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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 完璧かッ!! 最終話ッ!! 格好良すぎか! 最高か!

 このエンディングはなー、すげぇなー、期待してたこと全部やってくれたなー。全部の要素回収しきった上で、小憎らしい余韻まで残して終わったもんなー。

 クライマックスに引き起こされるべきはクーデター。ここまでのエピソードの全てがこの一点に集約し、ことは滞りなく成される。リーリウムの計画は完璧だったはずだ。ただ1点、ジーン・オータスが王になろうとは思っていない事を除けば。会議室に全員が招集され、粛々と進められるクーデターの準備。熱も惑いもなく、まるで式典の一部であるかのように「クーデター」は積み上げられていく。流石にその場で王子を亡き者にするってわけではないが、いよいよもって、この平和なドーワーに荒事が起こるのだ。知らぬは王子ばかりなり。フラワウの大望は、いまここに結実する。

 かに思われた。しかし、ここで飛び出でたるは我らがモーヴ本部長。取り囲んだ兵に狼狽する王子を凜とした気構えと堂々たる弁舌で説き伏せ、あっという間に自分の土俵へ。そうなのだ、「ACCAのあがり」は、決して王子を亡き者にすることではなかった。あくまで狙いはACCAの存続。そして、国民が望むのは13区の独立の維持と、これまでの生活の保証。それならば、国民全員の前でACCAの存在感を示し、王子からその存続の言質を取ってしまえばいい。クーデターによって亡き者にされるよりはよほど穏当な示談だ。いや、周りに銃を突きつけた兵がわんさかいる状態なのだから、流石の馬鹿王子だってそれが「提案」ではなく「強迫」であることは分かっているはず。国民全員の見守る中で、堂々と行われた公開恫喝。王子に選択肢などあるはずがない。しかし、こんな非礼を成立させたのはそれを不法に見せないモーヴ本部長の堂々たる振る舞いがあってこそ。あの状況で王子を丸め込むためには、ACCAの威信と、彼女の威厳が必要不可欠だった。もちろん、その影で暗躍してくれた「4」長官の存在、特にACCAの清廉なる存在を信じ続けたグロッシュラーという男の存在も。そして、各区を飛び回って下地を整えたジーン・オータスの存在も。こうして、新たな王族の血筋を一切取り出さぬままに、クーデターは「成った」のである。

 野望を阻止され、唯一煮え湯を飲まされたリーリウム。あの場でジーンの身の上を暴き、強引に国民を先導する流れも不可能ではなかったかもしれない。王子を煽って非礼を糾弾することだって出来ただろう。しかし、ジーンもモーヴも分かっているのだ。彼には、そうまでして今回のクーデターを成立させるほどの意志は無いと。フラワウはあくまでも「クーデターという絵図の上で自分たちが最大利益を得る」ことを目的としていたのであって、リスクなど負うつもりは最初から無い。元々フラワウは恵まれた土地であり、「その上」を狙おうと思ったからこその暗躍。ここで自分の身を危険にさらしてまでチャレンジする意味もないのだ。結局、リーリウムはステージを降り、そのままドーワーという国を去ることになった。静かな戦いで静かに敗れた悪党は、そのまま静かに去るだけである。

 良いアニメはエピローグもたっぷりと取ってくれるもの。「クーデター」の顛末であるから、流石にドーワー国内にも色々と変化は起こるもの。一番の騒動はやはりフラワウの独立か。これがあっさりと承認されたあたり、やはり「クーデター」という意識は各区にも歴然と在ったのだろうが、元々「各区の独自性の維持」がクーデターへと至った動機であるから、他の区もフラワウの独立を妨げたりはしない。ここで一度距離をおくことが、ACCAと、リーリウムと、双方にとって益のあることなのだ。まぁ、お隣のプラネッタで資源が出ちゃったあたりはいささかご都合主義が過ぎるが……元々別な国として存在していた歴史もあるのだし、もし国内でまかなえなかったとしても、おそらくドーワー全体でフラワウと交易して何とかなった部分なのではなかろうか。元長官たちは各地へと戻りそれぞれの区の発展に寄与。もちろん、ACCAの力は未だ健在で、それを支える監察課のお仕事の重要性も変わらない。今後もドーワーは、12の力を多少不器用に合わせながら、前へと進んでいくことになるのだろう。

 残された謎は、王族に連なる過去とのリンク。結局、今回の図面を最初に引いたのは一体誰だったのか。荒事を起こさずに王子の意識を正し、王族の血脈を守ったのは誰だったのか。ジーンの性格、そしてリーリウムの陰謀、全てを知っていたのは誰だったのか。誰も手は挙げないが、王子に統治者としての責任感が多少なりとも芽生えたことで、枢機医院長はこっそりと笑みをこぼす。王族内部でもオータス家の存在は認められることになり、ロッタは屈託無く王宮で「親族」との交流を深める。オータス家と王族の間に壁が無くなったことで、ニーノはその用をなさなくなり、その直属の上司だった「アーベント」も肩の荷が下りた。かつて一度だけ登場した時にはキャストロールに名前が無かったんですよねー。そうかー、燿司さんだったかー。そうだよな。ニーノがあれだけ近くでオータス家を見張っていたのだから、より責任重大なアーベントさんが、彼らを見守っていないはずはないよね。お疲れ様です、課長。

 多少の変化を伴いながら、生活は少しずつ元の状態へと戻っていく。異動届を無視された副課長は、今日も監察課で仕事を続ける。残念ながら彼が「もらい煙草」をする機会も減ってしまっただろうか。本作第1話のサブタイトル、「もらい煙草のジーン」はもういないかもしれない。それでもね、2話目のサブタイトルは、そのままだと思いますよ。

 「悪友の名はニーノ」。

 

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