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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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適応体の胞子歌い/Adaptive Sporesinger

 最近のカードデザイン、「とりあえず柔軟性を持たせとけばなんかしら使えるから文句ないよね」みたいな雑多なデザインが多い気がするのだが、紛れもなく事実なので文句は言いづらい。こちらのクリーチャーはライフで攻めたいなら自軍の後押しができるし、毒で攻めたいなら増殖も選べるという変幻自在の働きぶり。後に残るのが2/2警戒という凡庸なクリーチャーだけなので、やはりこの187効果をいかに使えるかが採否の鍵。実は「ライフ向けと毒向け」とは分けたが、パンプ能力は序盤に出した毒性クリーチャーを強引に突破させるのにも使えるので、実際は毒毒向けっぽかったりする。節操なしに仕事が出来るソーサリーみたいな存在を「緑だから、ほら、クリーチャーですよ」みたいな顔して出してくるの腹立つよな……そんで普通に使えるカードだしな……。


 
 
硬化した屑鉄喰らい/Armored Scrapgorger
 食べる。選ぶ。食べる。選ぶ。食べる。良いフレーバーテキストである。このセットのマナクリ。2マナでタフネス3と耐久力が高く、タップだけで好きな色マナが出せる、かなりの高性能。ほんと、「ユートピアの木」がレアだったことを考えると、時代はどこまで変わり続けるものかと切なくなってしまう。そしてこちらは追加でパワーアップする可能性も秘めており、さながらかつての名クリーチャー、「熊人間」のごとし。いや、もっと最近の「隠遁した剥製師」を例に出した方が正しいだろうが。試合中盤以降の3/3はそこまで大きな戦力ではないが、まぁ、単なるマナクリよりは殴れるかもしれないマナクリの方がいいだろう。そして、そんな半端なステータスよりもよっぽど重要なのは、こいつが成長する過程で墓地のカードをむしゃむしゃしているということ。そう、こいつはマナクリのふりをした中盤以降の戦力のふりをした墓地掃除人である。最近は特に墓地の需要は増えており、2マナで出せて片手間で墓地対策できるクリーチャーなんてものはまさに利便性の塊。今後の緑デッキでは要注目のクリーチャーだ。ちなみに、タップ状態になるたびに対象を選んで追放し、解決されたら油が増える構造。つまり墓地にカードがなければ油は貯まらないので注意すること。選ぶ。食べる。
 
 
伝染病のヴォラック/Contagious Vorrac
 ヴォラックとは、ミラディン固有のビーストで猪っぽい生き物。過去にも「銅の蹄のヴォラック」などが確認されているが、元々は単に「ビースト」だったのだが、いつの間にやらオラクルが出て「猪・ビースト」に変更されている。こちらのクリーチャーは当然最初から「猪・ビースト」である。そんなヴォラックも見事に油に汚染されており、こんな何気ないところにも増殖の種が潜んでいる。3マナ3/3のナイスバディに、なんと土地を手札に加える能力まで。この時点で「護民官の道探し」あたりの上をいく性能で、コモンとしては文句のつけようもない。さらに、土地はライブラリを見て見つける方式だが、見つからなかったらこれが増殖に変換される。試合中盤以降に引いても「今更土地なんていらんのに」という不満を、増殖に置き換えることで綺麗に解消してくれるのだ。あまりに隙のない設計。ヴォラックってそんなに親切な生き物だったのか? 油に侵されて以降の方が優しくなってるまである。
 
 
銅の足長虫/Copper Longlegs
 増殖のおまけがついた「梢の蜘蛛」。最近はこの2マナの蜘蛛枠は戦闘性能を高めた「罠紡ぎ」の登板が続いていたが、今回はフライヤーへの対策力を削られた代わりに、世界にマッチした能力をもらった形。飛行持ちの毒性クリーチャーが多数存在している時点で、緑は飛行防御もしっかり準備しなければいけないのは自明。とりあえず止められればいいのだったらこの小さな1/3でも仕事はしてくれるだろう。その上で、どうしても止められないやつが出てきたらブロック後に最後の遺産として増殖を1回。まぁ、2マナとしては悪くない取引じゃなかろうか。あんまりこれだけ並べても勝てるようなクリーチャーではないが、リミテッドではデッキメイクの腕が問われる1枚。案外、こんなん使わずにビートしてる方が早い環境になる可能性もあるわね。
 



