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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Aether Swooper 霊気急襲者 (1)(U) C

クリーチャー・ヴィダルケン、工匠

1/2 飛行

〜が戦場に出たとき、(E)(E)を得る。

〜が攻撃するたび、(E)(E)を支払ってもよい。そうしたなら、【霊気装置】トークンを1体生成する。

 「霊気」サイクルの青は空を飛んでいる。このサイクルはどのクリーチャーもステータスは「並」だが、各々の色特性を持っているので「攻撃しやすさ」に差がある。こいつは飛行持ちなので、サイクル中でも一番殴りやすく、能力起動の機会が多い。さらに2マナという軽さもあり、トークンを生み出すタイミングが早いので盤面に与える影響も大きい。おそらく、「トークンを生む」という仕事を任せる前提ならこいつがサイクル中で一番強いだろう。もっとも、1/1の霊気装置はアーティファクトカウントを気にしないならそこまで重要なリソースではない。あまり繰り返し運用する気がないなら、1枚のカードでもうちょっと説得力のある戦力がほしい、という場合もあるだろう。さらに「単にエネルギー2個くれれば満足」っていうデッキだってあるかもしれない。今回どの程度アーキタイプが分かれるかはまだ未知数だが、このカードは狙ってるデッキデザイン次第でかなり点数が乱高下しそうな気がする。そして、出で立ちだけを見ると完全に笑わそうとしているようにしか見えない。こんなん、コントやんけ。

 

Aethertide Whale 霊気海嘯の鯨 (4)(U)(U) R

クリーチャー・鯨

6/4 飛行

〜が戦場に出たとき、(E)×6を得る。

(E)×4:〜をそのオーナーの手札に戻す。

 「ヒレナガ空鯨」に続いてカラデシュ世界2頭目のクジラ。実は現時点で世界に存在する鯨・クリーチャーは未だ5体だけであり、同じブロック内でクジラが2頭以上登場したのは史上初。本当にどうでもいい記録だが、今後カラデシュはPWたちのホエールウォッチングスポットとして人気を博しそう。で、そんな空飛ぶクジラだが、レアということもあって変幻自在の俊敏さが恐ろしい。マナを払わずに起動出来る避難能力持ちのデカブツ、つまり最近なら「真珠湖の古きもの(KTK)」と同じポジション。そして、こいつは「真珠湖」と違って何度出し入れしても目減りせず、むしろエネルギーは増えていくという大盤振る舞い。一度こいつを展開する余裕を与えてしまったら、もうこの6/4フライヤーを根本的に除去するのは不可能と言っていいだろう。戦闘性能はシンプルながら、これだけの除去耐性があるのはかなりヤバい。単に出た時に6エネルギーというだけでもインパクトはあるし、エネルギーデッキならかなりの有力フィニッシャーになるのではなかろうか。エネルギー関係無しのデッキでも充分最後の一席を任せられるだろうが、「霊気池の驚異」から飛び出した時にすぐに次のガチャ代がもらえる、っていうのが親切過ぎるので噛み合ってる気がする。

 

Baral, Chief of Comliance 遵法長、バラル (1)(U) R

伝説のクリーチャー・人間、ウィザード

1/3

あなたの唱えるインスタントとソーサリー呪文は、そのコストが(1)少なくなる。

あなたのコントロールする呪文や能力が呪文を打ち消すたび、カードを引いても良い。そうしたなら、手札を1枚捨てる。

 (コンプラ)の人。チャンドラ一家を虐待、排斥し、現在もチャンドラと反目し合う、領事府きっての(コンプラ)。何せ(コンプラ)なものだから、おそらくチャンドラにとっても(コンプラ)に違いない。さておき、青の巧技枠は大方の予想通りにバラルさん。幼いチャンドラのトラウマになった人物であり、その傲岸不遜な物言いからさぞかしタフなヤツなのだろうと思っていたのだが、なんと御本人は2マナ1/3というもやしボディで登場。まぁ、ウィザードだしな。誰も筋肉は求めてないからいいんだけども。持っている能力はなんと「ジェイスの聖域(ORI)」。レジェンドなので重ね張り出来ないという制限はあるが、「聖域」が4マナだったことを考えれば2マナクリーチャーでこの能力は流石。2ターン目に設置出来れば、その後唱える全ての該当呪文が恩恵を受けられるわけで、その効果は計り知れない。当然、呪文を寄せまくったデッキでの活躍が期待されるので、火力とドローがてんこ盛りのイゼット系、最近密かにブームな(?)「機械医学的召喚」あたりとの組み合わせが強そうだ。下の能力を見ればカウンターと合わせるのが更によろしいわけだが、わざわざコントロールにこだわる必要も無いだろう。どうせルーター1回程度なので、そこまで必死に追い求めるボーナスではない。いや、3ターン目以降に1マナで「呪文萎れ」や「虚空の粉砕」撃たれた上にルーターされたらたまったもんじゃなかろうが。

