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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 あかん、やばい、助けて、第21話。これマジであかんやつやん。誰か止めて。まさかここまでの事態になってしまうとは思ってなかった。エリアスの野郎、やっぱり根本的なところでダメダメだったな……。

 サブタイトルの時点で若干嫌な予感はしていたのだが、よりにもよってそういうことしちゃうのかよ、っていう展開。前回までのドラゴン騒動でチセはピンチになってこそいたが、それでも彼女の意に沿うように割と「いい話」が続いていたので、この急展開はかなりショックである。2クール目が始まる時に出ていたキービジュアルがエラく不穏だったのは、ここまでの流れがあるからだったんやな……。

 ドラゴン騒動は「いい話」で終わるものではなく、スレイベガとしてのチセの身体に深刻なダメージを与えていた。お手手の変形はその端的な表れだが、それ以外でも身体のガタは割と限界みたいだし、藁にもすがる思いで「生きるために戦おう」と2人で誓ったのはつい先週のこと。試しに早速1本目の藁である「魔女たちの会合」に出席してみたものの……残念ながら手応えは無し。「もしかしたら」と期待していただけに、収穫ゼロのダメージは殊の外大きい。チセはこうして収穫がなかったとしても「まだ次がある」と思えるし、少なくとも自分の身体との付き合い方の問題なので、やんわりとその「終焉」を受け入れる準備はあったのだろう。悲愴さの中にも強さを感じさせる向き合い方をしている。しかし、むしろ周りの連中の方が冷静ではいられなかった。エリアスさん、生まれて初めて芽生えた「失いたくない」という感情が、あらぬ方向へと暴走してしまう。

 「エリアスもだいぶ人の感情が理解できるようになってきたやんけ」と微笑ましくみていたはずなのだが、やはりヤツは自分の感情がコントロールできない子供と同じ存在である。1つ1つの「芽生えた感情」についてはチセからレクチャーを受けてようやく理解できる状態であり、その処理の仕方までは教えてもらっていない。「チセを失いたくない」という強い感情は、いつしか「他の何を犠牲にしても」というあちら側の思考へと歩を進めることになってしまった。

 とはいえ、それだけならばチセが落ち着いて必死に説得すればどうにかなったのかもしれないが、そこにもう1つ、「自分以外の他者がチセと一緒にいるとモヤモヤするよ」という感情、いわゆる「嫉妬」がこれに重なってしまうという最悪の合わせ技。「チセを失いたくない」+「チセを他人に取られたくない」=「その他人をチセの身代わりにしちゃえばいい」という禁断の足し算。哀れステラちゃんはエリアスの餌食に。さらに最悪なことには、このステラちゃんは事前になんとなく騒動のタネを感じ取っていたカルタフィルスが精神を移植してのっとっていたという。史上最大規模のチセたちの揉め事の間に、カルタフィルスが入り込んでチセをそそのかしていく。普段のチセならば「こいつヤバいやつやん」ということを思い出してブレーキもかけられたのかもしれないが、エリアスのあまりのボーンヘッドにチセもおかんむり。冷静な判断ができず、そのままカルタフィルスの掌中へと転がり込んでしまった。考えうる限りで最低最悪のパターンである。よりにもよってルツの野郎もエリアスの企てに加担してたっていう。そりゃま、チセが死んだらルツも死ぬわけで、生存本能と防衛任務を考えればそういう判断になるのもしょうがないところはあるが……流石にそこはチセに寄り添って、彼女の感情を第一に考えて欲しかった。

 前門の畜生、後門のド畜生。チセは人の心がわからぬ輩に囲まれて絶体絶命。なんとか、ここから穏便にまとめることは……できるのか……。

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 チセさんが目覚めた時の「WAO」の第一声がなんか好き、第20話。完全イギリス物語のくせに、なんかそこだけアメリカナイズされた反応である(普段のチセさんからすると珍しいリアクションな気がする)。

 さておき、物語もいよいよ佳境、世界の危機とか、大ボス出現とかいう展開ではないが着実にチセの寿命を縮めていく展開に、全てのキャラが予断を許さぬ状況になっている。気づいたら敵味方もなくみんなして(カルタフィルスすらも)チセさんの余命に一喜一憂しているのが、よくわからない結束力を見せているようで何とも微笑ましい。いや、事態は一切笑える状況ではないのだが。