 
進化する適応体/Evolving Adaptive
 まさにその名の通り、「進化」するクリーチャー。キーワード能力「進化」はラヴニカにおいてシミックの特性を表したもので、このクリーチャーの持っている能力そのまま、「自分よりパワーかタフネスの大きなクリーチャーが駆けつけたら+1/+1カウンターが1つ乗る」というもの。このクリーチャーは1マナ1/1の進化持ち、つまり「実験体」の+1/+1カウンターを油カウンターに置き換えた存在ということになる。残念ながら「実験体」が持っていた再生能力はもらえなかったのでほぼ下位互換にはなってしまったが、一応最初からカウンターを1つ持って出てくる部分だけは異なっており、後続が誰も駆けつけなくても増殖で成長することは可能。ま、誤差みたいなもんだが、あくまで懐かしのクリーチャーのリメイクを見て「いたなぁこんなやつ」と思うのが主目的である。元々シミックの変質的な探究心はファイレクシアに近いものもあるような気がするので、この夢のコラボレーションを増殖含みで堪能していただきたい。
 
 
胆液吐きのバジリスク/Ichorspit Basilisk
 毒環境と言われて黙っちゃいられない、古くから緑の毒(接死)パートを歴任してきたバジリスクも堂々の参戦だ。ちなみに過去のミラディン次元にはバジリスクは1体もいなかったので、ミラディンではこいつが第1号ということになる。3マナで接死持ちのボディはバジリスクスタンダードである「短刀背のバジリスク」と同じデザイン。ステータスが2/2から1/3に変更されているが、どうせ相打ちが目的のクリーチャーなのだからパワーの値はあまり問題ではないだろう。毒性を得たおかげでダメージが通れば実質2ライフ削ってるようなものなので、弱体化した部分はほぼ無いと言える。攻守に使える便利な奴なので緑デッキで手駒に困ったらどんなタイプでも気軽に採用できるのが強み。まぁ、3マナ域って割と混みやすいコスト域なので、こういう平凡なクリーチャーが入らない形の方が強そうではあるが。

 


 
格子刃のカマキリ/Lattice-Blade Mantis
 カマキリもおるでよ。ちなみにカマキリについては過去に「絡み森のカマキリ」がいるのでミラディン産としては2代目のカマキリ。「絡み森のカマキリ」は4マナ3/4と割とふつーのクリーチャーで、毒に寄与するでもなく、かと言ってダメージ効率に優れるでもなく、なんとも地味な立ち位置だったが、今回は4/3とステータスを前向きにした上、油を駆使したパンプ能力まで手にしたのでなかなかのマッシブさんに仕上がっている。トランプルが無いので決定力には欠けるが、5ターン目に殴れる5/4警戒はそれなりのプレッシャーにはなるだろう。緑は今回毒殺を明確な主軸に据えているはずだが、こうして愚直なマッスルで攻め上がれるクリーチャーもいつも以上に充実している。どっち路線が正解なのか、卓の状況を見ての棲み分けがいつにも増して重要になりそうだ。
 
 
迷宮の外套/Maze’s Mantle
 ベースとなるのはテーロスで生まれた瞬速オーラ「残忍な発動」。3マナで+2とインスタントトリックに比べると効率は悪いが、その後も残って影響を与え続けられるのがオーラの利点。今回はリミテッドでの視認性の観点から+1/+1カウンターが使えないため、恒常的に残るプラス修正を表現するためにこのようにオーラが採用されたのだろう。そして今回は「残忍な発動」にプラスで毒性持ちに全力で贔屓していくボーナスも獲得。呪禁付与により、より堅牢なカウンター呪文としても使えるようになったのだ。このオーラを貼ろうとしたところに火力を飛ばされるとどうしようもないので出来れば受けの一手として抱えておきたいところだが、毒性持ちは殴ってなんぼなので、相手ブロックを見て自分から先に動くことも多くなる。序盤は相手のマナが寝ているタイミングでさっさと使って突撃してしまうのがいいかもしれない。
 
