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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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滅殺の眼差し/Annihilating Glare
 ただでさえ戦闘力に長けたファイレクシア人だが、よりによって無敵ゴルゴンのヴラスカさんが完成化しちゃったら、そりゃ多方面に強いだろ、という光景。ベースとなっているのは灯争大戦で活躍した「灯の収穫」で、今回はマナ支払いの時の色拘束をゆるくした他、追加コストにアーティファクトも選べるようになって利便性アップ。状況に応じて最適なコストで唱えられる万能除去としてこの世界でもたっぷりお世話になるはずだ。赤黒に寄せておけば生贄効果もプラスに転じることもできるし、一粒で何度も美味しい味わい方を用意しておこう。
 
 
残虐の陰皇/Cruel Grimnarch
 陰皇(いんこう)とかいう知らん言葉を作るな。一応補足しておくと、「Monarch/君主」という単語があり、最近でも「怪しげな統治者、スクイー/Squee, Dubious Monarch」などのカードに使われている。その単語を「暗い、恐ろしい/Grim」と組み合わせたのが「影の王者」たる「陰皇」だと思われる。まぁ、コモンなんだけども。全然尊さ感じないんだけども。6マナ5/5接死コモン。悪くないけど良くもない。「のたうつ分解者」だったら多分もうちょい軽く使えただろう。不自由な分は不可思議な187能力でまかなっており、このマナ域では珍しい、「貪欲なネズミ」のようなハンデス能力を持っている。当然、試合の後半も後半で手札なんて残ってへんわ、というクレームを想定して「手札捨てない奴がいたらこっちにボーナスもらうで」というおまけ機能付き。出した時点で何かしら得するので、なるほど悪いカードではなさそうだ。ただ、特に何かとシナジーがあるわけでもなく……何故このセットにいるのかは良く分からない。ちなみに名前が「メムナーク/Memnarch」と関係あるかどうかも分からない。多分、無い。
 
 
殺しの百長/Cutthroat Centurion
 続いて「百長」という言葉も知らん言葉だったが、調べてみたら「Centurion」は「ローマ時代、陸軍の百人隊(century)の隊長」とのこと。これはちゃんとある言葉だった(百長というかどうかは知らんが)。まぁ、とにかく何かの隊長らしいクリーチャー。隊長いうてる割には3マナ2/2とサイズはしょぼいが、部下を犠牲にしてしぶとく生き残る術を身につけている。いわゆる「ファイレクシアの食屍鬼」能力だが、最近の流行りに合わせてか1ターンに1回制限がつけられてなんらかのコンボ要素とかでぶっぱすることはできない。最大サイズでも4/4と大したことないにも程があるが、コモンだったらこれくらいでも最低限の仕事はできるか。赤黒の「死亡誘発」シナジーのサポーターとしてもそこそこ使える。でもまぁ、この世界にはすぐにサクれるパワーストーンも無いし、あんまり慌てて取る必要はないかな。
 
 
強迫/Duress

 今回もコモンハンデスはこちらが担当します。直前の再録はイニストラードなのでまだスタンダードリーガルではあるが、一応今年秋のローテーション以降も残ることが確定したわけだ。最近の黒単なんかでもたまに入ってることがあるし、時代が変わってもその強さは色褪せませんな。今回のイラストはおそらく今回限りの一点ものなので一応貴重ではあるが、なんだか良く分からんのであまりありがたみはない。


 



 
丸呑みの屑鉄罠/Gulping Scraptrap

 増殖が好き。そりゃもう大好き。出た時と死亡時、1枚で二度美味しい増殖スペシャリストだ。それだけで着実に相手を蝕むことができるし、その上で5マナ4/4なら単体での仕事もそれなり。しっかりとリミテッドでマナカーブを締められる無難なコモン。まぁ、別にこいつじゃなきゃできないって仕事もなさそうだけども。


 
 