 結局、オークション会場でのドラゴン大暴れは、チセさんがマジックドレインすることで一応の解決を見た。街中でいきなりドラゴン大暴れという状況はカルタフィルスすら予測していなかった緊急事態であり、普通に考えたら人類には太刀打ちできない状況。周りに一般市民が多かったことを考えると、被害はもっと甚大になっていた可能性もある。そこで登場したスレイベガが、颯爽と魔力を吸収して見事に難事件を解決……という流れだったら格好いいのだが、残念ながらこれも捨て身の作戦。非常事態であるがゆえにエリアスもゴーサインは出したが、そのエリアスが途中で放り出されたこともあり、チセさんは魔力吸引制御のミサンガを外し、全力でもってドラゴンを押さえ込んだ。もう、それくらいしか町やドラゴンを守る方法がなかったのである。

 その結果の「WAO」であるが、もちろん、無茶をしたことで各方面からお叱りと謝罪を受けてしまうチセさん。アンジェリカさんは本当に親子であるかのように心配してくれているし、リンデルさんも自分たちの問題で迷惑をかけてしまったことで謝り通し。流石につきっきりではいられなかったのだろう、アリスちゃんたちは目覚めの現場には同席していなかったが、もし一緒にいたら泣きだすくらいには心配してくれていたに違いない。ただ、そんな状況でも当の本人はいたって冷静であり、「他人のことを考えて行動できたし、自分にしかできない問題解決に当たることができた」と多少なりとも満足げ。基本的に自分の命をそこまで重要視していないチセだからこそ、こうした反応ができるのだろう。

 そして、そんなチセの様子を見て胸がモヤモヤしてしまうのがエリアスさんである。アンジェリカはビンタでその意思を示したわけだが、自分の感情に理由がつけられないエリアスはそのままグルグルしちゃって自室に引きこもる。付き合いの長いチセはその様子を見て「怒ったみたいだ」と判断していた。何故エリアスはチセの無茶を見て「怒って」しまったのか。そのことについて、今回初めてエリアスがはっきりと自分の感情を言葉にして説明している。お互いに最初は利用し、利用されるだけの関係性だったにも関わらず、今やお互いに必要とし、必要とされる間柄になった。そのはずなのに、チセはいつでも自分の命を軽んじ、向こう見ずに突っ走ってしまう。そのことがエリアスにはどうしても許せない。

 こうしてみると、やはり本作は人間と異形のものの関係性の永遠のテーマがその根底に横たわっていることが確認できる。魔物・人ならざるものの持つ「不変性」と、人間の持つ生き死にという「変化」の対比。エリアスはこの世界に生を受けて以来、少しずつ学習はしてきたが、その根本は不変のものであり、何らかの自然発生的な現象としてこれまで生きながらえてきたし、今後もずっと生き続けるのだろう。しかし、人間であるチセはいつかは必ず死ぬ。そして、それが本当にすぐ近くに迫っている。そんな状況を見て、エリアスは「置いていかれる」と感じてしまう。それはとりもなおさず、チセと別れるのが辛い、チセを特別に思っているということである。ようやく二人の間にはっきりとした絆が確認され、後は何とかして「別れを遠ざける方法」を模索するだけだ。

 渡りに船のようにふらりと現れた正体不明の魔女・マリエル。魔女になればもしかしたらドラゴンの呪いを解く方法がわかるかもしれないという。エリアスは何だか娘を怪しい宗教団体に送り出すのが嫌なお父さんみたいになっていたが、ことここに至っては、もうなりふり構っていられない。チセは「腹を括った」とも言っていたし、これまで死へ向かって黙々と歩き続けてきたチセが、ついに「自分が生き永らえるため」に動きだすことになる。そして、その前に立ちはだかるのは相変わらずのカルタフィルス。そういえば、奴がステラちゃんに何をしでかしたのかもまだわかってないんだよな。マリエルは気づいていたみたいだが、さて……。

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 とにかく不穏、第19話。結局、どこまで行っても安寧にはたどり着けない物語なのだろうか……要所でちょっとギャグっぽいテンションが入ってくるおかげで逆にシリアスさが際立って辛い……。レンフレッドさん、飲もうぜ。

