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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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聖堂の導き手/Basilica Shepherd
 白コモンの飛行ファッティ枠は、今回はおとなしめの3/3設定。5マナ3/3フライヤーなので一昔前なら普通だが、最近だとこれよりもちょっと大きい奴らが出始めており、実際に青の同じ枠は4/3の「水銀の魚捕り」が担当している。それじゃぁその分ボーナスがでかいのかと言われたら……はいその通り。なんと出ただけでトークンが2つももらえるので、合計サイズなら5/5とライバルを圧倒している。もちろんステータスは単純な足し算では計算できないが、とりあえず頭数が一気に増えること、そして地上の毒、空のダメージの2面体制を敷けることで、5マナからでも引き続き攻めのプランを継続できるはずだ。場に出た時点で一仕事終えているため、除去が飛んできてもそこまで心が痛まないというのは重いカードを使う上での重要なポイントである。
 
 
ダニの突撃/Charge of the Mites
 え? ダニ、でかくない? このサイズなん? これで1/1は流石に嘘だと思うのだが……このイラストに描かれてるやつが「特殊戦闘ユニット・キングダニ」とかなんでしょうね。他のイラストのダニは常識的なサイズだからね。さておき、そんなダニが荒ぶるコモンのナイストリック。今回は「どっちも選ぶ」というお得設定の呪文が多い中で片方しか選べないのはちょっと残念だが、この効果で両方選べたら確実に5マナとかになってしまうのでしょうがない。上のモードは「カビーラの叩き伏せ」など最近白火力でちょくちょく使われる「自軍全員で袋叩き」設計の火力。カード名の通りにダニ祭りからナチュラルに接続して白とは思えない効率の基本除去として使っていける。そしてこのカードだけをかき集めても大丈夫なように、いざというときは自軍クリーチャーを2体水増しできるのが下のモード。普通に毒性クリーチャーがインスタントタイミングで2体登場すれば相手の計算を大きく狂わせることができるので攻めの手筋としても優秀な効果だ。トータルで、とりあえずデッキインしておいて問題ないクオリティだと思うが、ダニたちは一切ブロックを考えないので、正面からの殴り合いで負けないだけの構えは必要だ。
 
 
肉剥ぎの猛禽/Flensing Raptor

 たまに思うんだが、こういうクリーチャーの羽ってどう考えても空を飛べるようには作られてないと思うのだが……航空力学は無視して、魔法の力で飛んでるとかいう設定なんでしょうかね。さておき、3マナ2/2飛行という白コモンのエース設計に、さらに垂涎の能力が2つ。1つは当然毒性で、飛行毒持ちが堅実にライフと毒で蝕んでいくお手本のようなビートクリーチャー。さらに場に出た時に好きな毒性持ちを飛ばすことができ、1ターン目、2ターン目にせっかく出したのに攻めあぐねていた毒クリーチャーが1点をねじ込む大きな助けとなってくれる。自身の毒性も含めれば、流石に最低でも1個は毒カウンターを残せるのではなかろうか。どうにも、こうして見てると今回の環境は速攻毒ビート(後半は増殖でなんとかしろ)が鉄板のように見えるが……。

 





 
黄金守護の兜/Goldwarden’s Helm
 ここから装備品が2枚。まずはコモンで、「あ、ロクソドンもちゃんと生きてたんだ」というイラストでちょっとホッとする防御用の装備品。修正値は最低の+0/+1と装備品としてはほぼ価値無しの品だが、設置コストと装備コストが軽いのが特徴。コモンの3マナ2/3を出しつつ、ボロスが追求する装備品戦術の下準備を行う。逆に言えば、それ以外のデッキはあまり食指が伸びないカードなので、装備品デッキはこれが遅めで回収できることをピックのプランに組み込むといいだろう。しかし、顔のでけぇロクソドンがそこだけ守ってどれくらい意味があるのかしら。鼻の部分は柔らかい金属なのかな……。ノーズフェンシング撃てるのかな。
 
