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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 行こまい!!! そりゃ行くわい!! というわけで、舞台の千秋楽、ライブビューイングでございました。正直言うと、観劇自体は2度目です。というのも、ここ最近の東京の様子を見てて「これ、下手したら日曜日の千秋楽までに舞台が強制終了とかさせられかねんぞ……」と不安になったため、事前に配信映像の方も観ておくことにしたのよね。結果2回分ってことでRAS関連で適切にお金は落としてるけど、まぁ、むしろ推しコンテンツに課金できるのは感謝しなきゃいけませんわね。結果的には無事に千秋楽を迎えることとなり、2回目の視聴も叶ったわけですね。ここでクラスターが発生してブシロードの信用が地に落ちるなんてことがありませんように(切実)。

 




 

 さておき、正直「2回観る」ってことでちょっと不安だった部分があり、「流石に2回観たら飽きる内容ではなかろうか?」というのが怖かった。ライブパート含めて2時間越えの長丁場であるし、舞台のシナリオ自体はこれまで描かれたRASのシナリオの焼き直しなわけで、2回観るに耐えるかどうかは微妙かなぁ、と。しかし、改めて観て、本当に申し訳ない気持ちになった。そうだよね。舞台ってのはそんなに甘いもんじゃないね。見事に新鮮な衝撃が2度目にも襲ってきて、満足いく観劇となったのでありました。

 2度目でも楽しめた理由は大きく2つあり、1つはきちんと「日替わり」で色々と演出に工夫が凝らされていたこと。まぁ、一番「日替わり」要素が多かったのがおたえ&ババアパートだったのはちょっと笑ってしまったが、それ以外にもちゃんと「生の舞台」である旨味が活かされており、ドキドキしながら見守ることができました。ファンの中にはそういうのを目当てに全通した人とかもいるんだろうか。

 そしてもう1つは、自宅のPCで観る配信映像と、専用のライブビューイング映像はやっぱり段違いだったということ。配信だと定点カメラのみになるのでどうしても距離ができてしまうのに対し、LVカメラなら常に最適な視点から観ることができるし、近さも解像度も段違い。細かい表情までたっぷり観ることができるので、考えようによっては現地組よりも恵まれている部分もあったかもしれない。劇場で観れば音響面もかなりグレードが上がるし、この手のコンテンツのライブビューイングというのは、すっかり完成した娯楽になったのだなぁ、ということが実感できる。個人的には、カメラが近くなって本当にディティールまで見えるようになり、おにぎりやら焼き芋やらがくっきり見えるのが嬉しかったですね(そこか?)。あと、最後のあいさつの時にメンバーがイヤモニ外してたおかげで、各人のイヤモニがそれぞれちゃんとメンバーカラーになってるのが分かったのが嬉しかったです。そういう細かいこともこだわってんだなー。

 

 さて、今回のイベントについて、まずはトータルで感じたことをまとめよう。一番大きなテーマとしては、バンドリ関係のイベントでは毎回痛感させられる「メディアミックス戦略の巧みさ」が今回は本当にわかりやすい形で現れていたことが挙げられる。これまでも「リアルバンド」という武器を振りかざし、アニメ・キャラ・声優・バンドの次元を跨いだコラボが様々な奇跡を巻き起こしてきたコンテンツであるが、今回の舞台もそんなブレイクスルーの1つである。

 いわゆる「25次元舞台」は、すでに業界では当たり前のものになった。そのあたりが日進月歩、様々な新しい魅力を発信していることについて私が認識できたのは数年前に知人に連れて行ってもらった「Code:Realize」のミュージカルの舞台を観た時。この手のエンタメは純正のアニメオタクにとっては腰の重い部分があったのだが、まぁ、基本的にライブ沼に簡単にハマってしまうような人間が、舞台という「生」の迫力に撃ち抜かれないはずがないのだ。この時観たミュージカルに関してはその舞台が非常に技巧に富んだハイレベルだったものだったこともあり、「こんなん、面白いに決まっとるわ」という結論になったわけだが、今回はまた、別な側面から舞台という「生」の迫力に満たされることになった。

