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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 封切り2日目にプリキュアを観るという所業。これにはいくつか理由がありまして、1つは、この春に私のそばから離れてしまうマジパーソンが、わざわざ映画のためにこちらへ駆けつけてくるというので、それに合わせて観に行きたかったこと。さらに、やっぱり1人だとどうしても劇場に足を運ぶハードルが高いこと。せっかく近くに確定で観に行く熱心な(それはもう熱心な)ファンがいるのだから、そこは便乗しなくては。更に、3日ほど前に連絡が入り、「丁度舞台挨拶が観に行けるらしいです」との情報が。世の中に舞台挨拶イベント数多くあれど、まさか人生初の鑑賞がプリキュアになろうとはおもわなんだ。でもまぁ、観られるものは観ておかなきゃ損ですからね。私の人生には「生で観た声優カウンター」というカウンターがセットされており、出不精な私がイベントに参加したらその記録を胸に焼き付けるのだが、さて、今回のイベントはカウンターをいくつ回せばいいんでしょうね。今回登壇した3人のうち、ここから先、本当の意味で声優人生を歩むのは何人になるのでしょうか……。

 ちなみに舞台挨拶に登壇したのはホイップ役・美山加恋、カスタード役・福原遥、そしてジェラート役の村中知の3人。まぁ、「ファンだから駆けつけた」っていうレベルでの期待度はないわけだが……やっぱりキャストさんが登壇するだけでテンションは上がりますね。場慣れしたお馴染みの声優さんも良いものだが、今回登壇したうち2人はまだまだ若手も若手。この作品が彼女達の人生に大きな影響を与えるのは間違いないわけで、作品に大きな情熱を傾けており、真剣に取り組み、真剣に愛してくれていることはとても伝わってきた(あと、最近の若い子はホントに可愛いわね)。劇場に集まったお友達にホイップの声でサービスをしてくれる美山、MCの人の「皆さんはお菓子とか作ったりしますか?」という(ある意味定番の質問に)「サテ、どう答えたものか」とちょっと苦笑する福原まいん。自分がしゃべる時以外はとにかく会場の子供たちに手を振って応えていたサービス精神旺盛な村中。三者三様だが、みな、自分たちが精魂込めて作った作品を子供たちが(そして大きなお友達が?)楽しんでいることが本当にうれしそうだった。なんかね、こういうイベントを観てしまうとどうしても贔屓したくなりますけどね、「プリアラ」はいい作品になってくれるんじゃないかって気がしますよ。すでに割と面白いしね。

 ちなみに、メンバーで作ったグループLINEは常に盛り上がってるそうですが、メッセージを送ってよこすのは美山と藤田咲がほとんどだそうです。咲子ぉ!

 

 

(以下、一応ネタバレを含むかもしれないので未視聴注意)

 




 

 さて、そんな舞台挨拶から幕を開けた新たな劇場版。毎年、春のプリキュア映画はデラックスとかオールスターズといった名前で呼ばれる、歴代プリキュア総出演映画だったが、流石に毎年そんなことをやってたらすぐに行き詰まるわけで(むしろこれまでよくこの方向性で保っていたな)、今年からは新たに「ドリームスターズ」と名前を変え、過去2作品までを遡り、全3チームのみに絞ったデザインになった。オールスターズを楽しみにしていた身には少し寂しいが、毎回薄味にされるよりは、いくらか絞って物語を作った方がいいに決まっているのだから、このデザイン変更は良いものだろう。私としては何といっても「GO!プリ」ファンなので、はるはる達が出てくるだけでもある程度は満足出来るのでこれで構わないと思っている。