 
呪い金の浮遊翼/Hexgold Hoverwings

 こちらはアンコモンの装備品。単体では飛行を与えるとだけ描かれているが、パワー修正が自分だけじゃなく他の装備クリーチャーにも伝播するのが特徴。これ単体でも4マナ3/2フライヤーならそれなりだし、装備品デッキなら1枚で色々と完結できるだけの可能性を持っている。もう、今回は装備品を張り替える作業はあまり考えず、「ミラディンのために!」を持つカードを全部クリーチャーだと思ってピックを進めればいいのかもしれない。そうしたらこれは「ミラディンのために!」のロードということに。デッキの指針は明確なのだが、果たしてアーキタイプとしてこの環境で通用するかなんだよな。全体的にビートにしては重めの設定なのがなぁ。

 


 
教化案内人/Indoctrination Attendant

 「教化してあげましょう」って言われて「わーい!」ってついて行ったらコロンとダニトークン1つだけくれるという、近所の名物おっさんみたいな迷惑なクリーチャー。4マナ3/4は決して悪いステータスでもないが特に使いたいと思えるほどでもない。となればトークン生成は必須項目なので、なんとか自軍に「戻したい」パーマネントを用意するのがこいつを使う上での絶対条件。明滅効果と違って戻したパーマネントを唱え直す必要があるのでどうにも手間ではあるが、やはり最有力候補は「ミラディンのために!」によるトークンの再生成だろうか。あとは除去オーラの付け直しとか、なんとか細かいテクニックでプラスに持ち上げてあげたい。まぁ、正直そこまで頑張って使いこなすカードでもないとは思うが……ちなみにこいつを2体使うと「教化しましょう」「いえいえ、私が教化しましょう」という無限ループが発生するが、4マナで1/1トークン1体出す動きが強いかどうかは不明。いや、弱いわ。


 
 
レオニンの光をもたらす者/Leonin Lightbringer

 脇毛の処理をしているように見えるが、多分全身を呪い金で加工して油に対する備えをしている人でしょうね。呪い金で覆ってやればムダ毛も気にしなくていいですからね(そもそもレオニンだから全身毛だらけでは?)。光をもたらすとは御大層な名前だが、一応名乗るくらいの権利はありそうなコモン。単体でも3マナ3/2に護法付きなら基本スペックはクリアしているし、そこに装備品が加われば3マナ4/3相当。装備品デッキは毒にあまり関与しないはずなので、ゴリゴリのパワーを使ってきっちり殴り切るプランを組みたいところ。気になるのは、今回の装備品がだいたい「ミラディンのために!」付きなので、軒並み装備コストが重いという問題。こいつのムダ毛のためにどれだけマナを使えるものか。まぁ、いざとなったらそのまま突貫してもらうしかないだろうな。


 
 
大顎の大司法官/Mandible Justiciar
 「どの辺が大顎?」とイラストを見て不思議に思ったが、どうやら「大顎/mandible」というのは「でかい顎」という意味ではなく、昆虫についてるあの口の下のワキワキしてる触手みたいな突起のことを言うようだ。そしてフレーバーテキストの「片方の口」という描写からして、このクリーチャーの両手に見える部分が実際は「大顎」ということなのだろう。よく見るとそれぞれに歯みたいなパーツもあるので、昆虫の機構ともまた違う概念ではあるようだが……。「右の口は強情だが、左の口は正直だぜ!」みたいなプレイも可能(こんなキモい奴と何がしたいんだ)。さておき、「大顎」だの「大司法官」だのと名前は大仰だが、その実態は単なる2マナコモン。さらにパワー2の絆魂という優しい奴である。アーティファクトが出るとサイズアップする性質は直近の「密集軍の先兵」によく似ているが、あちらが警戒なのに対してこちらは絆魂。ライフの効率で言ったら似たようなものか。一応、こちらはタフネスにも修正が入るため、1ターンに2つ3つとまとめてアーティファクトが出せれば耐久力も先輩よりは上がる可能性がある。まぁ、2マナクリーチャーにそこまで頑張ってサポートする必要もないので誤差の範囲内だろうが。一応、アーティファクトシナジーのサポートになるので、あまり毒を狙わない青白向け。
 
