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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 さぁプレビューの開始だ。公式放送でざっくりとあらすじも説明されたが、どうやらゴシックホラーからコズミックホラーへ無理やり路線変更したツケは支払う必要があるらしく、エムラクールパニックの代償が「夜が長くなる」という訳のわからない結果につながったイニストラード。そりゃな、月にあんなバケモン封印したら、そりゃお月さんだっておかしくなるわな。……でも、ウラモグとコジレックを焼却処分したゼンディカーは2体に食い荒らされた部分以外は特に長引く病状は確認されてないんだけどな。こないだゼンディカーで揉めてたのって、勝手にナヒリが暴れてただけだし。そう考えるとエルドラージ被害って今のところ全部イニストラードに集約されてるような気もするな。
 ともあれ、新メカニズムやギミックの確認を。

 


○日暮/Nightbound と夜明/Daybound
 送り仮名無しの漢字2文字で表記しているのはキーワードのお約束なのでしょうがない。多分読みは「ひぐれ」と「よあけ」でいいんだと思う。初代イニストラードで開発された狼男変身ギミックをブラッシュアップさせたもので、かつて開発チームが「呪文2つ唱えたら」「呪文唱えなかったら」で表現しようとしていた「昼と夜の世界」をより厳密に定義し直した。旧システムに似ているが、割と大きな変化も起こっているので違いを把握するのが大変だ。
 まず、大前提として「昼/夜」というパラメータがゲーム全体を貫く属性として設定された。以前は変身前の狼男と変身後の狼男が共存する盤面が存在したが(唱えたクリーチャーは必ずおもて面で戦場に出るため)、今回は「夜」の状態なら両面狼男は夜の面で登場することになる。つまり、いきなり裏面パターンが登場したわけだ。昼/夜のチェックは、ゲームを開始してから「日暮/夜明能力を持つカードが戦場に出る、もしくはなんらかのカードで昼か夜に言及される」という条件を満たしたら、あとはずっとチェックされ続ける。つまり、それ以降は必ず戦場には「昼」か「夜」の属性が与えられるのだ。
 変更条件も微妙に変わっており、「プレイヤーが自ターンに呪文を唱えなければ次のターンが夜」になる。かつての条件では、相手が狼男デッキだった場合に相手ターンにちょこちょこ呪文を唱えて変身妨害が出来たが、今回参照するのは「自分のターンの呪文」だけなので、相手ターンに呪文を唱えても意味はない。インスタント主体の受けのデッキは、夜を昼に戻すのがかなり大変になったと見ていいだろう。
 また、狼男以外にも「昼/夜」に言及するカードが作れるようになったため、以前は赤緑だけのテーマだった「呪文をいつ唱えるか」という駆け引きがより広範に影響を及ぼすようになった。リミテッドでのターンのやりくりはかなり頭を使う面倒な要素になったんじゃなかろうか。多分アリーナだと「昼/夜」は明確に画面でわかるようなエフェクトになるだろうし、また新しいプレイ感が味わえることに期待したいね。

 


○腐乱/Decayed
 新しいクリーチャーキーワードだが、「このクリーチャーではブロックできず、これが攻撃したとき、戦闘終了時にこれを生贄に捧げる」という純正デメリット能力。その名の通り主にゾンビにしかつかず、即物的なトークンなどで運用される。イニストラードゾンビのメイン戦術は「とにかく湧いて湧いて数でボーン!」だったが、トークンをより手軽に生み出せるように制限付き能力が誕生したものと思われる。これなら13体湧いてもバランスブレイクしなくて済むよ!

 


○降霊/Disturb
 裏面はあるんだけど、裏面で出るには墓地から唱えるしかないよ、という新しい両面カードのあり方を定義した能力。手札からと墓地からで効果が違うということで、いわば「パーマネント版の余波能力」だと考えると話が早い。過去にもイニストラードでは「墓地から追放するとトークンが得られる」一連のカードがあったので、それをより積極的にカード化した姿とも言えるし、アモンケットの不朽・永遠のバージョン違いとも言える。能動的に裏面を使いこなすことが出来ないのはデメリットではあるが、手軽に墓地戦術を補強できるし、アドには違いないので構築にも絡みやすそうなギミックである。

 

 


