉体に魅力はない。戦力としてカウントしたいならさっさと変身させた方が多少なりとも耐久力も上がるのだ。なかなか悩ましい選択を迫ってくる……「あたしと仕事、どっちが大事なの」みたいなことを言うてくる……いっそのこと、最初に変身させておいて、レジェンドルールに触れなくなった段階で2体目を出すっていうのはどうだろう。神話レアだけども。……解決策が浮気ってのは怒られるだろうな……。やっぱ現実みたらさっさと裏返すでファイナルアンサーな気がする。
 
 
英雄の破滅/Hero’s Downfall
 カードとしては「堅実にして剛健なあの黒除去が帰ってきたぜ!」というだけなので「よし、とりあえず4枚つんどけ」で終わる話なのだが、衝撃なのはそのフレーバーテキストである。そうか、長いことイニストラードを守るために必死に戦ってきた英雄も……せめて末期のシーンくらいちゃんと描いてくれよ、って思ったけど、正面から描かれた方がショックかな。これでミケウスさんなどに続く新たな悪堕ち物語がイニストラードの歴史に刻まれることになったのである。でもこれ、「注目のストーリー」ではないのね。注目してあげてよ。
 
 
寄生性掌握/Parasitic Grasp
 切除後のモードは完全に「本質の摘出」と同じ。ライフゲインもついて現実的な除去範囲を持つ優秀なアンコモン「火力」だ。一応、多少は構築クラスでの採用実績もあるぞ。そして今回は切除を利用して「コストダウン」に成功。たった2文字を書き加えることで2マナ3点火力になった。こうして「ちょっとだけ」切り取ってくれると切除っぽさが出て面白いわね。まぁ、結局は1マナ程度の軽減能力なのでそこまでびっくりするような結果でもないんだけどさ。ライフが伸ばせる除去は環境序盤のウィニーが暴れまわる時期には評価が上がるかも。
 
 
削剥/abrade
 最近流行りの2択呪文。その草分けと言っても(そこまでは)過言じゃないかもしれないのがこの呪文。メインではなかなか採用しにくいアーティファクト破壊というお仕事に、どんな時にもきっと無駄にならないシュートな火力のパッケージで一気に1枚の価値を引き上げることに成功。ここら辺から、次第に2択呪文の選択肢が増えたような気がする。というわけで今回もフル回転。まぁ、そこまでアーティファクトを警戒するような環境でもない気がするので、ほとんどの場合は火力だとは思うけども……その辺もいつの時代も一緒。
 
 
魅惑する求婚者/Alluring Suitor

命取りの踊り手/Deadly Dancer
 シャルウィーダンスなパンピー吸血鬼。ここまで「トゥギャザーしようぜ」ということを意図したトップダウンのデザインってのはちょっと面白くて、「ちょうど2体でアタック」がおそらく「2人で舞踏会場の真ん中に進みでる」イメージ、そしてダンスが始まれば、少なくともそのターンに限ってはお互いのパワーを増強できるマナの払い戻しキャンペーンをやってくれている。素直にこのマナをパンプに使えば4ターン目に4/3トランプルで殴ってお相手もちょっと強くなれる。まぁ、動きとしては悪くない。あとはこの条件をどれだけスマートにクリアできるか。変身できなかった場合のパンピー度合いはアンコとして寂しいものがあるので、ゾンビだろうがナメクジだろうがなんでもいいので、とりあえず声をかけるのを忘れずに。あと、変身さえ完了すれば、その後は攻撃してなくても能力の起動は自由。案外自分が踊りに行かずに壁際で観戦してる方が性に合ってる気もする。
 
 
好戦的な客人/Belligerent Guest
 そんな奴呼ぶなよ。まぁ、吸血鬼に何言っても無駄だろうけども。このおばちゃんはわざわざなんのために来たんやろな。単に虫の居所が悪かったのかしら? とにかく血が見たいという物騒なお客さんで、パワー3のトランプラーなので自分の命さえ惜しまなければそこそこの確率で血は取れるだろう。相打ち+トークン1つならコモン戦力としてはそれなりのお仕事か。当然「オーラとか装備品で強化して恒常的に血を供給してもらえれば……」とは思うが、多分そこまで頑張ってサポートしてあげるようなもんでもない。クレーマー滅すべし。

 