 
ミラディンのバルディッシュ/Mirran Bardiche
 バルディッシュとはポールウェポンの1つで、いわゆる戦斧。特に竿が長いものをそう呼ぶ傾向がある様子。どこぞの魔法少女の専用武器という意味ではないらしい。そんなバルディッシュも当然「ミラディンのために!」。5マナとかなり重い割には4/3警戒とそこまで説得力のある数字でもなく、装備の取り回しもかなり面倒なので、残念ながらコモンの装備品の中でも優先度は低め。装備品で固めたデッキが最後の一押しとしてマナカーブを全て装備品で埋めるために回収するくらいのニーズになる気がする。将来的にアサルトモードを搭載してくれることに期待しよう。
 
 
正典の執行者/Orthodocy Enforcer

 金属術も再録……はされてない。「傷跡」環境にあった金属術は「アーティファクト3つ以上コントロールしてるなら」という能力だったが、今回はガチガチのミラディンよりはアーティファクトが少ない環境なので若干の配慮から数を減らした能力になった……かどうかは知らん。あの当時に比べると色付きアーティファクトも増えたし、決してアーティファクト含有量が少ない気はしないけども。とにかく白青のアーキタイプとなっている金属術(?)をわかりやすく押し進めるコモン。アーティファクト2つという条件がどれくらい厳しいかと言う話だが、ぶっちゃけ白なら装備品方向に進めてもダニトークンに進めても、どちらにしろアーティファクトを並べるのはほぼ必須みたいなもんなので、ちょっと意識すれば安定してアーティファクトを並べられるようになるんじゃなかろうか。条件を満たせは4マナ4/4警戒のシンプルヒッター。意地でもデッキを固める、というほどの必要性でもないし、しばらく方向性に迷い、あとから帳尻を合わせるために拾っても間に合う気がする。まぁ、その分あまり明確な狙いがないカードではあるのだが……結果的にこういうカードが超強い環境になったらちょっと腰砕けである。


 
 
板金鎧の猛攻/Plated Onslaught
 普通の親和もあるんかい! もう、ほんと最近のデザインはなんでもありやな……まぁ、親和はぶっ壊れ能力になりやすいとはいえ、この手のインスタントにつける分には構築で暴れたりはしないから構わないってことなんだろう。実際、効果自体はシンプルな「鼓舞する突撃」。一応1マナ重くはなっているが、アーティファクト2つでコモンを超えることは可能なので悪くないコスト設定だ。2マナで打てれば結構な強呪文だし、ダニを並べればそのまま自然に勝ちパターンに持っていけるのでデッキは狙いやすそう。どのタイミングでピックするかは難しいが、相手が黙々とダニを並べてこっちの攻撃にも焦ってなかったらこの呪文のサイン。
 
 
磁器の盲信者/Porcelain Zealot
 意外と珍しい、毎ターン自動的にどこかを強化してくれる便利なサポーター。この手のデザインは赤が得意で、「戦装飾のシャーマン」のように継続的にパワー支援できるクリーチャーはリミテッドで強力なシステムクリーチャーとなったが、その波がついに白にもやってきた形。「戦装飾」同様に4マナ、最低限のステータスで登場し、各戦闘で味方をこっそり後押し。ゴブリンはパワーしか上げなかったが、白い兵士は当然タフネスもあげられるのでこれまたかなり便利なシステムになっている。4マナ払って置いとくだけの価値は十二分にあるだろう。かてて加えて、毒デッキならその援護効率はなんと2倍。毎ターン自動で+2のエンジンは「遠吠えの月」のようにレアだったとしてもおかしくないスペック。単なるダニでも命に関わるサイズにできるのだ。例によって毒なのか、ライフなのか問題はこいつの与り知らぬところである。

