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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 え? シリアス? な第10話。これをシリアスというのはちょっとおかしい気もする。今までで一番トゥエンティが輝いていた回だったし。

 トイズ奪還に向けて盛り上がるミルキィホームズの奮闘ぶりはさておき、前半の見どころは怪盗帝国の馴れ初めエピソード。根津のポジションって、あそこなんだ。トゥエンティとストーンリバーのキャラがキツイので目立たないのが可哀想だな。でも、今回は3人が頑張ってたおかげで笑える部分が多かったのがありがたい。

 後半は当然の報いとも言えるシリアス展開となり、いつものテンションを期待している身としてはややキツい。本当に可哀想なお話だったら見方も変わったかもしれないが、今回のエピソードは完全にミルキィホームズの自業自得である。しかもエリーというストッパーがあったにも関わらず、それを一切機能させずに自爆するという愚かしさで、本当に救いようがない(まぁ、エリーのいう通りに一週間勉強したとして、どうやってあの試験を乗り越えられたのか見当も付かないが)。ミルキィホームズが馬鹿をやって笑わせてくれるのは構わないのだが、彼女たちが馬鹿にされて笑われるのは望ましい展開ではないのである。逆境にあっても明るくあろうとするシャロの甲斐甲斐しさは好印象なんだけど、4人が理不尽な喧嘩をしているのを見ていると心苦しいんだよなぁ。

 この先どういう展開になるのかいまいち分からないのだが、結局ミルキィホームズはトイズを取り戻すことになるんだろうか。彼女たちのバカ騒ぎが面白さの本質なわけで、トイズを取り戻してエリート集団になった4人なんて見たくないというのが本心なので、このまま地べたを這いつくばっていて欲しいのだが、それだとシナリオが成立しないよなぁ。

 こうなって思い出すのは、毎度の比較となる「GA」メンバーとの比較。放送当時は気にしてなかったけど、エンジェル隊ってあの年齢で軍の階級持ちだったわけで、それなりのエリート集団だったんだよね。ウォルコットやフォルテなんて実績もめちゃめちゃあるし、エピソードによってはちゃんとその設定が活きていた。その上で、普段は単なる馬鹿エピソードを徹底してくれていたのだ。ってことは、ミルキィホームズもトイズありの状態でもちゃんとギャグが出来る可能性はあるわけだが……どうなんだろう。2期があってトイズが戻っているとしたら、今回みたいに「トイズを取り戻す」っていうメインシナリオが無くなるわけで、よりGAに近いハイパーなギャグが期待できるようになるんだろうか。うーむ、気になる。

 今回も作画が良好、怪盗帝国のアクションシーンなんかはものすげぇ暴れっぷり。髪を下ろしたシャロが無闇に可愛いし、コーデリアはやっぱり作画無視で好き放題。基本線は守られていたので質は低くないと思うんですけどね。この作風だと、何をどういじるとバランスが崩れるか分からないから難しいっすわ。

 そういやアイキャッチがG4による「る〜ん」のパロディだったのだが、あの作品をここで持ち出すのはあんまり縁起が良くないような気が……

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 普通のアニメとしても楽しんでしまっている第9話。こんなアニメになるなんて、誰が想像出来たかなぁ。

 まさかの根津メイン回という意外なセッティングもさておき、今回の目玉はなんと言ってもミルキィホームズのご先祖様大集合。大甲子園のごとく集まりくる偉人達の共演に、シナリオラインとしてもなんだか「普通の」盛り上がりも見せてくれている。特にタイトルを冠する名探偵であるホームズは純粋に最強キャラとして描かれており(スタンド能力的にも最強)、こんな作品なのに不覚にも格好いいと思ってしまうほどである。……っていうか、この作品なら格好良くならないと駄目なんだよね。むしろ他の3探偵がギャグに徹していた方がおかしいのかしら。グレイとポアロはそれなりにいいキャラになってたけど、ネロウルフのあのキャラは、たとえ冗談だったとしても1人だけ可哀想過ぎる気がする。そのバナナは一体なんだよ。