伝染性尋問/Infectious Inquiry
 フレーバーテキストで描かれた実に公平なギブ&テイクの提案が素晴らしいですね。「与える」って便利な言葉だなぁ。ちなみに英語でも「give you pain, you give information」とあるので、ほぼ直訳で綺麗な日本語になってるのは割と珍しい例かも。ドロー部分は一番シンプルな「夜の囁き」。この手の黒ドローは一応「相手に使ってダメージを与える」という使い方も出来ることが多かったが(まぁ、そんな使い方はほとんどしなかったが)、今回は完全にドロー専用である。「夜の囁き」が2マナだったので、そこに毒カウンターを上乗せして3マナ。とても無難な取引き。とても無難なコモン。これも貴重な「異次元から毒を与える選択肢」なので、青黒でデッキを組むならいっそこういう呪文だけを固めて相手の想定をひっくり返してみるのも面白いかもしれない。流石にリミテで成立する気はしないが。
 
 
屍蚊/Necrosquito
 Magicにおける蚊といえばなんと言っても「沼地の蚊」だろう。毒というシステムが開発された環境にて誕生し、その後、ほぼ単体で「時のらせん」のタイムシフトに収録され、「どないやねん」と思われたものである。そんな蚊が再び毒環境に帰ってきたのだからさぞかし立派な毒クリーチャーに……と思ったら全然関係なかった。どないやねん。改めてこのデザインを見て気づいたが、今回+1/+1カウンターでもいいはずのところをわざわざ油カウンターで定義してるのって、リミテッドで余計な混乱を招かないようにするためなんだね。今回のセットだけを見れば+1/+1カウンターを乗せる呪文が存在しないので、ドラフト中に置かれるカウンターは油カウンターだけなのである(まぁ、忠誠度カウンターとか破壊不能カウンターとかもあるが、枚数は少ない)。そうして強さを油で定義しつつ、クリーチャーが死んだらその分強くなっていくという黒のわかりやすいデザイン。4マナ2/2スタートで増殖やら油ギミックの恩恵も得られるため、放っておいてもサイズは急成長しがち。アーキタイプを決める際の一助になりそうな模範的アンコモン。
 
 
不死性の提供/Offer Immortality
 黒コモンのトリック枠。黒のこの枠はパターンがいくつかあり、最近は「破壊されても戻ってくる」を採用していたが、今回は「墓地に落ちたら」ギミックがあるのでそれだとちょっと便利すぎると判断されたのか、はたまた油カウンターが置かれたカードはそのまま維持できるように調整されたのか、破壊不能でそもそも墓地に落ちない仕様になっている。一番近いのは「予期せぬ助力」だろうか。破壊不能による絶対防御に加え、「助力」はパワーを上げることで戦闘結果を塗り替えられるようにし、こちらは接死で確実に相手をしとめる設計。本体ダメージを水増し出来ない点は劣るが、どんな小兵でも大物を持っていける点が強み。トータルで言えば「まぁ、スロットが余ってたら1枚採用してもいいかも」といういつも通りのバランスで落ち着いた。ところで、イラストの兜装着の様子が微妙に気になるのだが……あのパーツって着脱可能なんだろうか。それとも、いっぺんつけたらもう二度と外せないタイプのやつか。……後者っぽいよな……。
 
 
シェオルドレッドの首狩り/Sheoldred’s Headcleaver

 コモンらしい大雑把な設計の毒性クリーチャー。4マナ2/4威迫だけだと「やや微妙なコモン」だが、ここに毒性2というそこそこ大きな数字がつくと……やっぱ微妙じゃないか? 威迫は止めにくさが売りだが、2/4というステータスはどうせ2体でブロックされた時に1対1交換になる可能性が高いのでそこまで大きなプレッシャーにはなっていない。相手の攻撃の手を止めるという意味はあるだろうが……首狩りを自称するならもうちょい攻め気の強いステータスでもよかったのでは?