 デザインコンセプトは、シリーズ映画としては先輩である、スーパー戦隊シリーズの正月映画、いわゆる「VSシリーズ」に則っているように見えた。戦隊の場合は2チームだが、プリキュアは各チームの人数が少ないので3チーム合わせておよそ戦隊2つ分の人数だ。冒頭の出会いのシーンでちょっとだけ(本当にちょっとだけ)異物がぶつかって喧嘩腰になってみるあたりもVSシリーズっぽさ。まぁ、流石に女の子向けの作品なので真正面から拳をぶつけ合うなんてことはしませんけどね。複数チームのプリキュアが世界観を統合して絡み、そこにオリジナルのゲストキャラを投入し、そこを中心に現役プリキュアメインの独立したストーリーを作っていく。今回は「桜」というのがメインモチーフになっており、オリキャラのサクラちゃん(CVアスミス)の世界を救う物語になる。桜というメインモチーフは非常に良い選択肢で、プリキュアの花形であるピンクカラーをゲストキャラに自然に導入し、ややもするとイメージが被ってしまいそうなゲストと主役プリキュアを上手く差別化しているし、画面全体をピンク色が覆う画面が増えるため、女の子たちからすれば画面が賑々しく見えて楽しいだろう。今回はシーンの半分以上をCGパートにするというチャレンジを試みており、つややかではあるが(本来なら)柔らかさに欠けるCGモデルに彩りを加えるのに成功している。個人的には直前に「モアナと不思議の海」を観てしまっていたのでCGにそこまで感心することは無いのだが、何度も書いているようにアメリカンなCGアニメとジャパニーズCGアニメは狙っているものが全く別であり、今回のプリキュアのCGも、普段のエンディング作画にみられるように非常に高精度で観ていて退屈しない。何より、海外アニメとは異なる「捨象によるアニメ文化」がしっかりとオリジナル要素で活きており、丸っこくまとめられたデフォルメ調のキャラクターが、流麗な桜の下で戦うシーンの完成度は決して海外作品に負けないだけのパワーがある。このクオリティで一本の映画が作れたのは、素直に大したものだと思う。

 また、今回はそうしたCGパートに合わせるために通常アニメパートのキャラクターデザインも一工夫こらされており、CGとの差分を埋めるように多少頭身を調整し、主線を太めに取って融和を狙っている。こうした細やかな心遣いのおかげか、今回は作画の崩れがほとんど観られず、通常パートも含めて作画部分はかなり満足度が高い。頭身が下がってタレ目がより丸っこいイメージになったトワさんは良し悪しな気がするが、彼女は何をしてても可愛いからまぁ良しとしよう。CGになるとみらいのまつげの部分が目立って、なんかミラクルがやけに美人さんに見えたのは不思議。そしてこうして中学生がいっぱい集まると、やっぱりゆかり・あきらの高校生コンビの異質さが際だつなぁ。

 さて、そんな作画から産みだされた物語部分であるが……まぁ、こちらは可もなく不可もなく、かな。ゲストキャラ・サクラを中心としてドラマ作りは無難なもので、尺に見合った起承転結は大きな失点の無いもの。ただ、個人的にはやっぱり「旧作プリキュアとの絡み」というか「プリキュアたちのお祭り騒ぎ」が観たかったという気持ちが強かったので、サクラストーリーの方にたっぷりと筆を費やした分だけ、周りのキャラの活躍が減ってしまったのは残念だったかね。例えばちょっと振られていた「トワさんとはーちゃんがなんか似てるんじゃない」ネタとか、もっと掘り下げて欲しかった。異世界のガチプリンセスと、異次元のガチプリンセス(ってレベルじゃない存在)の絡み、どんな超展開があったものだろう。せっかく3チームに絞ったのだからもう少し旧作組にも活躍の場が与えられると期待してたんだが……特にマーメイドとか完全に空気だったやん。彼女のスペック舐めたらあかんのに。そう考えると少人数制で回していたまほプリ勢は有利やな。あと、現役だから活躍するかと思われたプリアラ勢も、実はそこまで活躍出来ていない。ホイップは圧倒的な活躍なのだが(何しろ他の全員が退場させられたからな)、それ以外の4人は序盤の合流までがメインの仕事で、どうも戦闘シーンにはあまり絡めない。まぁ、まだシリーズ本編でもほとんど絡んでない時期だからあんまりおおっぴらに活躍させるわけにもいかなかったのだろうけども……このあたりは戦闘に関するコンプライアンス変更の弊害が見えるような、見えないような。相手の長口上にしびれを切らして跳び蹴りかますマジカル&トゥインクルとか、最高なんですけど、それをもっと観たかったんですよぅ。