 そして、順当にキャラとしての魅力が上がり続けているミルキィホームズの面々。シャロのコロコロした愛らしさは言わずもがなだが、今回はキャラ造形の質がかなり高くて、1つ1つの表情の変化までネタになり、なおかつ可愛いというお手本のような出来。食べ慣れない豪勢な食事にがっつく4人のブサイクな表情は見ているだけで楽しいし、コーデリアに抱えられながら滝のような涙を流し続けるシャロ、何かをひらめくと電球でなくはげ親父が浮かんでくるエリー、先祖に乗り移られた結果頭にケーキが標準装備になったネロ、乗り移られた姿が一番しっくり来るコーデリア。細かい部分でも徹底的にネタに走った画作りがなされているので、作画の質があがったときに一番ペイが大きいんだよね。

 そして、探偵がずらりと並ぶと、「そういや探偵小説の警官って無能キャラになることが多いね」っていうのがよく分かるこころちゃんの扱いがナイス。シャロについで表情の変化に富むキャラクターで、今回は謎の人形ココロ君とのタッグも実に滑稽。「人形とぴったり同じにしゃべるなんてすごいです!」とはシャロの弁だが、こういうネタが綺麗にスルーされるあたりがこの作品の根深い部分だ。

 これだけ既存のキャラが立っているのに、新登場の「ご先祖様」軍団も負けちゃいない。原作ファンにとっちゃ色々と悩ましい造形かもしれないが、ギャグをやりながらも、なんだかんだで「普通のミステリ」っぽい部分はおさえている。やっぱりダイイングメッセージって言ったらああいう推理が普通よね。ポアロのキャラやホームズのキャラなど、既存のメディアで描かれた探偵像を踏襲しているのも評価が高い。ず〜〜〜っと「この作品に探偵要素は無いよなぁ」と思っていただけに、ちゃんと(?)設定が活かされたのは嬉しいことだ。

 この作品に求められるものはほぼ全て出し切っている感のあるエピソードであるが、今回のびっくりポイントは、無駄に豪華な4探偵のキャスト陣。再登場はなさそうだけど、あるべき声をあるべきところに使ってますよ。

 ちなみに、今回エンドロールに明らかにおかしい部分があったことはどこかで話題になってるんだろうか。キャスト欄に「ポアロ」がいないんだ。本来「ポアロ」であるべき部分が「ネロ」になってたせいで、「ウルフ=チョー、ネロ=茶風林」っていう表記になってた。どんなミスだよ。

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 もう好きにしたらいいと思う第8話。みんなで使えばいいと思うよ、「トイズ忍法火の鳥」。まぁ、科学忍法の時点で意味が分からない技なんだから、トイズで使えても別にいいですよねー。…………ん〜。

 なんだかカット繋ぎのあり得ないスピードと、こころちゃんのあまりのデジキャラット顔のせいで「まるで桜井弘明みたいな回だな!」と思ってたらやっぱり桜井弘明だったでござる。この人も歪みねぇな。いつ見ても無闇に元気になれるよ。理不尽な夢ネタは「GA」でもやってたし、桃太郎ネタは「メイド様」でやってるんだけどね。なんだろう、この、どれとも被らない無駄なオリジナリティは。意味なんか無くても楽しいならいいんですよ。

 今回一番気になったのは、犬猿キジが登場したシーンです。「グルミンかよ!」って、勢いよく突っ込んだ人間が、日本国内に多数登場したことでしょう。コーデリアがポチ姉みたいな性格だったらもう少し違った作品になってたんでしょうけどね。

 改めて言う。もう、好きにしたらいいよ。畜生、笑っちまうよ。

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 もうずっとキャラ大杉、第8話。キャラが多い=ただでさえ理解してない世界観についていけない=名前を覚えられないから声で判断するしかない=色んな声が聞けて幸せ!