 
歓待の呪い/Curse of Hospitality
 歓待なのに呪いとはこれいかに? と思ったが、あんまり良くないものに歓待されちゃってるな……。ご飯の時間なんでしょうかね。なんだかんだでイニストラードセットでは頑張って新作呪いを提供し続けてくれる制作チームにはお疲れ様と言いたい。特に赤い呪いはどういうデザインにするかが難しいところだが、「攻撃されたらトランプル」という不思議な効果で他のプレイヤーのアタックをお出迎え。そして多少強引にでもダメージが通ればそのたびに「お前のライブラリから衝動的ドロー」が可能になる。普通の2人対戦ではうまいこと盤面で先行できれば相手の「歓待」は恒常的なリソースになり得るだろう。3マナで「毎ターン1ドロー」なら超強いのは間違いない。そして、呪いのいやらしさは何と言っても多人数戦だ。統率者戦ではムカつく奴にこれを貼ると「さぁみなさん、あいつを殴ればカードがどんどん使えますよ」という嫌らしい取引を持ちかけることができちゃうのだ。クリーチャー1体につき1枚だから、下手したら1ドローどころじゃ済まないし、歓待した側は1ターンでボロ雑巾よ。
 
 
激情の悪魔/Frenzied Devils
 2倍果敢を持つイゼット戦術の申し子のようなデビル。そういや、こないだの公式記事でマローが振り返ってたけど、「果敢って一度は常盤木能力にしてみたけど、結局あんま使わんかった」っていう。まー、やっぱりキーワードとしてはちょっと複雑だし、使いやすくはないよね。こちらのデビルはそんな果敢を2つ背負って一撃のダメージ量を跳ね上げてくれる。ただ、5マナ3/3と素体はすこぶる普通で、おまけでつけられた速攻に関しても、出したターンはあんまり果敢サポートが出来ないので積極的な魅力になっていないのが残念。ここから青赤決め打ち、みたいなカードにはなれなかったかね。

 


 
ハネムーンの霊柩車/ Honeymoon Hearse
 趣味の悪い冗談だが、もしかしたら吸血鬼は普段から霊柩車に乗ってるのかもしれん。この世界における霊柩車って、どういう概念なんだろう。その辺を霊が飛びまくってるのだが……。さておき、世にも珍しい、搭乗能力を持たない機体。「流石に史上初か?」と思って確認したらモダホラ2に「毛皮運送」というカードが先んじて存在していた。モダホラは先駆的すぎるな。搭乗無しで機体が成立しているのは「毛皮運送」と同じ理屈で、クリーチャーのタップは必要だけどパワーの値は問いませんよ、という誰でもウェルカムな姿勢のおかげ。とりあえず誰でもいいから御者を乗せておけば霊柩車は走る。「魔法の馬車」も似たような概念でネズミ2匹に操縦させていたっけ。機体としての性能は本当に無難だが、やはり3マナ5/5トランプラーというサイズだけを見ればでかいことはでかい。出来るだけ仕事がなさそうな御者役を見つけたいところだが、腐乱ゾンビなんかを捕まえてこられるかどうか。
 
 
夜へ/Into the Night
 「不自然な月の出」に続いて明確に「夜になる」と書かれた2枚目のカード。「月の出」の倍のコストだが、その効果は特に狼男支援とかではなく、いわゆるホイール効果である。強制的に捨てさせるのはあんまりよろしくないってんで、今回はめでたく捨てる枚数が選べるようになり、さらにドローにも「ヴァラクートの覚醒」と同じくアドバンテージロスが無い優しい設計に。今回いくつか与えられた「カードを捨てた時」の効果を使うデッキなんかだと一気に捨てるカウントが稼げるので狙い目。ただ、やっぱりこれだけの効果で4マナソーサリーだと割ともっさり気味。旬を過ぎた感がある狼男が、これを見てどれくらい発奮してくれるもんかね。

 


 
溶岩の打撃手/Magma Pummeler
 突如火山の中から現れたエレメンタル。なんかイニストラードの世界観にさっぱり合ってない気がするのだが、こんな土地もあるのかよ。この次元、人類に向かなすぎだろ。そしてそんなエレメンタルの正体は、歩くX火力である。ただし、Xの値は登場時に決定し、ダメージの飛ばし方も「撃っていいのは撃たれる覚悟がある奴だけだ」理論。こいつがダメージを受けるたびにその分のカウンターが弾け飛び、そのダメージが他のところに飛び火するのである。ポイントは、飛び火するのがダメージを与えた奴じゃなくてもいいということ。戦闘ならば縮む前のステータスでしっかり殴りつつ、どっかと相打ちになった場合でも死に際の溶岩ブラストが他所に炸裂するのだ。そう考えるとXの何倍もの効率がいい火力ではあるのだが、如何せん最初の設置が面倒臭い。5マナ3/3程度でもそこそこ使えるのだが、やっぱり重たい印象は否めない。さっさと出して、あとからカウンターを水増しする方法を考えるといいかも。
 