 
油喰らいのトロール/Oil-Gorger Troll
 フレーバーの台詞がどことなく小島よしお風。そうしてみるとイラストのポーズもなんとなく「そんなの関係ねェ」に見えてくるかもしれません(誤解です)。そんなトロールは5マナ3/4と現代の基準で言えばコモンでも願い下げのがっかりスペックだが、まずは確定でライフをプレゼント。相手が毒デッキじゃなければささやかな参加賞。そして自軍に大好きなぬるぬるクリーチャーがいればさらなるボーナスに突入して無事にアドバンテージ獲得。ここまでくれば「木登りカヴー」の上位互換でおめでとうございます。とはいえ、下準備をした割には残されるのが3/4バニラと3ライフと他でも代用が効きそうなリソースなのでいまいち自己主張には欠ける。油デッキを支援するというほどでもないので、なるべくなら無しでも済むようなデッキを組みたいものである。はい、オッパッピー。
 
 
捕食の世話役/Predation Steward

 自軍の進行を力強く下支えするサポートエルフ。2マナ2/2で最低限の戦力を担いつつ、後半、マナとクリーチャーがあまり出したら一種の装備品みたいに他者を増強することが可能。便利は便利なのだが……ソーサリー限定ってのは流石にもっさりしているし、3マナという起動コストも馬鹿にならない。これが有効に働き出すまでにはかなりの準備期間を要すると思われるので、「使えたらラッキー」くらいで割り切って大人しく普通の2/2として使い捨てることが多くなりそうだ。まぁ、いざ使い始めたら盤面も固まってるだろうし、油カウンターが足りなくなるってことはなさそうだが。自軍の「油カウンター持ちのパーマネント」の水増し要因だと思っとけばいいんじゃなかろうか。


 
 
無情な捕食/Ruthless Predation
 現在もリミテッドで活躍中の「勇壮な対決」の完全同型再版。その強さと重要性はこれまでの環境で証明済みだが……。こうして「全く同じ形の名義変更」呪文が2ブロック連続した状態で行われるというのは非常に珍しい。そもそも同じ効果のカードを2セット続けていれるということ自体がそこまで多くないのだが、すでに数々のバリエーションが作られて選択肢も多い「格闘呪文」というジャンルにおいて、わざわざ名義を変更してまで追加投入した意義はちょっとよく分からない。「勇壮な対決」も汎用性の高い名称なのでこのセットに入れられないわけじゃないし……これはマジで分からん。何がしたかったのだろう?
 
 
空鎌の飲み込むもの/Skyscythe Engulfer
 でかい到達持ち。6マナ6/5トランプルでアタッカーとしては不足無し。そこにさらに守備にも回れる到達を追加し、コモンのファッティ枠としてのお仕事は充分。そこにさらに昔懐かしい「木陰の小道」能力まで合わせ持ち、「お前は俺をブロックできないが俺はお前をブロックできる」というワンサイドゲームを展開。攻守に渡っていろんな意味で頼りになる奴なので、ダメージで勝ちたいデッキならファッティ候補として入れておいてもいいだろう。ちなみに、フレーバーではあのスキジリクスさんですら尻尾を巻いて逃げると書いてあるが、実際にはスキジリさんは再生持ちなので別にこいつを恐れる理由はない。むしろこいつが殴った時にスキジリさんに見つからない能力なので、どっちかってぇとこいつが逃げてるイメージである。 
 
 
シルヴォクの戦座/Sylvok Battle-Chair

 クソデカ装備品。「戦座/Battle-Chair」ってなんやねん、とは思うが、イラストを見たところ確かに「戦う椅子」っぽくはある。誰が開発したんでしょうね。素のステータスは6マナ6/6トランプル。まぁ、クリーチャーとしては充分でかいので採用するのに躊躇いもないが、その後の張り替えコストがクソ重く、それ以上の運用を想定するのはあまり現実的ではなさそう。今回はボロスの装備品デッキでいくつか「装備コストが軽くなる」ギミックも採用されているが、そうしたギミックを多用するデッキには緑のダブルシンボルが必要なこのカードは単なるノイズでしかなく、白緑・赤緑といったデッキでの運用もあまり現実的ではない。結局は「たまに後からも強い6/6クリーチャー」として適当に緑のデッキが使うかもしれないくらい。


