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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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来週はフルスポイラ後にお会いしましょう。
 
 
障害の幻霊 Eidolon of Obstruction (1)(W) R
エンチャント クリーチャー・スピリット
2/1 先制攻撃
対戦相手のコントロールするPWの忠誠能力は、起動するためのコストが(1)多くなる。
 新たなヘイトベアのお友達だ! ヘイトベアと言いつつ、最近は2マナくらいならなんでもいいので熊ステータスなんて守ってないことも多いが、こちらはヘイトベアの代表的成功例である「スレイベンの守護者、サリア」と同じステータスをもらってきた。戦力としてもそこそこ機能するし、ヘイト能力は当然刺さるところにはよく刺さる。PWが誕生して早10年以上が経つが、こんな形で彼らの活動を邪魔するカードが出てくるのは史上初。まだまだカードのデザインってのは残っているものだ。これまで当たり前のように使ってきた能力にありえない邪魔が入るので起動する側は四苦八苦。たかが1マナだがされど1マナだ。しかもサリアと違って複数枚展開することも可能なので、本当にPWに頼りきりのデッキはかなり抑制されるだろう。まぁ、「PWだらけのデッキ」って、大抵はクリーチャー対策もてんこ盛りになってるわけだが……。
 
 
エルズペス、死に打ち勝つ Elspeth Conquers Death (3)(W)(W) R
エンチャント・英雄譚
 - 対象の、対戦相手のコントロールする点数で見たマナコストが3以上であるパーマネントを追放する。
 - 次のあなたのターンまで、対戦相手の唱えるクリーチャーでない呪文は、そのコストが(2)多くなる。
 - 対象の、あなたの墓地にあるクリーチャーかPWカードを戦場に戻す。その上に+1/+1カウンターか忠誠カウンターを1つ置く。
 なんやこのサザエさんのサブタイトルみたいなカード名は……。まぁ、あくまで「物語」なのだからそれでもおかしくないが……もうちょい気の利いた書名をつけてあげればいいのに。とにかく今回のメインストーリーと言えるであろう、死の国からエルズペスさんが帰ってきた様子を描いたものらしい。画面下にエレボスが描かれている理由は何となくわかるけど、アショクさんは何したんやろな。さておき、エルズペスがどうやって地上に舞い戻ってきたかをなんとなく想像できる効果。まずは怪物退治だ。コスト3以上というかなり幅広い範囲で対応できるし、これ自体が5マナなことを考えれば、その時点で対象がないってことはほぼ無いだろう。単体除去として使ったってそこまで悪い効果ではない。そして2章はきっと誰かの何かを邪魔したのだろう(すげぇ漠然としてるな)。自ターンにはカウンターされにくくなるし、返す相手のターンにもかなり動きは取りにくくなりそう。つなぎの2章を待たずにさっさと3章を読ませろ、とは思うがこれだけの効果で場に残るならわがまま言うもんでもない。そしていよいよ3章でペスの復活である。しかも前よりちょっと強い状態になって。めでたしめでたし。ちなみに3章の効果は、このテキストだとクリーチャーに忠誠度カウンターを置いたりPWに+1/+1カウンターを置くこともできる。まぁ、ほとんど意味がないだろうから素直なカウンターを選んだ方がいいとは思うけど。クリーチャー化できるPWがいるときはちょっと意味があるかも。

 


 
イロアスの寵児 Fovored of Iroas (2)(W) U
クリーチャー・人間、兵士
2/2
星座 - 〜はターン終了時まで二段攻撃を得る。
 まぁ、ありがちな星座クリーチャー。3マナ2/2で潜在的二段攻撃だけでアンコモンってのはややお高い感もあるが、それだけパワーの高い二段攻撃ってのが警戒される存在だってことだ。1/1の「剣術の名手」ですら、2ターン目に出た時のプレッシャーがかなりのものだったわけで、3マナ2/2なら脅威の度合いもさらに増す。まぁ、レアなら素で二段攻撃になるのだが(「威名の英雄」)……この環境なら獲得条件は比較的ゆるい。何か回避能力を与えるオーラがあればこいつにつけることで手軽に特大ダメージを狙うことも可能だろう。こういうのが多いと、瞬速持ちの「お告げ」サイクルあたりの価値はさらに高まるな。
 
 
ヘリオッドの介入 Heliod’s Intervention (X)(W)(W) R
インスタント
次のうちから1つを選ぶ。
「X個の対象の、アーティファクトやエンチャントを破壊する」
「対象のプレイヤーは、Xの2倍の値のライフを得る」
 介入サイクルのヘリオッドバージョン。もしかしたらここにラスゴが来るんじゃないかとちょっと期待してたが、微妙にねじれの位置のカードがやってきた。何しろラスゴどころじゃなく、一方的な虐殺も可能といえば可能なのだ。ただし、エンチャントとアーティファクト限定で。まぁ、この環境のリミテッドならかなり簡単にアドが稼げる畜生呪文なのは間違いないだろうが、構築でどれくらいニーズがあるものか。一気にテーロスデッキが蔓延するようならばエンチャント対策としては悪くないのだろうが……本当に環境次第としか言いようがない。もっと広いカードプールを持つ下の環境ならより使いやすいように見えるが、その場合、大体は「すべてのエンチャントを破壊する」っていう呪文があるのでこれにニーズはない。そしてここまで下のモードの話は特にしていないのはお察しである。「アケノヒカリの注入」よりも効率悪いしなぁ。あ、でもイラストはめっちゃ迫力ある。どんな雑魚相手にも全力でドーンするヘリカス乙。

 


