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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「バトルガール ハイスクール」 4→3

 ソシャゲアニメの「あるある」を出し切ったような作品。主に、よろしくない方向に。

 例によって途中からほとんど真面目に観られていないのであんまり正当に評価することもできない作品なのだが、やっぱり「真面目に観たくならない」というのは作り手側に責任があると思うんだ。「美少女動物園」という言葉が生み出されて久しいが、今作は非常に純度の高い動物園作品である。そして、残念ながらそのパークの中には目玉となるような商品は陳列されていないようなのだ。

 1話目の時点で「キャストの名前の方がキャラ名よりもデカく表示される」というある種の潔さを持った作品で、その後も毎話忘れないようにキャラ名のクレジットだけは必ずやってくれるんだけど、覚えられない人間からすると、名前だけ表示されても意味ないんだよね。制作側はそうして表面上のラベルを確認するのではなく、物語の中から自然にキャラが頭に入ってくるようにしなければならない。ストーリーを追っているうちに自然と「こういう個性を持ったキャラなんだな」ということが理解できれば、別に名前など覚えられずともキャラとして認識できているのだから視聴に差し支えないのだ(実際、わたしゃギリギリまでチアフルーツの緑の名前を覚えてなかった)。今作の場合、キャラの顔の造形が全部似通っているという致命的な欠陥もあるのだが、とにかく1話の中に主要キャラを全て出し尽くそうというディレクションがいただけない。普通に考えて、初対面で10人以上もの人間の名前と特徴を一気に覚えることなんて不可能だし、10人以上もの人間が絡むドラマを毎回追いかけることなどできない。序盤はある程度ウェイトに差を作り、「まずはこの中心キャラを覚えて、そこから他の学年に広げていきましょう」みたいなライン作りがあってしかるべきなのだ。

 しかし、残念ながら本作は原作ゲームファンに気を使いすぎたのだろう。特定キャラのファンが「ボクの推しがアニメだと空気!」とキレてしまわないよう、満遍なく全員出てくるし、漫然なく全員役割がある。そんな状況では個々のキャラに時間など取れるはずもなく、少なくともアニメ内部での掘り下げは不可能。そうなれば、アニメから入った視聴者が興味を持てるわけもない。まぁ、この辺を全てひっくるめての「ソシャゲアニメあるある」なんだけども。先んじて放送された「スクールガールストライカーズ」の方が、アルタイルトルテに集中すればいいとわかったぶんだけ、見易さは上だったと思う。

 全部が全部悪かったとは言わない。動物園ならば動物園なりの見せ方があるわけで、例えば個人的にはスケベ先輩がみさおキャラと入れ替わる回(6話)なんかは割と楽しかったと思う。キャラが際立って理解が及べば見ることはできるクオリティの作品なのだ。しかし、途中からはそうして「キャラを描き分ける」というよりも、むしろ「一致団結して問題に当たっていく」という総力戦の部分にばかり力を入れてしまい、終盤のクライマックスに向けてますます視点が散るという残念な結果に。最終回とか、どこで誰が何してるのかよく分からんかったからね。まー、「お話が書きたいのか」「キャラが描きたいのか」っていう違いなんだろうなぁ。アニメ業界は、そろそろソシャゲのキャラ人気を下地にしたアニメ作りってのは脚本のハードルが尋常じゃなく上がるってことを認識した方がいいと思うんだけど。

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