 
マルコフの報復/Markov Retribution
 マルコフの血筋が誰にどんな報復をしてるのかはよく分からんが……後ろのシルエットは狼男よね? どういうシチュエーションなんだろう。とりあえず、ほとんどの場合は吸血鬼の力を借りた単体火力。3マナソーサリーなので最低でもパワー3以上の吸血鬼を用意しなきゃ割に合わないが、とりあえず除去は除去。そしてどうしても吸血鬼が見つからなかったり、ゲームが決められそうなタイミングでは上のモードで使うこともあるかもしれない。ただ、ソーサリーな上に修正値が1どまりで、全くアンコモンらしさが無いのが情けないのだが……なんだろね、あんまアンコっぽくないね。マルコフの力はそんなものか?
 
 
無謀なる衝動/Reckless Impulse
 なんとなんと、みんな大好き、赤のアドソースの決定版とも言える「舞台照らし」が帰ってきた。今回は絢爛なオプションこそ無いものの、事実上2マナで2ドロー。え? いいのこれ? コモンなん? すげぇなヲイ。確かに序盤での息切れを防ぐための呪文なので1マナと2マナの差は大きいといえば大きいのだが、「絢爛できるかどうか」だって大きな差になりうるわけで、1マナor3マナの不安定なコストよりも2マナで安定していた方がいいという考え方もあるかもしれない。どっちにしろ土地をめくれれば余計なことを考えずに手数も増やせるのだし、これをフル回転させるデッキがうっかり唱えられないような呪文をめくる心配もあまり無いだろう。今後の赤の動向を占うキーカードになると思うのだが……え? やっぱりコモンじゃなくない?

 


 
ルーン縛りの狼/Runebound Wolf
 なるほど確かにめっちゃ縛られてる狼。フレーバーからすると強制的に狼を使役させるマジックアイテムな首輪みたいなのだが、マジックっていうよりも科学技術の結晶って見た目してるよな。で、そんな狼が牙をむくのはたっぷりのマナが揃った後のこと。同じく「2マナで出して4マナで起動する狼」は「ラムホルトの侵略者」がおり、どちらも「夜にするターンに余ったマナを無駄なく活用してね」というデザイン意図があったはず。こちらの狼はそんなマナをよりダイレクトに本体ダメージへと変換してくれる。狼男デッキならば確かに有能は砲台にはなるのだろうが……結局、数を展開すると夜にならないし、数が展開出来たら狼男のサイズだったら勝てるはずで、あんまりこういうギミックの居場所がないのよね。今回のリミテッドで赤緑に決め打ちする気も起きないだろうしなぁ。

 


 
ステンシアの蜂起/Stensia Uprising
 「レジスタンス部隊」でも確認できる、切れちゃったステンスア領民たちの様子。こっちは「注目のストーリー」になってないんだな。4マナで「もう我慢できん!」とこれを置くと少しずつ領民たちが集まってくる。毎ターン自動で人間トークンが出てくるのは「聖戦士の召集」と全く同じだが、不安定なオーラでない分、こっちの方が動員数は期待できるだろう。そしてテロに必要な人数が充分揃ったと判断したところで住民の怒りが爆発し、なぜか好きなところに7点飛ぶ。そこは13点じゃねぇのかよ、とは思うが、まぁ、流石にやり過ぎちゃうからね。「パーマネント13個」って書かれると厳しそうに見えるが、土地やらトークンやらをひっくるめてなので実はそこまで夢物語ではない。土地6枚+血トークン2つくらいが並んでて、あとは適当なクリーチャーや人間で埋め合わせれば案外蜂起も成功するんじゃなかろうか。面白カードではあるが、それだけでは終わらない可能性が見える。

 

 