 でもまぁ、短い戦闘シーンの中にも良い物はたくさん詰まっていたので、それを拾い上げて良しとすべきか。個人的には最序盤で嬉しくて泣きそうになったのはフローラの一本背負いですね。あそこの衝撃凄いぞ。だって2チームに分かれて変身→対戦→まほプリ勢がヨクバールに負ける、っていう展開だったから、てっきりそのままGOプリ勢も一回ゼツボーグに負ける展開になるかと思ったのに、他の3人は吹っ飛ばされたのに最終的にはるはる1人で片付けたからな。やっぱりプリンセス最強。その後の連携ではすでに顔見知り設定だったまほプリ&GOプリ勢のコンビネーションが披露され、とどめを刺す時には「フェリーチェ!」って叫んでからの満を持してのリンカネーション。フェリーチェさん、戦隊におけるバズーカみたいな扱いになってますね。最強プリキュア議論スレとかが盛り上がりそう。

 その他、個人的に気に入った小ネタを挙げていくと、冒頭、異世界転送後の出鼻を「甘い匂いがするモフ」で飾るモフルンネキのブレなさ、不審者の壁ドンに頬を赤らめるゆい先生のブレなさは素敵。あんなジゴロも受け入れてしまうノーブル学園の防犯体制はガバガバだ。そして直接バトルが少ないと言われるプリアラだが、今回、ホイップが最初の変身直後にいきなり狛犬と手四つでがっぷり組み合ったのは爆笑した。キン肉マンか。四足獣と手四つは流石にどうなのよ。今回は二本足で立てたりしゃべれたりするサプライズなフレンズが多かったね!

 あぁ、あと大きなところだと、今回は「プリキュアー、がんばれー」バートがほとんど無く、代わりにサクラが画面外(?)まで飛び出して客席に援助を求めるという新たな形のインタラクションが試みられていたのだが、わりと面白かったですね。幼女先輩からしたら嬉しいサービスだったんじゃないでしょうか。「プリキュアー、がんばれー」はどうしても長いシーンだし、大事なシーンだし、応援する側もダレてしまう危険性があるが、このくらいのおまけ要素として挟むと、「自分もプリキュア世界に参加した」っていう体験型の思い出が残りやすくて楽しそう。僕も幼女だった時代に観たかった作品です(うん?)。

 最後はやっぱり中の人のこと。まぁ、現役チームは今からどんどん新しい姿が観られるのだから特に言うことも無し。最初に違和感があったいちかの声もすでに馴染み始めているあたりが流石に我ながらチョロすぎる。ゲストのアスミスはいつものアスミス。どんな世界でも「ちっちゃくないよ!」って言わなきゃいけない運命なのか。シズク役の木村佳乃は……まぁ、際だつ印象ですね。やっぱり発声(と関西弁)にどこか違和感は残ったのだが、それがかえってシズクというキャラの幻想性というか、怪しげな存在感につながっていたとも言える。そして何といっても烏天狗役の山里である。彼は過去に戦隊シリーズ映画のボスキャラとしてゲスト出演した経験があり、その時も見事な「ムカつく悪役」っぷりには大層感心したのだが、今回の烏天狗も、人を小馬鹿にした態度が本当にムカつく上に、そこにギャグメイカーとしての役割も混ざり込み、何とも美味しいキャラになっていた。メタ視点の導入の自然さとか、このテンションは彼のオリジナル芸といえるんじゃなかろうか。ラストバトルまでしっかりギャグを忘れず、最低なことをやっていたわりには憎めない終わり方になっていたのもお見事。後味はすっきりですよ。烏天狗の造形が一歩間違うとなんかキモいデザインだったので、コミカルな印象が前面に押し出されていたのは大きな功績なんじゃなかろうか。

 トータルで観ると、新しい試みの不満点は「絞った時間枠の割に旧メンバーの活躍が少ない」という部分くらいか。全体的な作劇レベルはかなり高いものになっていたので、出来れば今後もこのくらいのクオリティで続けていってほしいものです。

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