 


 
盲信者の確信/Zealot’s Conviction
 イラストめっちゃイカス。ノーンの軍勢の紅白のコントラストはまるでウルトラマンのようなイメージもあるのでバエるデザインが多く見られるが、その中でも特にヒーローっぽいデザインだ。まぁ、よく見ると色々禍々しいので正義のヒーローでないのは確かだが……スーパー戦隊のラスボスの最終形態とかで出てきてほしい。で、そんなナイスヒーローが描かれたカードは、なんと単なるコモンのトリックである。こんだけ仰々しい格好してるくせしてオーラだし、修正値も+1だし。大したことねーな、とは思いつつも、その性能は侮れない。通常時も戦闘の結果を1つひっくり返せるインスタントだし、堕落した時の+2/+1先制攻撃インスタントはほぼ全ての戦闘結果をひっくり返せるポテンシャル。1マナでこれだけのことができるなら、そりゃ喜んで採用するはず。まぁ、現環境の「軍事規律」がリミテッドで大活躍ってほどでもないので、結局どこまでいってもオーラのニーズには限界があるのだろうが……頑張れ僕らのヒーロー。誰だが知らんが、きっと必殺技のエフェクトはド派手だぞ。
 
 
有貌体の向上/Aspirant’s Ascent

 なんとしても1つ目の毒を乗せたい、という今セットの命題をあっさりと叶えてくれる青い呪文その1。なんと飛行と毒性のパッケージを付与するので、攻撃時に使えばどんな雑魚でも毒の運び人に早変わり。なるほどカード1枚分の価値はありそうだ。そうして攻めに使うビジョンが明確だが、タフネス3アップという値で防御性能もアピール。ただこの呪文、青にしては珍しく呪禁がつかない。過去に青が作った「潜水」のようなタフネス強化インスタントは軒並み呪禁とセットになっており、カウンターの延長線上にある呪文と位置付けられていた。今回はその部分がなくなり、白や緑のコンバットトリックに近づいた印象。この辺りもカラーパイが若干「曲がって」いる印象はあるか。青ですらここまで前向きなのだし、この環境は止まったら負けくさいな。

 


 
金属のうろつくもの/Chrome Prowler
 これ、猫なんだってさ……えー、可愛くなーい。どうやらファイレクシアに完成させられたミラディン人の中にネコ派はいなかったようだ。……まぁ、レオニンと共同生活してる次元だからな……。とりあえずそんな可愛くない猫だが、デザインは猫族の「霜のオオヤマネコ」にかなり似ている。違うのはいわゆる「氷漬け」能力ではなく単なるタップに変わったことだが、そこは瞬速も与えられたのでほぼ同義。こちらのターンに寝かせて1ターン起きないのも、相手ターンに寝かせて攻撃を防ぐのもほぼ一緒。ただ、一応の違いは「こちらの攻撃を強引に通す」ことと「相手の攻撃を抑制する」ことを同時には行えなくなったという部分。そこだけは攻防一体のオオヤマネコに劣るが、その代わりにパワーを増やしてもらえたので取引としてはイーブン。いや、インスタントブロッカーとして相手クリーチャーを除去するオプションもあるのでややプラスくらいに見てもいいかもしれない。まぁ、どんな能力だろうと、どんな見た目であろうと、ネコ派の愛は変わらないから大丈夫だよ。ネコチャン、おいで。ネコちゃん……アアーッ!
 
