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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 始まってしまった、第5話。やっぱりこの落差だなぁ。Aパートのぽわっとした御坂妹の空気と、Bパートの容赦無い蹂躙劇のギャップ。最初にこの設定を見たときには「どないやねん」と思ったものだが、慣れてしまうとこれはこれで面白い設定にしたもんだと思えるようになっている。

 考えてみればとても不思議な話で、一方通行の悪行については、既に数年前に「禁書目録」の方で描かれたエピソードである。あのときは当麻が中心となって「魔術側」から観た物語として描かれており、今回は御坂を中心とした「科学側」からの視点という違いこそあれ、描くべきテーマ性には差異はなく、求められるものは一方通行の悪辣さと、最終的には当麻のそげぶで片がつくという勧善懲悪の物語。視点が変わったとしても、「一度やった」お話をやらなきゃいけないというのはとても珍しい状況だと思う。人気作品の「2期目」ということもあり、「ハンター×ハンター」なんかのようにたまに見かける「完全作り直しの2作目」というのとも違う。これを面白く作り上げるってのは、結構な難行なのではなかろうか。制作陣もそのあたりの「完全にネタが上がってる感」は分かっているわけで、今回はそんなドラマの幕開けとなるエピソードを、思い切り大上段に構えたバリバリの演出でもって強引に持ち上げるという作戦に出た。なるほど、確かに見たことがある気がするシーンではあるのだが、ここまで「盛り上げるよ!」と言われてしまうと、「よし、頑張れ」としか言いようが無いのである。

 何が何でも盛り上げるために、使えるものは全力投入されている。特に、エグさの関係からどのような描写になるかと危ぶんでいた御坂妹の蹂躙シーンだが、ほぼカットされることなく描かれていた。ちぎれた足、すがりつく缶バッジ、そして容赦無く御坂の眼前で亡き者にされてしまう妹の姿。ここまでやられてしまえば、嫌でも御坂の胸中を想像して苦しくなってくる。というか、ここまでやらないと、御坂のスイッチが入れられないようになっているのがこの作品の歪んだところであるのだ。そもそものシナリオラインをフラットな目線で見ると、御坂があの場面に至るまで、冷静に活動していたことの方が尋常ではない。目の前に「いないと信じていた」自分のクローンが現れ、ちょっと歪んだ状態ながらも、それ故に自明である「自我」を有しており、自分のことをオリジナルだと呼んでくる。普通の人間ならば、この時点でおかしくなるだろう。「製造元を叩く」とかそういう以前に、クローンなんかとまともに会話出来る状態にならないはずだ。しかし、学園都市のぶっ壊れた常識基準に毒されてしまったのか、御坂はその時点ではまだ冷静さを保っている。この時点で、既に御坂の胸中は視聴者の想像の外にある。しかし、そこから再び「理解可能な」精神状態、つまりはブチ切れてしまった状態に引き戻すために、わざわざ蹂躙シーンを見せつける。この1話を使ってようやく、御坂はヒロインとして、更に具体的に言うなら「悲劇のヒロイン」として成立することが出来た。あのエンディングの演出は、そうした「スタート地点」への到達を表す一つの節目といえるだろう。

 ここから先は、基本的にギャグのパートが影を潜め、御坂は信念を賭けた戦いに挑むことになるわけだ。ますます重たくなるが、ジリジリと暗いこの雰囲気も、「超電磁砲」の1つの見せ場。どういった展開を見せてくれるだろうか。


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