 冒頭に「なんかお祭りが始まったから学園祭話なのかと思ったら、実は体育祭だった」というよく分からない肩すかしをくらったので、その後の話の筋を追いかけるのが面倒になった。ま、今回はまだ敵側の顔見せ程度だし、どっちかっていうとシリアス要素よりも前回までみたいな賑やか面子でわっしょいのイメージが強いので、シナリオを気にしないで楽しむことも可能なのです。だから、「パレードがあるせいで道路を渡るのに3キロも歩かなきゃいけないようなイベント進行はありえねーだろ」とかいう突っ込みはしないのです。

 あれだけ大量の女性キャラが溢れ出てきたにもかかわらず、存在感が薄まらないのがインデックスと御坂の2大ヒロイン。特に御坂のデレの進行は中の人の心配をよそに深刻化しており、脳内がすっかりピンク色に染まった姿は痛々しい。駄目だよ御坂さん。もうちょっと自分を大事にしないと。

 そして逆に自分最優先の行動パターンのインデックスさん。今回彼女がやったことは、単にお腹が空いただけです。でも、それが彼女のレゾンデートルなのだから、致し方ないと思います。食べている姿は一番輝いているしねぇ。ところで、今更の疑問なんだけど……インデックスってお幾つなんでしょう。小萌先生と並んだ2大ロリ共演を見ると、少なくとも小萌先生(の外見)よりは年上に見えるんだけど、当麻に対する羞恥心の発露が結構強い。ラッキーハプニングで当麻にキスしてしまって固まるとか、普段あれだけ噛み付いているアニマルにしちゃ意外ですがな。インデックスさんには照れとか恥を捨てて純粋な食欲モンスターとして頑張ってほしいものです。戦闘? どうせ大して見せ場なんか無いんだから絡むな絡むな!

 その他の女性キャラとしては、とても17歳なボイスをお持ちの上条母。「あらあら」の後には「うふふ」をつけてくれないと駄目だよ! この家庭で当麻が不幸だと嘆くのが許せない。そしてお母さん繋がりだと、御坂母には篠原恵美。ぜいたくな家庭ばっかだな!

 新キャラ登場、当麻の口うるさいクラスメイト・吹寄さんには、もうそろそろ過労で死ぬ気がする藤村歩。この2日(金曜土曜)で見たアニメの全部に彼女が出ていた気すらする。列挙すると、出てないアニメは「ざくろ」「神シル」「ヨスガ」「ミルキィ」の4本、出てるのは「パンスト」「バクマン」「テガミバチ」「禁書」「イカ娘」の5本。すげぇ、5割越えてんのか。……身体を大切にね。あの真剣な姿勢で「お前の不幸は嘘っぱちだ」と当麻をボコボコに出来るのは彼女しかいない気がする。そして、ムサシノ牛乳の乳補強パワーは尋常じゃない気がする。御坂やインデックスも、固法先輩と一緒に風呂上がりのムサシノ牛乳をやってれば、きっと立派になるよ! ならなくていいけど。

 久し振り登場となったのは、ローラ・姫神(川澄・能登)の大沢コンビ。明乃さんは1期でやられちゃって、花澤は超電磁砲サイドで使っちゃったから5人揃うことはなさそうだけど、やっぱりこの2人がいるだけで安心してしまう。小萌先生(こやまきみこ)、土御門妹(福圓美里)、黒子と初春のジャッジメントコンビ、なんだかもう、現代声優展覧会みたいな様相ですよ!

 そして最後に現れしは、新たな敵キャラぱっつんぱっつんな乳を持つ、なんだか中の人に似た印象のパツキンさん(CV・柚木涼香!)。オープニングアクションがやたらエロ格好いいので気になってたキャラです。柚ねぇがやってくれるとか、もう完璧じゃね? エロも、ネタも、食欲も、飲んだくれも、全てをかき集めた学園都市。誰か収拾を付けられるか?! 中の人の話題しかしない作品があってもいいじゃない!