 注目すべきは、今回の主役であるRASが、バンドリプロジェクトの中でも、そして25次元というアニメ業界全体の流れの中でも特異な立ち位置にあるということだ。何しろ、もともとバンドリプロジェクトのバックバンドとして生まれたグループ。そこにはほとんど声優らしい声優もいなかったし、アニメとのリンクだってどこまで考えてスタートしたのかは分からない。それがいつの間にやら自然な流れで職業声優(と言っていいよね?)を加えた5人編成にまとまり、バンドリ世界でのキャラがつき、アニメに登場するまでになった。もともとアニメと現実がクロスすることが売りのプロジェクトだったのだからこうして「RASがアニメ方向に侵食する」ことに違和感は無かったわけだが、やはり方向性がポピパ・Roseliaの2チームと違うという部分は無視できない。元から「アニメ用・キャラクター用」に作られた2組の場合には「ステージの上でキャラを演じる」ことの必然性があり、ことRoseliaの場合は(本当にあんなのではあるが一応は)キャラがステージ上に存在すること前提になっている。ちょっと抜けやすい湊友希那の魂も、Roseliaには欠かせない要素として、最初から存在していたのだ。

 転じて、RASの場合にはこれが全く逆だった。何しろキャラが「いない」状態からスタートしたバンドであり、キャラ設定がなされた後にも、ステージングにキャラが絡む要素はかなり少なかったと言える。その証拠に、私はRoseliaのステージの感想では(特にあこちゃについては顕著だが)キャラ名で人物を表記することも多く、だいたい半々くらいでキャラと中の人を混在させて観ている。それに対し、過去のRASのライブ感想でキャラ名を書くことは稀で、どこまでいっても「生身のプレイヤーのバンド」という印象だった。RASの場合は、別にそれでも何の問題もなかったのだ。

 しかし、RASがアニメやゲームの中に着地し、地続きの存在になった今、RASだけを特別扱いするわけにはいくまい。もちろん3バンド(モニカも入れれば4バンド)の中で「リアルとキャラ」のバランスに差はあるだろうが、レイヤを無視してレイチェルだけを見るのは問題がある状態になってしまったのだ。もちろん、Roseliaを見ればその辺りは「何となく」でも処理はできる部分だし、それこそポピパやRoseliaを見習って少しずつキャラを混ぜ込んでいくという手法でも時間が解決してくれる問題ではあっただろうが、木谷という男はそんな生半なことを放っておく人間ではないのである。「隔たりがあるなら、そこを接続するための荒療治すら、コンテンツに変えてしまおう」というプロモーターなのである。

 勝手な想像だが、おそらくそうして「キャラとキャストの新たな接続法」として考え出されたのが、今回の舞台企画なのではなかろうか。そりゃそこいらの25次元舞台とはわけが違う。何しろ演じているのがキャストそのものなのだ。否、もともとキャラクターが中の人をベースに作られたものなのだから、演じているのは半分本人であるといってしまってもいいかもしれない。キャストから生まれたキャラを、そのキャストが演じる。この何重にも折り重なったミルクレープみたいな構造は、バンドリコンテンツでなければなし得なかったものなのである。「別にキャストがそのキャラを演じるくらい、その辺の作品でも朗読劇とかであるじゃん」と思われるかもしれないが、やはり「生身とキャラ」の境界線の曖昧さがここまで恣意的に作られたコンテンツでない限り、ここまで奇妙な錯綜感は得られない。次第に現実と仮想の境界が曖昧になっていく夢現の感覚は、長いことアニメファン・声優ファンをやってきたが、初めて得られた感覚である。例えば今回の舞台なら、ロックが学園祭で繰り広げた一人舞台は、すでに我々はアニメで観ているシーンだが、それを実際の小原莉子が、舞台の上で全く同じようにプレイする様をみることができる。なんかもう、本当に訳が分からなくなり、私は涙が止まらなかった。