 

Baral’s Expertise バラルの巧技 (3)(U)(U) R

ソーサリー

最大3つまでの対象の、アーティファクトやクリーチャーの組み合わせを、そのオーナーの手札に戻す。

あなたは、手札にある点数で見たマナコストが4以下であるカードを、そのマナコストを支払うことなく唱えても良い。

 バラルさんの巧技は5マナで与えられた。効果としては「海神の復讐(THS)」と大体同じだが、素のコストの時点で1マナ軽く、更に4マナ以下というホットスポットの呪文が唱え放題ときているのだから、やっぱりおかしいよ巧技サイクル。5マナのソーサリーとなるとコントロールデッキでは多少使いにくいマナ域になってしまうが、そのついでに他のアクションが取れるならコストの重さもさほど気にならない。3体バウンスはどんな状況でもゲームを決めうる効果になるし、ある程度盤面が揃ったところで撃ち込み、好きにゲームを決めることが出来るだろう。4マナ以下の呪文には当然白や黒の巧技サイクルも含まれるわけで、例えば自軍のタフネス3以下をこれで避難させ、「ヤヘンニの巧技」で相手だけ叩き潰した上でリキャスト、なんて謎ムーブも可能。巧技楽しい巧技。

 

Bastion Inventor 砦の発明者 (5)(U) C

クリーチャー・ヴィダルケン、工匠

4/4 即席 呪禁

 未だかつてないマッスルなヴィダルケン。まぁ、実際にはパワーアーマーの開発に成功しただけらしいが。なんかすげぇ動きにくそうだから呪禁っていうより被覆っぽいんだけど、そこはヴィダルケンの技術力でカバーなんでしょうね。コモンで与えられた呪禁持ちというのは稀少な存在で、なんと現スタンダード環境には1体もいない。直近で遡れるのはタルキールの「針葉樹の徘徊者(DTK)」と「旋風の達人(KTK)」である。まぁ、ぶっちゃけどちらもそんなに活躍してないのだが、こちらのカードは即席を武器とし、上手く行けば4〜5マナ程度で4/4呪禁が手に入る。一度出してしまえば後は丁寧にサポートして攻め上がればいい。せっかくの呪禁があっても単体ではそこまでのプレッシャーにはならないため、出来れば装備品やオーラなどで増強したいのだが、霊気紛争は装備品が1枚もないという珍しい世界。となると残りはオーラ。白の「浮遊化改造」なら6/6飛行呪禁の化け物、赤の「攻城化改造」でも7/4先制呪禁でやっぱり化け物だ。どっちかというと該当するオーラを先に確保しておいて、おまけの搭載プランとしてこの子に声を掛ける流れになるか。緑と組んで格闘のタネにする使い方も安心感がある。何はともあれ、コモンで集められる即席持ちなので、「上手くいったわー,超即席デッキ出来たわー」と自慢したい人は揃えておくといいんじゃないかな。

 

Disallow 不許可 (1)(U)(U) R

インスタント

対象の呪文か、起動型能力か、誘発型能力を打ち消す(マナ能力は対象に取れない)。

 カウンター。とにかく何でもカウンター。「取り消し」に「もみ消し(SCG)」が追加され、こんな頑張ったスペル見たことないよ! と思ったら、テキスト自体は「虚空粘(DIS)」と全く同じっていう。あちらはシミックが送り出した虎の子の多色レア。こちらはレアリティこそ同じだが、随分扱いやすいマナコスト。シミックさんェ……。現環境はそこまでカウンターが強いわけではないが、青系のリアクションデッキは割と元気であり、「呪文萎れ」や「虚空の粉砕」は現役で活躍中。環境的に追放の必要がないのなら、「虚空の粉砕」の代わりにこちらが採用される可能性は高いだろう。能力だけを打ち消すことにどれだけ意味があるかはまだ分からないが、通常性能のカウンターが他の範囲までケア出来る利便性は安心感が桁違いだ。ちなみに、この呪文も「注目のストーリー」の1枚。イラスト、フレーバーにはナラー親子の怨敵であるバラルさんがチャンドラの炎を払っている様子が描かれているが、発表当時はこの後でニッサに上手いことしてやられてボコられた上にドビンにしょっぴかれるなんて思ってなかったよ。