 
歪められた好奇心/Distorted Curiosity
 その状態を好奇心の有無で語るのはどうかと思うが……。今まで散々他人に幻を見せてきたジェイスさんのお言葉としてはあまりに重たいフレーバーテキストである。さておき、そんな状況とは全然関係なく、このセットの「予言」枠。素の性能は全く一緒だが、例によって堕落条件で強さが劇的変化。なんと1マナ2ドロー。形こそ違えど、初代ミラディンで猛威を振るった「物読み」のオマージュに見えないこともない。もうちょい最近の例なら、イコリア環境で猛威を振るった「心を一つに」もほぼ同じようなデザイン。条件達成を前提に組んだデッキならば何枚ぶち込んでおいてもいい、豪快なアドソースである。まぁ、今回はアンコになっちゃったのであまり無茶な採用もないとは思うが、堕落がらみは今回卓内でも争奪戦必至な気がするので、まだ毒が準備できてなくても早めの確保でいい気がする。

 


 
逃亡した実験体/Escaped Experiment
 意外と久しぶり? 一時期青の定番コモンになりそうだった「攻撃時に相手のパワー下げて通しやすくするよ」クリーチャーの最新作。直近だとイニストラードにいた「拘束の霊」が最後なので1年以上のブランクが空いての登場となる。こちらのクリーチャーのベースは「ヴィダルケンの催眠術師」で、2マナ2/1で殴った時にパワー修正。「催眠術師」はその数値が2で固定だったが、こちらはアーティファクトシナジーによる変動相場制を採用。自身がアーティファクトなので最低でも−1は保証されているため、全くの無駄になるってことはないだろう。あとはこうしてややアグロ向けの青いクリーチャーがどれくらい必要になるか。「ヴィダルケンの催眠術師」もそうだったが、青ってのはどうにもアグロ慣れしてないのでそこだけ果敢に攻めたところで残りのパーツとの噛み合わせが悪くて無駄になりやすい。今回は毒性を絡めたアグロ構造はあり得るし、2マナから展開できてアーティファクトシナジーをサポートできる先兵という意味では存在意義はあるかもしれない。
 
 
マルカトールの目/Eye of Malcator
 マルカトールってのは今回カード化されたギタクシア派の学者の1人。見た感じ機械工学に長けているようで、いろんな兵器の開発に余念がない人だ。こちらの置物はテイストからすると監視装置っぽい目的で作られたものだろうが、いかんせん起動条件がアーティファクトトリガーなので、相手ターンにブロッカーとして立ちはだかることはまず無い。アーティファクトシナジーを固めたデッキでのコスパに優れたアタッカーとしての役割がメインだ。3マナ4/4で毎ターンきっちり殴れるようなら、青とは思えないペースでのビートだって実現可能かもしれない。従来この手の青の「起動に制限があるけどでかい」っていうカードは空を飛んでいることが多く、「謎変化」とか「穏やかな霞」なんかはうまいことシナジーが組めた時には速やかにゲームを決めるエンドカードとして名乗りをあげたが、こちらは残念ながら地上クリーチャーなのでそこまでの決定力は無い。ただ、従来の先輩カードとちがってコモンで手に入るということもあり、いっそ3マナ域はこれを固め取りしてしまうという手もある。ブロックなど一切考えられなくなるだろうが、最初に置いたこいつを2枚目のこいつで誘発して占術、3枚目を探してきて……みたいな無限連鎖は案外シャレにならない可能性も。
 
 
発展の泉/Font of Progress

 俺が憧れるカード、今回はちゃんとありますね! まぁ、相手のライブラリを狙えるカードは今回このアンコモン1枚だけなんですけどね! 命懸けで削れやぁ! 1マナと設置コストが抜群に軽いのは素晴らしいのだが、起動は3マナと「石臼」よりちょい重い。ってことは1回の起動で最低でも3枚以上のカードは削りたいわけで、どうにか増殖するのは必須条件。もし2〜3回増殖が通れば1回の起動で4枚5枚と削れるようになるわけで、リミテッドならこれ1枚で勝てないこともない。いや、多分勝てない。開けたパックから出たら1引きして2枚目3枚目を回収できることを願うばかりである。大丈夫、こんなん興味ある人間そんなにいないはずだから……いいか、俺と卓を囲んだ奴は絶対引くなよ!