 ぞろぞろとエリアス邸に人間が集まっているのを見ると、なんだかアニメシリーズとしてはいよいよ最終章に入ったのかな、という気がしてくる。一応対立関係にあったはずのレンフレッドさんもすっかり同胞っぽくなり、エリアスと向き合ってお茶しててもそこまで不穏な空気はない。まぁ、元々悪人ではないし、最初の対立も訳あってのことだったので「敵」というのもおかしいのだが。

 その他、初めて見る「カレッジ」と称するチームの面々も集まり、いよいよ巨悪であるカルタフィスの陰謀に向き合っていくか、という感じ。ただ、カルタフィスの考えというのは別に世界征服を企んでいるとか、憎きエリアスを亡き者にしようと考えているとか、そういう分かりやすいものではない。今回は「ドラゴンの誘拐」というこれまた面倒な案件をひねり出しており、そこにある目的は金儲けなのか、生物実験による極悪な進化素材なのか、単に魔法使いサイドに嫌がらせがしたいだけなのか。掴み所がないからこそ、そこにどう対処したらいいのかも分かりにくい。しかし、レンフレッドさんたちはなんとかしてこの悪行を止めねばならぬと考えている。特にレンフレッドさんは直接的に実害を被った人間でもあるので、なんとかしてカルタフィスの悪行にストップをかけたいと考えている。

 しかし、そうした純粋に「善なる」行いをエリアスがやりたいかといえばそうでもない。エリアスさんはどこまで行っても自分に正直な人(?)なので、自分に不利益が出て、利益が出ないとなればあまり気乗りしない。おそらくレンフレッドやカレッジの人間が家に押しかけてきたことにだっていい気分ではないのだろう。しかしこれまでのように他人を避けて生活し続けるならそれでもよかったのだが、最近はチセのおかげで外界とのインタラクションが増えてきている。原因であるチセの方はというと、自分たちの生活が結局は外界と地続きであることを少しずつ理解し、真っ当に「人間として」成長している。つまり、子供が大人になり、社会との繋がりを持とうとしている。これはエリアスの教育によるものではなく、周りの環境によって自然に培われた意識であり、おそらくエリアスの想定外の成長である。おかげで二人の間には多少の意識のズレは起こっており、前回の痴話喧嘩(?)なんかもその現れと言えるのだろう。

 現状、チセの選択(人間的善行)が正しいものかどうかは簡単に判断できるものではない。もちろん、かわいそうなドラゴンの子供を助けてやろうという姿勢は立派だが、その過程でスレイベガたる自らをすり減らし、エリアスに負担をかけてしまうことがトータルで「プラスの」結果と言えるのかどうか。エリアスはそこを考えて渋っていた訳だが、チセはエリアスを「成長」させたいという意識もある。これまで「父親と子供」だった関係性に「母親と子供」みたいなズレも生じており、チセはなんとかエリアスの手を引っ張って「まっとうな」道を歩んで欲しいのだ。その結果、今回も彼女は色々と無茶をするのである。

 ドラゴンを救出するために彼女が選んだのは、なんとあの1話目で登場した人買いに連絡を取るというもの。まぁ、考えてみりゃやってることはあくどいが、チセからしたら命の恩人でもあるわけで。電話番号くらいは知っててもおかしくないか。そして、きっちりあの人がオークションへのつてを持ってるのが偉いな。まぁ、多分表に出せない「そっち系」商品の取引なんてものはあんまり関わってる人間もいないのだろうけども。

 そうして始まったオークション。そりゃまぁ、簡単に終わる訳ないんですよね。どこまでがカルタフィスの狙い通りなのかわからないが、ぶっ壊れちゃったドラゴンにみんな騒然。そんな会場にはまたよくわからない魔法使いが一人。なんか、風貌と声のせいで「七つの大罪」のマーリンっぽいな。真綾ボイスも魔女っぽさがあるってことなんでしょうかね。このドッタンバッタン大騒ぎは、どこに収束するんでしょう。次回予告でまた「厳しい選択」って言ってるけどな……。

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 次回予告の不穏さで全部吹き飛んでしまう、第17話。できることならチセとエリアスはずっと睦まじくあってほしいものだが……そうもいかないのが世の辛さよ。