 

Dispersal Technician 分散の技師 (4)(U) C

クリーチャー・ヴィダルケン、工匠

3/2

〜が戦場に出たとき、対象のアーティファクトをそのオーナーの手札に戻してもよい。

 広くカテゴライズすれば「大クラゲ(VIS)」系クリーチャー。最近だと「反射魔道士」というやんちゃすぎる阿呆がいるので色々と贅沢になってしまったが、本来はこれくらいのコストに調整されるべき存在なのだ。5マナ3/2ということで、先輩としては「オーガの学者(GPT)」が一番近いだろうか。「学者」のニーズはそこそこ、さらにカラデシュらしく対象がアーティファクトに限定されているので、リミテッドでもそこまでの強さはないか。一応紛争トリガーといえないこともないが、5マナでやる仕事ではないな。この世界は紛争も絡んだせいでますます187能力は増えているので、相手パーマネントを戻すのにも色々と気を遣いそうだ。これで戻したら紛争トリガーがオンになって相手に感謝される、なんて事態だけは避けたいものである。

 

Efficient Construction 効率的構築 (3)(U) U

あなたがアーティファクト呪文を唱えるたび、【飛行機械】トークンを1体生成する。

 あらゆるアーティファクト呪文にソプターのおまけ付き。4マナエンチャントで飛行機械が増えるっていうセッティングは「飛行機械の諜報網(ORI)」を思い出させるが、こちらのカードはアーティファクトを連打することによって充分決定力たり得る量のソプターを稼げるのが売り。これがあれば、各種「器具」サイクルを連打してどんどん引き回しているだけでも勝てる可能性があるのだ。デッキの組み方には注意が必要だが、上手くはまれば「つむじ風製造機」以上の展開力が期待できるのではないだろうか。前作カラデシュの場合、アーティファクト次元とは言ってもそこまでアーティファクトの数に言及するカードは多く無かったが、今回は各色に即席が出てくることによってアーティファクトの数は重要度を増し、青は相変わらず親和寄りなのでその傾向が顕著だ。ピック時には「アーティファクトである」ことをこれまでよりも強い特徴と見なす必要がありそうだぞ。

 

Hinterland Drake 内陸のドレイク (2)(U) C

クリーチャー・ドレイク

2/3 飛行

〜ではアーティファクトクリーチャーをブロック出来ない。

 今回、白と黒に各々「アーティファクトにはブロックされない」という能力を持ったクリーチャーがいるのでごっちゃになりやすいが、こいつは「アーティファクトをブロック出来ない」。何故そんな選り好みをするようになったのかは分からないが、本人が嫌だというのだからしょうがない。おとなしく攻撃用に使わせてもらおう。「風のドレイク」と比較するとタフネス1とトレードして付けられたブロック制限だが、たかだかタフネス1と馬鹿にしたもんではない。白の2/2フライヤーは止められるのだし、今回黒がコモンで手にした除去の1枚は−2/−2の修正を与えるカードだ。タフネス2と3の間には結構な格差がある。あと、ブロック制限がついてるクリーチャーは「どーせブロック出来ないしなー」とか白々しく殴りに行ってコンバットトリックに持ち込んだり、サラッと死んで紛争を誘発させたり、色々と駆け引きも出来るのである。そういうところも楽しんでこそのMagicでございますよね。

 

Ice Over 凍り付け (1)(U) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(アーティファクトかクリーチャー)

