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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 オープニング中に入るダイジェストの構成の妙に感心してしまう第5話。これまでも随分すっきりとその回の勘どころをまとめてくれるな、とは思っていたのだが、きちんと既知のエピソードからの引用だけでその回の復習が出来るように構成するってのは、結構神経を使う作業。やっぱりどうしても視点が散漫になってしまう構造を持つだけに、そのあたりには気を遣っているようです。

 今回の語り手は、1話からストーリーに絡み続けている紀田正臣。彼のキャラクターは一貫して「軽い」「適当」というスタイルが貫かれており、濃いぃ面子の集うこの池袋では陳腐なイメージもあったのだが、今回のエピソードで自ら信条を語るに至って、ようやくその内面が見えてきたようである。実際、彼は軽薄だ。嘘みたいな女性観を持っているし、それを臆面もなく体現できる神経の図太さは生来のものであるだろう。しかし、どうやらその裏側に真っ正直な芯が通っているのも事実なようで、今回は親友の帝人に対する接し方に常に神経を払っている様子がよく分かる。どうやら「黄巾族」と呼ばれるカラーギャングとの因縁もあるようだし、薄っぺらいと思っていたキャラクターに少しずつ肉付けされていくのを見守るのはなかなか面白い。

 また、今回のエピソードで紀田を語り手に選んだのは、紀田自身に対する掘り下げもあるだろうが、帝人と園原を加えた3人の青臭い高校生青春視点を描くのに最も適した人材だ、という理由もあるだろう。園原が行方不明になった(元)友人について語るシーンと、それに対して帝人が初めて主人公らしいはっきりと意味のある返答をするシーン。この2つの場面は、はっきり言ってかなり臭い。園原の淡々と自分を語りながら過去を振り返る様子はちょっと現実感に欠ける奇妙な情景であるし、それに対してきっぱりと拒否、提言を行う帝人の態度だって、いかにもお話的で何とも馬鹿馬鹿しいシチュエーション。言い換えれば「ラノベ的厨二臭」がする。しかし、こうしたこっ恥ずかしいシーンであっても、それを見ている紀田が元々飄々として、責任感の薄い態度を一貫して示しているために、何となく飲み込めてしまうくらいのレベルにまで落とし込まれる。一見すると子供じみて見える紀田の態度も、実際は帝人や園原といった「友達」を的確に見守る優れた観察眼と判断力によって成立しているものであると分かるわけだ。原作ままなのか、それともアニメの脚本で考えられた構成なのかは知らないが、この配役はなかなか面白い。

 そして、そんなハイスクールライフ以外にも様々な不思議がまたもあふれ出す池袋の街。セルティは切り裂き魔に出会い、帝人のクラスメイト、矢霧はストーカーに追いかけられた過去を持ちながらも謎の女性と逃避行。「池袋最強」を追い求めるレポーターに、チャットに現れた危険な参入者。そうそう、紀田との思い出を抱えた病院の少女なんてのもいる。臨也はあれだけガミガミ言われたのにまた平気で池袋に来てるのかな。

 前回までは収束気味かと思っていた群像劇が、再び拡散し、ファクターをちりばめる。この緩急の付け方は視聴者としてはありがたい。次はどこに視点が向くのか、池袋はどこから切り取られていくのか。良い感じで次も楽しみです。

 それにしても、首がないのに何でセルティは色っぽく見えるんだろうなぁ。 

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