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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ○「狼と香辛料Ⅱ」 6→7

 シリーズ1期で私のラノベ観を良い意味で裏切ってくれたこの作品。今回も、非常に安定した完成度でもって、その評価を維持してくれた。近年のアニメの流れ、ラノベ原作の流れをみるにつけ、こういう方向性での特徴付けが成功している作品というのは、非常に希有な存在である。

 実を言うと原作はまだ1巻しか読んでいないので何とも言えないのだが、この作品がうまく言っている理由の1つは、まず原作にあると思われる。ロレンスとホロの二人旅というベースを敷き、その中で商取引という「スパイス」を加えながら、恋愛、経済、文化などを描いていく。経済に関する側面については完全に素人なのでコメントは控えるが、あまりくどくなりすぎず、適度な説明を加え、それを小説的な面白さへ還元させる方向性は間違っていないと思う(これがベストなのかどうかは分からないが)。そして、そうした「商人目線」を同じ性質のままで2人(1人と1匹?)の恋愛観にスライドさせて描くのが、この作品の最大のセールスポイントだ。終始「攻防戦」の様相を持つ2人の掛け合いは、文字で読んでも台詞として聴いても充分面白いものであると思う。

 しかし、このアニメの場合、そうした原作におんぶにだっこというわけにはいかない。アニメは動かさなければ意味がないのだし、いくら会話劇として完成度が高くても、それをアニメに転換した時にいくらでもつまらなくなる可能性はある。

 この作品の打開の仕方は、非常に正々堂々としたものである。ちょうど同時期に放送されている「化物語」と対比してみると面白いが、あちらも会話劇の面白さを主眼に置いた小説原作作品であるが、あまりに会話の比重が重いために、画面作りの方はある意味「放棄」してしまっている。シャフトの新房だからこそ出来る裏技と言ってしまってもいいかもしれない。もし、この「狼と香辛料」をシャフトが作ったらどうなるかを想像してみるのも面白いだろう。

 そして、高橋丈夫監督はそんな奇策を用いずに、真っ向から物語の画作りに挑んでいる。宿屋での2人の会話は文化的背景を色濃く反映した薄暗い中のしっとりとした進行だし、馬車の上での無駄話も延々揺れる馬車を描くことでその全てを表す。ちょっとでも油断すれば、それはただのラジオドラマに堕してしまう危険性をはらんだ無謀な挑戦である。まっとうなだけに、逃げ道は用意されていないのだ。

 しかし、これが成立しているのだ。薄暗い宿も、のどかな田園の一本道も、賑やかな祭りの広場も、そこにあるべきものが明確に描かれ、そこであるべき会話を描くことが、この「狼と香辛料」の世界を描く最大の武器であった。もちろん、その世界の限りない「小ささ」を意識したコンテ演出は見事なもので、会話の緩急、感情の機微、関係性の調整などなど、内面的な要素をあくまで外面的な「日常」に切り出していく。この方向性で一本の作品として成立するためには、骨子のある原作と、それを十全に理解した演出家が必須である。この作品は、全てのスタッフに恵まれていた。

 最後はもちろんキャストの話。上述のような構成のおかげで、この作品は小清水亜美、福山潤コンビを褒める以外にはないのだが、こうして長い間2人の関係を聴いていると、不思議な安心感に苦笑いするしかない。「咲」とこれが終わったら一段落かなぁ。個人的にはあけのんボイスの魔女おねーさんにもうちょっと活躍してほしかったかな。

 何はともあれ、お疲れ様でした。3期も(あるなら)楽しみにしています。

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