 クリスマスプレゼントのおかげでいろんな部分でライフハックを果たすことができたチセ。エリアスからもらったクマは(ビジュアルはともかく)魔力の過剰生成を制御できる機構が組み込まれていたし、何よりもアンジェリカから送られたブレスレットはダイレクトにスレイベガの問題を制御してくれるものらしい。ようやく、少しずつではあるがチセの延命へ向けての処置が進んでいるということだろうか。このまま技術革新が進み、チセが自らの魔力を管理できるようになれば、魅入られた魔法の子としての恩恵を受けつつ、天寿を全うできる世界が訪れるのかもしれない。

 しかし、残念ながら物事は穏やかに終わるわけではない。たまたま連れ立って外出したチセたちを待ち構えていたのは、「灰の目」の気まぐれによって窮地に立たされたとある姉弟。赤の他人には違いないが、チセはどうしても「姉」の感情に寄り添ってしまうところがあるようだ。チセ自身はあまり弟のことを覚えていないかもしれないが、家族を大切に思う気持ちは、最近また心の奥底から感じられるようになっている。そんなチセが、必死に弟を探す姉を無視するわけにもいくまい。気まぐれな人助けと言うだけならエリアスはゴーサインを出さなかったかもしれないが、エリアスがチセに憑依して一通り交渉を行い、一応「魔法使いと人との契約」の形式は成立した様子である。エリアスはここ最近、ちゃんとチセの意志を尊重してあげる姿勢ができているのがいいね。憑依形態の時のチセさん、無駄に格好いい(種﨑敦美による自然な変化が素敵)。

 灰の目ってやつは、結局何を狙っている存在なのかは未だによくわかっていない。前回の狼騒動も気づいたら終わっていたし、明確にチセたちを害することが目的というわけでもなさそうだ(今回の姉弟にチセが関わったのも偶然だし)。しかし、人間に寄り添い、人間が困ったり慌てたりする様子を見て楽しむ隙を伺うような存在ではあるらしい。幼い姉・ステラは本当に単なる気まぐれでこんな災難に巻き込まれてしまったということだ。まー、ティタニアの「取り替え児」のことを考えれば、イギリスでは人がいなくなるのなんて割と普通のことなのかもしれないけど(偏見)。

 灰の目の気まぐれは、さらにチセとエリアスの関係性にまで及び、エリアスを奪い去ってチセ一人で「求めるもの」を探せというミッションにすり替わる。ただ、なんとなくチセができるギリギリの範囲でタスクを制限することで彼女の限界線を図ろうとしているようにも見える。前回自分が仕込んだ獣化能力がきちんとゴールに向かう道筋になっているあたり、本当に気まぐれで困らせようとしているだけなのかどうかもちょっとわからない。ただ、チセはとにかく持ちうるものを全て使い切って、自分の目的を果たすだけだ。エリアスの方はというと、灰の目に絡め取られて動きにくかったというのもあるのだろうが、特にチセを心配したという様子でもなく、「彼女ならなんとかするだろう」くらいの様子で構えていたのは意外である。その間にイーサンと遊んでる時にナチュラルにチセの顔を借りたりしているし、なんだか2人の間の境界が曖昧になっているような印象もあるな。

 今回得られた教訓は2つ。1つは、血の繋がりという曖昧なものでも、人はそれをかけがえのないものだと感じるということ。エリアスは「夫婦や家族がよくわからない」と言っていたが、今回チセが姉弟の危機を救うために奔走する姿を見て、何か強い力を感じることができただろうか。そして2つ目は「人の言葉や文字には強い力がある」という灰の目の言い分。「いらない」と言ってしまえば関係性は断ち切れる。「死んでしまえとでも言っていれば面白かったのに」っていう灰の目の煽り、なんだか現代のTwitter文化に通じるものがありますね。言葉というものを、もっと大切に扱っていきましょう、ということである(なんか違う)。

 今回のお話がめでたしめでたしで終わっただけに、どうしても次回予告の中身がなぁ……残り話数も少なくなってきたが、最後の騒動は一体どんなものになるのだろう……。

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 喫茶店のスティーレっぽさ、第4話。いや、単に店員さんの声がね。「なんかモブにしちゃ可愛い声だな」って思ったら、まさかの麻冬さんだったっていう。

