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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 大筋では全く予想外なことなど起こらなかった最終話。予定調和の連続でも、何故こうも試合に身が入ってしまうのだろう。櫻花會と朝香中の最終決戦は、野球漫画のお手本のような一進一退の攻防が続く。

 最終回ということで、今までやってきたことを全てまとめ上げることが必須となる今回。「逆転される」→「個々人が持てる全てを発揮(小梅は親父オプション付き)」→「切り札はナックル」というところまでは完全に予想通りだったのだが、想定外だったことは、あっさり逆転されたこと、お雪が怪我をしてしまったこと、そして、最終打席が晶子だったこと。個人的には負けパターンなら小梅、勝ちパターンなら巴だと踏んでいたのだが(あと、序盤で一回ナックルで失敗する行程も予想外ではあった)。

 さておき、今回そんな予定通りの進行だった中でもなんとナイン全員がそれぞれに見せ場を作るという、「サービスシーン」がきちんと設けられていた。1人ずつ観ていくと、胡蝶は当然の内野安打。乃枝は相手がフォームを盗んでいることを逆に利用するという策、巴は満塁ホームラン、晶子はナックル、小梅は最終打席のヒットとナックルキャッチ。このあたりまではあって当然という気もするのだが、他にも、鏡子が難しい外野フライの処理。構図やキャッチまで全て10話のラストを再現しているというあたり、芸が細かい。お雪は怪我の原因になったファインプレーだけでもおなかいっぱいだと思ったのだが、その後も痛む手を振り切ってのヒット、そして環とのコンビプレーはなんとあのアライバ連携。あまりのテクニックに爆笑してしまった。そして影の薄い静にまで連携でファインプレーがあったし、あげく記子も「敵の作戦を見破る」という使命があった。最終回の試合の流れの中で、きちんと10人の見せ場があるってのはものすごいうれしかった。

 他にも回収すべきものは余すことなく回収しており、例えば晶子と岩崎の関係や、小梅と三郎のラブラブっぷり、また、以前も少しだけ気にしたことがあるが、最後まで謎だったお雪が野球をする理由が、ここでようやく明らかになった。完全にギャグエピソードだと思っていた「麻布八景娘戯」での顛末も巴の「吹っ切れちゃったホームラン」のシーンに活きてきたり(まぁ、乃枝は可哀想だったけど)、今まで櫻花會を応援してきた人間にとっては、大満足の天王山。

 結果的には朝香中に敗れはしたものの、朝香中のメンバーが全員誠実な野球人だったおかげで全力の試合が出来たし、最終回の4番からの攻撃の流れ、展開も非常に素晴らしい。アニメの筋立てからいうと、「親父パワーで小梅ヒット」→「因縁に決着を付けるべく、晶子が全てをかなぐり捨てて渾身のセーフティー」→「1塁の塁上では晶子が勝利」→「小梅の想いが強かったためにクロスプレーに持ち込む」→「僅差で敗退」という流れ。全てのプレイが手に汗握る展開で、普通の野球漫画としても面白かった(まぁ、普通の野球漫画ならセーフティーから2塁ランナーは突っ込まないとは思うけどね)。いやぁ、野球って本当に面白いなぁ。是非続編でパワーアップした面々の試合が見たいです!

 最後に気になったので確認したのだが、やはり晶子の投げる魔球はシンカーのように見える。「手元で落ちる」と言われていた割に縦の変化は少ないし、球の回転からしてフォークはない。利き手側の変化とすると、やっぱりシンカー。 

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 全ての始まりとなった、因縁の対決が幕を開けた第11話。これが見たいがために続いてきた物語。全ての努力が、ここに結集する。

 とはいえ、序盤はまず、野球をすること自体がなかなかうまくいかない。手に血豆を作るほどに努力をしてきた小梅だったが、その隠れた努力は、今のところ親には伝わっていなかったらしい。視聴者の大半は思ったろうが、こないだの騒動(9話)のあと、親父さんの誤解は解けてなかったのかよ。高原との関係性を否定するだけじゃ親父さんは納得しない気がするんだけどなぁ。とにかく寝耳に水の親父さんは、勘当を言い渡して娘を突き放した。ただ、あの様子だとラストの球場に応援にくるフラグは立ちまくってる気がするけど。