エンチャントされたパーマネントは、そのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。

 これ凄いな。いわゆる青の氷漬け除去であるが、基本形となる「麻痺の掌握(RTR)」の完全上位互換だ。対象をアーティファクトにまで拡大した上でコストが1軽くなり、他にも色々なカードの上位互換と言えそう。青がこんなにお手軽確実な除去をもらえた背景には、やっぱり「クリーチャーがそんだけ強い」っていう理由があるのか、それともこの除去ではまかないきれないような世界の秘密が隠されているのか。とりあえず青をやっている人間なら必須も必須。フレーバーでは「使えるものは何でも使って」とか叫んでいるが、カラデシュ人はマジで贅沢だな。「永遠の罠(BNG)」しか無かった時代の人に怒られるぞ。

 

Illusionist’s Stratagem 幻術師の謀 (3)(U) U

インスタント

最大2体までの対象の、あなたのコントロールするクリーチャーを追放する。その後、それらのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。

カードを1枚引く。

 日本語版のカードだとめっちゃルビが窮屈だが、読みは「げんじゅつしのはかりごと」である。めんどくさいので「ぼー」って読みたくなるけども。キャントリップつきの「相変位(EMN)」であり、対象を増やした「軽業の妙技」とも言える。「相変位」はあまり時代が合わなかったせいで大した出番はなかったが、世はまさに187能力の花盛り。紛争も合わせて大量の「場に出たがっている」クリーチャーがおり、対象には事欠かない。リミテッドでパンハモニコンデッキを作ったことがある人なら知っているだろうが、この世界は187能力が無いクリーチャーの方が少ないくらいなのである。今回はそれをまとめて2体。さらにカードのおまけまでついてくる念の入れよう。重たくなったので他の紛争カードなんかとの併用は難しくなってしまったが、難しいなら先に出しておいてこれでちらつかせればいいだけの話だ。じっくりと使い込みたい一品。

 

Leave in the Dust 置き去り (3)(U) C

インスタント

対象の土地でないパーマネントをオーナーの手札に戻す。

カードを1枚引く。

 古の最強バウンス「排撃(INV)」を1マナ重くしたら対象がグッと広がった。また、「送還」のキャントリップ版が「排撃」だと考えるなら、この呪文は同じコスト関係にある「分散(ORI)」のキャントリップといえる。これまでのカラデシュ世界は「抜き取り検査」「上天の貿易風」と、比較的軽く動けるバウンスが主流だったが、今後のバウンスはそれなりのコストからアドバンテージ狙いのラージアクションという認識になるだろう。今回緑を中心にカウンターを乗せるカードも増えているし、対処しづらい強力なオーラ類も増えている。コモンでこれが拾えるのは時代の恩恵と素直に喜び、何枚かは押さえておくべきだろう。ただ、やはりコストはお世辞にも使いやすいとは言えない領域に到達してしまったので、入れる枚数、使うタイミングなどにセンスが問われそうだ。

 




Mechanized Production 機械化製法 (2)(U)(U) M

エンチャント・オーラ

エンチャント(あなたがコントロールするアーティファクト)

あなたのアップキープの開始時に、エンチャントされたアーティファクトのコピー・トークンを1つ生成する。その後、あなたが同じ名前を持つアーティファクトを8つ以上コントロールしているなら、あなたはこのゲームに勝利する。

 なんかへんなのキター。「機械医学的召喚」といい、カラデシュ世界の青はなかなかファンキーな神話で勝負してくる傾向にあるようだ。これが当たりくじなのかクソ神話なのかはまだ答えはでないが……。今回のオーラの元ネタは「追われる足跡(RAV)」。対象は自軍アーティファクトに限定されたが、1マナ軽くなり、ついでに訳の分からない勝利条件がついた。フレーバーを読む限りではドビンさんの勝利宣言のようだが、領事府は一体何をもって勝ちを宣言してるんだろうな。まず、効果そのものの活用法を考えるなら、当然量産したいくらい強いアーティファクト(多くはクリーチャー)に張って無限増殖を目指すことだ。毎ターン出てくる「金属製の巨像」とかオーバーキルも甚だしいし、別に「自己組立機械」程度でも毎ターンただで出るなら充分ゲームは終わるだろう。自分で使ってるところを想像したら何故か「織木師の組細工」や「領事府の空船口」がどんどん増える図がイメージ出来ちゃったけども……。そうして数が増えて、8個以上同名アーティファクトが並んでいれば勝ちという、「先端生物学者(GTC)」みたいなおまけモードも搭載。ただ、これって別にエンチャントされたカードが8枚揃う必要はないんだよな。分かりやすいところでは霊気装置トークンをザザザッと8体並べればそれだけで勝てるし、「ダークスティールの城塞(M15)」を8枚並べても誰も文句は言わない。というか、本気でこれの勝ちを狙うなら設置後7ターン待つなんて馬鹿馬鹿しいことはやってられないのでトークンを狙う方が常道。おそらく今の環境なら霊気装置か手掛かりトークンのどちらかが手っ取り早いはず。引き増しも考えて優秀なカードで揃えるなら手掛かりWINはマジで成立しそうな気が。こりゃもう発売後に4枚揃えとかないと。使えなくても当方責任は持ちません。