 
(ヘリオッドの罰)Heliod’s Punishment (1)(W) U
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
〜はtaskカウンターが4つ置かれた状態で戦場に出る。
エンチャントされたクリーチャーでは攻撃もブロックもできない。それは全ての能力を失い、「(T):〜の上からtaskカウンターを1つ取り除く。その後、その上にtaskカウンターが置かれていないなら、〜を破壊する」を持つ。
 ヘリオッドさんに「廊下に立っとれ!」って怒られる除去オーラ。ただ、普段は苛烈なヘリオッドさんに似合わず、何故か時間制限が設けられており、ちゃんと服役したら後から釈放される謎ルールが採用されている。その分、2マナで「拘引」+αと強めには設定されているが、正直「拘引」と「平和な心」の差ってそこまで大きなもんじゃない。2マナだということを考えても、この制限は余計なお世話だろう。まー、これをクリアするまでの4ターンってのはかなり長い時間ではあるのだが……いっそエンチャント戻し系のカードを駆使して何度も何度も罰を押し付けるのがいいかもしれん。

 


 
ヘリオッドの巡礼者/Heliod’s Pilgrim(M15)」 C
 まぁ、そうなるやろ、という再録。こちらのカードは初代テーロスで作られたカードではなく、そのあとにいろんな次元の様子をつまみ食いしたM15で作られたカードである、効果もそれっぽくてわかりやすく、当時の基本セット環境で狙いすましたデッキを作るときには活躍したり、そうでもなかったり。この度、無事に純正エンチャント環境であるテーロスへと里帰り。新規イラストに書き直されて、改めてリミテッドでの活躍を誓う。そこまでステータスはすぐれないが、ピンキリのピンの方のオーラがあるデッキなら価値は上がる。まずはオーラの方を回収してからのピックで間に合うんじゃなかろうか。

 


 
群れの英雄 Hero of the Pride (1)(W) C
クリーチャー・猫、兵士
2/2
英雄的 - あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。
 このセットの白クマと言っていいだろうか。2/2にちょっとしたボーナスがつくのが白と緑のお約束だが、今回は英雄的による全体増強という中盤以降にも使えそうな能力が手に入ったのは悪くない。英雄的をフィーチャーしているのは赤白のウィニーデッキであり、赤にはサテュロストークンを出すカードなんかも豊富なので全軍のパワー増強はしっかり戦術に組み込めるだろうし、なによりこいつ自身がウィニーのパーツとしてハマってるのは偉い。まー、環境がこういうカードを肯定してくれるかどうかは分からんけど。「ギャレンブリグの従者」みたいに「悪くないはずなんだけど、特色が活かしにくい……」ってならないことを祈る。
 
 
ラゴンナ団の語り部 Lagonna-Band Storyteller (3)(W) U
クリーチャー・ケンタウルス、アドバイザー
3/4
〜が戦場に出た時、対象の、あなたの墓地にあるエンチャント・カードをライブラリのトップに置いても良い。そうしたなら、あなたはそれの点数で見たナマコストに等しい値のライフを得る。
 微妙にアドではないけどアドっぽいそぶりだけ見せるケンタウルス。これで「全知」をトップに戻せばそれだけで10ライフゲインだか、その後何をするかは誰にもわからない。この環境ならばある程度は能動的に墓地を肥やすことが可能で、その際に「あのカード欲しかったのに落ちちゃった!」と言うことも多い。そんなときにこいつがいればエンチャントだけはリカバリーが可能。そのついでに幾らかのライフもくれるし、ステータスも最低限なので損はしないカード。まぁ、地味だけど。この環境は相手もライブラリを削れるので、せっかく積んだカードがすぐに墓地に戻される可能性もそれなり。因果は巡る。
 
 
(空の粉砕)Shatter the Sky (2)(W)(W) R
ソーサリー
パワー4以上のクリーチャーをコントロールしている各プレイヤーはカードを1枚引く。その後、全てのクリーチャーを破壊する。
 こっちがこのセットのラスゴでしたね。初代ラスゴと完全に同じコストで提供され、そのテキストには紛れもなく「すべてのクリーチャーを破壊する」と書いてある。では、今と昔の違いは何かと言うと……何故か獰猛条件を満たしたプレイヤーだけプレゼントがもらえる。正直、何を意図したデザインなのかはよくわからんのだが……せめて自分だけのボーナスにならなかったもんですかね? それだと強すぎる? 可能性としては「お互い引く」「自分だけ引く」「相手だけ引く」の3種類があるわけだが、ラスゴが欲しいデッキ=クリーチャーが少ないデッキな訳で、そのままじゃ相手が引く可能性の方が高い。もちろん、これ用にチューンナップしたデッキなら事前に該当クリーチャーを出せるように構えておけばいいわけだが、それでも相手のドローを妨げることはできない。うーむ、得なんだろうか……。まぁ、ラスゴだからね。1枚2枚程度のアド差を気にしたらダメよ。引かれるより多くのクリーチャーを薙ぎ払えば誤差の範囲だろ(Magicに勝てない人の考え方っぽい)。
 
 
勝利への躍進 Triumphant Surge (3)(W) C
インスタント
対象のパワー4以上のクリーチャーを破壊する。あなたは3点のライフを得る。
 白にはおなじみの「復仇」系除去の最新作。そこそこ重いが、そこは3ライフで我慢してくれ、というのがコモンなりの精一杯の譲歩らしい。「公判への移送」が3マナでかつ追放だったことを考えるとだいぶ物足りない気もするが……まぁ、こっちはインスタントだし。脱出後にサイズが大きくなってくるクリーチャーも割と多いので、そういう奴をさっさと送り返して相手をもやもやさせよう。ちなみにこのカード、「注目のストーリー」に選定されている。ペスさんが「影槍」を使ってバケモンをぶっ殺している図だが、これが脱出の際のバトルってことなんでしょうかね。ちなみにこの「影槍」はエルズペスの悪夢の中から具現化したもので、元はヘリオッドの象徴たる太陽の槍クルソー。解説によると、ペスさんは「あたいのが本物であのおっさんの槍こそがフェイクさ!」と言っているとかなんとか。どうしたエルズペス。いや、ヘリオッド嫌いなのはわかるけども。

 