 
 
渇き根/Thirsting Roots
 黒の「ドロスの囁き」と合わせて初登場となる1マナ増殖呪文。「ドロスの囁き」は最低限の効果にセットで増殖を足していたが、こちらは最低限の効果との選択式。「地勢」に純粋に効果をプラスしてコモン据え置きは割と頑張ってる方。序盤に土地が詰まりそうなら普通に土地と引き換え、色マナが揃ったり、土地が不要になった中盤以降は手軽な増殖エンジンになりゲームを決める一助となる。いつ使っても無駄にならない1マナ呪文ってのはありがたい。でも私の目からはやっぱり「多色の種」にしかみえないんですけどね。緑からスタートしてのクソ多色、まぁ、今回はそんなにやる意味なさそうだけどねー。
 
 
剛力化/Titanic Growth

 前回の「兄弟戦争」では「巨大化」の再録、そして今回はこちらが再録。ボチボチジャイグロ系もネタは無くなってきたか。いや、今回は毒性があるんだからそれ絡みでいくらでも新しい呪文は作れた気がするのだが、まぁ、今更そこに小技を効かせてもしょうがないという判断なのだろう。2マナで+4というシンプルかつ決定的なサイズ修正。ビート狙いのデッキなら毎度それなりに出番はあるだろう。感染じゃなくて毒性になったおかげで、このくらいの増強呪文も伸び伸び収録できるようになったのは英断だよな。

 


 
猛毒の非道者/Venomous Brutalizer

 どこをどう見てもクリーチャータイプはケンタウルスだと思うのだが、実際のタイプはファイレクシアン・騎士。今更だけどファイレクシア連中ってこういう表記になってるやつが多いよね。元の「人間」とかが失われて単なる職業だけの表記にされるのは、もう細かい種族の縛りなんか取っ払って「個にして全」の一部になってるってことなのかしら。そのくせネズミとかバジリスクとかは普通に種族が残ってるんだけども。とにかくそんなケンタウルスっぽいアンコモンは4マナ4/4というそれなりのステータスに毒性3。毒性の数値が大きいやつはやはりレアリティ高めに設定されており、ワンパン叩き込むことがどれだけ恐ろしいかを教えてくれる。このままでは単なるヒッターだが、通すわけにはいかないというプレッシャーは普段以上なので相手に迫る選択は早い段階で訪れる。攻めてる時の中押しにはこれ以上の人材もなかなかいないだろう。その上で、キッカーを払えば増殖のおまけ付き。あの手この手で毒殺への手管を用意していていつ引いてもお得感があるのは良い。一応、厳密にいうとキッカーと違って場に出た時の選択式なので、唱える時のマナコストは据え置きだし、墓地から釣ったり、リング系除去から解放された時なんかも増殖は誘発できる。どこをとっても絶妙に厄介なやつである。


 
 
飢餓のドミヌス、ゾパンドレル/Zopandrel, Hunger Dominus
 ドミヌスサイクルのトリを飾るのはこちらのぞぱんどれる。……すげぇ名前だなヲイ。サイクルの中ではダントツの高コストである7マナ、なんか久しぶりに「寛大な麒麟」の時の緑差別を思い出したが、今のご時世、サイクルでそこまで露骨な差別はない。こいつが重いのは、純粋に能力がやべぇからである。その身に秘めているのは「不自然な成長」。それ単体で5マナ(しかもクアトラプルシンボル)のレアが内蔵されているのだから、そこに諸々ついたクリーチャーが7マナはむしろ出血大サービス。一瞬「サイズそこまで大きくないやん」と思ったが、普通に自分の能力の影響があるので8/12換算である。頭おかしい。破壊不能カウンターの代償がやや高めに設定されているし、トランプルが無いので自身での決定力がそこまでイカれたものではないが、緑デッキで最後にこれを出して何かを叩きつければゲームはだいたい終わるだろう。今後のリアニが墓地から釣りたいクリーチャー候補の1つ。ルーカさんからの流れるような展開も面白そうだ。
 