 

Metallic Rebuke 金属の叱責 (2)(U) C

インスタント

即席

対象の呪文を、そのコントローラーが(3)を支払わない限り打ち消す。

 ついに出た、「マナ漏出(M12)」を超えるかもしれない期待の新カウンターだ。効果そのものは完全にリークと一緒で、コストが1重い分即席でまかなっている。2ターン目にリークとして唱えるためには1ターン目に何かアーティファクトを置かなきゃいけないのでその部分は劣っているが、それ以降、3,4ターン目に構える場合には、もしかしたら1マナでリークが撃てるかもしれないのだ。このメリットは、1マナのコスト増加を埋め合わせて余りある利点だろう。「革命的拒絶」先輩は一体どんな悪さをしたらこんな風にいじめられるのだろうな。とりあえず構築レベルでも文句無しで検討に値するし、下の環境でもデッキ次第では充分候補になる。親和の場合、1ターン目からこれを構えることも容易なのだから、世界がガラッと姿を変える可能性すらある。うわー、アーティファクト次元こえー。コモンなのはマジで助かりますね。

 

Negate/否認(OGW)」 C

 青の再録枠。安定した再録っぷりに「いい加減ひねれよ」と思わないでもないが、冷静に考えたら同ジャンルにおける最強の呪文ってこれなんだよね。クリーチャーでない全てのアーティファクトに対処出来るということは、この世界では「機体を打ち消せる」という大きなセールスポイントがある。さらに諸々の雑事もわずか2マナでさっぱりケア。言わばもっとも強力な援軍を得ているわけだ。ジェイスさんも、イライラしてる場合じゃない。

 

Quicksmith Spy 即製職人のスパイ (3)(U) R

クリーチャー・人間、工匠

2/3

〜が戦場に出たとき、対象のあなたのコントロールするアーティファクトは、あなたが〜をコントロールしている限り「(T):カードを引く」という能力を得る。

 赤にも存在している「こいつがいる限り場にあるアーティファクト1つが別な装置になるよ」サイクル。「アーティファクトが場にあること」を見るのは一応青も赤も継続したシステムと見なして良いのかしら。赤は適当なアーティファクトを2点砲台に改造したが、こちらは簡潔明瞭、なんとドロー装置の出来上がり。場に出て一瞬でも生き残れば1枚引けるわけで、その時点で損はしない(一応、能力誘発に対応されるとカードが引けない可能性もある)。そして生き残っちゃえばあとは馬鹿野郎。「パンハモニコン」で2回奏でたりすると倍速ドローがぎゅんぎゅぎゅん。まぁ、ゲームは終わるな。ただ、こうして「4マナくらいで設置してクリーチャーが生き残ればドロー継続」ってのは言わば「文書管理人(9ED)」と同じ能力だ。コイツ独自の利点として「召喚酔いが無い」「タフネスがでかい」の2つがあるが、その分「アーティファクトが割られると終わる」というデメリットもあるので、正直トントン。つまり、流石に構築でお目見えするカードではない。除去の薄いリミテッドならこれ1枚で決まっちゃうクソゲーモードも割と頻出する。特に「誤動作」や「特権剥奪」といった疑似除去しかないデッキは対処に苦労するだろう(「誤動作」の場合は対象のアーティファクトに張ればドローは止まるが、2/3の肉は残るので損してしまう)。1引きとしては悩ましい地味さだが、まぁ、引くよね。

 