 そして、さらに問題だったのは小笠原家。こちらは娘を軟禁状態にしてしまうという強硬手段に出たわけだが、晶子大好きな運転手松坂さんの努力のおかげで、見知らぬ民家の塀に大穴を開けつつも何とか突破。「この時代から、やっぱり持病と言えば癪なんだなぁ」とか、「柔道有段者の書生はやっぱり九州男児なんだなぁ」とか、ベタベタっぷりに苦笑いしか出てこない。ストーリーに余計な引っかかりを残す必要はないので、このあたりはシンプルイズベストですかね。シーツをつなげて窓から逃走を図るのもお約束中のお約束だなぁ。晶子の部屋は暖炉もあったので煙突ってのもありだとは思うけど。

 そしていよいよ試合が始まる。「スタミナに不安を残したエースピッチャーが試合前に肩も作らず、息を切らせて球場に駆け込んできて大丈夫なのか」とかは気になるけど(前日は夜中にタオルピッチングしてたけど)、細かい演出から、彼女たちの準備が万端であることが伺える。個人的に一番感じ入ったのは、胡蝶が試合前に風向きを確認していたカット。基本基本。さらに乃枝の入れ知恵で審判を味方に付けたり、相手がなめてかかっているところにつけいったりと、出来ることは最大限にやっている。前回試合をしたときに達成できなかった「3つ目のアウト」がとれただけでも、その成長は感じ取ることが出来るだろう。そして初回の3得点。足で稼げる胡蝶はまだしも、雪やタマまで出塁出来たのは出来すぎの感すらある。ただ、あまりにうまく行きすぎてしまったおかげで、朝香中が覚醒するのも早い。「魔球」の存在を見抜かれ、一巡回ったがために配球のパターンだって今まで通りにはいかない。強豪相手に「なめられている」ことを逆手に取ったリードの展開。「おお振り」でいうと桐青戦みたいな展開か。「おお振り」の三橋はストレートを中盤まで封印していたので戦えたが、今のところ晶子に秘策はない。手持ちをほとんど見せてしまった櫻花會には、残りの5回は苦しい展開になりそうだ。

 1つ気になるのは、結局晶子の投げている「魔球」とは何なのかという部分。朝香中のメンバーによると「手元でちょっと沈む」らしいが、モーションからしてカーブのような捻りではない気がする。変化量の少ないスライダーの亜種か、ひょっとしたらサイドスローからのシンカーか。みんなしてサード方向に引っかけてたし、案外シンカーなのかもしれない。だとしたらすげぇな。 

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 この時代の枕は固くて痛そうな気がする第10話。乃枝が髪を下ろしていたり、タマちゃんが洋装だったり、やっぱりサービス回は色々と違うぜ。夜はまだまだ続きますビリーバー。帰りのバスでは隣に座れたのでしょうか。

 夏休みを利用しての集中強化合宿。本来なら打倒朝香中を目指してのナインの血と汗と涙の特訓エピソードが描かれるべきなのだが、そこはこのアニメの空気の読みっぷり。百合萌え鏡子をメインに据えて、乙女達のあれやこれにスポットが当たる。きちんとナイン全員の性格が端的に表示されているのが相変わらずうまいところで、今回も枕投げ、肝試しなどのイベントできれいに9人の「あるある」や意外な側面が描かれている。枕投げの方は、勉強が嫌で真っ先に言い出すのが巴、そしてそれ以外の人間は敬遠する……と思いきや、何故かノリノリのお雪。真っ先にぶつけられた晶子のスローイングがきちんとサイドスローだったりするのも芸が細かい。我関せず焉で寝こけるアンナ先生がなかなか色っぽい。

 お勉強会では、巴と小梅の馬鹿っぷりにスポットが当たる。巴が駄目なのは知っていたが、小梅も出来ない娘だったのか。勉強できないキャッチャー役ってのも珍しいが……あぁ、鏡子が出来ないのはデフォ。アンナ先生は数学も教えられるし英語も出来るし、なかなかの才媛。まぁ、中学レベルならそれくらい出来るか。