 ひどく阿漕な構成である。あきらちゃんのうっかりミスで秘めた恋心(あんまり秘めてないけど)がチャラ男にバレてしまうという大失態。あきらちゃんは普通に可愛いもんだから、弱みを握ったと思ったチャラ男はそこから圧力をかけて強引なデートにこぎつける。私が愛読する(?)NTRもののエロ漫画だったらあとはもう、エンディングまで一直線になってしまう展開だ。多分、この夏のビッグサイトではそうした内容の同人誌も少なからず展開されることになるだろう。しかし、今作はちょっと妄想の中で脱ぐくらいでおさまる健全アニメ(?)である。やることやっちゃう「クズの本懐」とはまた別のカテゴリ。チャラ男さんもやってることは極めて悪辣だが、いきなり一線を超えたりはせず、興味半分であきらちゃんを囲っておく程度にとどまった。今後どんな行動に出るかはわからないが、まぁ、エロ漫画ワールド以外の世界ではそこまで無茶なこともできないだろう。

 そして、なぜこのタイミングで突然悪いチャラ男がフィーチャーされたかといえば、はっきりとした対比構造を描くことで店長とのデートのプレミア感を際立たせるためだ。もともと感情を表に出すことが少ないあきらであるが、彼女がとにかく店長とのデートに浮かれていることを表すためには、その前に比較対象として「望んでもいないしクソつまらないデート」をやったらあきらがどうなるかを描いておけばわかりやすい。さすがに強要されたデートってのは比較対象としてもひどいとは思うが、綺麗な二重構造は見ている側も理解しやすいので多少過剰演出でも問題ないだろう。

 店長とのデートでのポイントは、あきらちゃんの浮かれっぷりを描くのと同時に「店長はつまらんおっさんだからデートプランも大して面白くないぞ」という「枯れ」感の演出。事前の相談で「店長が行きたいところに行きましょう」と言われて行った映画が前日に「つまらなかった」と言われた映画だったあたりが分かりやすい。それ以外にもおっさんテイスト全開の立ち居振る舞いは容赦無くsage要素のはずなのだが、あきらちゃんは既に盲目状態な上に、前日のクソみたいなデートとの対比があるのでますます舞い上がってしまうというわけ。もう、浮かれちゃってるあきらちゃんはいちいち可愛くて困る。最高のシーンは、店長から電話をもらって思わず足元がで心ぴょんぴょん具合がわかってしまうあきら。

 最終的にはどちらのデートも収まるところに収まったくらいの無難な終わり方だったわけだが、ラストで見せたあきらの妄想シーンもなかなかやるせない演出になっている。前日のデートとの対比構造がここでも活かされており、チャラ男の場合、あきらが唯一かけだしたのは彼の手を振り払って逃げるため。店長の場合、真逆で去りゆく店長を捕まえるため。移動方向もチャラ男の場合は「右→左」という図式で、チャラ男のキスも「右→左」と動いて右頬。店長の場合、捕まえようとしたあきらは「左→右」と駆け寄って、キスしたのは左頬(あくまで妄想)。当然この対比は「離れる」「接近する」という差分を表したものであろう。そして、実際にはあきらはまだそこまでやる勇気はなく、駅の雑踏の中、点字ブロックを超えられずにその場から立ち去ることになる。黄色く伸びて画面を寸断する点字ブロックは、陸上部時代に彼女が何度も跨いできたスタートラインを暗示しており、彼女はまだ「スタート」できていないことを表している。

 とにかく1つ1つの心情がわかりやすい「恋心」で表れるあきらちゃん。出来ることならマジでエロ漫画みたいな展開でチャラ男が余計な悪さを働いて、彼女の紅潮した顔が曇らないことを祈るばかりである。

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 わーい、日常回(?)、第16話。チセさんがウィンドウショッピング出来る日が来ようとはね! チラチラと一般人の目に見えないものが漂ってるくらいのことは気にしない!

 いや、でも実際に今回のお話は(ほとんどの部分を)日常回と言ってしまってよかったのではなかろうか。前回まで吐血したりぶっ倒れたり首絞められたり、散々命の危機を味わってきたチセさんのこと、久しぶりに心穏やかに人生を謳歌できた貴重なエピソードである。そして、そのお相手がなんとあのアリスちゃんだったというのだからたまらない。よかったなぁ。ついに歳が近い人間の同性のお友達ができたんだもんなぁ。骨やら犬やらにキスして回る女子高生っていうだけでなんだかわびしくて涙が出そうだったもの。いや、本人も周りもそれですごく幸せなんだから構わないんだけどさ。