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 イカちゃんの裏番組でイカをむさぼり食う第7話。おい、今期のアニメはどうしてこんなにイカ推しなんだ?

 今回はいわゆるサービス回……のはずなんだが、この作品の場合、水着だろうが全裸だろうが全てネタに見えてしまうため、サービスの方向性は別なベクトルになってしまう。そもそもアルセーヌなんかは普段から露出度の高い衣装を着てるし、他の連中は普段から一切セクシャルなイメージが無いからな。ナイスバディで全裸を披露したはずなのにエロさが感じられずに哀れみすら感じられるコーデリアさんがマジ不憫。

 今回のみどころは、なんといってもG4やアルセーヌなど、メインとなる女性キャラ総出演による賑々しさであろう。普段なら一番やかましいトゥエンティたちがちゃっちゃと退場し、画面を埋めるのはところ狭しと駆け回る9人の女性キャラクターたち。普通、これだけの人数でドタバタギャグなんかやった日には訳が分からなくなって収拾が付かない気がするのだが、この作品のすごいところは、9人が9人とも、ちゃんと見せ場を作ってキャラを立てているというところである。エリーは少し影が薄かった気もするが、G4の面々まで画面上で楽しそうにしているのが見えるのはすごい。

 序盤の海辺のシーンはよく分からないテンポで、「お、今回はハズレ回か?」と身構えた。カニをとられるくだりとか、別に面白くもないのにやたらと尺を引っ張って、あまりこの作品らしくないダラダラしたシーンになってしまっていた(エラい引っ張るから何かの伏線になるのかと思ったのに、特に何も無かったし)。なんだか作画の状態も怪しくて、「これはギャグとしてうけとめればいいのか、それともあっという間に製作体勢が限界に来たのか……」と悩んだものだが、シャロの頭が叩き割られ、つづけて洞窟に入った後からは、真骨頂であるせわしなさが存分に発揮されるエピソードとなった。

 9人全員だと流石に多すぎるってことで、まず落とし穴トラップでチームを二分したわけだが、この4人と5人の組み合わせが意外。今回は一応「ネロのトイズ復活の糸口」っていうのがメインプロットだっただろうからネロ・シャロ・アルセーヌが一緒の組なのはいいのだが、ここにもう一人ついてきたのがG4の遠山咲である。何とも妙なご一行。一方、落とし穴の下に転落したメンバーはG4メインの組み合わせだが、ここに全力全開のコーデリアが加わることで、上も下も終始ミルキィホームズ主体で進んでいる印象になる。つい最近まで特に区別も付かなかった面々なのだが、気付けば随分濃いキャラになっていた。

 ふざけまくったトリックハウスと格闘するドタバタっぷりも相変わらずテンションが高く、強引にエロにもっていく流れなんかも無茶苦茶でフォローの仕様がないくだらなさ。いや、これが全てだと思いますけど。ところどころ入ってくるさりげないパロディ要素は露骨すぎないので逆に病巣が深く見えるし、前半から通してちょっと微妙な作画状態も、なんだかかえって味があるように見えてくる。この作風はずるい。ちなみに今回一番気になったのは、こころのスク水に書かれた「Gの4」っていうネームタグ。いや、それ違うだろ。

 今回は福田道生のコンテ回だったよう。残念ながら見てる間は気付かなかったのだが、相変わらず大ゴマの使い方とか、テンポの作り方が上手い。次はどんなクリエイターのどんな悪ふざけが待ち受けているのだろうか。あかん、気付けば完全にミルキィのペースだ。

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 ようやく科学と魔術が交差した気がした第7話。相変わらずよく分からない部分も多いんですけど、格好いいシーンがいっぱいあったので満足です。