 


 
ギタクシア派の解剖学者/Gitaxian Anatomist
 場に出ただけで増殖できるというシンプルなコモン戦力。死亡誘発は数が多いが187能力の増殖は過去にそこまで多いわけではなく、灯争大戦で大活躍した「開花の巨体」や「花粉光のドルイド」あたりが代表選手だ。「開花の巨体」が4マナ4/4という(信じられない)スペックだったのだから、青とはいえ2/5のこいつも単なる増殖持ちでよかった気もするのだが、それだとちょっとコモンのレベルを超えると判断されたのだろうか、何故か「増殖したかったらブロック1回分我慢して」という妙な制約をつけられてしまった。まぁ、次のターンからは普通に働けるのだからそこまで大きな問題でもない気はするが……なんか余計ないちゃもんつけられたみたいでちょっとイラっとする。緑ばっか贔屓すんなー!
 
 
ギタクシア派の猛禽/Gitaxian Raptor
 青の得意技、パワーとタフネスの入れ替え能力を持つフライヤー。3マナ1/4のフライヤーにこの能力のパッケージってことは「煙霧歩き」と全く同じデザイン。「煙霧歩き」はカルドハイム環境ではかなりの利便性を発揮した優良コモンだったので、こちらの鳥にも期待はかかる。なにしろ先輩が起動に2マナかかったので運用がちょい面倒だったのに対し、なんとこちらは油カウンターを利用するのでマナがいらないという。瞬発力で言えばこちらの鳥の勝利ではある。もちろん、それだけではすぐに燃料切れになるので増殖はあればあるだけ嬉しいが、別に毎ターン起動しなきゃいけないようなものでもなし、念のために1個だけ残しておいて、使い切りそうならそれで諦めよう。コモンでタフネス4のフライヤーまでなら止められるのはやっぱり心強いよ。
 
 
ぎらつく予見者/Glistener Seer
 油カウンターを未来予報に使うウィザード。デザインとしては一番似ているのはカラデシュ産でエネルギーを使っていた「理論霊気学者」だろうか。あちらも3回分の燃料を持ってやってくるところは同じだが、今回は本当に占術のみを生きがいにしているので、1マナ軽くなって余計なパワーも取り除かれている。こうしてみると、マローも公式記事で言及していたことだが、今回の油カウンター(の利用の一部)はエネルギーによく似ている。他のカードとの使い回しができない点がエネルギーに劣るが、その分割り切ってカード単体の強さを見定めやすくもなっている。油シナジー多め、増殖メインのデッキなら、次々と効率的な油カードを提供するためにもほどよいコントロール要素になりそう。
 
 
胆液の合成者/Ichor Synthesizer
 イラストだけみるとめっちゃ飛んでそうなのに飛んでないので要注意。序盤は単なる1/3。2マナで1/3はコモンの平均サイズだし、相手の序盤の毒性持ちを止める必要があるなら無意味というわけではない。でもまぁ、そこまで求められてない要員。真価を発揮するのは青赤の油デッキで、イゼットギミックでカウンターを乗せ始めて、4つにたどり着くと世界が変わる。3/3アンブロッカブルは現在リミテで出されたら投了ボタン待ったなしの「高波エンジン」(第2段階)スペック。もうそれだけで殴り勝てちゃうわけだ。あとはもう、このモードに入れるかどうかの勝負なわけだが……ちょいキツいのは堕落シナジーと違って「後から引いた時に即強い」とはならない点。たとえグダついた中盤以降に巡り合ったとしても、そこから出して、改めてカウンター4つまでの道のりを歩まなきゃいけないのはかなり遠い。本当に序盤に置けるかどうかで評価が分かれてしまうので、2マナクリーチャーの弱さはあまり解消できていないかも。青赤にした時にも、毒で勝つのかライフで勝つのかをまず決めた上で、ライフで勝つにしてもこれに頼らなきゃいけないかどうかはよく考えよう。
 