 
 
証を携える者/Testament Bearer
 どこに携えてるんだよ? と思って良く見たら、もしかしてそのぴろーんってなってるのが全部「証」なのか? ……フレーバーテキスト的にもそれっぽいな……そんなんで戦場に出てきたらすぐ無くしちゃうじゃん……家の金庫にでも大切にとっときなさいよ。さておき、そんな刹那的な生き方がカードにも反映されている死にたがり戦士。4マナも払って登場したのに1/1程度とも容易く相打ちになってしまう虚弱体質は墓地への直線ルート以外存在せず、運が良ければパワー4でもって相応のクリーチャーと相果てるが、多分そうそう都合のいいシチュエーションは訪れないだろうから、大概はやや格下相手との交換になると思われる。ただ、それでも彼女は構わない。死んだら「巧みな軍略」が発動して相応のアドバンテージが転がり込んでくるのだ。めでたしめでたし。……4マナなぁ。3マナ3/1くらいでこの能力だと超強かったのだが、流石に動きがもっさりしてる気はする。一応赤黒の「死亡誘発」シナジーを目してのデザインかと思われるので、そっち系のデッキになりそうなら一応加点。
 
 
ヴラスカの堕落/Vraska’s Fall
 それを堕落と呼ぶのはあまりに酷なのでは。たまたま次元転移の時にアンラッキーな場所に落ちてしまったせいでこんな酷い目にあってるんだよなぁ……湧き位置で勝負が決まるとかどんなクソゲーだよ。リスポーン位置選べるようにアプデお願いします。さておき、アンコにも「シェオルドレッドの勅令」があった布告系除去。こちらはコモンなのでシンプルに1体要求するだけの「悪魔の布告」効果である。それなりに穴はあるので決定打にならないことも多く、特に相手がトークンデッキだった場合に効果が急激に弱くなるのが難点。ただ、そこを補うために異次元からの毒叩きつけ効果をプラスしているため、攻めの選択肢として投入するのはアリか。出来ればトークンはトークンで薙ぎ払えるようにしてから使いたいところなのだが、今回黒には一斉除去できそうな呪文がないのよなぁ。

 


 
ドロスの囁き/Whisper of the Dross

 なんと、史上初の1マナインスタントで増殖できる呪文。これまで「増殖」と書かれたカードは最低でも2マナの設計になっており、ついにコスト面に大きなメスが入った形。その分、素の効果は最低限のものにはなっているが、コンバットトリックとして使ったり、決して無駄にならない運用はできるはず。軽いは正義、正義は軽い。


 
 
アクシオムの彫版師/Axiom Engraver
 今回の赤ルーター枠。赤ルーターの基本系は「かき回すゴブリン」の3マナ1/1。こちらのクリーチャーは油ギミックを導入することで1マナの軽量化に成功した上、最低限の耐久力も身につけている。赤ルーターってのは毎ターン起動できないことも多いので、形だけでも戦闘力を底上げされたことはプラスだと考えてもいいんじゃなかろうか。そのままだとルーター能力は2回しか使えないが、そこは新たに引いてきたカードでなんとか油をまかなってほしい。増殖をメインで考えている場合は、最後の1個は使わずに取っとかなきゃいけないので忘れないように。
 
 
逆棘の叩拳/Barbed Battlefist
 イラストの人、めっちゃ嫌そうな顔してるからてっきり油に蝕まれてるのかと思ったら、カード自体は「ミラディンのために!」ということでちゃんとしたミラディン人の武装のようである。コスを代表とするこの世界の人ら、身体からゴツゴツなんか出てて怖いし、台詞も物騒で怖い。さておき、そんなゴツゴツ人もビビる装備品の内容は昔懐かしの流動石効果。パワーは上がるがタフネスが下がるちょい面倒なやつで、カード単体としても2マナ3/1という赤らしいクリーチャーとなっている。でもまぁ、修正値なんてもんは今回はあまり大きな問題ではない。一番重要なのは、2マナで手に入るコモンの装備品という部分だ。ボロスカラーの装備品シナジーを目指す場合、どうしてもマナカーブが3マナ以降に固まりがちなのが悩ましい部分で、2マナ埋めつつシナジーを維持できるカードはそれだけで貴重。装備コストも軽く、後から出てきたレベルトークンにパスしてやるのも割と簡単。渋いカードだが、リミテでは案外大事なポジションになるかもよ。