 ツリーダイアグラムの残骸を巡って御坂と対峙したテレポーター、結標(むすじめ)というらしい。前回のエピソードでは黒子の完全上位互換かと思われるような悪辣さだったのだが、初春の調査によって自身をテレポートしたくないという心の弱さがあっさり露見。これにより、黒子にも反撃のチャンスが訪れる。不意を突いて一気に攻め立てた黒子だったが、やはり地力の違いからか、結局大量の家具に埋もれて這いつくばることに。

 一転してピンチに陥った黒子に、自分の生い立ち、目的、信条を語って聞かせる結標。浮き上がるのは相変わらず暗部の多い学園都市の歪みであり、超能力者という異質な存在であるがゆえの苦悩。彼女の悩みも尤もである。しかし、黒子にとってそんなことは関係無い。黒子の全てはあくまで御坂であり、彼女の邪魔をする結標はどんなお題目を唱えようと敵でしかないし、同じような境遇といいながら暗く歪んでしまった結標に同情する理由も無い。

 能力を発動できず、純粋に体力だけで立ち上がり、襲いかかる黒子。そんな気迫に、結標は壊れてしまう。能力を暴走させ、とにかく目的のものだけを持って逃げ出そうとする。しかし、既にアンチスキルの手が回っており、目の前には学園最強の男、一方通行。百戦錬磨のレベル5に頼みの綱であるテレポート能力もあっさりと封じられ、一蹴される結標。トランクも破壊されて、彼女の目論見は幕を閉じた。

 一方の黒子は、御坂妹に報せを受けた当麻と、当麻に引き連れられた御坂の手によって救出されて一命を取り留めた。御坂に心配はかけてしまったようだが、最終的には彼女の目的である「御坂を戦闘に関わらせない」という部分は達成した。御坂には事情などを追究することなく、あくまで「自分の未熟さが引き起こしたこと」とする黒子。全てを受け入れて、御坂は笑ってくれた。

 

 というわけで、いわば「レールガン側」とでも言えるエピソードは綺麗に終幕。バトルメインの展開で、終始男前なキャラクターが入り乱れるドタバタっぷりはボリュームたっぷりでした。相変わらず細かい部分は疑問が多くて、前回も思ったけど、やっぱり一撃死が充分あるはずのテレポーターどうしのバトルであんなに余裕を見せちゃいけません。特にお互い能力制限なんて有って無いようなもんなんだから、本当なら最低でも視認出来ない距離やポジションから闇討ちにでもしない限り勝利は得られないんじゃなかろうか。

 とはいえ、メインとなったテレポーターどうしのバトルは、その超人的な能力の一進一退の攻防が視覚的にも理解出来るのでなかなか面白いシーンだった。お互い能力を知り尽くしているからこそのせめぎ合いは、微妙に歪んだ「この世界」のバトルだからこそなしえる、小洒落た見せ場である。

 そして、迫力で言ったら一番意味不明だったレールガンからの当麻ハイパージャンプ。正直、何が起こったのかさっぱり分からないシーン。まず、御坂がレールガンを照射した理由が謎。「その地区で能力者どうしの戦いがあると報じられていた」「コインが落ちている」などの理由で「そこが黒子と結標の決戦の場である」ことは理解出来ただろうが、ビルの上で戦っていた二人に対し、状況も確認せずに問答無用のレールガンをぶちかましたのは何故なんだろう。普通に考えたら、黒子が死ぬ。うまいこと脇をよけて飛んでいってくれたからいいようなもので、あのシーンなら黒子が「あー、上からものを落とされて死ぬかも」と思っていたところに真下から電撃を浴びて即死、なんて洒落にならない事態もありえたのだ。レールガン自重。