 
タッサの介入 Thassa’s Intervention (X)(U)(U) R
インスタント
次のうちから1つを選ぶ。
「あなたのライブラリを上からX枚見る。その中から、最大2枚のカードをあなたの手札に加え、残りを無作為にライブラリの下に置く」
「対象の呪文を、そのコントローラーが(X)の2倍を支払わない限り打ち消す」
 「介入」サイクルの青。タッサさんが担当するのはインスタントでのドローとカウンターという、青ユーザーが永遠に抱えてエンドを宣言し続けたくなる2択である。こいつぁありがたいと飛びつきたいところだが、当然選択肢がある呪文なのである程度個々の効果は制限されている。まずはカウンターの方、「3マナ払うと2マナ要求」からスタートするのであまり効率はよくない。というかX呪文の旨味である「Xが増えればどんどん強くなる」の要素がなく、大抵の場合はX=3以上は要求されないだろう。4マナ、5マナで使って確定カウンターになるなら、すごく普通の呪文。そしてアドエンジンとしての上の能力は、X=7になってようやく「抽象からの抽出」に並ぶ。「Xにマナが使い放題ならファイアーズに入れれば!」って一瞬思ったけど、この呪文が「抽出」より強くなるタイミングは無いな。もちろんインスタントとソーサリーという違いがあるし、何よりもこの2つのモードが選べることが最大の強さなのだから、個々の効果だけを見てガッカリするのはお門違い。大体の場合は4マナで構えて単なる2ドローの「霊感」とカウンターの両天秤で抱え、相手が何もしなかったときにはさっさと次のカードに交換してしまうのが良いだろう。「カウンターもドローも」とデッキに詰め込むとすぐにスロットが埋まってしまうが、1枚で2役のカードあればある程度はスロットに融通が効くようになる。あとはどれくらいのバランスで採用するかを考えるだけ。こういうバランスを確かめるのが、コントロールデッキの一番楽しい部分なのかもしれない。
 
 
タッサの神託者 Thassa’s Oracle (U)(U) R
クリーチャー・マーフォーク、ウィザード
1/3
〜が戦場に出た時、あなたのライブラリを上からX枚見る。Xは、あなたの青への信心である。その中から最大1枚までのカードをライブラリのトップにおいても良い。残りをライブラリの下に無作為に置く。Xの値があなたのライブラリの枚数以上であるなら、あなたはゲームに勝利する。
 斜め上から飛び出した勝利条件カード。おそらく初見でこのカードのテキストを読み、最後に至るまでまさかこいつが勝利条件をもたらすなんて思った人間はないだろう。それくらい突飛なところから突然投げつけられる勝利である。勝利条件の筋としては「研究室の偏執狂」の延長線上。あちらはライブラリが完全消滅すれば勝利だが、こちらは信心分だけ近道ができる。ただし常在型の能力ではないので、出した時のチェックに成功しなければあとはバニラだ。現在も「偏執狂」の生まれ変わった姿であるジェイスさんが必死に自分のライブラリを削ったりしているので、その辺のデッキに入れておくと勝利が数ターン早まることもあるかもしれない。御誂え向きにジェイスがトリプルシンボルなので2枚が組み合わさるだけでも5枚分はショートカットできる。まぁ、多分本気でそういう勝ちを目指すデッキからすると誤差みたいなもんだが……それでも、ジェイスだけを勝ち筋にするよりも保険がわりに第2第3の勝ちの目があるのは案外安心かも。そして、勝ちが確定していないときでも最低限「前兆語り」くらいの活躍ができるというのも注目ポイント。厳密にはトップに残せるのが1枚なので占術2より都合が悪いこともあるが、信心次第で掘削が深くなるので中盤以降での精度は上がっていく。これでキーパーツを探しながらライブラリの奥を目指すデッキは意外に面白い選択肢かもしれない。さぁ、デッキを作ってみよう。っていうか、作ってみるわ。
 
 
苦悶の悔恨 Agonizing Remorse (1)(B) U
ソーサリー
対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選ぶか、そのプレイヤーの墓地のカードを1枚選ぶ。そのカードを追放する。あなたは1点のライフを失う。
 ちょっと何言ってるかわからない手札破壊。2マナで、土地以外が潰せる。しかも墓地追放モードまで搭載している。現在この2マナのスロットで君臨し続けているのが「思考消去」だが、今後はほぼ同じムーブを青無しで実現可能になった。もちろん諜報が抜けた部分と1ライフを失う部分は弱体化しているかもしれないが、墓地追放モードはそれを補うだけのポテンシャルがある。手札破壊の最大の難点に「相手の手札が無くなった後半で腐る」というのがあるが、このカードなら最低でも墓地のお掃除ができるのである。それが2マナのシングルシンボル? ダメじゃね? 俺、2ターン目に思考消去打たれるのが一番嫌いで、それだけで投了したくなるんだけど……投了ボタンの活躍が増えそうだ……。マジでこれ強いって。ちなみに手札からは土地を落とせないが、墓地の土地を追放するのは可能である。ちょい注意。

 


 
エルズペスの悪夢 Elspeth’s Nightmare (2)(B) U
エンチャント・英雄譚
 - 対象の、対戦相手のコントロールするパワー2以下のクリーチャーを破壊する。
 - 対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはそこ中からクリーチャーでも土地でもないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる。
 - 対象の対戦相手の墓地を追放する。
 エルズペスさんのトラウマを描いた英雄譚。彼女はどこの次元で生まれたのかは未だはっきりしていないのだが、1つわかっているのは、そこが「ファイレクシアによって無茶苦茶にされた」ということである。幼い日にそんな次元で襲われたことでPWとして覚醒したペスはその後故郷に戻ったことは無いという。彼女にとってファイレクシアの化け物は人生を変えた最大の悪夢であり、「ミラディンの傷跡」の時に必死に戦っていたのもそうした理由があるためだ。そして、その時に襲ってきた「ファイレクシアの抹消者」はいまだに彼女の中では最大級の悪夢として息づいているというわけだ。そんな彼女のトラウマは、「クリーチャー破壊」「手札破壊」「墓地掃除」という黒い3点セットで表現されている。それぞれの効果は大したことないのだが、1枚のカードで3つ重なるならそれなりという、アンコ英雄譚に共通するデザイン。まぁ、基本的には1章の除去でクリーチャーを殺したい時に単体除去として使って、あとの2章はおまけとして適当に経過してくれればそれで充分だろう。「クリーチャー殺す→手札減らす」までの流れは「最古再誕」と同じだし、充分強い。ちなみに3章の内容が「ファイレクシア教典」とだいたい一緒っていうのは……狙ってデザインしてるんやろなぁ。