 
頭足類の歩哨/Cephalopod Sentry

 イカっ! イカが一貫! こんなものまで汚染してしまうとは、流石ファイレクシア……まぁ、元々触手がワキワキしてたならむしろ相性は良かったのかもしれないが。ちなみに英語の文字列だと「Phyrexian squid」なのでアルファベットの使われない方の文字がやたら並んでいる珍しい文字列になる。Magic業界のお約束として、イカだのクラゲだのはだいたい飛んでいる。こちらは白青アーキタイプであるアーティファクトシナジーを押し出すクリーチャーで、シンプルに自軍の数に応じて打撃力がアップする仕組み。そこには油カウンターも何も関係なく、純粋に場にある味方の数を数える必要がある。アンコモンであることを考えれば最低限の目標はパワー3。自身もアーティファクトなので、他に2つくらい並べられれば一応は及第点。きちんとデッキメイクを意識すればそこまで難しくはないだろう。その上で注意が必要なのは、これをわざわざ使うということは、空からのイカパンチでライフを削り切って勝つのが目的だということ。ダニトークンで頭数を稼ぐ白メインなんかになってしまうと、いくらこいつが強くなろうとも全体としてのコンセプトが迷子の可能性があるので注意が必要だ。「少々毒があります」「毒は取ってから出せェ」

 


 
燃えがら斬りの荒廃者/Cinderslash Ravager

 グルールカラーのアーキタイプは油ビートなので、当然油を支援するアンコモンになる。ただ、これ自体が油をどうこうする部分は一切なく、「油パーマネントをコントロールしてたらすぐに出せるよ」という、要素を集めた後から効いてくるタイプ。きちんと組めた油デッキなら2ターン目、3ターン目に油を充填し、4ターン目にこれが着地するくらいが理想。4マナ以下で出せれば5/5警戒+αはアンコの資格あり。ただ、下の能力は刺さらない相手にはさっぱり刺さらないのでありがたみがそこまでなく、そこが効いてこないと本当にただのファッティ。ここから「よっしゃ、今日は油祭りだ!」ってなテンションにはならないかもしれないのがやや微妙。まぁ、余計なこと言わないで「でかいね!」で満足しろってことなんだろうが。「でかいね! 特に顔が!」


 

 


迷宮壊し、ミグロズ/Migloz, Maze Crusher

 油まみれで自由自在の業師。3マナ4/4の時点で相変わらずレアリティのズルさは発揮しているが、そこから必要に応じた能力をあれやこれや。そのまんま殴っていてもそこそこ強いが、基本的には相手ブロックの様子を見て2つ目の増強を起動するかどうか、という運用になるだろう。もちろん、1つ目を起動して相手ブロッカーを2体引きずり出してからの増強、というのも現実的なライン。3番目はコストが重いのでこれをメインには据えられないだろうが、確実なアド要素、そしてとりあえずデッキに入れといて絶対損しないという安心要素としても期待が持てる。あとはこれに増殖を交えてどれだけ使い倒せるかの勝負。ただ、よく見るとタフネスを上げる以外の除去回避手段がないため、相手は殺そうと思えば割とあっさり殺せる。マナさえ取っておけば白のリング系除去には対処できるので、やはり能力は「ちらつかせるけどあまり起動しない」くらいで充分だと思われる。


 
 
虚空翼の混種/Voidwing Hybrid

 この度の各色の特性、それぞれの色がどの程度毒・油・増殖に関わっているかで区分けされているのだが、まず、一番分かりやすいのが緑で、他と比べるとクリーチャーの持つ毒性の数値が大きく、戦闘で毒を重ね、さらに増殖で水増しして毒殺を狙う形。白は同様に毒性持ちが多いが、その数値が小さいので戦闘での毒バラマキには限界がある。そこでまずは堕落を目指してアドを稼ぐスタイル。黒はそんな緑と白の「中間」に位置付けられているらしく、堕落も目指すし、あわよくば毒殺にもきっちり噛んでいく様子。毒が全く無いのが赤で、こちらはダメージで勝つことに加えて油カウンターのスペシャリストと位置付けられた。油に関しては青と緑が2番手ポジションだが、この2色は増殖も多彩なので油も毒も両方いける口だという。さて、この並びで難しいのは、油と毒の両方を狙って立ち位置が微妙な青と、毒をメインに据えつつも「緑ほどじゃない」とやや及び腰の黒、この2色を組み合わせるとどうなるか? ……こうなった。毒性持ちのフライヤーでとりあえず毒は置きたい。そして、ディミーアカラーの最大の特性は戦闘以外の方法で毒を置く手段が比較的多いこと。戦場とは別軸で毒を設置し、後は増殖で何とかまかなおうというスタイルのようだ。そのため、こうして増殖を直接アドにつなげつつ隙あらば毒カウンターもおこうというアンコになったのだと思われる。容易にアドにつなげられる復活能力はもちろん強力。盤面はとにかく除去などでコントロールしつつ、針の穴を通す絶妙なクロックでの勝ちを目指せ。……だいぶ玄人好みのデザインだ。