 そして肝試しでは、意外にも乃枝だけが極度の怖がり。続いてお雪も肝っ玉が小さいらしい。他の面々はそれなりの態度だったが、ますます雪のキャラクターが掴みにくくなっている。最後まで彼女の内心は分からないまま終わるんだろうなぁ。あと、鏡子が逃げ去った後にぶっ倒れている巴が実は一番のチキンっていうのも意外っちゃぁ意外。

 そして、避けては通れない入浴シーン。感心したのは、最近のアニメではすっかり定番になった「湯気」演出がほとんど見られなかったところ。全員がきちんとタオルを使って隠しており、「別にDVDで見せるわけではないです」という意思表示が明確に現れている。湯気商法自体が悪いとは思わないが、地上波で流れる際に不自然な煙幕で画面が壊れてしまうのは本当に気に入らないので、「見せないなら見せない」ときっちり言ってくれるこの作品の姿勢には非常に共感が持てる。別にこれでいいんだ。湯に浸かっている小梅のアホっぽい顔が可愛かったから。まぁ、「乳比べ」が出来ないのは勿体ないとは思うが……タマちゃんなんか横から見てもタオルが必要無いくらいのレベルだしなぁ。

 とまぁ、色々なファクターはあるが、今回はやはりドジっ子鏡子の成長が一番の中身。ありがちな筋立てではあるが、要所要所でのコミカルな演出がなんとも楽しい。キャッチボールで真上からボールが落ちてきてパタンと倒れる鏡子はどこかで見たことがある画だと思ったら、「あずまんが」のちよちゃんだ。風呂場でのびた後に見た悪夢は、花畑に佇む鏡子に、枯れ果てた林の中から別れを告げる巴、そして、何故かトライアングルを鳴らす胡蝶。シュール過ぎる。

 なんやかんやあって、最後には先生の指導により、努力することの大切さを知る鏡子。早朝練習に励んでいるのがバッテリーの2人というのもいかにもありそうな話であるし、特に晶子は鏡子が共感する部分の多い運動音痴。そんな先輩の姿に感銘を受けた鏡子は最終的にギリギリのフライをキャッチすることで成長を知らしめることになる。「外野フライを捕れるようになるのが一番楽しい時期」らしいので(ソースは「おおきく振りかぶって」)、これを機に、鏡子にも野球魂が籠もったと見ていいだろう。チーム最大の穴である鏡子をこういう形で補強してもらえると、最終戦での期待感は嫌でも盛り上がろうというものだ。

 他の面子もきちんと連携を強化し、体力面での補強もばっちり。速球打ちの練習を晶子ではなくタマちゃんに投げさせているのも流石の判断だ。さぁ、その実力をいよいよ発揮するときだ。ただ、個人的に一番驚いたのは、うますぎるアンナ先生のノックですけどね。なにもんだ、あの人。 

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 何故かメインヒロインが毎朝ぶっとい骨を切断している気がする第10話。洋食屋とはいえ、あの骨は何のために切っているんだろう。朝の仕込みだから多分フォンドヴォー的なものを作るためなんだろうが……一人娘にやらせる仕事じゃないよな。分からず屋の父親に対しての、「恨み骨髄」というメタファー……なわけはない。

 さておき、いかにもコメディな勘違いネタのおかげで、野球をやる小梅の熱意が改めて確認できた今回。シナリオの一番の進捗は、なんやかんやあって朝香中が試合を受けてくれたことだろう。シナリオ上、途中の一度断られるくだりはいらなかったような気もするが、やはりこの時代の女性観みたいなものを改めて確認する効果を狙ってのことだろうか。まぁ、普通に考えたら現代でも断るけどね。

 ただ、心配なのは「まだ試合するには実力不足じゃね?」という一点。確かに太郎君達少年野球チームには勝てるようになってきてはいるが、スコアは今回もせいぜい5対1。おそらく少年野球チームは全てのフィジカル面で櫻花會の面々に劣るだろうし、ピッチャーも変化球なんて投げられない。しかし、流石に怨敵朝香中のバッテリーは変化球くらいは投げられるはずだ。アンナ先生は太鼓判を押したわけだが、本当に勝てる算段があるのだろうか。一応のアドバンテージは、記子を通じて得た相手陣営の情報くらい。あちらは今のところ櫻花會のデータが一切無いわけで、そうした情報面での勝負で何とか出し抜くしかない。つまり参謀役が重要になってくるわけだが……さて、どうなることやら。