Reverse Engineer 解析調査 (3)(U)(U) U

ソーサリー

即席

カードを3枚引く。 

 シンプルに即席。しかし、これはなかなかの骨太ドローだ。3ドローということは、「集中(8ED)」の4マナでも構築レベルに食い込めるスペックなわけで、アーティファクト2枚並べて3マナ3ドローなら充分過ぎる強カード。2マナ3ドローならもう祭りの領域。かつての「物読み(MRD)」すら上回る化け物カードになる可能性がぷんぷん。流石にアンコモンに設定されているが、この世界ならリミテッドレベルでも2マナ3マナで3ドローの可能性は結構高いはずなのだ。これ、大丈夫か? まぁ、最低でも2マナかかりますよ、っていうのが「物読み」や「宝船の巡行(KTK)」との差別化を図ってる部分なのだろうが……でも「時を超えた探索(KTK)」だって最低2マナだったよな……。

 

Salvage Scuttler 回収ヤドカリ (4)(U) U

クリーチャー・カニ

4/4

〜が攻撃するたび、あなたのコントロールするアーティファクト1つを、オーナーの手札に戻す。

 普通ならデメリットになるはずの効果を携えた普通の肉。こうして何かを「戻す」という能力が付けられたカードってのは、たとえば「エスパーゾア(CON)」とか「ドレイクの使い魔(RAV)」のように普通よりも強力なステータスを与えられているものだが、このクリーチャーは「青にしてはそれなり」という程度で、アンコモンになるようなスペックではない。そして、この設定が与えられたということは、我々は「この世界ではアーティファクトが戻せることはアンコレベルのアドバンテージなのだよ」という製作チームのメッセージを受け取ることになるのである。いや、まぁ、「隠し場所の略奪者(EVE)」っていう似たようなカードは別に強くなかったんだけど、多分あの時代はまだリミテッドの調整が下手だったのだろう。このヤドカリに任されているのは、普通の世界だったら187能力持ちのアーティファクトの再利用。「予言のプリズム」や「組細工」サイクルと噛み合えばそれだけでアドバンテージになる。そして、この世界で最も求められるのが、安定した紛争トリガーである。こいつが殴って死ぬならそれはそれで紛争だが、そうでなくとも確実に(戦闘解決前に)トリガーされるというのは大きな効果。ぶっちゃけ青には紛争能力を持つカードは1枚も無かったりするのだが、白や緑などの物騒な色と組み合わせたときにはありがたいと思えるタイミングも多いのではなかろうか。割とヤドカリの世話になる次元だな。

 

Shielded Aether Thief 守られた霊気泥棒 (1)(U) U

クリーチャー・ヴィダルケン、ならず者

0/4 瞬速

〜がブロックするたび、(E)を得る。

(E)(E)(E)(T):カードを1枚引く。

 なんともヒネた設定のエネルギー職人。殴る様子は一切無いステータスだが、突然出てきて相手をおちょくりつつ、「エネルギーもーらいっ!」と叫んで逃げていく。やられた側のイライラは相当なものだ。「領事府の空船口」の活躍(?)で分かる通り、いかにサイズがでかいカラデシュ環境とはいえ、2マナタフネス4はなかなか突破出来るもんじゃない。普通は複数体を並べて突破を図るわけだが、その場合にこいつはごちそうさまってんでおこぼれを掠めとっていく。「1エネルギーを持っていく」ってだけならもう放っておこう、と諦めもついたのかもしれないが、溜めたへそくりをドローにしてキャッシュバックしちゃうってんだからたちが悪い。殴るに殴れず、かといって除去も難しい。これは実によい青クリーチャー。もちろん、ブロックなどせずとも他のカードからガンガンエネルギーを注いでもらってカードに変えるエンジンの役もこなせる。エネルギーデッキの新しい形が見えてきそうな見事な1枚。

 