 

 


Hateful Eidolon (B) U
エンチャント クリーチャー・スピリット
1/2 絆魂
エンチャントされたクリーチャーが死亡するたび、それにつけられたあなたのコントロールするオーラ1つにつき,カードを1枚引く。
 あんまりカード名と効果が噛み合ってない感があるシステムクリーチャー。まぁ、確かに相手からしたらムカつく存在なのかもしれんが。ステータスは最低限のように見えるが、実は1マナ1/2絆魂は案外悪くない。相手が1ターン目に1/1を展開した場合にも殴れて、ライフ差を広げることができるからだ。そしてそんな最低限のボディには、オーラ頑張れの文字が刻まれている。今回はこうしてオーラという「リスクの高い」カード領域をなんとかプラスに転じようというカードが何枚か登場しており、統率者を中心とした様々な環境でのエンチャントデッキの強化を促進している。こちらのクリーチャーも、場にいるだけでオーラのデメリットが大きく低減され、さらに墓地から戻す手段などを併用して手軽にアドが狙えるようにもなっている。リミテッドではそこまで狙いすましたデッキを組むのは難しいかもしれないが、1枚でも2枚でも引けるチャンスがあるなら元は取れている。あとは、このか細いボディでどれだけ戦場を生きながらえるかだな。

 


 
悪夢の番人 Nightmare Shepherd (2)(B)(B) R
エンチャント クリーチャー・デーモン
4/4 飛行
あなたのコントロールする他のトークンでないクリーチャーが死亡するたび、それを追放しても良い。そうしたなら、1/1で本来のタイプに加えてナイトメアであることを除き、そのクリーチャーのコピーであるトークンを1体生成する。
 面白能力を持つ小粋なデーモン。4マナ4/4とサイズは常識をわきまえているが、自軍クリーチャーが死んでもトークンの形で蘇るという悪魔とは思えない心温まるサポートを施してくれる。そして、このトークンのサイズは1/1だ。似たような現象は「魂分離機」でも発生していたが、こういうカードを通して、「クリーチャーってのはサイズだけじゃないんだな……」ということ学ぶことができる。手っ取り早いのは元から1/1のクリーチャーをたくさん用意して「死んでも変わりませんが?」とドヤ顔することだが、それ以外にも187能力がメインのクリーチャーなら単にセカンドステージが味わえるだけだし、接死持ちなんかも手頃なお友達だ。エンチャントクリーチャーを殺せば星座誘発だってお手軽に実現できる。唯一の悩みは、カード本体を追放してしまうために「もしかしたら別な機会に墓地から戻せるかも……」という可能性がある場合にどっちがいいかが悩ましい点と、脱出用の燃料が減ってしまう点。いらんクリーチャーは無駄に蘇らせず、墓地に寝かせておく方がいい場合もあるな。あ、ちなみにナイトメアになるので「狂気を操る者チェイナー」とはシナジー。いや、チェイナーの能力使えよ。
 
 



(疫病息のカトブレパス)Plaguebreath Catoblepas (4)(B)(B) C
クリーチャー・ビースト
3/2
〜が戦場に出た時、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーはターン終了時まで−X/−Xの修正を受ける。Xはあなたの黒への信心である。
 信心を利用した除去呪文。そういえば、何故かは分からないけど旧作には信心を参照する除去ってほとんど存在してなかったんだな(かろうじて、フライヤーにダメージを与える「空掃き」くらい)。真っ先にデザインされそうなもんだけど、何か問題があるのだろうか。満を辞して生み出されたこのカードも、除去という側面で見ればかなり重たく、あまり構築クラスでの使用は想定されていないようだ。まー、信心がらみはできるだけパーマネントに与えたいから除去呪文に噛み合わせにくいってことなんだろう。そんなわけで、多少の無理を通したのでステータスはちっちゃくなっちゃったカトブレパス。ちなみに旧作に1体だけ収録されていた「毒々しいカトブレパス」も何故かコストの割にサイズが小さい。除去内包が前提になっているのでどうしてもこういうデザインになるのかな。まぁ、サイズがどれだけでも出た時に1体殺せれば文句はない。自身がダブルシンボルなので−2はほぼ保証されているし、このコスト域ならおよそすべての敵を標的にすることができるはず。6マナだが複数枚確保してもいいくらいじゃなかろうか。
 
 
Hero of the Games (2)(R) C
クリーチャー・人間、兵士
3/2
英雄的 - あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。
 ん? なんとまぁ。ちょっと驚きのクリーチャー。何しろ、全く同じ能力をもつクリーチャーが白にも収録されているのである。一応白は2マナ2/2、こちらが3マナ3/2という違いはあるが、今までさまざまなセットを見てきたが、こういうカードの割り振りは初めて見た気がするな。それだけ、ボロスカラーの狙う方向性は定まっているということだろうか。2マナから3マナから、どちらもコモンで同じようなブレス能力持ちがピックできる。すなわち、このカラーリングならとにかく横に並べれば押し込む手段は確保できるということだ。あとはクリーチャーの数、そして対象に取るための燃料の数のバランスか……。そこが一番難しいんだよなぁ。クリーチャー減らせないしなぁ。授与があればなぁ……。

 


 
毒々しいキマイラ Loathsome Chimera (2)(G) C
クリーチャー・キマイラ
4/1
脱出・(4)(G)、あなたの墓地の他のカードを3枚追放する。
〜は+1/+1カウンターが1つ置かれた状態で脱出する。
 シンプルに脱出。軽量でパワー4を保持しているため、今回ちょこちょこ採用されている獰猛条件を満たすのに最適。殴ったら多分死ぬけど、コンバットは脱出のための一里塚と申しますので。まぁ、脱出してきてもすぐ死ぬけども。脱出に必要なカードもそこそこだし、まずは入門編として使用感を覚えるのに最適のコモンだ。オーラを活用して先制攻撃とか飛行とか付けられれば化けるしね。それにしても顔が怖い。歯がたくさんある!
 