 
通電の幻想家/Voltaic Visionary

蓄電の狂戦士/Volt-Charged Berserker
 ちょっとマッドな雰囲気が「二面性」として現れる、お手本のようなイニストラード民。まずおもて面のデザインが面白く、赤でありがちな衝動的ドロー誘発装置なのだが、なんとその際に2点痛いという。イラストを見ればわかるが、なるほどビリビリマシンで無理やりドローを捻くり出した結果なのだろう。土地でもなんでもいいのでとにかくそれらのカードがプレイできれば「実験成功だ!」と満足した彼女は喜び勇んでお外に飛び出し、自分の開発した「スーパービリビリメカ」の力を頼りに敵軍へと突っ込んでいく。「いやお前、それだいぶ不安定やったやん」という周りの言葉なんて聞いちゃくれない。彼女の中で実験は成功しているのだから。まぁ、結果だけ見たらビリビリメカの効能って「+1/+2」っていうすげぇ穏当なものだったんだが……まぁ、どこかの壁にでも突っ込んで命を散らしてもらおう。アド1つ取った上でどっかで相打ちならそこまで悪い話でもないからね。合掌。
 
 
隆盛な群れ率い/Ascendant Packleader
 低マナ域に有力候補がいなかった狼陣営にようやく現れた1マナパワー2。これで多少マナカーブも形成しやすくなっただろうか。ただ、こちらは純然たるマッスル派でステータス以外の武器は一切持たない。コスト4以上が先にでてればちょい強くなるが、その時点で1マナが2/1なのと3/2なので、そこまで大きな差になるかしら? その後の成長も想定されているが、「コスト4以上の呪文を唱える」は絶対に4マナ以上必要なわけで、連打ができるわけでもないし、どれだけ大きくなろうともこいつ自体は永遠のバニラ。んーーー……可愛いよね。

 


 
棘茨のワーム/Bramble Wurm
 「本のワーム」のせいでペラッカ大先輩に憧れた跡目争いが熾烈を極めているが、こいつはそんな戦いに名乗りをあげるかに見せて、実際には多分「蜂蜜マンモス」あたりの庶民派癒し系ファッティにマウントを取るのが目的なだけのクリーチャーな気がする。そりゃま、緑クリーチャーにとって最大の栄誉である甲鱗様ステータスはそれなりにでかかろうし、到達を持っているのだってとても偉い。きっと7マナ分の活躍はしてくれる。でも、やっぱりペラッカ様の魅力ってアドバンテージ部分だったから……ごめんなさい。ただ、カード1枚でライフ10点は流石に大馬鹿。そこを突き詰めれば、余計な先輩のことを考えずに、新たなジャンルを開拓できそう。

 


 
墓所をうろつくもの/Cemetery Prowler
 こちらも比較的軽量でステータスに優れた狼クリーチャー期待の新人枠。「神話ならどんだけ能力をてんこ盛りにしてもいいだろ」ってのが緑の悪い癖だが、こいつはそこまでアホみたいなてんこ盛りにはなっていないので現実的な強さで止まっている。いや、でもやっぱ3マナ3/4警戒はずるいけどさ。そして、この狼は何故か後続のコスト削減という緑らしからぬ小技が最大の武器。普通はとっととクリーチャーを追放して後続クリーチャーを1マナ軽くするのが目的で、しばらく攻撃を続けられるなら、その後はインスタントやソーサリーも追放して少しずつ軽量化の枠を広げていけばいい。立ってるだけで丸儲け、その姿勢はやはり緑の残虐性が表れてるかもしれんな。

 


 
擬態する士官候補生/Cloaked Cadet
 擬態……擬態ね……何に対する士官候補生なんだろう……今のイニストラードで公的組織がまともに機能してるところなんてあるんでしょうかね。とにかく、謎のレンジャー訓練に勤しんでいる頑張り屋さんで、ステータスの拡大とドローを同時に見込んでいる贅沢品。5マナ2/4とサイズ不足ではあるが、ワンパン入れれば3/5になって1ドロー。アドが取れるなら泥をかぶることも我慢しよう。その後でこいつ自身が大きくなれるかどうかは微妙だが、よそ様にカウンターを置いてもドローは可能だ。恒常的にカードを引くには訓練持ちクリーチャーを集めるのがいいんだろうが、訓練持ちってそれだけを集めても機能不全を起こすから難しいのよね。多分、訓練にこだわらずカウンターを乗せる系の呪文をガンガン唱えるのが手っ取り早そう。今回は自動でカウンター乗せてくれるカードもちょいちょいあるし。
 
