そりゃもう家ほろろですよ……第11話。いや、言葉の意味はよく分からんが……とにかくすごいアットホームだ。
お別れの1話になってしまうかと思いきや、土俵際ギリギリで帰国を渋って粘るクジマ。今回のお話で3月も終わりそうで、桜まで咲くまごうことなき「春」。普通に考えれば渡り鳥が北へ渡る季節は余裕で到来してる気もするのだが、季節が「春」であれば居残りはセーフ。ちなみに簡単にググった感じだと鳥の種類によって渡りの季節もまちまちだが、基本的には2月〜4月。ちなみに「昨今は温暖化の影響もあり、秋は遅く来て春は早く帰る傾向にあり、全体的に日本での滞在期間は短くなっている」なんて寂しい情報も。クジマはこの流れに真っ向から対抗してくれているのだね。
それでも雰囲気からして「帰らない」はやはり無理っぽく、アラタは駄々をこねたり拗ねてみたり、自然の摂理に反抗するも、クジマの抜け毛(抜け羽?)は止まらない。そんなセンチな気分を察して元気づけてくれたのはマコトちゃんであった。近所にはあんまりなかったらしい桜の木、三ツ木さんの地所には1本だけあったということでクジマにとっては初めての「お花見」。たった1本だけど、1本だからこそ際立つ良さってのもあるもんでね。桜ってのは不思議な木で、やはり我々日本人にとっては替えの効かない象徴的な存在。あんだけド派手にバッと咲いてガッと散る性質は他の植物ではなかなか見られないもので、これを見たことでアラタはちょっと元気になったし、クジマにとってはいい思い出にもなった。そして、時の移り変わりを示す一番のバロメーターにもなっている。季節を前に進めることへのネガティブな感情が、これで少しでも薄まってくれれば。
時を惜しむよりも活用しよう、という話になったかどうかは分からないが、鴻田家総出で写真館へ向かい、クジマとの記念撮影を残すプロジェクトが始動。クジマの扱いをどうしたもんかといういつものお悩みはありつつ、以前のように「これは着ぐるみ」で強引に突破することにした大雑把な一家。まぁ、この街の人たちは割とおおらかなタチらしく、訝しみつつも(それ以上想像するとガチホラーになりそうだったもんだから)写真館のご夫婦もクジマのことは考えないことにしたらしい。まぁ、お客さんに対していちいち余計なことを詮索しないのもプロの仕事ですからね。クジマにとっては2度目のドライブもいいイベントになったようで、ワンボックスでも狭苦しい「5人」家族の思い出は、間違いなく記録として残されることになった。
今回のエピソード、Bパートは特にただ「写真撮るだけ」の話だし、なんなら密度はスカスカのはずなのだが、今作の場合はこのテンポでこのお話が描かれるのが適正な気がする。本当にただ日常の空気が流れ、そこにクジマがいるからちょっとだけ何かが歪む。そんなヘンテコをのんびりゆっくり堪能できることを、改めて感謝しよう。それは鴻田家の人にとってもそうだし、我々視聴者もそうだ。
別れは、笑って終わらせたいよね。
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