 
マルカトールの監視者/Malacator’s Watcher
 ほんとに「ちょっとした」クリーチャー。ベースになっているのは「検分するスプライト」で、2マナ1/1飛行に死亡時ドローの保証付き。流石に長年の蓄積により、今回は警戒も手に入れることに成功したが、たかが1/1が警戒をもらったところでそこまで意味はない……わけでもないかな。今回はとにかく1/1だろうがなんだろうが毒性持ちは通したくないという気持ちが強いため、今までなら「貴重なフライヤーでわざわざブロックなんかしませんよ」というのが普通の考え方だったが、新たな時代には「なんでもいいからとりあえず止めとけ」という常識が生まれる可能性もある。それなら、殴りながらも常に守りにも気を配れるこの設計は案外理に適っているのかもしれない。ちなみに、この監視ドローンでミラディン人たちの反乱を見張っているのかと思いきや、フレーバーによると内ゲバ対策らしい。ギタクシア派が荒れてるのって、多分トップに人望がないせいじゃないかな……。
 
 
脳網の管理者/Meldweb Curator
 墓地のインスタントかソーサリーを回収する、いわゆる「古術師」能力を持つコモン。コストも「古術師」と同じ4マナで、ステータスが爆上がりしているのは残念ながら純正強化ではなく、アドが得られない丸い設定に変わってしまったため。あとはまぁ、「クリーチャーなんて飾りだし、とりあえず欲しいカードが回収できればええねん」という考え方になるか、「直接アドをとれずとも、クリーチャーとして存在感があれば問題ないだろ」と考えるか。個人的には機能は先鋭化した方がいいと思う性格なので手札に入った方が強かった気はするが、リミテッドではそこまでインスタント・ソーサリーに重要な役割が与えられることは稀だし、最悪、墓地に対象が1枚もない可能性だってありうる。それなら、とりあえずの3/4は大事なんじゃないかって話である。結局は必須パーツではないため、何かキーとなる爆弾インスタントなんかが引けてる時の保険要員かな。
 
 
脳網の徘徊者/Meldweb Strider

 今回2枚だけ収録された機体のうち1枚。そういや青が機体カラー担当してたなぁ、なんて神河ももう1年前かぁ……時の経つの早すぎ問題。ただ、神河の時と違って今回は機体をサポートしたり有効利用する方法は一切用意されておらず、こちらの機体もコモンで5/5警戒、搭乗コストが3とそこまで注目すべき点は無い。というわけで、むしろ機体らしくない働きにしようってんで考え出されたのが、油を使っての自動運転システムだ。そりゃ機体なんだからガソリン入れたら走り出すのは当然の成り行き。一人で走ってくれる5/5ならそれなりの説得力である。購入時に入っている燃料は行きの1回分だけ。残りについては手動でまかなうなり、増殖するなり。油ギミックの強い後押しとまではいかないが、それなりにやってやろうと思えるだけのパフォーマンスではある。

 


 
ファイレクシア病の前触れ/Prologue to Phyresis

 なんかもう、タミヨウさんは元からこんなんだった気がしてきたわ……元の優しかったタミヨウママンの姿などナシくん以外は覚えてないかもしれんな。そして、そんなおタミさんのちょっとした技は、「なんとしても1つ目の毒を乗せたい、という今セットの命題をあっさりと叶えてくれる青い呪文」その2である。もう、そこに書いてあるテキストは超シンプル。毒あげる。それ以上でもそれ以下でもないが、この呪文と増殖さえあれば、毒性クリーチャーなど1体もいなくても天から毒が降り注いで相手を殺すことが可能なのだ。まぁ、こればっかりかき集めてるデッキが勝てるとはとても思えないが……運用のコツは、例によってイゼットに与えられた「クリーチャーでない呪文」トリガーとうまく組み合わせること。2マナキャントリップという軽い潤滑油なので、イゼットで増殖と組み合わせて使えばマジでノンクリーチャー毒殺だって夢じゃない。素直にタミヨウさんのアンケートに答えてあげよう。