 
 
マイアの守衛/Myr Custodian
 みんなで仲良く占術しようぜクリーチャー。ベースになっているのはカラデシュにいた「歓待する構築物」で、2マナ2/2、場に出たらみんな仲良く占術1というデザインだった。今回は1マナ重くなり、タフネス1点と自分だけ占術を追加でもう1枚見られるようになった。ただ、この追加で「よっしゃ、これで相手より1枚多く見られるから俺の方が強いぜ!」と感じる人間はあんまりいないだろう。不思議なもんで、これが「自分だけ占術1、相手は何もしない」だったらそれなりにボーナスっぽく感じるのに、こいつの設定だとなんか損した気がしちゃうんだよな……人間ってのは不思議なもんである。場に出た時の効果にそこまでのお得感がなく、3マナ2/3は2マナ2/2よりも価値が低い。「歓待する構築物」はアーティファクトシナジーも見込んでそれなりに採用された万能の2マナ域だったが、残念ながらこちらのマイアは採用率はあまり高くならなそう。せっかく貴重な、「まだ汚染されてないマイア」なんだけど……。
 
 
マイアの同族鍛治/Myr Kinsmith
 と思ったらまだいたわ、汚染されてないマイア。そして、マイアの特徴である「小粒だけどいっぱいいるよ」という性質をうまく表した小兵である。過去にもこの方向性は「マイアの苦役者」や「マイアの繁殖者」で表現されていた。今回は場に出た時に直接ライブラリから仲間を呼んでくるという、割と積極的な仕様である。4マナ3/1はそこまで魅力的なステータスではないが、アドになるなら我慢できないほどでもない。今回収録されたマイアはコモンにこれと上記の「マイアの守衛」、そしてアンコモンに毒性持ちの「マイアの改宗者」の3枚だけ。あんまり広がりはないので、基本的にはこいつの同名カードを何枚集めるかという勝負になりそう。コストが重いのでそこまでやりたいギミックでは無いが……何でもいいからアーティファクトを水増ししたい、というデッキならワンチャン?
 
 
予言のプリズム/Prophetic Prism
 アーティファクトの数を並べたいならとりあえずこれ。再録回数を重ね、すっかり定番アーティファクトとなったプリズムさんだ。今回はコモンにこれがあるしタッチの3色目はそこまでハードルが高くない。あとはアーティファクトの数を稼ぎたい白青系、アーティファクトをサクることに意味を見出す赤黒系などでサポートに回ってくれるはず。直前の同族カードが運用時にもっさり気味だった「エネルギー屈折体」なので、久しぶりに使える快適さに「やっぱいいカードだな」って思うはず。
 
 
広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse
 久しぶりにこんだけ頑張って書いてきたスポイラ記事の最後が地味再録カード2連発で終わってしまうのは何とも微妙な心持ちだが……でもここ最近の展開だと、だいたいこのカードで終わりがち。こればかりは仕方ない。改めて、今回は「予言のプリズム」とこれのセットがコモンにあり、さらに「マナリス」効果を持つ「ファイレクシアの大地図」も収録されているのでタッチカラーの選択肢はそれなりにある。コモンに2色土地が無いので色が広がりそうなら早めに緑に唾をつけといた方がいいのはいつも通り。さて、どんなデッキを組もうかしらねぇ。みなさんも、レッツ毒ライフ。

 

 

ゴール! 次回の「機械兵団」は……執筆できるかどうかは微妙。なんかよく分からんリリース形式だし……日程的に追いかけられるかなぁ……。


 
 

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