 
神秘の撤回 Mystic Revocation (G) U
インスタント
対象のエンチャントを、そのオーナーのライブラリの下に置く。
 対象を絞ったことでコストの軽減に成功した「霊気のほころび」みたいなカード。ライブラリの下かシャッフルかの違いはあるが、大体帰ってこなくなるから似たようなものだ。追放と同レベルの対策手段が、わずか1マナで使えるのはかなり高性能。アーティファクトの対処を別なカードに任せる必要はあるが、この環境ならこれをメインで突っ込んでおいてアーティファクトなんてものは後から考えればいいだろう。テーロスのカードの活躍次第では当然構築環境にも出動できる優れもの。1マナでデメリット無しのエンチャント対策って、緑だともしかして初? まぁ、今回はコモンに「自然への回帰」もあるので、緑の対エンチャント軍が充実しすぎてる感があるが……。
 
 
(ネシアンの放浪者)Nessian Wanderer (1)(G) U
クリーチャー・サテュロス、スカウト
1/3
星座 - あなたのライブラリを上から3枚見る。あなたはその中から土地カードを1枚公開し、手札に加えても良い。残りをあなたのライブラリの下に無作為に置く。
 旧テーロスの中で、登場時は地味だったが、一気に構築シーンまで駆け上がったシンデレラコモンに「サテュロスの道探し」がいる。2マナ1/1と小さいが、場に出た時にライブラリを4枚見て、土地を手札に入れられるというカード。そして大切なのは、残りの3枚が墓地に置かれるということだった。世の中の悪そうなデッキがこの墓地バンテージにラブコールを送り、現在もさまざまなデッキで活躍している。こちらのサテュロスは、そんな先輩の活躍に追いつけ追い越せと努力した1枚。場に出た時点で効果を発揮しないが、代わりにタフネス3とそこそこの耐久性を持ち、ブロッカーに使うこともできる。そして、土地を探す能力はサーチ枚数が3枚に減ったが、星座を採用することで恒常性を拡大。うまいことエンチャントが並ぶデッキなら、ここから爆裂アドバンテージを狙える要注意人物(サテュ物)である。まぁ、先輩の最も大切だった「墓地に置かれる」要素がなくなってしまったので、本当にまっすぐなアドエンジンになっちゃったんだけども……リミテッドでの強さは疑いようがないだろう。
 
 
ニクス咲きの古きもの Nyxbloom Ancient (4)(G)(G)(G) M
エンチャント クリーチャー・エレメンタル
5/5 トランプル
あなたがマナを出す目的でパーマネントをタップするなら、それは代わりにその3倍のマナを生み出す。
 ぽっと出の緑神話。これまで「旧き道のニーキャ」のようにマナの生産量を2倍にするカードは緑には結構な数存在していたが、今回の神話はさらにぶち抜いて新記録を樹立する。なんと3倍! テレビショッピングみたいなサービスの盛り方。これを普通の方法で出していたなら、次のターンは最低でも21マナ出る。Magicにおける21マナは多分無限マナと大して変わらない。さて、当然問題は「その前に7マナ出す方法教えろよ」である。そして、「7マナ出せるようになった時点で、別にそれ以上いらなくね?」もお約束。いやいや、きっと世の中には湯水のようにマナを使うことで勝ちを狙うカードが待ち受けているに違いない。これをおいて、次のターンにX=20の「パーフォロスの介入」でゲームを決めれば……。なんだろう、いろいろ間違ってる。夢はでっかい方がいいのだ、さぁ、デッキを作ってみよう。僕は「グレートヘンジ」でいいです。
 
 
(執拗な探求)Relentless Pursuit (2)(G) C
ソーサリー
あなたのライブラリを上から4枚公開する。その中から、最大でクリーチャーカード1枚と土地カード1枚までを選んで手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリの下に無作為に置く。
 毎度おなじみ、緑のめくってゲットシリーズの最新作。ただ、この手のカードもそれなりに長い歴史が積み重なり、細かい部分での違いを出すのが難しくなってきた。最近ではおなじみの「土地orクリーチャー」を探すタイプに、「うまいこと2種類あればアドバンテージになるよ」というギミックを打ち出したのが今回のチャレンジだ。ちなみにめくった中に該当カードがあれば全部加えられる「暴走の先導」なんかが先例としてあるため、デザインとしては本当に「無難なところ」という印象。ただ、土地とクリーチャーという比較的デッキに入る数が多いタイプからの両方どりなので、めくる枚数の割に得が取れる可能性はかなり高い。リミテッドのように雑多な内容になりがちなデッキの場合、ここから得られるアドバンテージと融通は案外バカにできないものになるかもしれない。もちろん、「うちのデッキの売りはエンチャントでさ!」みたいなデッキはこれを使うと大体叫ぶことになるのでやめた方がいいだろう。これで残りのカードを墓地に置いてくれれば完璧だったのだが……意外とその辺の締め付けはしっかりしてんな。
 
 
自然への回帰/Return to Nature(ELD)
 なんと「灯争大戦」で初登場し、エルドレイン、そして今回と早くも2度目の再録を果たした、緑コモン界における大谷翔平。伝統ある「帰化」を完全に上回り、つねに選択肢を提供し続けるサービス精神は伊達ではない。今回は対象となるエンチャントに事欠かない上、虎の子の墓地追放モードまで環境にドンピシャとあっては、下手したらミラディン環境における「粉砕」のように1引き上等になってしまう可能性だって。最強の除去カラーは緑だった?!