 


 
刃継ぎの有貌体/Bladegraft Aspirant

 しれっとコモンで登場した割にはかなり重要な能力を任された、この世界のキーパーツの1つ。3マナ2/3威迫はコモンとしてはそれなりに満足できる数値だし、その上で持たされた能力がかなり影響力の大きなもの。装備品呪文が軽くなるってことは、固め取りしたボロスなら大半のクリーチャー呪文が軽くなるのと同義。そりゃ強い。そしてせっかくの威迫持ちボディを活かしたいってんで、周りで使ってる装備品を一点集中で集める際にも装備コスト軽減能力が役に立つ。まぁ、ある種マナクリーチャーみたいな役割を果たすので殴りにいくのはこいつ以外の誰かに任せて当人は後方彼氏ヅラを決めさせておきたい気もするのだが、殴れる候補は多いに越したことはない。ところで、その身体の形状でまだ装備品いる?


 
 
猛火の最高潮/Blazing Crescendo
 イラストに描かれてるやつが何者で、何が起こってるのかが全くの謎。フレーバーからして「燃料係」のファイレクシア人っぽいのだが……表情が切ないな……。カードの効果自体はそんな状況とは全然関係ない増強呪文で、ベースになっているのは「タイタンの力」。1マナ重くはなったが、「タイタンの力」では占術だった部分が直接的なアドへと切り替わって額面上は大きくコスパが向上している。まぁ、この2つの効果がガッチャンコした理由は良く分からんのだが……「とりあえずアドさえ確保出来ればおめぇら満足するんだろ?」という制作側の雑な意図が滲み出ているかのようで微妙に気に入らんデザインだ。まぁ、使うけどさ。
 
煙突の扇動者/Chimney Rabble
 ミラディン世界において、「煙突/Chimney」という単語を見たらなんらかの古傷が疼く人もいるんじゃなかろうか。もしいたなら、その人は割と古参プレイヤーです。そう、かつてのミラディンを代表する(??)クリーチャー、「煙突のインプ」の存在だ。某所で行われた「史上最も弱いカードランキング」に入賞したこともある不名誉なクリーチャーで、当時の黒はコモンからこんなんばっかり出てきて涙目であった。そして、新たなミラディンの煙突クリーチャーもそんなインプのDNAを受け継……ぐはずもなく、至極真っ当なクリーチャーに仕上がっている。4マナ3/3速攻の「タールルーム・ミノタウルス」ステータス、に、ついでにトークン1つをプレゼント。トータル4/4相当という真っ直ぐなサイズ感で魅力をアピール。このおまけトークンを連れてくる仕様は赤黒の「炭鍛治」の存在からもわかる通り、ラクドスカラーの「死亡誘発」シナジーを促進する目的で搭載されたものだ。もちろん、積極的に殺すのではなくて純粋に頭数としてカウントし、そのまま装備品などで補強して殴るのも有効。とりあえず物量が手に入るのは正義である。あとは、こうして正面からぶつかる殴り合いデッキが、毒デッキとのスピード勝負に勝てるかどうか。

 