 とはいえ、今回も着実な進歩を画面で確認することが出来る。晶子のピッチングフォームは随分様になってきたし、二盗を刺す小梅のフィールディングもそこそこ。内野間での連携もより磨きがかかっている。ただ、驚いたのは静がファーストについていたこと。今まであまり他のポジションは気にしていなかったのだが、そういえば静が内野についていたのか。確かに守りの要の部分ではあるのだが、運動能力の高い静がベースについてしまったおかげで、レフトに鏡子、センターに乃枝という布陣を敷かざるを得ず、外野は結構なザルになってしまっている。どうあがいてもある程度は打たせていかなければいけないチームなのだが、このフォーメーションで大丈夫なのだろうか。まぁ、他に替えようも無いとは思うのだが……

 そして未だ解決の糸口が見えないのは晶子の「魔球」。ナックルは封印、おかげで腕の振りで生み出す魔球(おそらくカーブだろう)を検討しているようだが、未だものに出来てはいない。乃枝は原理こそ理解したようだが、流石にそれだけでマスター出来るものではないようだ。来週のサービス回(だよね?)で何か見つかればいいのだが……どうも次回予告を見る限りでは鏡子がメインの話っぽいぞ。 

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 打倒朝香中にあれだけの誓いを立てたにも関わらず、本編でほとんど野球をやってない第8話。巴とか練習試合すら面倒くさそうだったし、流石にちょいと考えが甘すぎる気がするのだが。今回野球に対して情熱を燃やしてたのは乃枝だけじゃないか。まぁ、花の女子中学生ですので、息抜きエピソードも必要かもしれません。この作品が1クールだということを考えなければそれでもいいとは思うけど。

 とにかくちょっと野球から離れてみた1話。おかげで野球エピソードメインで見ている身としてはなかなかコメントがしにくい。前回の反省から何とかナックルを身につけた晶子。しかし今度はキャッチャーが取れないという弱点があり、なかなか実戦投入は難しいようだ。しかしあの場面でボールを後逸し、そのまま草むらに入っちゃったもんだからランニングホームランってのは流石にひどい気がするんだが。せめてエンタイトルにしてくれよ。とにかくせっかくストライクゾーンが狙えるようになったナックルは封印、再度魔球習得命令が下る。次は流石にカーブかなぁ。

 そして、乃枝の飽くなき探求心の結果として、小梅の銀幕デビューというよく分からないイベントが発生。まぁ、オチも含めてこんなものだろう、という展開だが、なんだかんだいいながらきちんと台詞の練習をしてくれる小梅の人間性は好感が持てる。意外に演技もうまそうだしね。

 嫉妬してる晶子と巴はおいとくとして、1年生コンビはあこがれの先輩に飛びついていくし、乃枝は十全にその効果を利用しようと持ち前の行動力と口八丁で動き回る。このあたりのキャラクターの付け方はやっぱり面白い。1つ気になったのは、登下校中に小梅を取り巻いていたのがユキタマコンビだったのだが、後ろからちょっと不満げな顔でついてくる晶子は何を思っていたのだろうか。

 そしてもう1つのイベントが、2つのフラグ。小梅と三郎の仲は順調に進展中。お互い気立てのいい人物だし、見ている方としてもうまくくっついて欲しい気持ちでいっぱいです。状況さえ整えてやれば三郎もそれなりに積極的にアプローチ出来るみたいだし、時間が解決してくれるでしょうな。そして本当に意外だったのが、映画会社の彼(名前分からん)と乃枝の関係。手練手管で学園長まで丸め込める乃枝だが、男に突然アプローチをかけられると存外ウブなようだ。意外な一面が見られるのは良いですね。