Shipwreck Moray 難破船ウツボ (3)(U) C

クリーチャー・魚

0/5

〜が戦場に出たとき(E)×4を得る。

(E):〜はターン終了時まで+2/−2の修正を受ける。

 お目々が超キュートなエネルギーフィッシュ。かつてこれほどまでに癒し系の魚クリーチャーは存在しなかったはずだ。是非自宅の水槽で飼育して困ったようなその表情をずっと眺めていたいものだ。ただ、多分この表情はエネルギーを注がないときの仮の姿。2/3→4/1と変貌すると、きっと阿修羅面も冷血・怒りと変化していくに違いない。デザインとしては青にありがちなパワー/タフネス変換クリーチャー。コストはお世辞にも軽いとは言えず、能力も一方通行だし小回りが効かないので「凍結燃焼の奇魔(RTR)」や「氷河の末裔(KTK)」といった諸先輩方とは戦闘性能は比べるべくもないが、このお魚にはエネルギー4つという手土産がある。現在「タカシオヤドカリ」が任されているポジションで、エネルギーの後押しをしつつ地上で睨みを利かせる壁になれるというのは、青には求められるポジションである。慌てて取るようなカードじゃないが、エネルギーデッキの引き締めに。

 

Skyship Plunderer 航空船の略取者 (1)(U) U

クリーチャー・人間、海賊

2/1 飛行

〜がプレイヤーの戦闘ダメージをあたえるたび、好きな数の、カウンターを持つパーマネントやプレイヤーを選ぶ。それらについて、すでに置かれているカウンターと同じ種類のカウンターをもう1つ置く。

 能力は非常に長々とかかれているが、つまりは「戦闘ダメージをあたえるたびに増殖を行う」である。そして、青くて2マナで戦闘ダメージから増殖を行うクリーチャーといえば、それは「かき鳴らし鳥(SOM)」なのである。キーワード化した能力がセット制限で使えないってのはなかなかもどかしいもんだ。そしてこのカード、レアリティはアンコモンのままで「かき鳴らし鳥」よりもパワーが1多い純正強化版。先輩カードも充分強かったはずなのに何故強化されたかといえば、まぁ、こっちの世界の方が増殖の持つ意味が薄いからだな。ミラディン世界では人の生き死にを左右する毒カウンターがあったのであまり増殖カードを強くしすぎるわけにはいかなかったが、この世界で青が増やすカウンターといえばメインはエネルギーカウンター。それならまぁ、1つ2つ増えたところでそこまで大きな問題は無いってことで。本来なら+1/+1カウンターを水増ししたいところだが、青はそうしたギミックとほとんど関係しておらず、あれだけいた製造持ちのカードも世界から姿を消すという。なるほど、なかなか劇的な活躍は難しいか。しかし、ここから緑や黒との共闘を目指すプランは充分に現実的で、上手く「クジャールの種子彫刻家」や「隠然たる襲撃」と組み合わせてかつての増殖ライフを思い出してみたいところ。何は無くとも2マナ2/1フライヤーという素敵ステータスなのだから、ピックを躊躇う必要も無いはずだ。

 

Take into Custody 身柄拘束 (U) C

インスタント

対象のクリーチャーをタップする。それは、そのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。

 私の場合は「霜のブレス(M14)」効果と書いてきた能力なのだが、実は驚くべきことに、「この効果だけをクリーチャー1体に与える呪文」というのは、これまで存在していなかった。一番近いのは覚醒能力持ちの「氷の猛進(BFZ)」、もしくはキャントリップの「悪寒(KTK)」ということになるだろうが、とにかくこれが史上初の「素材の味をそのまま」呪文であるから、今後はこの効果のことを「身柄拘束効果」と呼ぶことになるのだろう。……なんかピンと来ないけど。1マナインスタントということで最低限の効果ではあるのだが、相手ブロックを2ターン抑制出来るというのは案外馬鹿に出来ない。特にこの世界には攻撃の手間が面倒な機体クリーチャーがおり、ソーサリーで止められないカードをこれ1枚でしばらく抑えられるのだから一応のニーズはあるだろう。まぁ、出来れば入れないデッキを組んだ方が強いとは思うが、インスタント呪文の数がほしいとかいう場合には「劇的な逆転」よりは採用率が高そうである。ただ、今回は果敢クリーチャーが1体もいないし、赤青で応援してきたインスタント・ソーサリー支援がほとんど無いので、あんまり専門の仕事はなさそう。

 

Trophy Mage 戦利品の魔道士 (2)(U) U

クリーチャー・人間、ウィザード

2/2

〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリから点数で見たマナコストが3のアーティファクト・カードを1枚探し、それを公開して手札に加えても良い。その後、あなたのライブラリを切り直す。