 
逆巻く貯蔵器/Churning Reservoir

 なんと、毎ターン自動で好きなところに油を1個足してくれるという、アブラマシマシ大好きな不健康メンズ垂涎の1枚。1マナの置物という設定ならそれだけの仕事でもシナジーマシマシのデッキでニーズがありそうだ。さらに、それだけで終わったら流石に寂しいので、手軽なトークン生成機構も設置して存在感をアップ。その性質上、油デッキでしか使えないというターゲットの狭さは変わらずだが、ハマったデッキでは縦にも横にも伸びる柔軟な対応力でニーズもマシマシである。増殖と違って一箇所しか追加できないので慣れてくると物足りなさを感じることもあるかもしれないが……1と0では大違い。とりあえず、下の能力の起動機会を増やすために全然関係ないパーマネントに油を置ける選択肢があるだけマシマシ。


 
 
鍛治鎚の百長/Forgehammer Centurion

 黒に引き続き2体目の「百長」。百長、揃ってコモンってことはファイレクシアにおいては大した称号じゃねぇな? 赤黒が推す死亡誘発ギミックに油を絡め、進軍時の突破力アップを狙う鉄砲玉。やはりどう見ても「長」がやる仕事ではない。3マナ3/2のボディが普通、そしてカウンターをいちいち溜めてたらせっかくの積極性が活かせないので、あまり「待ってゆっくり攻め上がる」タイプではなさそう。つまり、あんまり存在と能力が噛み合ってない感はあるが……赤をメインにした場合は「増殖」よりも「油カウンターを直接置く」効果の方が多くなりそうなので、使い切ることを恐れず、2つ溜まったらさっさと殴り込みに行くのが正しい使い方な気がする。


 
 
肉体からの解放/Free from Flesh
 もこみちばりにたっぷりとオリーブオイルをぶちまける感じの増強呪文。1マナで+2というシンプルな増強幅は手頃なトリックとして1、2枚入れる分には抵抗はない。今回収録されたライバルは2マナで+3/+1とドローを提供する「猛火の最高潮」。アド要素が強めなので出来れば「最高潮」を優先したいところだが、デッキに油クリーチャーが多めに確保できたなら、明確なシナジーがわかりやすいこちらの選択肢も負けてはいないはずだ。ちなみに、この2枚のラインナップから分かる通り、今回の赤には定番の先制攻撃タイプのトリックが存在していない。ゲームに慣れない環境序盤は、その辺りの注意点を覚えておくといいだろう。
 
 
焼炉の徘徊者/Furnace Strider

 蜘蛛っぽい見た目だけど種族はビーストだそうです。もはや赤コモンでも5マナ4/5+メリット能力とかいうパッケージを見てもあんまり驚かなくなってきた。どのコスト域でも、クリーチャースペックの向上は止まらない。しかも今回は油ギミックを利用した速攻付与という攻め気の強いボーナスが与えられており、当然最初に速攻をつけるのはこいつ自身の可能性が一番高いだろう。5マナ4/5速攻、本当にコモンでいいんだろうか。ご丁寧に自分で飲んだとしてもまだ予備の油が残っており、その後増殖で補充したり、さらなる後続のデカブツをけしかけたり、ビーストとは思えない小器用な活躍を見せるやつである。もう、ライフがどんだけ大雑把に減ってもいい環境なんですかね?


 
 
危険な爆風/Hazardous Blast
 似た呪文は前にもあったよなぁ、と思って確認したら、なんと「宇宙粒子波(こすもとろにっくうぇーぶ)」の完全同型再版だった。なるほど、再録したくても、あのイゼット臭溢れる名前では無理なので書き直すしかないのか……。とりあえず、この世界ではダニトークン絶対殺す除去。この手の全体火力がコモンにあるかどうかってのも、環境を左右する大きな要素である。今回は白が明らかにダニをベースにした人海戦術を狙っているので、確定でそのアンチとなる呪文をコモンに入れることで防波堤を築いている。ノーンの戦略にウラブラスクが対抗してるこの感じ、フレーバーテキストの文言がまさに環境の状況をそのまま表しているようで面白い。これで単なる1点火力なら用途が限定されすぎるのでメインから入る可能性がグッと下がるのだが、ついでの能力もビートなら採用価値があるブロック抑止。このパッケージだと、ダニ軍団はいつ盤面がひっくり返されるかと戦々恐々だろう。ちなみに、当然のことながら赤には毒性クリーチャーがいないのでこのブロック抑止の目的は「ライフを削り切る」のただ1点のみ。赤を使う場合はその辺が分かりやすくていいですね。
 