 


 
(運命の織り手)Weaver of Destiny (1)(G) U
エンチャント クリーチャー・人間
2/3
あなたのコントロールするクリーチャー呪文やエンチャント呪文は打ち消されない。
(3)(G):対象の、あなたのコントロールする土地は、ターン終了時までX/Xでトランプルと速攻を持つエレメンタル・クリーチャーとなる。Xは、あなたのコントロールするエンチャントの数である。それは引き続き土地でもある。
 その昔、「ガイアの伝令」というクリーチャーがいた。2マナ1/1のエルフで、「クリーチャー呪文は打ち消されない」という能力を持っている。そしてこのエルフ、レアだったのである。当時はそれくらいに「カウンターされない」ってのはすごい能力だと認識されていたわけだ(まぁ、別に使われなかったのだが……)。そんな歴史を確認しながら改めてこのカードをみる。同じ2マナで、ステータスは段違い、エンチャント呪文も打ち消されないようになり、さらに能力までおまけでつけられてアンコモン。これが時代ということか。そして、現代の基準からすると「こんなもんじゃね?」で終わってしまうのが恐ろしいところ。何故かはよくわからないが、起動型能力が大したシナジーも形成せずにそれぞれの能力がちぐはぐなのであまり強い要素が見えないのである。別に弱いことも書いていないはずなのだが……。まぁ、よっぽどカウンターが横行してサイドに積む意味があると感じられるような時代も来るかもしれないしね。
 
 
(苦悩の侍祭)Acolyte of Affliction (2)(B)(G) U
クリーチャー・人間、クレリック
2/3
〜が戦場に出た時、あなたのライブラリを上から2枚墓地に置き、その後、あなたは自分の墓地にあるパーマネント・カードを1枚手札に戻しても良い。
 黒と緑が手を組んだらどうなるかって?! こうなるのさ。……まぁ、いつも通りだよな……最近だと「ゴルガリの拾売人」が一番近いデザインで、あっちはさらにワンサイズでかいという売りがあったが、こちらにも墓地を2枚肥やせる(そしてマナシンボルが軽い)という売りがある。「拾売人」はせっかくのいい筋肉なのに「まだ墓地に何も落ちてないし……少し出さずに待とうか……」というもどかしい瞬間も時にはあったわけで、このように自作自演で墓地を作ってくれるギミックは願ったり叶ったり。最悪でも2枚分の燃料を墓地に貯めることができるので、もし「インスタント2枚がめくれた」とかいう地獄の運勢を持っている人でも涙を拭きなさい。ちなみに、この手の「肥やしてから回収する」カードの常として、回収先のカードを対象指定する必要がない(対象をとる書式だと、新たな2枚が選べないため)。おかげで、「回収しようとしたら相手の「自然への回帰」で妨害された」みたいな不幸な事故も起こらないので超安心。やはり多色アンコは良いカード。
 
 
青銅皮ライオン Bronzehide Lion (G)(W) R
クリーチャー・猫
3/3
(G)(W):〜はターン終了時まで破壊不能を得る。
〜が死亡した時、これを戦場に戻す。これは「エンチャント(あなたのコントロールするクリーチャー)」を持つオーラ・エンチャントであり、「(G)(W):エンチャントされたクリーチャーはターン終了時まで破壊不能を得る」を持ち、そのほかの全ての能力を失う。
 突然の授与!!!! いや、正確には授与でも何でもないが、それでも「クリーチャーがオーラになってくっつく」というギミックは完全になくなったわけではないということだ。「それって授与じゃなくてリシドじゃね?」とか細かいことを気にする人間は間違いなく単なるおっさんなので、自分が老害であることを認識すべきだ。僕もそうだ。さておき、「セレズニアカラーで破壊不能がつく3/3のライオン」ってことで、おそらく元ネタになっているのはテーロス出身の「羊毛鬣のライオン」。レアだからって何のためらいもなく2マナ3/3で出てきやがるし、その後マナが確保できれば破壊不能になってどうしようもないところも一緒。先輩は「怪物化」というよりわかりやすい形で無敵感を演出していたが、こちらは自分の毛皮を他人にかぶせることで力を分け与えるという献身的な機能で勝負。毛色が違いすぎるので比較は難しいが、甲乙付け難い名勝負である。ただ、残念なのはそんなツワモノ感溢れる先輩レアも、当時の環境でそこまで活躍してなかったという事実。出た直後はかなり注目されていたのだが……目的が合致するデッキがなかったのよなぁ。こちらのライオンも、前提として「ウィニー寄りの白緑デッキ」がひつようになるのだが、さて、今の環境でそれが出てくるかどうか……能動的にエンチャントとしてふるまえないので、単体でシナジー構築がやりにくそうなのがなぁ。
 
 
運命の手、ケイリクス Calix, Destiniy’s Hand (2)(G)(W)
伝説のPW・ケイリクス
<+1>: あなたのライブラリを上から4枚みる。その中からエンチャント・カードを1枚公開し、手札に加えても良い。残りをライブラリの下に無作為に置く。
<-3>: 対象の、あなたのコントロールしていないクリーチャーかエンチャントを、対象の、あなたのコントロールするエンチャントが戦場を離れるまで追放する。
<-7>: あなたの墓地にある全てのエンチャント・カードを戦場に戻す。
【4】
 なんの前触れもなく突然現れた新手のPW。いや、確か公開されたブースターのパッケージ映像に顔だけは写ってたかな。こりゃまた渋いおっさんだが、こんだけエンチャント推しってことはやっぱりテーロスの現地民なんでしょうかね? ギデオンが抜けた穴を埋める新たな白のPWなのだが、緑含みの2色ってのは現在はアジャニと被る部分。アジャニさんは「癒やし手」としての能力ともっふもふの獣パワーで、「回復」「増員」「PWのお手当」などを担当するが、こちらは白緑を中心としたエンチャント推しをメインギミックに据えて差別化を図る形か。
 そして、最近は色々とトリッキーな能力の多くなったPWの中で、原点回帰したかのような非常にオーソドックスな構成である。4マナ忠誠度4で起動すれば5はそこそこの耐久性だが、プラス能力に自分を守る要素がないのでプラスとマイナスのどちらから入るかが悩ましい。普通だ。プラス能力ではライブラリを検索してアドバンテージを1枚獲得できる。普通だ。マイナス能力はちょっと変則気味だが、なんと自軍のエンチャント1枚を「払拭の光」へと変貌させる。マイナスでの単体除去は普通だ。そして奥義は一気に墓地からエンチャントを戻してゲームを決めにいく。やっぱり普通だ。全部なんとなく見たことがある気がする能力にエンチャントを絡めているので狙っている方向は非常に見やすい。エンチャントてんこ盛りデッキで使うことは大前提だが、勝負はマイナス能力の除去がどの程度の安定感を持つかだろう。ここに脆弱性が見つかると一気に不安要素が多くなる。今後の世界でついでにエンチャントが割れるカードってどれくらいあるかなぁ。
 