 そして、そんな電撃の残滓もさめやらぬ中、レベル0で何の能力も持たない当麻が人間としてあり得ない身体能力を発揮し、黒子を抱き留める。能力を持たない一般人で壁を駆け上った人間なんて人吉善吉くらいしかしらんぞ。まして崩れるビルの瓦礫を駆け上るなんて、よっぽどの能力者でもなきゃ出来ない芸当。さらに、ビルの上部に駆け上って何かをイマジンブレーカーで消したみたいなんだが、一体何が消えたのかが分からない。結標がテレポートさせた「ビルを壊すほどの何か」を消したってことなんだろうが、テレポートしてきたものはあくまで現実にある物質でしかないだろうに。1期目からずっと思っているが、主人公の能力があまりに野放図に使われすぎていて、「理屈でバトルしてる」感じが全く出てこないのがこの作品の最大の悩みどころです。

 でもまぁ、今回は画面の迫力重視で、とにかく見せる画面を作ることが出来ていたから良しとすべきか。御坂がコインを拾ってから最後に物陰で微笑むまでの一連のくだりは、アニメにすることで現れる最大のセールスポイントである「画と音の迫力」が出ていたシーン。落下する黒子に対して御坂が「黒子!」と叫ぶカットは、「超電磁砲」最終回の名シーンの再現だ。こういう本歌取りはニヤリとさせられてしまう。

 その後の一方通行の陵辱シーンも馬鹿みたいにかっ飛んでて面白かった。岡本信彦によるちょっとお茶目な一方通行のキャラクターはなんだか面白いポジションに落ち着いており、余計なことをグダグダしゃべらなければ「すごく強い人」として結構楽しく見られるのである。いっそ聖戦士星矢みたいに「意味は分からないけどとにかく気合いでいけるからいいよね!」みたいな馬鹿な作品になってくれた方が幸せなんだけどな(結局、超電磁砲の方が好きな理由も、御坂は大して悩まずにかっ飛ばしてくれるのが楽しいからだし)。

 そして、超電磁砲ならではの楽しみと言えば、やっぱり黒子と御坂の友情物語。今回は結標に御坂のことを罵られた後の黒子の奮起シーンが最大の見どころで、能力を使えずとも、無理矢理瓦礫を押しのけて立ち上がる黒子が無闇に格好いい。「てめぇの事情なんかしらねぇよ。お姉様が言ってることが正しいんだからよ」という芯の通った力の源が分かりやすいのに加え、立ち上がった黒子の腕にかかるジャッジメントの腕章が印象的に見えるカットも印象深い。ジャッジメントとしての活動も御坂との絆を表す1つのツールだが、彼女の力は「正義」であり、それを示す最大のキーツールがあの腕章。やっぱり黒子はあのポーズあってこそ、ですの。ラストシーンのやりとりも、最低限の会話でお互いの心中が伝わっていることがよく分かるし、この2人については、どんな苦難が襲ってきても心配する必要は無いのだろう、という安心感があります。

 その他の見どころとしては、たくさん出てきた回りのキャラクターたちの動向がある。当麻のヒーローっぷりは置いておくとして、一切のシリアス風味に関与しようとしないインデックスさんの平和っぷりや、自己の判断で動いていることが伝わってくる御坂妹たちの変わりつつある自我、そしてひたすら愛くるしいラストオーダー。いやぁ、いいね、ラストオーダーいいね。日高里菜いいね。一方通行さん、ずるいわ。

 良い具合で「超電磁砲」の持つ要素を取り込めたエピソードでした。個人的には「禁書」の方の存在意義はほとんど見いだしていないので(女性キャラが可愛いことは評価するが)、いっそこのまま「錦織版超電磁砲」みたいな作品が見たいくらいです。完結にまとめると、当麻さえいなければ万事OK。あと、新井里美万歳。

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 3.14は魔法の言葉、第6話。これは……色々と考えを改める必要があるかもしれない。この作品との対峙する姿勢を。

 4話の手強さが呂布クラスだったとすると、5話は一気に魏続レベル。「やっぱり大したことは無いじゃないか」とホッとしていたら、6話は張遼レベルまで押し戻してきた。油断ならない。そして悩ましいのは、この作品において「何が面白いのか」をうまいこと明文化出来ないことである。いや、面白いのかどうかすらよく分かっていない。だって、普通に考えたら面白くないのだもの。