 
耕作する巨躯/Cultivator Colossus
 馬鹿サイズを誇るモリモクリーチャー。7マナのビーストが神話認定される場合は馬鹿とゴッドが紙一重のバランスになる気がするのだが、こいつは多分紙一重の馬鹿の方。やっぱこんだけコスト払って速攻も除去耐性も無いデカブツは馬鹿でいいと思う。ただ、この馬鹿さはかなり好き。何しろ戦場に出たら「ライブラリの上が土地なら引き続けられる」という謎のルーレットタイムがスタートするのだ。もしかしたらここから無限のアドバンテージが始まる可能性もある。……まぁ、その場合はライブラリの上が全部土地だったってことになるが……残されるのはとんでもないサイズになったこいつ。うーん馬鹿。みんなも耕作しようぜ。

 


 
壮麗な日の出/Glorious Sunrise
 今回のストーリーのオチ言っちゃったじゃん! ……いや、そりゃそうなるだろうことは分かってるけども。「イニストラードは永遠に夜のままでした」だと流石にアーリンさんキレるだろ。第2のコスさんにならないでよかった。そして、そんなおめでたいシーンを描いたエンチャントは恒常的に僕らに力をくれる元気の置物。選べるモードは4つで、増強、マナ加速、ドロー、ライフと緑のお家芸をすべて取り揃えている。1つ1つの効果はそこまで激烈ではないが、絶対に無駄にならない安心感があり、何も考えずに置いても常に輝いてくれる欲張りな1枚。そりゃテフェリーだってドヤ顔になる。あったかいんだからぁ。

 


 
小村の先兵/Hamlet Vanguard
 その武器は何? 昔「矢来の巨人」も似たような武器を持ってて気になったんだけど……それは単なる盾といっていいの? それともどこぞの防人みたいに「盾ッ?!」って言ったら「剣だ!」って返してくれるの? 少なくとも護法持ちってことは防御力は高そうだが……いや、でも攻撃力も高そうなんだよな。誰も仲間がいない状態だと3マナ1/1のゴミ人間だが、守るべきあなたがそこにいるだけで、私はきっと強くなれる(ただしトークンは人権が無いので守りません)。事前に人間が3体出撃していればなんと3マナ7/7という奇跡のボディ。ここまでやってくれるなら、3ターン目に出すことにこだわらずに夢を見てもいいのかしら。もしくはこいつにオールインするつもりのデッキで、1ターン目に1体、2ターン目に2体、3ターン目に7/7。……そりゃぁ剣だ!

 


 
吠え群れの笛吹き/Howlpack Piper

野生の歌を吠えるもの/Wildsong Howler
 その笛の音はあの手この手で他のクリーチャーを呼び込む。4マナ2/2と重たいが、そこに与えられた能力は「どんなクリーチャーでも2マナで出せる」という破格のもの。そう、このカードが4マナなのは、元ネタは「エルフの笛吹き」へのオマージュということだろう。起動コストが1重くなり、タイミングがソーサリーに限定されたのは現代版アレンジだろうが、その分狼男を呼び出したらスーパーコンボタイムの幕開けだし、何より打ち消されないという安全設計になっているのは大きい。その後に呼び出されるクリーチャーも打ち消されることはないわけで、青いデッキからしたらまさに「悪魔が来たりて」である。そして、クリーチャー呪文を唱える必要が無いってことは笛の音を聞いてるうちに夜を迎えるということ。裏返ることですぐに次の仲間を手札に引き込み、直接唱えるもよし、また笛を吹くもよし。昼夜ギミックをうまいこと活用した、古きを温ねて新しきを知るカードである。

 


 
寄生の専門家/Infestation Expert

寄生された人狼/infested Werewolf
 寄生虫オタククリーチャー。人間モードの時は若干のインドア派なのでややサイズ不足だが、出た時点で3/4+1/1なので一応合格ライン。その後もアタックするたびに趣味の虫取りは続けられるので、頭数が欲しいデッキなら手厚くサポートして育んであげたい。夜になればさらに寄生度合いが増し、もう痒くてしょうがないくらいに虫虫パラダイスよ。虫嫌いの私からしたら絶対に友達になりたくないクリーチャーである。ちなみにこちらのカードはフレーバーテキストに気が利いていて、裏面に変身して人間たちの鼻を明かしてやる時のセリフが英語だと「What’s bugging you?」で「なんかあった?」という意味の定型句。もともと「bug」は「困らせる、悩ませる」という意味の動詞で、「なんか困ったことあった?」みたいなところから来た言葉。そして当然「bug」には「虫」という意味もある。英語ではそこが掛詞になっているわけだが、日本語版でも「何ウジウジしてんの?」と(ちょっとニュアンスは変わるが)虫に引っ掛けた訳で再現している。
 