 とにかく、アリスちゃんとはいつの間にやらメル友になっており、門限に厳しいお父さんの目を盗んでこっそり街に遊びに出ちゃうくらいの親密度になっていた。いや、多分呼び出された時にはびっくりしただろうけど、「クリスマスプレゼントを買う」っていう割と普通のことも思いつけないチセさんは、荒くれ者で生い立ちに難ありのアリスちゃんでも「普通の」お友達である。もう、周りの一般人に認識できるっていうだけでも「普通」。そんなアリスちゃんが、話せば話すほどに共通点の多い、気のいい女の子だとわかればなおさらである。チセさんが「魔法使いの嫁(弟子)」なのだとしたら、アリスちゃんは「魔術師の弟子」。お互い、人生のどん底から師匠に救い上げられたところも一緒だし、生い立ちのせいで不器用に育ち、なかなか感情を表せないところも一緒(殺伐時代の目の下のクマも一緒)。そんな二人がわだかまりなく一緒に町歩きをするというのだから、楽しくないわけないのである。

 アリスちゃんは生い立ち云々を除いても割と男前の性格なので結局レンフレッドに何を買っていったのかは気になるところだが、まぁ、チセのプレゼントも無難なものだったし、きっと素敵なものを贈ったのだろう。あー、でもあれだけ健啖家でハンバーガー食いまくる子でもあるので、もしかしたら食べ物とか贈ってる可能性もあるけど……レンフレッドが「普段使っていてイメージしやすいもの」って何かな……ナイフとかじゃないといいけど。

 こうして、冬至・クリスマスという季節のイベントを満喫することができたチセ。見たところエリアスにも少しずつ感情らしきものが芽生え、チセとの交流で1つ1つその存在を確認していってるようだし、少なくともチセの健康状態も火急の問題は抱えていない様子。解決策が見つかっているわけではないのがもどかしいところだが、ルツとの連携もしっかり取れているし、このまま「何もない日常」がずっと続いていけば幸せなのだが……。

 そうも言ってられないのがこの作品の悲しいところなのよね。また出てきたな、ジョージボイスの変なやつ。今度はチセじゃなくて別な兄弟がターゲットになってしまったらしいのだが……。うーむ、このイギリス、あぶねぇよな。

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 シルキーさんの台詞数記録更新、第15話。正直、これまでの話数では「遠藤綾は一体どういうギャラのシステムでこの作品に関わっているのだろう……」と疑問だったのだが、今回ぐらいなら、まぁ(そうか?)。

 番組改編の過渡期で感想を書かなかった間もチセさんは相変わらずのピンチの連続でしたが、今回のお話でひとまず小康状態といったところでしょうか。まぁ、どこまでいっても「スレイベガは死ぬ」っていう呪いからは解放されないわけですが、今んところエリアスのやつが抜本的な対策を打ち出そうとしている様子がないんだよなぁ。今回のティタニアさんのお誘いはある意味で一番現実的な「治療」だったと思うのだが、それも蹴ってしまったし。まぁ、あくまでも優先すべきは本人の意思なので、インフォームドコンセント無しで勝手に延命措置を取られてもチセが困るだけかもしれないけども。

 ぶっ倒れたチセさんは、ひとまず妖精の国へ搬送される運びとなった。以前、妖精たちに誘われて向こうに行きかけた時にはエリアスによって引き止められたわけだが、今回はエリアスの判断で最善だと判断した医療機関への搬送である。オベロンに誘われた時に一瞬抵抗しようとしたが、それでもチセの様子を見ていくことを決断したエリアスは、1話目時点とは随分感情面で変化があるということだ。

 そして、何よりも変わったのはやはりチセの方だ。妖精の国をめぐる様々な因果、時の流れが遅かったり、人間が住まうと少しずつ「変質」していったり、色々と奇妙な現象がある中で、「妖精の国で暮らす」という選択肢、そして、「妖精に殺される」という選択肢。これまでのチセだったなら、そのどれを選んでもおかしくなかった。振り返ってみれば、チセが水に飛び込んで沈んでいくのも一体何度目のことになるのだろうか。しかし、これまでどの瞬間にも、チセは一切流れに抗うことをせず、ただ沈むままに身を任せてばかりだった。自分の命を軽く見てしまうのが悪いことだと、これまで何度も注意されるほどに。そして、そんな「甲斐のない」人生の成れの果てか、ついに他者の手によって水に沈められるチセ。自然どころか、他人の明らかな意思で命を絶たれそうになったその瞬間に、チセは初めて抵抗する。ここまで必死に抗う彼女の姿は、これまで見たことがなかったかもしれない。死に瀕した今だからこそ、彼女ははっきりと自分が「生きる」ことへの欲求を意識するのである。それはもちろん、共に生きる者のため。自分の死を悲しむ者のために。