 
カルドーサの哄笑者/Kuldotha Cackler

 油漬けの仲間がいると元気になる変なやつ。自分が油まみれになる必要はなく、周りの連中さえぬるぬるならOKなので、油デッキで1体だけカウンターとは無縁の世界を生きながら突っ走ることが可能。素のステータスは2/3だが、ちゃんとデッキを組めば3マナ3/3トランプラーという基準値は問題なくクリアできるだろう。油をいじる手段だけでゴタゴタしちゃったデッキを引き締めてくれる、目標の見えやすい良いアタッカーである。ちなみにこちらのクリーチャー、何故か種族が突然の「ハイエナ」である。長いMagicの歴史の中ではアンシリーズを合わせても5体しかいなかった希少種族だ。なんでそんなタイプになったかはよくわからんが、名前の「哄笑者」と合わせて考えると、過去に「笑うハイエナ/Laughing Hyena」というジョークカードがあったことに関係しているのかもしれない。同じハイエナ族の「つぶやくハイエナ」のフレーバーテキストには「ハイエナが笑う―何がおかしいんだ?」というフレーバーがあり、そのあたりから「ハイエナ+笑い」が一種のミームとして残っているのだと思われる。 


 
 
溶鉄の咎め/Molten Rebuke
 今回のコモン火力、重い編。全カードが出揃ったタイミングなので確認しておくと、今回のコモン火力は小さい方から1マナ2点(毒性には4点)の「呪い金の斬撃」、3マナには再録された万能選手「電位の負荷」、そして5マナにこれというラインナップ。お手本のような1、3、5の並びなので枚数もクオリティも大きな問題はなさそう。当然、この並びだと一番そそられないのが5マナソーサリーのこの呪文ということになってしまうが、今回のオリジナル要素として、最近は平然と双呪モードもただで選べるようになったオプションで装備品破壊も出来ちゃう部分。上手くいけばコモン火力でアドが取れるのだから魅力的なご相談には違いない。ただし、今回は装備品を使うのが白と赤にほぼ限定され、無色の装備品がほとんどないという変則環境。場合によっては相手を見てからのサイドインでもいい気がするが、デカブツ除去れるカードはやっぱり1枚くらい入れとかないと不安なのよねぇ。
 

 


赤の太陽の黄昏/Red Sun’s Twilight
 「黄昏」サイクルのトリを務めた赤は、まとめてアーティファクトを吹き飛ばす「」とほぼ同じ効果(一応、使用上対象がX個なくても唱えられる部分が異なる)。他の黄昏がみんなして雑に強かった中、流石にアーティファクトの大量破壊ってのは仕事が限定的すぎてかわいそうだな、と思ったが、その次に書かれている5オーバーボーナスがいい具合にイカれている。結局大量のアーティファクトがなければ意味がないという弱点は補えていないのだが、ハマちゃった時の上振れを思い切り期待したチューニング。相手がアーティファクト特盛デッキだった場合、相手の陣営を散々に叩き壊してまわり、1ターンの間それらを丸パクリして使い倒せるのである。なるほどこれは面白い。このセットの参入により、世界的にアーティファクト比率が上がるのはほぼ確実な状況。それなら、その流れを食い物にするデッキが出てきてもおかしくはないだろう。この呪文を唱えるためのマナをミシュラから捻出したりするとなかなかオシャレじゃございません?
 