 アーティファクト支援世界といえばやっぱりこれ、特定コスト域のカードを見つけてくるウィザードシリーズの最新版である。過去の先輩方は2人ともミラディンの出身で、初代ミラディンには1マナ以下のカードだけを探せる「粗石の魔道士(SOM)Trinket Mage」、新ミラディンでは6マナ以上のカードを探せる「宝物の魔道士/Treasure Mage(MBS)」が登場。そして今回はその隙間を埋めるようにして、3マナジャストのカードのみが探せるこの人が加わった。3枚を並べて見ると、どのカードも英語名が「Tr〜〜 Mage」の形で統一されているのが面白い。能力を比べると、1マナ、0マナという下の環境でキーカードたり得るカード群を探せる「粗石」が活躍の度合いではトップ。6マナ以上のデカブツなら好きにサーチ出来る「宝物」も、フィニッシャーが探せるので環境次第では色々と重宝した。今回は3マナ限定ということで流石に範囲が狭いのだが、試しに現スタンダード環境で3マナのアーティファクトを調べると、「耕作者の荷馬車」「電招の塔」「鋳造所の検査官」「巡礼者の目」など、なかなか馬鹿に出来ないラインナップ。これがモダン以下にまで広がれば、各種「剣」サイクルが3マナだったり、「罠の橋(8ED)」「刻まれた勇者(SOM)」「太陽の拳(5DN)」「寄生的な大梟(CON)」といった特定デッキのキーカードが出てくるのでやはり馬鹿に出来ない。リミテッドでも単に肉を並べながら「速接会のオオトカゲ」「プラカタの柱行虫」といった追加戦力が補充されるだけでも馬鹿には出来ないはず。長らく続いたシリーズの末弟として、恥じない活躍が期待できそうだ。

 

Whir of Invention 発明品の唸り (X)(U)(U)(U) R

インスタント

即席

あなたのライブラリから点数で見たマナコストがX以下のアーティファクト・カードを1枚探し、それを戦場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。

 なんかよく分からないカード名だが、「Whir」は「ビュー、ブンブン、ウィーンという音を立てる」という意味らしいので、ニュアンスとしては機械が起動音をあげて動き出しましたよ、みたいな感じだろうか。カードの方はというと大体はアーティファクト版の「召還の調べ(M15)」。召集(即席)で払えるコストもアーティファクトだし、持ってこられるカードもアーティファクト。正確には色マナの支払いは必須なので召集よりちょっと使いにくいが、まぁ、大して変わらないだろう。「召還の調べ」は各種環境でブイブイ言わせたお馴染みの強カード。つまりこのカードも充分にその座を狙う権利があり、狙う対象がきな臭さ満点のアーティファクトというのも刺激的。かつての「修繕(ULG)」みたいなとんでもない悪さは無理だろうが、新たなデッキの登場を予感させる1枚になっている。アーティファクトを並べる前提なので一応親和寄りになるか。こうして即席能力が強くなればなるほど、調査能力を持つ「スレイベンの検査官(ISD)」の評価はうなぎ登り。アーティファクトを無尽蔵に生み出せる新テゼレットの動きにも注目したい。

 

Wind-Kin Raiders 風友会の強襲者 (4)(U)(U) U

クリーチャー・人間、工匠

4/3 即席 飛行

 即席のみが売りのファッティフライヤー。今回比較すべきは同ステータスで紛争能力持ちの白の「急降下飛空士」。あちらは上手くいけばおまけ付きで5マナなのだから、このクリーチャーを採用するには、最低でも4マナ以下で唱える下準備がほしい。そして、この環境なら準備はさほど難しくもないだろう。3ターン目までにアーティファクト2つが出ていれば4ターン目に4/3フライヤー。つまりはブロックも出来る「ヒレナガ空鯨」だ。……まぁ、この手のカードにあんまりブロックは求めないので、「空鯨ってやっぱバケモンだな」っていうことがよく分かるわけだが。高マナ域の即席は青なら4/4呪禁の「砦の発明者」がいるし、黒なら7マナで5/5の「湿原の運び屋」、赤に到っては速攻とトランプルの「怒れる巨人」なんてカードがおり、色合い次第で選択肢は豊富。こいつの場合、ダブルシンボルなので青以外のプレイヤーに使われにくいってのも一応のうま味といえばうま味か。即席カードから入るのか、それとも先に低マナ域のアーティファクトを確保するのか。取るタイミングが難しそう。

 

 

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