 今回は特にBパートはストーリーを追う流れになったのであまり面白くはない。オチのひどさには笑ったが、Aパートが頑張っていたおかげで、中盤はむしろつなぎのイメージで多少尺も間延びした。そうした「ちょっと緩んだ部分」が見えると、やっぱりこの作品は基本的に面白くないんじゃないかと思える(4話は間延びどころか息つく暇も無かった)。

 しかし、Aパートは勢いもあり、理不尽さ、テンポの崩し方など、4話に負けず劣らずの出来。特に今回は動画面での力の入り方が随所で分かりやすく、シャロのパタパタした騒がしさが見ていて気持ちがいい。台詞によるネタも間断なく詰め込まれており、個人的には王女と出会って首のクラッチを決められた直後の「やっぱ鏡?!」には不覚にも崩れ落ちた。もう訳が分かりません。王子登場時の変態シーンの無駄な作画の気合いとか、背景に流れるかまぼこ、クラゲなどの無意味なイメージ描写、確実に「物語を紡ぐこと」以外に力点を置いている時のこの作品のパワーは、他では味わえないものがあります。

 しかし、この手の不条理を売りとした作品はやはりリスキー。外す時には完全に外すからだ。おかげで、毎回油断が出来ないのである。うーむ、こういう博打性の高い作品もありっちゃありだな……

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 イエーイめっちゃ科学サイドな第6話。禁書には基本的に興味がありませんが、レールガンなら話は別です。今日の黒子も平常運転!

 って勝手に盛り上がってみましたが、正直どういう扱いになっているのかもよく分かりません。先週までのシスターぞろぞろエピソードはもう終わったんだね。当麻が病室に入ると1エピソードが終わったことになるんだな、この作品は。で、あまり連続して働かせると流石の上条さんも死んじゃうので、ちょっとインターバルを置くために御坂さんに働いてもらおうと、そういうことだったんだろうか。「超電磁砲」のエピソードでもそこまで多くなかった黒子メイン、掛け値無しで楽しむべきものです。

 序盤のシャワールームからショッピングまでは、完全に黒子のターン。しおらしい演技で釣っておいてからの全裸ドロップキックに、下着売り場での勝手な妄想とテンション芸。御坂の心情分析に関しては、この人の右に出るものはいません。一応この作品は「禁書」であり、製作スタッフも異なってはいますが、ここまでの流れは「超電磁砲」の続編として見ても遜色ない、愉快な流れでした。

 ただ、初春が登場し、黒子が真面目に仕事をし始めると、少しずつ雰囲気は「禁書」寄りになっていく。テレポーター対決という黒子が初めて直面したガチピンチは、バトルだけを見ていれば普通のシーンなんだけど、相変わらず敵役の言っていることの意味が分からない。専門用語はポンポン出てくるし、もうそれを追いかけるほど中身も理解してない。なんだかよく分からないけど、「いくら何でも油断してしゃべりすぎだろお前」という感想しか出てきません。明らかに実力に差があるとはいえ、黒子は優秀な戦闘員であり、不意打ちにも適した能力なんだから、あそこまで余裕を見せている敵にやられるがままっていうのはちょっとおかしいと思うんだけど(やろうと思えばそのへんの砂粒や小石に触って、相手の体内にテレポートさせて内部から破壊することだって出来るだろうに)。ま、バトル云々はこの作品で文句をつけるときりがないからね。一応、序盤に御坂を襲ったドロップキックと全く同じ構図(左右は反転)で敵に飛びかかるシーンなんかは、気が効いていて面白いと思った。