 まぁ、ここまでの文章を読んでお気づきのことと思うが、結局私は単なる気持ち悪い限界オタクとして、今回の舞台でさらなるRASの深みにはまってしまったというだけの話である。しかし、そうした存分なひいき目を撤去したとしても、おそらく木谷社長の考えた今回の「キャラとキャストの重ね合わせ」の試みは成功しているんじゃないかと思う。ラストライブをキャラ衣装のままで行なっていたのが象徴的な部分で、今後はRASのライブを観た時にも、いよいよ「キャラとの重ね合わせ」が正式に解禁された状態になったといえるだろう。ぶっちゃけ元からあんまり距離が無かった部分なのかもしれないが、今後の舞台をみて「小原莉子か、それともロックか」という受け取り方では随分印象も変わってくるはず。これ、いっそのこと他のバンドでも全部同じ試みをやって欲しい気もするのだが……流石に無理かな……もうちょい短いバージョンでもいいので、「We are ハロー!ハッピーワールド」とか観たくない??? え? いや、まぁ、単に「黒沢ともよの舞台姿はいくらでも観たい」っていうだけの話ではあるのだが……(半分くらい着ぐるみの中に埋もれてる状態では?)。

 

 さて、以下はメンバー個別の簡易感想。

 

○チュチュ/紡木吏佐

 まぁ、誰から始めるかといえばやっぱりチュチュなんです。そりゃ最推しですからね。ただ、今回の舞台の場合、チュチュはある意味で「主人公」ではあるのだが、色々と重たいシーンも多かったし、とにかく叫ばなきゃいけないシーンが目白押しだったので大変だったなぁ、というのが一番の印象。チュチュってRASの中だと完全にツッコミ側なので、100%舞台を維持する場合、ヤベーやつがヤベー要素を出したらそれはアカンっていう。実際、舞台上のつむつむは凛々しさが先行していましたね。私はフォローしてないジャンルだけど「アサルトリリィ」などの他のブシロ系舞台作品での活躍も多く、身体の使い方なんかに見える舞台慣れはチームでは文句なしのナンバーワン。きちんとお仕事ができる女であるところも存分に見せつければいいじゃないの。なお、どうしても中の人の影響が強くでてしまうと、「なんで?! 私が小さいから!?」というチュチュの魂の叫びを「いや、うちなーんちゅだからではないかな」とか適当に変換するダメな脳になるので注意が必要だ。一番のツボは、「DTM」をめぐるアドリブコントに突入した時に必死に笑いを堪えてるチュチュ様。

 

○レイヤ/Raychell

 とにかく格好いいの一言ですよね。この人も芸能界での活動が色々長いみたいなんですが、なんでボーカル&ベーシストとして活動してたのに、こんなにナチュラルに演技ができるのだろう、っていうのが本当に謎すぎる。またモデル体型でシルエットが綺麗なもんだから本当に舞台映えするんだよなぁ。ちぇる姉さんを実際に見た後だと、レイヤだってスタイルがいいはずなのに、キャラの方が霞んで見えるという稀有な事象が発生したりする。ちなみに僕が配信で観た2日目の時にはバンドリ少女ポジションゼロ、そして千秋楽では湊友希那いじりと、どれだけ真面目な役柄でもぶっこむところはぶっこんでくるサービス精神も最高。あとは劇中のセッションでのハイトーンの見せ方とか、純粋に持ってるものを叩きつけるだけで最高の破壊力になる様子は全身是兵器といえる。

 

 