 
夢さらい Dream Trawler (2)(W)(W)(U)(U) R
クリーチャー・スフィンクス
3/5 飛行 絆魂
あなたがカードを引くたび、〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。
〜が攻撃するたび、カードを1枚引く。
手札を1枚捨てる:〜はターン終了時まで呪禁を得る。これをタップする。
 こりゃまた信心深そうなスフィンクスである。こちらも古いプレイヤーなら思い出すだろうが、元になっているのはテーロスにいた「予知するスフィンクス」。手札を捨ててタップする代わりに呪禁を得る回避能力が完全に同じだし、3/5というステータス、攻撃するたびに誘発する能力という組み合わせも同じ。そして、当然古いカードよりもパワーアップしている部分が多く、先輩は殴った時に占術3をするだけだったが、こちらはなんとダイレクトドロー&それを介したパワーの増量。「予知するスフィンクス」は守ろうとするとどんどん手札が減ってしまってジリ貧になるという問題があったが、こちらのスフィンクスなら、1回でも殴ってしまえば物量勝負ではまず負けないだろう。ついでのように絆魂まで付いているのでライフレースでもそうそう遅れをとることはない。まさに1体で何でもこなせるスーパークリーチャーだ。残る問題は6マナ、そして色拘束の厳しいマナをいかにして捻出するか。でも、エルドレインの後だとこれくらいはどうにでもなりそうに見えるんだよなぁ。リミテッドで出されたら思いっきりテーブル蹴り上げていいレベル。
 
 
奇怪な具現 Enigmatic Incarnation (2)(G)(U) R
エンチャント
あなたの終了ステップの開始時に、他のエンチャントを1つ生贄に捧げても良い。そうしたなら、あなたのライブラリから、生贄に捧げたエンチャントよりもマナコストが1多いクリーチャー・カードを1枚探し、それを戦場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。
 相変わらずむちゃくちゃしようとするシミック製の進化装置。「出産の殻」に端を発するこの手のカードは常にどこかで悪さをする機会を狙っており、「異界の進化」はコンボの片棒を担ぐし、最近では「アロサウルス乗り」の価格を爆上げさせた「新生化」が記憶に新しい。そして今回はなんと、クリーチャーの進化ではなくて「エンチャントからクリーチャーへ」という予想外の発展が新ギミックとして搭載されている。これにより、単にいろんなクリーチャーを突っ込んでおくだけでチェーンを繋ぐという使い方はできなくなった。もちろん開発側の意図としては「間にテーロス産のエンチャントクリーチャーを挟めば連鎖も可能やで」ってことなのだろうが、そういう真っ当なルートを進むようなカードではなさそう。エンチャントが燃料になるという部分が何か悪さをしないかと考えてみたけど、今のところあんまり出てこないや。誰か、マニアックなコンボのアイディアをひねり出してみてくれ。
 
 
Mischievous Chimera (U)(R) U
エンチャント クリーチャー・キマイラ
2/2 飛行
あなたが各対戦相手のターンに最初の呪文を唱えるたび、〜は各対戦相手に1点のダメージを与える。占術1を行う。
 赤青のアンコモンといえばやっぱりキマイラだ。旧テーロス三部作では「魔心のキマイラ」「嵐追いのキマイラ」と2枠を占めており、インスタントとソーサリーを応援したり、占術を支援したり、その都度イゼットが支援するギミックを支えていた。今回は当然「相手のターンに呪文」の支援を行うクリーチャーに設定されている。ただ、おまけ効果の方はそこまで大きなものではなく、どっちかっていうと2マナ2/2フライヤーという素のボディでおとなしく満足しとけ、という主張が感じられなくもない。一応相手ターンの呪文が占術を引き起こし、さらなるインスタントを引く確率を上げてはくれるのだが……そこまで大したもんじゃないなぁ。ちなみに多人数戦だと「各対戦相手のターンの1つ目の呪文」がそれぞれにある上にダメージが「各対戦相手」に飛ぶので、単体でシャレにならないダメージを飛ばす可能性がある。まぁ、そうなったら長生きできないだろうけども。
 
 
(モーギスの僧侶)Priest of Mogis (B)(R) U
クリーチャー・ミノタウルス、シャーマン
2/2
あなたがパーマネントを生贄に捧げるたび、〜はターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。
(2)、クリーチャーかエンチャントを1つ生贄に捧げる:〜はターン終了時まで先制攻撃を得る。
 結局、今回はミノタウルスサポートギミックが特に用意されないということが公式で発表されてしまった(一応新環境のギミック候補として上がったが、「やろうと思えば別な次元でもできるよね」ということもあって重要な要素とはみなされなかったらしい)。そんなわけでロードもおらず、今回は赤を中心に緑にも顔を出しているミノタウルスだが、一応本拠地は赤黒。そこでせめて多色アンコくらいはミノタウルスにしようという判断になったのだろうか。ギミックに牛肉風味は特にないが、いかにも赤黒らしく、最近はやりのサクリファイス支援ギミックが仕込まれている。これが通ったところで大量の食物トークンをサクりまくったり「寓話の小道」を起動したりすればそれだけで手軽にダメージが増え続ける。「コルヴォルド」との相性もよく、サクリファイスデッキには珍しく序盤から効率よくダメージを叩き出せるのはこいつだけの強みだ。残念ながらリミテッドではそこまで積極的にサポートできるものではないが、最悪でも自分で生贄を作れるので、4/2先制という2マナとは思えないステータスを振りかざして相手を蹂躙してくれる。あとはどうやってサクる燃料を確保するか。赤なら手っ取り早いのはサテュロストークンだと思うが、その辺のエンジンとどれくらい噛み合うかねぇ。別な項でも書いたが、英雄譚の最終章を読み終わった後の処理が「生贄」なので忘れないように。
 