 


爆片投げ/Sharpnel Slinger
 今回はどの色にも満遍なく有色アーティファクトが散りばめられている関係上、相対的にアーティファクト破壊の強さが上がっている。そこに配慮してかどうか、実は今回コモンには2マナでアーティファクト対策できるカードが白にも緑にも存在しない(どちらも3マナである)。そんな中でもアーティファクト破壊の元祖と言える赤は頑張って2マナでの除去を実現。なんだか妙な形にはなったが、一応自身をサクってしまえるので2マナソーサリーのアーティファクト破壊としての運用が可能だ。同じく2マナでアーティファクトが割れた「ヤヴィマヤの鋼潰し」などと大きく異なるのは、破壊効果は登場時に決定しなければならないこと。アーティファクトがない状態でも出せて、単なる2/2として使えるのは利点ではあるのだが、その後ヤバいアーティファクトが出てきても、こいつにはもう何も出来ない。結局、対象が出てくるまで手札で出番を待っちゃうので基本的にはソーサリーっぽくなりそうである。ちなみに、アーティファクトをサクってクリーチャーを除去っていたのが名作火力「爆片破/Shrapnel Blast」。このクリーチャーは逆で、クリーチャーをサクってアーティファクト壊している。名前の対応も考えると、ファイレクシア側からの意趣返しなのかも。
 
 
擾乱のドミヌス、ソルフィム/Solphim, Mayhem Dominus

 「擾乱-THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD-」は去年放送された時代劇アニメ。まぁ、あんまり面白くはなかったのだが、こちらのドミヌスはあの作品のファンらしい。多分三森すずこファンなんだと思うわ。さておき、そんなアニオタドミヌスにが担当する倍化能力は、赤らしくシンプルにダメージ倍化。戦闘ダメージは対象外となってしまったが、あらゆる火力の効率を2倍にあげる効果が弱いはずもない。赤いデッキを組んだのなら、一番手っ取り早く活用できる即物的なドミヌスである。その分、ステータスは4マナ5/4と(まだ)常識をわきまえた値だが、そこからすぐにでも起動出来ちゃう破壊不能設置があるのでちょっとやそっとじゃ手出し出来ない。今後構築で暴れるドミヌス選手権でも割と筆頭候補の1枚。

 


 
胸躍る可能性/Thrill of Possibility

 よりにもよってその状況を「胸躍る可能性」だと言い張るのは、流石に趣味が悪すぎるんじゃなかろうか……。ナヒリさんが着実に蝕まれる様子が、あまりにも鮮烈なアートで描かれている。改めて見ると、ナヒリさんは普段から地面ぶっ壊してばかりのヒスババアみたいなイメージしかないのだが、普段の表情だけ見たら文句なしの美人なんだよな。あと、エロい格好してて巨乳である。Magicのメインキャラの中でここまで露骨に「乳がでかい」ことが明示されてるキャラって案外少ないんじゃなかろうか。数千歳のクソババアでも構わないのでおっぱいが好きな人は、ナヒリさんの奇跡の復活に期待して、Wizards社に嘆願書を送ろう。(このカードの話、何一つしてないけど別にいいよね)

 


 
ヴァルショクの割り斧/Vulshok Splitter
 コモンで手に入る「ミラディンのために!」の基本形。名前は同じミラディン原産で登場時に猛威を振るった「骨断ちの矛槍/Bone Splitter」からとられており、装備した時の効果が全く同じだ。ただ、当然こちらはクリーチャーも兼ねられるのでそれ以外のコストは重め。でもまぁ、コモンで4マナ4/2クリーチャーが出てくるのってそこまで負担ではないよね。装備品デッキに行くならそれなりに安定して確保できる貴重な穴埋めになるが、4マナ域が膨れ上がるのは赤白デッキではあまり望ましくないかも。どれくらいのスピードになるのかなぁ。
 

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ハイエナの鳴き声が笑ってるように鳴くからだよ。
【2023/03/07 09:48】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]


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