○ロック/小原莉子

 上でも書いたが、劇中最大の見せ場の1つが、学園祭のロックステージ、さらにもう1つの見せ場にロックオーディションがあり、今回一番プレイスキルを披露する機会に恵まれた。これも作中でキャラに言われていたことだが、やはりりこぴんの通常状態と演奏時のギャップの強烈さはとにかく人を惹きつけるのである。そうそう、ギャップといえば、RASの5人の中で地声とキャラ声が一番違うのが実はロックなのだが、さすがにこの中では「声優」寄りのポジションにいるだけあって、劇中での発声が一切ブレず、加えて不自然さもなく声を出せているのには感心させられる。あのキーで声を出し続けたらどこかで限界がくるんじゃないかと不安になるのだが、そんな心配するのは野暮ってもんでね。個人的にはアニメでも印象的だった「そのシュシュを外してみせて」からの髪の毛ファサァがリアルで観られたところも嬉しかったですね。ロックはアニメの主人公だったので、「アニメとリアル」という対比が一番見やすくて印象深いシーンが多かったです。

 

 

○パレオ/倉知玲鳳

 「声優」ポジションでいうなら、一番スキルが高いのは文句なしで倉知だろう。パレオというキャラがそういう設定になっているのも倉知の声ありきだろうが、とにかく声が通って聴きやすい。また、作中ではパレオとレオナという事実上の2役みたいな振れ幅を見せられるのもパレオだけの特権で、まさに舞台上は「役者」倉知の面目躍如といったところ。パレオはメンバーの中で一番現実感に欠けるというか、いかにもアニメ的な阿漕なデザインのキャラクターだと思うのだが、それが全く違和感を与えずに25次元を超えて3次元に存在しているのを見せつけられると、本当に「キャラとキャストの融和」が閾値を超えているような感覚に陥る。1つ1つのモーションが常にパレオであり、舞台的を超えてアニメ的ですらある所作が全て躍動しているのは素晴らしい。なお、「お手」からの「伏せ」で別方向にドキドキしたのは私だけではないと信じています。

 

 

○マスキング/夏芽

 この人の名前をよりにもよってパレオのあとに持ってきて、オチに使っているのは、全くもって揶揄が目的ではない。結局、私の中で「キャラとキャストの融合」というバンドリプロジェクトの大願を最も実現させているのは、この人なんじゃないかと思っているのだ。もう、画面からそのままマスキングが飛び出してきたというか、夏芽の眉間にちょいとシワを多めに寄せた状態で画面の中に押し込めたのがマスキングというか。なんかもう、訳がわからん。ビジュアル的な重なりだけなら他のキャラだって大なり小なりあるはずなのだが、マスキングの場合、存在感そのものが現実レベルで先に待ち構えていたような感覚がある。そしてそれは、あの夏芽のダメダメだった声優の演技からきているように思う。いや、多分まともな判断基準で見るなら、今の夏芽だって役者としてのスキルはダメなのだと思う。技術の向上はあるだろうが、5人の中では一番お粗末なのは間違いなかろうし、「役者でもなんでもないドラマーに無理させてんじゃねぇよ」という当初の印象は、まだ残っていてもおかしくない。しかし我々は、アニメ2期3期でがっつりこのマスキングに触れてしまい、もう、彼女無しではアニメが成立しないという体質にまで作り変えられてしまった。アニメ3期のベストヒロインがマスキングであるという揺るぎない事実を植え付けらえてしまった。その状態で改めて「夏芽のマスキング」を実写ベースで見せつけられると……あれ? 何が正しかったんだ? 声優ってなんだ? 演技ってなんだ? 現実って……なんだ……。

 いや、もう、こまけぇことはいいんだよ。私がここで言えることはただ1つ。そこには間違いなく、僕らがこの2年で作り上げた「マスキング」が存在していたということだ。だから泣いてねぇ!!!!

 

 

 さぁ、次なる目標は、こうして完成した「新たなRAS」の姿を、改めてライブで見せてもらうことだ。ほんと、コールもジャンプも、もちろんヘドバンもできないライブ視聴はドMの所業としか言いようがない。それでも盛り上げてしまえるのがRASの底力だとは思うが、それでもやっぱり、僕らは飛びたい叫びたい回したい。いつの日か、また大きな声で地獄に落ちる日を夢見ています。

 

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