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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 今期櫻井は狸をやったり牛になったり犬になったり大変である、第7話。季節は現実に先駆けての秋模様。京都と言えば紅葉、ってことで、一面に燃える赤が実に鮮明な世界でございます。早く涼しくなーれ。

 サブタイトルにもある通り、今回は「風呂回」である。そりゃね! やっぱり現代のアニメはこの辺りの話数で風呂回を入れてサービスしないとね! ってなもんですが、残念ながら登場する肌色は野郎オンリーとなっております。今回女性キャラの出番はというと、冒頭で弁天が高笑いして飛び立つところだけ。まぁ、先週までたっぷりと妖艶な魅力を見せつけてくれていたので、今回からはしばらく我慢しろ、ってことでしょうかね。その分、男の子達だって大変なんですから。

 最初のミッションは「天狗を風呂に入れろ」である。こんなことでも難渋してあの手この手を費やすあたりがこの作品のアホらしく愉快なところであるが、それにしたって薬師坊のじいさんは本当に面倒な奴である。あの歳になって風呂嫌い、幼子に諭されても大人げなくそれに抗い、いざ手慣れた矢三郎に説得されると、尊大な態度は崩さず、そのまますとんと風呂に落ち着いてしまう。この気まぐれな面倒くささは実に年寄りである。そのくせ、自宅で「臭い」でも言われようものならファブリーズ連射だ。そこは天狗の神通力で何とかしろよ。なんでそこだけ現代の神経質な主婦みたいな対策法やねん。そもそもじいさんの一人暮らしでファブリーズつかわねぇだろ。掃除洗濯こまめにやりましょうよ。あんな状態で仕事を押しつけられた矢四郎君が本当に可哀想。矢四郎の細かい仕草にいちいち性的なものを感じてしまうのって、多分中の人のせいだよねー。

 結局、矢三郎のいつも通りの丸め込み方で、いつの間にか兄弟総出で銭湯に出撃した下鴨家。……まぁ、裸のつきあいもよろしいのじゃないかしら。何も問題が無ければ、ちゃんと大阪から戻ってこられた矢三郎が、一時的に仕事を押しつけていた矢四郎からバトンを受け取る良い連絡行事になったところだったのに。

 そんな団欒を邪魔してくるのが、この作品では最も純粋な意味での「阿呆」の称号を持つ夷川の兄弟。様々なキャラが小憎らしい中にも愉快さが入り交じっている今作のなかで、純粋に苛つくだけの貴重な阿呆コンビ。今回も小物感を遺憾なく発揮させながらも、的確に下鴨家のどこか後ろ暗い部分に突っ込んで新たなBROTHERS CONFLICTを産みだしてしまった。話を聞いている分には、「そもそも何で矢一郎はこれまで父親の死に対して疑問を持たなかったのだろう」という方が不思議だったのだが、とにかく阿呆兄弟がつついた過去の事実は、矢一郎にとっては寝耳に水の辛い事実であったという。確かに、「偉大なる父親の死の片棒を担いでいたのは弟だった」という事実はそれなりにショッキングであるが、おそらく、兄弟にとって一番ショックだったのは、そうした事実を矢二郎は事件以降も口にすることなく、墓の下ならぬ井戸の下にまで持っていってしまったということであろう。確かに考え方の違いで袂を分かった兄弟であるが、矢二郎の隠遁生活のきっかけには、あの父親の死が関係していたことを、察しの悪い兄も弟も、今更知ることとなってしまった。そして、よりにもよってあの憎らしい夷川の口からその事実を聞いてしまったのである。事実に対して怒るとか困惑するというよりも、そうした奇妙な情報の流れについて、矢一郎は混乱していたのではなかろうか。

 ただ、視聴者にとって、矢一郎の受けた衝撃はそこまで共感出来る部分ではない。一番の原因は、下鴨総一郎の死が、あまり悲劇として描かれて来なかったことである。前回までの思い出話の結果、「食べられること」は「愛」であり、最も濃密な関係性であると定義されたし、淀川先生の口から、総一郎が自分の死に際して一切臆することなく、堂々と「与えられた」最期を全うしたことも伝えられている。確かに総一郎の死は「喪失」であり「さよなら」ではあるが、本人の意識の中では、それは「悲劇」ではなかった。だからこそ、矢三郎は今回の一件をまだ客観的に観察することも出来るのだろう。しかし、当事者たる矢一郎や矢二郎にはそこまでの景色が見えているかどうかは定かでない。誰の視座に立つかによって、ことの顛末は様々な意味を持つようになるだろう。

 総一郎の死は「悲劇」なのか「終わり」なのか「愛」なのか。そのどれが事実だったとしても、「喪失」であることに変わりはない。そこを埋めるためには、生きている人間が代わりを務めねばならぬ。さて、次の狸の総大将は、一体誰が選ばれ、登り詰めることになるのだろうか。ふむ、矢一郎は真面目だから何とか頑張って欲しいし、夷川の兄弟は心底馬鹿なのでさっさと痛い目を見て欲しいとは思うのだが……こっちの兄弟も阿呆は阿呆だしなぁ。

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