 2人の「変わった」者たちは共に同じ結論に達し、二人は自分たちの家に帰ることを決意する。それはもう、約束されたことだったのかもしれない。

 そして意外や意外、今回のBパートはなんと、「銀の君」シルキーさんの過去話。彼女によって紡がれたのは完全なサイドストーリーというわけではなく、今回のサブタイトルで示された通りに「家(Home)」を作る物語。シルキーにはシルキーなりの事情があり、全てを賭して家を守りきる。それも全て、帰ってくる「家族」のためなのである。迎える者の喜び、迎えられる者の喜び。なんだかもう、この家はこれで完成しているのではなかろうか。

 ちなみに、シルキーさんがリャナンシーさんと以前に交流があったのはちょっと意外だったな。まだ自由に飛び回ってた頃のリャナンシーさんだったとすると、あれって結構大昔のお話だったんでしょうかね。彼女のその後の人生を考えると、「家が滅んだなら他に移ればぁ?」ってアドバイスしてたのも本当に意味深で、ちょっと泣けてくる。

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 最終回かと思いきや! 第12話。普通に最終回っぽい展開してたし、予告のところで続きの報告された時にも一瞬「分割2クールかな?」って思ったらまさかの「January 2018」で吹いた。2クールだったんですね。

 というわけで、終わったわけではなくて「一段落」した今回のお話。じっくりゆっくりとチセの心情を追いかけ、無事にエリアスのところに戻っていくだけの中身である。今回はもう、隠し立てすることもなしに2人の心情がはっきりと声に出る形で描かれている。たまらんのはやっぱりエリアスの方の心情変化で、「最初はただ買って、ただ観察するつもりだったのに」って言ってるあたりが何気にひどいのだが、「のに」ってことはもう単なる観察対象としては見られなくなっているということである。口数少なく、ただ素直にエリアスのいうことを聞いてくれるチセだったが、少しずつ彼女の方に変化がで始めたこともあり、エリアスも無視できない状態になっていることを自覚する必要が出てきたみたいだ。

 そして、そんなエリアスの心情を知ってか知らずか、杖を作りながら今の自分にしっかり向き合ったチセは、帰心矢の如し。今すぐにでもエリアスに会いたくて、会って話したくてたまらなくなった様子。彼女をそんな風に素直にしてくれたのは、あのおじいちゃんドラゴン・ネヴィンさんのお手柄である。杖の材料にもなった木材じいちゃんなのだが、ひよっこのチセのお悩みなど何千年も生きる龍にはお見通し。これまでの苦しい人生のせいでなかなか自分に自信が持てないチセに対し、「みんな感謝してるんだから自信もちや」と発破をかけてくれた。これだけのことを言われれば、チセさんだって自分の気持ちに少しは向き合えるというもの。杖という武器を手に入れ、ネヴィンさんのいう「どこにでもいける」という言葉を思いっきりダイレクト解釈。火の精霊の力を借りて、まさかの火の鳥フォームからの超速帰宅である。魔法を使う前にチセが見せた笑顔は、これまでの彼女では成し得なかった表情であろう。もちろん、自分の意思で、自分のために魔法を使うのも初めてのこと。それくらいには、チセもじぶんのことを考えられるようになったのである。

 大した時間でも無いのに、なんだか随分ながの別れだったように思えてくる2人。劇的な再会はまだまだチセが未熟だったおかげでなんだか締まらない結果になってしまったが、二人の気持ちが一緒であることは、どこかで感じることができたはず。これからゆっくり、お互いのことを話していければいい。

 でもなぁ、なんか今後の予告が随分不穏な内容になってたんだよなぁ……。相変わらずカルタフィルスの影もちらついているし……うわぁ、2クール目、なんか不安。

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 リンデル「食べないでください!」エリアス「食べないよ〜」、第11話。ここでまさかのエリアス=フレンズ説が浮上?! そりゃぁドッタンバッタン大騒ぎもするわ。