 いかにも普通の「萌えもの」っぽい筋書きの今回だったが、主に小梅の挙動などに相変わらず細かい見どころが多い。今回は撮影の朝にガラリと戸を開けて驚くシーンのびくっと震えるほんのわずかな仕草とか、いざ川に飛び込む際の完全に固まった笑顔なんかが、細かい心情がうまく出ていて面白い。安心して見られる作品はそれだけで貴重です。 

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この時代の男子中学生はノリが良すぎて非常に愉快な第7話。「おのれ何やつ!」っていうのはいつの時代からの決まり文句なんだろう。「今宵の虎徹は血に飢えておるわ」もだけど。百歩譲ってボール投げつけて「辻打ち」はのってやらんでもないが、バット投げつけて「辻投げ」はなぁ……今回は全編馬鹿馬鹿しくて文句なしに楽しいエピソードでした。

 小学生相手にフラストレーションがたまっていた巴のようだが、初戦では小学生相手にもきりきり舞いだったわけで、中学生相手でもホームラン級の当たりが出るようになったのは練習の成果なのだろうか。それとも、単に調子にのっていただけなのか。4番はチート能力というのは野球漫画ではデフォルト設定ではあるのだが、他の選手がそこそこ現実的な能力設定なので巴のチートぶりはかなり浮いてみえる。

 今回も捕り物劇ではっきり分かる各選手のスペック。身体能力だけならば胡蝶も負けちゃいません。むしろ塀を跳び越える時の跳躍力や俊敏さだけで言えば、巴もしのいで人間業ではないレベルになっている。「流石だなぁ!」と言いたいところだが……たかだか陸上部員なんだよね。しかもレギュラーになれないクラスの。決定、胡蝶もチートだ。他には、スタミナ切れを感じさせず泥棒相手にも一切ひるまない雪タマコンビ。こちらも練習中に見事な643の連携を見せたことで抜群の安定感を知らしめているし、静も環の指導でバッティングスタイルを研究するなど、嫌々だった野球に対して真面目な姿勢を見せている。鏡子は……へろへろになって巴に引きずられる時の顔がマジでやばかった。スタミナが一切無いエースピッチャーには触れてやるな。乃枝は……完全にラボにいる博士の役だな。

 そして実は一番チートの可能性があるのは、あれだけのダッシュに息も切らさず、人質を取った泥棒相手にも全く物怖じせずに瞬時に対抗策を見つける小梅だ。最初の印象だった巻き込まれ型の一般市民から、確実に「小さな野球マシーン」へ変貌しつつある小梅。誰か1人スカウトしろと言われたら、巴と小梅の2択から小梅を選びそうな気がする。あれはいい捕手になるよ。

 そんなメンバーの話はさておき、今回も「全く野球を知らない人間の進化」がおもしろおかしく描かれている。ハブられているのかと思っていた記子は、名前の示す通りにスコアラーとしての能力を入手。まさかこんなところまで「初めて物語」するとは思わなかった。そして最大の山場である変化球の習得。最初は謎の「小指立てストレート」だった晶子だったが、これは致し方ない。普通の感覚で投球していた人間に、原理も説明せずに変化球を生み出せって方が無理難題なのだから。アンナ先生もカーブのことを知ってるなら投げ方くらい調べてくれればいいのに。気になって調べてみたら、日本人が初めてカーブを投げたのが明治の初期らしいので、この時期の野球で女子中学生がカーブを投げるってのはかなりの難題。

 しかし、そんなアンナ先生の助言は完全に無視し、偶然に偶然が重なって晶子が投げた「魔球」。その握りは…………ナックル!!!! 確かに女子で野球選手で話題と言えばナックルボーラーだろうが、この発想はなかったわ。いや、そもそも普通の人間はナックルの握りで球を投げようとは思わんよなぁ。こちらも気になって調べてみたら、ナックルボールの歴史の開闢は最速でもアメリカ本土で1908年(明治41年)。これは……多分まだ日本には無いだろうな。晶子はひょっとしたら歴史の証人だったのかもしれない。

 なんだかんだと野球好きなら突っ込みどころとあるあるネタが楽しくてしょうがない本作。野球に興味がない人への餌は露骨過ぎる百合要素だ。「男子もすなるという、アレ」って、「三角関係」のことだったのか。

