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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 意外とある……第11話。意外って失礼だなヲイ。まぁ、視聴者の大半は同じこと思ってるけど。3人並んでると大中小の品評会みたいになるかと思ったのに。

 ABパートで質量に随分差があるので片腕だけ持っていかれそうになるお話。Aパートは「絶対に笑ってはいけない生徒会合宿」みたいな趣きの「三角形の重心」。重心なので、3つの頂点があってそのおかげでバランスが取れ、どこにも傾かないということが凄くわかりやすいのだが、この3点の距離感がとんでもない上に、侑←→沙弥香っていうインタラクションがほとんど存在しないため、どっちかっていうと三角形っていうよりもヤジロベエなのではないかという気もする。間にいるはずの橙子さんが全く悪びれもせずに脳内ピンク色なのは本当に業が深いですけども。ただ、やはり合宿という非日常は女子高生にとっても興奮度の高いイベントになっているらしく、今回ばかりは沙弥香さんの脳内もかなりお馬鹿だし、侑さんも傾き始めた自分の気持ちにギリギリで制御をつけているような状態。どこか1点でも崩れてしまったらそこからガラガラと行ってしまいそうな危うさがある。それに比べて男子部屋のなんと心安らぐことか。……この2人に事件が起こる方がむしろ刺激は強い気もするが、残念ながら片方が槙だからなぁ……。

 一応「サービス回」と言ってもいいお話で、3人の下着のディティールなんかもこだわって描かれているあたりは流石なのだが、基本的に本作はいわゆる「男性向け」の消費を主目的とした作品ではないので、過度に扇情的な描写にはなっていない。あくまで「同性から見る女性の裸」のはずなのだが……なんなの、やっぱりそれだけでアウトなの? ムラムラして止まらなくなっちゃうの? 僕は常々「百合は良いものだ。女性のことを好きになる気持ちはとてもよく理解できるからだ」と思っているわけだが、さすがにフィジカルな欲求というものがどの程度同性間で発生するかまでは共感することはできない。沙弥香さんが持っていた「もう我慢できない!」というお気持ちは、我々野郎が女性に対して抱く劣情と同じものなのだろうか、どうなのだろうか。まぁ、なんとなく「燈子が侑に対して持ってるのは完全に男目線でのソレ」だという気はしてるんだけど。侑さんもチラッと見た燈子の下着姿でフリーズしとるしなぁ……燈子さんは沙弥香さんと一緒に更衣室使うのも考えた方がいいかもしれませんね。なお、男目線から見るとお風呂上がりのメガネ沙弥香さんは非常にポイントが高いです。風呂入る前はきちんとした格好で座布団に正座して読書してるのに、風呂上がりはちょっとラフな格好になるので足崩して本読んでる沙弥香さんが非常に「らしい」状態でとてもよろしい。やっぱり普段から色々と完璧な娘なのよなぁ。

 そんなボーナスステージのようなAパートを終え、いよいよ核心に迫るBパート「導火」。このサブタイトルもいつもながらに悩まされるネーミングになっており、なかなか日常生活で「導火」という言葉を単体で取り出して用いることはない。「導火線」の形で使われることがほとんどだろう。「導火」とはそれが主体となるものではなく、そのあとに待ち構えている「着火」の前段階である。いわゆる「口火」と呼ばれるものと同義だが、今回の出来事が、何か次の段階の爆発に至るきっかけになりましたよ、ということだけが触れられている非常に不穏な響きを持つフレーズなのだ。

 何が起こったのかは自明である。姉の旧友という新たな存在に出会い、燈子の心はいとも簡単に揺れる。これまで疑いようもなく、ひたすらに盲信し、追従し続けた姉の背中。その実像が確認できる絶好の機会が訪れるのと同時に、これまでの自分の人生が思った通りの結果を伴っているかが分かる裁定のタイミングでもある。周りの期待に応えようと、ただひたすら姉の模倣を続けてきた人生。そこに久しぶりに出会った「知り合い」が現れ、彼は一体どんな答えを吐き出すのか。

 しかし残酷なことに、姉の旧友・市ヶ谷はそんな燈子を見て「あんまり似ていない」という衝撃的な裁定を下した。もちろん彼に悪意などあるわけもないし、一般的には「似ている」も「似ていない」もどちらもほめ言葉になりうるのだから、素直に彼女なりの頑張りを評しての言葉でもあったのだろう。しかし、それは燈子が望んでいた言葉とは真逆のものだ。彼女の姉の幻影に対する感情は、すでに致命的な域に達しつつある。市ヶ谷との挨拶のシーンでは、姉の知り合いだとわかった途端に「裁定」の瞬間を悟り緊張した面持ちになっていたし、練習終了後にわざわざ市ヶ谷を追いかけてまでことの成否を尋ねてしまうあたり、「成すか成さざるか」はまさに死活問題なのである。そのことを十全に理解しているのは、おそらく沙弥香だけだったのだろう。燈子にとって、この度の一件は相当な負担になってしまった。

 打ちひしがれる燈子、そしてそんな燈子の様子を見てどうしていいかと煩悶する侑。しかし彼女はまだ燈子と姉の関係性にそこまで深く突っ込んでいるわけではない。みんなが見ている合宿という状況もあり、なかなか声をかけるには至らない。そこに攻め込んできたのが、やはり我らが佐伯沙弥香さん。もちろん、今回のことは彼女にとっても賭けだった。前日までの様相を見れば、侑もいる状況なのでこれまで以上に自分自身にブレーキをかける必要があり、チャンスというより、むしろ自制心を試される試練のような場。しかし、いざ燈子の様子がおかしいとなれば、そこで放っておくこともできない。これまでは「必要以上に踏み込まない」というスタンスが故に燈子との関係性が成立していた沙弥香にとって、あまりにリスキーで、大きな一歩。

 姉の話を持ち出し、ただ神に祈るのみの沙弥香。しかし、そんな沙弥香に対する燈子の返答は意外なものだった。なんと、一歩踏み込んだ沙弥香に対し、後ろに引かずに応えてくれたのである。少しだけ開いた燈子の扉。その一瞬が信じられず、沙弥香は呆けたような表情になっていたのがなんだか滑稽ですらあった。「沙弥香だから許せる」という殺し文句とともに、一歩詰まった距離感を確認し合う2人。もちろん燈子は沙弥香と「同じような」心算でこそないだろうが、これまでだったらガードをあげていたかもしれない状況で、素直に対応したことは、彼女の中で大きなものが崩れ、パラダイムシフトが起こり始めている証左なのだろう。

 チリチリと焦がれる線香花火。その火種は燃え尽きて落ちるしかない。燈子に灯った小さな「導火」は、この先、一体誰と、どんなものを弾けさせることになるのだろうか。

 

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