 
Entrancing Lyre (3) U
アーティファクト
あなたは、〜があなたのアンタップステップにアンタップしないことを選んでも良い。
(X)(T):対象の、パワーX以下のクリーチャーをタップする。それは、〜がタップ状態であり続ける限り、そのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。
 オールドファンなら「懐かしい!」と思わず感涙咽び泣きそうな、「琥珀の牢」のリメイクアーティファクト。なんだろ、「琥珀の牢」って割と代表的なアーティファクトだと思ってたんだけど、今確認したら6版で再録されたのが最初で最後なんだな……まぁ、ほら、自分がMagic始めた当時のセットってどうしても印象深いしね。さておき、「琥珀の牢」よりも設置が1マナ軽く、起動コストも相手次第で軽くなる可能性は高い。でかいクリーチャーを捕まえるにはそれなりのコストがかかるが、伴う結果を考えれば多少の出費は仕方あるまい。いわゆるタッパーと違って初期投資すれば運用が楽なので、リミテッドでは間違いなく活躍できるカードだ。ちなみに余談だが、「琥珀の牢が懐かしい!」とは言ったが、実は旧作テーロスでも「脱走兵の間」の形で同じギミックがリメイクされていたりする。なんでだろね、テーロス次元はこのギミックが好きなのかな?

 


 
影槍 Shadowspear (1) R
伝説のアーティファクト・装備品
装備されたクリーチャーは+1/+1の修正を受けるとともにトランプルと絆魂を得る。
(1):あなたの対戦相手がコントロールするパーマネントは、ターン終了時まで呪禁と破壊不能を失う。
装備(2)
 やたらと不穏な装備品。なんとも厨二心を刺激される形状とフレーバーだ。ペスさんが自分の悪夢から引きずり出した「裏クルソー」ともいうべき問題作で、ダイレクトに「太陽神の槍」の裏返しだから「影槍」。ちなみに過去のカードに「影の槍/Shadow Lance」というどうってことないアンコモンも存在するが、当然このカードとは何の関係もない。もともとの太陽神が持っていた槍に比べるとありえないくらいに軽量コンパクトな装備品で、1マナで出して2マナで装備、それだけで+1とトランプルと絆魂である。さすがレア、さすが伝説。リミテッドならこれ一本で怒られるのに充分なスペック。そして、この槍は当然ペスさんのヘリオッド憎しの思いがこもっているらしく、破壊不能を誇る神々ですらたやすく屠ることができるという。槍を持って戦闘関係になる必要すらなく、その辺に置いといてよきタイミングでピカーってなるだけで世界から破壊不能も呪禁も消える。意地悪な狼だって、もう意地悪できなくなっちゃうのである。ステータスの修正値が小さいので構築環境で使われるかと言われると厳しい気もするが、相手クリーチャーの硬さやしぶとさに辟易したなら、サイドボードに考慮してもいいのかもしれない。
 
 
未知の岸/Unknown Shores(XLN) 
 毎度おなじみ、コモン多色土地の代表格が今回も登場。よきところでピックすると、適当なカードのタッチがちょっとだけやりやすくなるけど、マナはかかるので頼りすぎるのも禁物。無茶すると俺みたいになるぞ。ちなみに「未知の岸」という名義のカードの初出は旧テーロスだったりする(それ以前は全く同じ能力で「ゆらめく岩屋」だった)。これもある種の里帰りといえるか?
 
 
 
 
 
 
 
以下、PWデッキ用カード。
 
発想の幻霊 Eidolon of Inspiration (1)(W)(W) U
エンチャント クリーチャー・スピリット
2/2
あなたのターンの戦闘開始時に、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。
 意外とガチの能力。これくらいならブースターに入ってても怒られないレベルじゃない?
 
エルズペスの信奉者 Elspeth’s Devotee (2)(W)(W) R
クリーチャー・人間、兵士
〜が戦場に出た時、あなたは自分のライブラリや墓地から「不屈の英雄、エルズペス」という名前のカードを探し、それを公開して手札に加えてもよい。そうしたなら、あなたのライブラリを切り直す。
 ひねりなし。流石にこの手のカードもネタが尽きているか、単に考えなくてもいいと思ってるのか。まぁ、初心者向けだしなぁ。
 
 
栄光の重装歩兵 Sunlit Hoplite (1)(W) C
クリーチャー・人間、兵士
2/1
あなたのターンである限り、〜は先制攻撃を持つ。
〜はあなたがエルズペス・PWをコントロールしている限り+1/+0の修正を受ける。
 最軽量のエルズペスは初代の「遍歴の勇者、エルズペス」だ。まぁ、だからなんだって話だが。
 
 
精神潰しのハーピー Mindwrack Harpy (3)(B) C
エンチャント クリーチャー・ハーピー
3/2 飛行
あなたのターンの戦闘開始時に、各プレイヤーは自分のライブラリを上から3枚墓地に置く。
 平等に削る。普通に考えたら得しないやんけ! と思うわけだが、どうせPWデッキなんてエルズペスVSアショクで戦うのが普通なので、これを使ってもエルズペス側のデッキはあんまりメリットがないからOKなのだ。

 


 
悪夢を泳ぐ者 Swimmer in Nightmares (2)(U) U
クリーチャー・ナイトメア、マーフォーク
1/4
〜は、いずれか1つの墓地に10枚以上のカードがある限り、+3/+0の修正を受ける。
〜はあなたがアショク・PWをコントロールしている限りブロックされない。
 これも割と強そう。変形版の「ジェイスの幻」みたいな感じ。ジェイスVSアショクもなかなかの泥仕合だな……。

 

 

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