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 とにかく実戦あるのみで、少しずつ現代野球へ近付いていく第6話。色んな対策を自分たちの手で(というか全部乃枝任せで)試行錯誤するのはいいのだが、何故誰も「あんなスタミナの無いピッチャーは代えろよ」と言い出さないのだろうか。雪や静あたりの方がピッチャー向きだと思うのだが。

 前回の次回予告でアンナ先生がいなくなっちゃうみたいなこと言ってたけど、割とあっさり帰ってきてくれたのは一安心。その間に櫻花会のメンバーは小学生との野試合で研鑽し、ラストには実に見事なゲッツーまで取れるようになっていた。まぁ、二遊間は元々スキルの高いコンビだったわけだけれども。ほんと、環のフィールディングは惚れ惚れするような見事な動きだ。実は晶子のピッチングフォームはどれだけ上達しても「女の子投げ」の要素が抜けておらず、きちんとプレイヤーの習熟度によってフォームの描き分けが出来ているのは見ていて面白い。バッティングの方はあまり映ることがないので差が見えないのが口惜しい。

 で、今回乃枝によって提案された「改善策」は全部で5つ。1つは「声かけ」。これは純粋に野球少年達のプレイを見て学習したものだろう。あとは攻撃時のベースコーチが付けばとりあえずの連携はクリアだ。2つ目は、胡蝶を左打席に入れること。これも現代野球ならば常識であるのだが、大発見に見えたのは胡蝶という武器を手に入れたのが最近だからだろう。まだバッティングも素人なので楽に打席を入れ替えられたのはナイス判断。そして3つ目が晶子のコントロール強化。一瞬「おお振り」で三橋が使ってた9分割マークかと思ったけど、単にストライクゾーンを表示する的を用意しただけだったね。あんなもんで格段にうまくなる晶子もすごいっちゃすごい。4つ目は「巴、大振り禁止」。「ヒットなんていつでも打てる」とか……いつの時代も4番バッターってのはわがままなもんだね。ただ、それだけで劇的に得点力が変わるこのチームも謎ではあるが。

 そして最期の1つが、バッテリー間のコミュニケーション。マウンドの上での晶子のわがままは確かに現代ピッチャーの「お山の大将」っぷりにも通じるものがあるが、最終的にキャッチャーが指示を出すという現代のスタイルにたどり着いたのだから、やはり晶子もただのわがままお嬢様というわけではないらしい。それを受けてきちんと内外の出し入れを使い分けられる小梅もなかなかのセンス。そして、そんなに簡単に球威などあがるはずもないので、編み出したのはタイミングを外す遅球。フォームがぶれるだろうからチェンジアップとまではいかないだろうが、とりあえず選択肢が増えるのは大事だ。うーん、こうしてみると本当に一歩一歩強くなってはいるのだが……でも、小学生と互角ってことは、やっぱり高校生相手に勝てるはずが……まぁ、勝てたらおかしいんだけど。

 前回の「全員でぐったり倒れている図」と同様、今回は記子とアンナ先生が「小学生?!」で3回天丼してくれたのがよく分からんが面白かった。

 小梅に許嫁だそうですが、正直野球以外のトピックスはあまり興味がありません。

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 8対8というあまりに斬新な野球の形式を提案された第5話。ひたすら体力作りは野球漫画の基本ですね!

 前回メンバーを1人欠き、不安な状態で練習を続ける面々。体操着はなかなか「モダン」で、スースーするらしいけど似合っているから仕方ない。見たところ陸上部も似たような服を着て練習してるんだけど、それならお雪の呉服屋も探せばニーズはある気がするんだけどね。みんなでお着替えのシーンでは、巴がどんどんバカキャラとしてのクオリティを上げていっている。

 そして後はひたすら基礎体力作り。まぁ、男子高校生と戦う上でスタミナの問題は最低限クリアしなければいけない問題。足腰を作らないと守備も打撃もままならないわけで、そのあたりはアンナ先生がきっちり指導してくれている。今回3回ほど8人で寝転んでいるシーンが続いたわけだが……円陣から離れた位置で力尽きているのは乃枝と鏡子と、晶子だな。他の面子はともかく、ピッチャーのスタミナ不足は後々まで引きずる問題になりそうな気がするぞ。しかし、体力馬鹿の小梅と巴、そして経験者の雪と環が頑張っているのは分かるが、静も地味に体力があるんだな。まぁ、みんなクタクタの状態で帰宅するのは一緒。母親が部屋に様子を確認しに行ったら力尽きているシーンは、「おお振り」でも三橋たちがやってたなぁ。やっぱり即席野球部は壊れるくらい練習しないと。