 
 
大変成家、アンクタス/Unctus, Grand Metatect
 公式ストーリーの中で「完成してないヴィダルケンなんて最近全然見てない」との話が出てたんですが、このようにがっつり完成してるみたいです。こちらのレジェンドは「傷跡」ブロックで登場して私がやたら気に入り、デッキ組んでフライデーにまで持ち込んだ大建築家」のオマージュ。時代を反映してワンサイズアップしているが、他の部分が微妙に似てたり似てなかったりする。先代は「アーティファクトを青く染められて、青いクリーチャーにボーナス付与」という増強だったのが、今回は「好きなクリーチャーを青いアーティファクトに変えられて、アーティファクトにボーナス付与」と微妙な変化。そして各クリーチャーに付与できる能力もかつてはマナ加速だったが今回はルーティング。あんまりここからの爆裂展開とかは期待できなくなった。とはいえ、厳密なルーターではなく「タップしたらルーター」なので戦闘などの他の業務をこなしつつドローが進められるのは強いし、最初からアーティファクトクリーチャーで固めておけばこいつは純然たる増強役。途中で混乱しそうなことを除けば、八方美人なその性能は捨て難い。

 


 
アンクタスの改良者/Unctus’s Retrofitter
 テゼレットさんが得意とした「アーティファクトの魂込め」(ちょいミニ)能力を内包したアンコモン。事前にアーティファクトを用意しておく必要はあるが、条件さえクリアすれば3マナで合計6/7という破格のサイズを手に入れることが出来る。こいつが殺されると全部おじゃんというリスクはあるものの、対象にするのはアーティファクトクリーチャーでも問題なくOKなので、ダニトークンに付与して4/4毒性1のアタックを迫るなんて使い方は面白そうだ。現在リミテで活躍中の「マイトストーンの稼働力」同様にパワーストーンに貼り付けて殴ってやるのもお手軽。サイズを活かしたビートにするならあんまり毒方面から行かない方がまとまりそうかな。
 
 
生体解剖医の見識/Vivisurgeon’s Insight
 シンプルにドローしながら増殖もやっちゃう欲張りソーサリー。過去の例で近いのはおそらく「テゼレットの計略」なのだが、引ける枚数も総コストも違うので割と別ジャンルになってしまってるかも。3ドローのカードってのはそれだけで存在感があり、「使えば強いねん、知ってんねん」という立ち位置になるのだが、やはり5マナソーサリーという大振りのアクションになってしまうのがいちいち躊躇われる。相手に使われるとたまったもんじゃない感じがするのに、自分で使うと「これでカード引いてる間に負けたー」みたいなネガティブな印象を持ちがち。まぁ、人間ってそういうもんよ。5マナの呪文を使う頃にはきっと増殖したい対象もたくさんあるだろうし、機能は噛み合っているはず。出来れば単に相手の毒を増やすよりかは油まみれのデッキで使いたいかも。
 
 

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コメント
無題
盲信者の確信くん、トッキュウジャーのゼットに似てないかと思ったんですが改めてググってみると羽と二本角の存在程度しか似てないですね……
これでは盲信も確信もできない(どっとはらい)
【2023/01/29 16:55】 NAME[な] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
シャドーラインの皆さんはベースカラーが黒っていうイメージが強いからあんまり印象なかったけど、久しぶりに容姿確認したら思ったより似てる気はしましたよ? このカラーリングって誰やろなぁ。
【2023/01/29 21:38】
無題
戦隊で紅白の最終形態っていうとエラスかね
【2023/02/02 15:25】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
リュウソウはあんまり真剣に見てなかったからあんまり印象なかったんだけど、確認したらそんな感じだったし、もしかしたらイメージが残ってたのかも。
【2023/02/03 01:22】


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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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