 
眠りにつく時/Laid to Rest
 安らかな眠りを。ただし、死ぬ時はちゃんと遺産を残していってね。というわけで、人間の死から圧倒的アドバンテージを生み出すチート兵器である。死をカードに変える「病的な日和見主義者」は現在絶賛リミテッドをぶっ壊し中だが、こちらのエンチャントは人間限定とはいえ、1ターン1枚制限もないし、当然トークンはダメなんてみみっちいことも言わない。人間トークンをガンガン出してザクザク殺してバンバン引こう。ついでにカウンターギミックにもちょっとしたお手当をくれるので、白緑なら本当にあらゆるかゆいところに手が届く。やっぱ今回はエンチャント破壊をメインで入れといたほうがいいと思うわ。

 


 
根囲い/Mulch
 初代イニストラードぶり、2度目の再録。やっぱりイニストラードらしいカードっていう認識なんだろうな。墓地を耕しつつ、最大3枚ものアドがわずか2マナで得られる(かもしれない)のはよくよく考えてみりゃすごいカードである。まぁ、だからって評価されたことがあんまり無いのは、やっぱり土地しか増えないからですわね。でもね、私みたいな「気づいたら色が広がっちゃう民」にとって、複数の土地をごっそりもらえる可能性は本当に助かるのよ。え? 後手2ターン目に使ったらディスカードに入った? ……あるある。
 
 
手繰り寄せ/Retrieve
 緑流のアドの取り方。墓地からパーマネントを回収するのは毎度のことだが、今回は一気に2枚戻すことでアドに直結させる。ただしクリーチャー2枚とかはダメで、この制限のおかげで3マナというコストが実現している。最も緑らしく手っ取り早いのは「土地とクリーチャー」の組み合わせで、多少地味ながらも堅実な効果。もちろん「クリーチャーとPW」とかが出来るならそれに越したことはない。今回はエンチャントにも色々と強力なカードが多いので、案外その辺で小狡いアドバンテージを狙えるかも。特にプランがないなら「ドライアドの蘇生」のほうが受けは広いけどね。ちなみに、フレーバーとシーンを見る限りではどう考えてもクリーチャーは戻ってこない気がする。

 


 
棘付き縦鋸/Spiked Ripsaw
 「縦鋸」って何? って思って「ripsaw」でググってもよくわからんオフロードじみた戦車が大量に出てきた。まぁ、一応イラストに描かれた通りの「縦に使うノコギリ」のことらしいけど。……いや、お前のそれチェーンソーじゃん……。こんだけ極悪な工具なのに+3/+3どまりなのはむしろおとなしいのかもしれん。3マナで出して3マナで装備して+3は初代装備品シリーズの「ヴァルショクの戦具」と一緒。普通のカードなら「随分昔の先輩と同じ」ってのは「弱い」ことの表れなのだが、装備品に限っては、初代ミラディンはぶっ壊れ性能なので今の基準に照らし合わせてもふつーに強い。やっぱ+3の装備品はあかんて。そして一応チェーンソーっぽさを出すために「木を切ったらトランプル」というよく分からないおまけも。「木を切って視界良好、攻撃性能が上がります」ってことなんだろうか。こんな長もの(?)振り回すならもうちょい拓けたところで戦えよ。サイズの上がったクリーチャーにつくトランプルは当然ありがたいが、森林を伐採するかどうかを判断するタイミングは攻撃時。その後に除去をあわせられたり、そもそも誰もブロックにこなかったりすると森林の無駄遣い。地球環境を守ろう。
 
 
(花々の織り手)/Weaver of Blossoms

(花纏いの人狼)/Blossom-Clad Werewolf
 今回のマナクリーチャー枠。色マナが選べるのはありがたいが、3マナとやや重たいので加速要員としてはちょいカウントしにくい。でもまぁ、「ドーンハルトの再生者」より1ターン早いのはやっぱりありがたいですけどね。夜を迎えるとステータスとともにマナ生産能力もあがり、3マナとは思えないスペックに。でもこいつのために呪文を唱えないってのもマナが余って本末転倒なのが悩まし。大人しく使えるマナはさっさと使って展開したほうが強いよ。ただ、花をくわえた人狼はちょっと可愛いので、その姿を見たいっていう気持ちはある。
 
 

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