 そして最後の1人は、「ONE OUTS」でいうところのジョンソン理論で陸上部のスタートダッシュ自慢を起用。テストでは見事な盗塁を見せてくれていたが、個人的にはそんな走りよりもアンナ先生のきれいなクイックの方が気になった。あの時代にあそこまでクイックがうまいって……どんだけ経験者だよ。まぁ、そんな名伯楽の風格を見せたアンナ先生が次週でいなくなってしまう風なのが不安で仕方ないけどなー。

 今回は、車を引いて環と巴が駆け回るシーンが非常に面白かった。巴にぶつかられて脇見をしながら不平を漏らす環の顔とか、やっぱり動いている方が活き活きしてる面子だなぁ。

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 主人公の芯の強さと存外な狡猾さがダイナミックに表れた雨のしのつく第4話。いやぁ、これだけ行動力と統率力を発揮できるなら天性のキャッチャー気質だったんだね。アンナ先生のポジション設定は間違ってなかったわけだ。

 前回の敗退で想像以上にダメージを受けていた晶子。ただ、単に落ち込んでいたというのではなく、他のメンバーに恥をかかせてしまったことが一番気がかりだったというのは何とも彼女らしい。今回男子2人も登場して思ったのだが、今のところこの作品には「悪人」が出てきていない。みんなそれぞれの理念はもっているものの、まっすぐで野球に対して真摯である。今回は晶子の問題をきっかけに小梅もその姿勢を明確に示し、少々強引ながらもその意志の強さを見せてくれている。ラストの「一線を越える」シーンでは、晶子と2人仲良く手をつなぎ、万感の思いで線を飛び越えたのだろう。2人の友情がまるまる1話かけて確認されたおかげで、雨の上がったグラウンドの感動もひとしおだ(まぁ、最後にうっかりしてコケてしまったけれど)。他にもエラーを気にして落ち込んでいたが百合パワーで復活を遂げた鏡子、何も考えずにただ小梅と一緒に野球がやりたい巴、友達との初めての共同作業が楽しくて仕方ない環、面白ければ何でも良さそうな乃枝、未だそのモチベーションに謎が多い雪と、チーム一丸となっているのに目的意識が各人で個性的なのも面白い。静がきちんと最後まで渋ってくれていたのも「それらしい」し、最後に一歩を踏み出すシーンの前に、きちんと自室で姉に頼られて破顔している描写があるので説得力は保持されている。やたらと面倒な百合関係が形成されているようだが、大丈夫、この作品は百合萌えじゃなくてスポ根です。……多分。

 しかし、やはり今回一番驚いたのはこれまで振り回されっぱなしだった小梅が、実は非常に芯の強い女性だったということだろう。男子高校生相手にもまっすぐに眼を見据えて真正直に自分の意志を伝えているし、思い立った後の晶子への態度や、鏡子を引きずり出すために巴を使うしたたかさなど、今後チームの扇の要を担う人材としては申し分ない素質である。「随分強い子だな−」とあっけにとられてしまったが、母君も割としっかりした人のようだったので、大正の世でもきちんと女性が自分の足で歩いていたということなのだろう。こういうきちんとした人生観をもっているキャラクターというのは、素直に応援できるので大好きです。まぁ、そのことと野球で勝つことは別なんだけどね−。やっぱりどう考えても男子高校生に勝てる理由は見つからないな−。

 今回も相変わらず池端監督によるコンテ脚本。小梅が様々な人々に対峙する際の目線と表情の違いや、夢を語り思いをたぎらせるシーンでパチンと弾ける暖炉の火、仲間が集って徐々に月が明かりを取り戻す描写など、相変わらず丁寧な心情描写が自然です。ほんとに、今期一番安心してみられる作品。 

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