 まぁ、残念ながらこちらのフレンズは人間と友達になるのがちょいと難しい世界。愛くるしすぎるチビエリアスは、名前をもらったあとも順調にリンデルと一緒に旅を続けていたようだが、ひょんなことからその異形を忌み嫌われ、リンデルをも不幸に巻き込んでしまったことで、ちょっとばかり心に傷を負ってしまったようだ。まぁ、あの外見だしあの能力なので、普通に考えたら「なんか悪いやつ」だと思われるのも致し方ないところ。実際、出会ったばかりのエリアスは倫理なんてものは全く存在していなかったようで、リンデルが丁寧に「人間のルール」を指導していったからこそ、今の「正しい」エリアスがある。もしあのまま森の中を彷徨い続け、本能に任せて暴れ出していたら、見た目のまんまの「怪物」になり果てていた可能性もあるのだ。そう言う意味ではかなりのラッキーだったし、リンデルは文字通りの意味以上に「命の恩人」なのである。

 だったら、リンデルがちょっとばかり先走ってチセに全部を話しちゃうのも保護者権限でセフセフ。いや、普通にエリアスさんはおかんむりでしたけどね。過去の経験を考えれば、あんまり自分の昔話をチセに聞かせたくないのは当然のところ。勝手に黒歴史をバラしちゃうなんておじいちゃん意地悪である。でもまぁ、リンデルは「背中を押したかっただけ」と言っている通り、チセならばそんなエリアスの過去だって易々と受け止められるだろうと思って話したはず。むしろ、エリアスの理解者を増やすことによってチセだけでなくエリアス自身の変化を促進させるところまでが計算尽くか。彼の秘密主義をちょっとくらい緩めても周りの人は許してくれる、って言うことを教えてあげたいのかも。

 図らずもエリアスの過去話を知ってしまったチセはどう反応して良いか迷ったものだが、とりあえず今回の目的はあくまで杖作りである。与えられたのは様々な材料と、作り方の最低限のレクチャー、そして何より、「自分と語らう」ための時間。ルツがいい具合に寄り添ってくれているが、この忠犬は何よりも主人の都合を優先してくれるみたいで、物寂しくなって話しかけようとしたのに「今は俺の出番じゃないから」ってんでしれっと断っちゃった。よく出来た犬である。まぁ、もふもふの背もたれっていうだけで充分ですけどね。そうして一人で放り出されたことで、チセは初めて「自分が自分のことを考えていなかった」ということに気づくのである。普通、このくらいの年頃の娘さんなんてひたすら自己言及と自己撞着を繰り返して成長するものであるが、チセは世間に興味もなく、それ以上に自分自身の心にも、体にも、そして命にも興味がなかった。今まで何の価値もないと思っていた自分。それがここにきて、エリアスやリンデルによって価値を与えられたのだ。それは一体「どんな自分」なのか。改めてそのことを思い、エリアスのことを想う時間になったのだろう。

 チセが一人で何かを作り上げた。そのことを祝してリンデルが開いてくれたささやかな宴席。そこは浪川本人が歌うんじゃねぇのかよ、とは思ったが、さすがにこんだけ秀麗で心洗われるシーンだったら、専門の歌手の人に任せて正解だったかな。なんとも幻想的な風景、そして音楽の渦の中で、気づけばチセは水鏡をエリアスに繋げている。2人の気持ちはかなり近づいている。エリアスはついに、チセに面と向かって「君がいないから家が少し寒い」と求めるような発言をしている。ついに、エリアス側からのプロポーズに近い言葉が本音として漏れたのだ。それを聞いたチセは何を思うだろう。エリアスの過去を知って、エリアスと自分の今を知って、チセが将来に向けてどんな決断をするのだろう。彼女の視線は、今ではすっかり前向きなものである。

 ただ、そんなチセの心情とは裏腹に、エリアス側は何やら沈んだ様子。このままではチセは駄目になるかもしれない。そんなことを言われ、なおかつはっきりと「チセの大切さ」を感じてしまったエリアス。彼は、今までのように「お金で買ってきた弟子」としてチセを見ることはもう出来ないだろう。彼女の幸せを考えて、どんな行動に出るのだろうか。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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