 そして、続く浴室のシーンも色々と感じ入る部分。ガラス戸1枚を隔てて会話を続けるルームメイト2人。黒子は必死に自分の負傷と、「知ってしまった事実」に触れずに会話を進め、扉の外の御坂も同じように当たり障りのない会話でこれを返す。一見するとすれ違ったように見える2人なのだが、後のシーンで御坂が全てを理解していたことが判明するのだ。もちろん、視聴者側から見ても、浴室のシーンで御坂が「気付いた」であろうことは察することが出来るようになっており、そのさじ加減が上手い。「背中合わせ」という構図も象徴的なものだが(別方向を見ているが、二人の距離は最も近い)、会話のテンポとか、選んでいる言葉とか、そうしたさりげない部分から、あの会話における御坂の気遣いが伝わってくるのである。「超電磁砲」のクライマックスでも感じたものだが、やっぱりこの2人の絶対的な「友情」の描写は見ていて気持ちがいい。

 最後は御坂さんが直接敵に殴り込みにいったわけですが、絡め手で攻める相手にはさしものレールガンも戦いにくい。圧倒的な不利を理解しながらも最愛の人の闘争を引き受ける黒子。シリアスでも見せてくれそうですぜ。

 今回は他にも、実に久し振りに見たラストオーダーが一方通行と一緒に入浴シーンを披露。ょぅι゛ょとのサービスシーンとは、一方通行もひどい立ち位置だ。御坂妹も登場して何故か突然脱ぎ出すというサービスを披露しているわけだが、御坂シリーズはそういう要員なんだろうか、よく分かりません。私が考えることは、「このままラストオーダーの出番が増えればいいなぁ」と、それくらいのものです。

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 どうしてこうなった……第4話。え? 何コレ? この作品ってこんなんだっけ? いや、どうにも……ちょっと脳内で処理が追いついてません。先週までは、割と普通にしょうもない作品だったんだ。いや、今週もしょうもない。しょうもないのだが……なんだこれ。ちょっとまて、考える時間をくれ。

 あまりに気になってざっとネットの評判を漁ってみたのだが、大体の視聴者が、やっぱり困っているみたいだ。この脚本は、多分普通の神経では書けない。全盛期の桜井弘明もかくやというギチギチに詰め込まれたネタと、掛け合いというレベルすら凌駕する台詞とネタの嵐。そこに求められているものはただただ勢い。意味なんて求めたら負けだ。その上でさらに不条理に便乗したパロディネタや天丼、絵ネタ台詞ネタ文字ネタ、1つ1つ見れば単なる理不尽でも、ここまで詰め込まれると、文字通り突っ込みが追いつかない。そもそも、どこを突っ込めばいいのかもよく分からない。だって、シナリオに沿った意味など無いのだから。「空気読め」のシーンとか、久し振りにリアルで「言葉を失う」という経験をした。「縛られた縄は食ったよ」じゃねぇよ。

 なるほど、この勢いと不条理による笑い、確かにこれはギャラクシーエンジェルの後継機といえるかもしれない。これで先週までの流れを全て忘れて無茶苦茶な設定で毎週オムニバスを紡げば完璧だ。これを毎週やられたら……ヤバイ。急に来週が不安になってきた。何が出てくるんだ、このアニメ……

 せっかくの機会だと思って改めて「GA」にどんな話があったかを確認したくてwikiを見にいったのだが、やっぱりGAのスタッフの充実っぷりはすごいな。アニメバブルの全盛期に作られていた作品だが、今のアニメシーンを牽引する人材が脚本・演出にぎっちぎちに詰まっている。この作品も、必死に木谷さんが盛り上げていけば、後世になってから伝説となるのかもしれぬ。

 今回コンテを切ったのは神保昌登氏。どこかで聞いた名前だなーと思ったら、毎週必死で分析記事を書いていた「地獄少女二籠」で演出を手がけていた人だ。22話「憧憬」の演出とか、今でも鮮烈に覚えてますが。まさかこんなところでこんな衝撃的な再会を果たすことになろうとは。今後も細心の注意を払って今作のスタッフを見守っていきましょう。 

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