○集会/Coven
 ここまでの能力が狼男、ゾンビ、スピリットときたので、次は人間の能力。なのだが……あんまり人間フィーチャーっぽい感じではないな。とにかく徒党を組んで頑張れ、を表したもので、キーワードとしては「あなたがパワーの異なる3体以上のクリーチャーをコントロールしているなら」という条件節となる。これ、別に人間じゃなくてもとにかく数さえ集めればいいわけだが、与えられる色が白緑なので、基本的には人間前提。また、ゾンビみたいに同じ顔したトークンばかり集めても意味がないよ、というところにかろうじて人間の矜持が感じられる。なかなか意識して集めるのは大変だし、そもそもクリーチャー3体の時点でそれなりにハードルが高いことは大隊能力でも証明済み。まぁ、おまけ程度に。

 

 


<以下、個別カード>

 





愛される物乞い/Beloved Beggar

気前のいい魂/Generous Soul
 降霊能力の入門編。序盤に壁役として展開しておき、後半戦ではよきところで1マナ重たいセラ天として再臨する。まさにアモンケットの不朽能力と同じ運用感だろう。「物乞いを壁役に」の時点でなんかどこぞのメンタリストみたいに揉めそうなニュアンスもあるのだが……まぁ、このおじいちゃんは恵みをもらったお礼として復活してるので多分幸せな人生だったんでしょう。その盾と槍をどこから持ってきたのかは気になるところだな。
 
 
粗暴な聖戦士/Brutal Cathar

月憤怒の粗暴者/Moonrage Brute
 今回は「狼男セット」ということで、もちろん中心色は赤緑だが、レアに1枚ずつ、白と青の狼男も参戦しているとのこと(黒は2種色なのでもうちょいいる)。こちらが貴重な白の狼男で、デザインのこだわりは「白単色で出せるけど、変身後に赤くなったらそれなりに赤っぽく見せる」という部分らしい。なるほど、同じ護法で紐つけして性質を変えれば、別に白にいても怒られないけど赤っぽいデザインになっている。ずっと真夜中でもいいし、変身を繰り返すとその分だけ誘拐機会が増えるのでくるくる反転する展開も面白い。そこまでの安定性は無いがリミテッドなら悪くない初手。ただ、白を中心に据えると狼男のギミックに噛むことができないのは懸念点か。
 
 
蝋燭罠/Candletrap
 どういう罠なのかビジュアルだといまいち分からんな……。灯りでおびき寄せて捕まえるんですかね。今回の「平和な心」枠コモンで、1マナと軽いのでブロックは制限されない「カーターの願望」系統。ずっとブロッカーとして残られるのも邪魔なので、その後は人間が寄ってたかって身の処遇を決めるというギミックになっている。コストはかかるが追放除去なのでこの次元でも安心。かつてのイニストラードにあった「絞首束縛」なんかと同じ感覚で使っていけるだろう。今回は昂揚がないのでエンチャントを墓地に落とす意味が薄いのは残念だけど。

 


 
不朽の天使/Enduring Angel

天使の処罰者/Angelic Enforcer
 なんとも珍妙な能力(と顔)を与えられた天使。結局アヴァシンが消滅したことでこの世界の天使は正気を取り戻したんでしょうかね? まだ若干お薬キメてるような顔に見えるのだが……まぁ、白単だからきっと大丈夫。能力の方も主人に忠実で、呪禁付与によって安全を確保し、さらに致死ダメージを変換する「崇拝」ライクな能力を持つ。そしてこの崇拝能力が変身のトリガーとなり、その後はもしかしたら倍々ゲームで強くなっていく(かもしれない)という恐ろしい性能である。リミテッドで出されたら相当きついんじゃなかろうか。ちなみに、おもて面の変身のところに敗北条件までが付与されているのはルールの隙間を縫うような裏技を制限するためだろう。例えばこいつのコピートークンを作った場合を考えると、ライフ0になった時に3点に戻すところまでは解決されるが、もし敗北設定がない場合、コピーには裏面がないので変身出来ず、ずっとライフが0にならない状態が維持されることになってしまうわけだ。もちろん、能力の誘発にスタックで除去すれば「ライフが0から3になるけど結局敗北」という状態にもできる。……なんか、抜け道を封じたこの設定自体が抜け道になる気もするが……。
 
 
物騒な群衆/Unruly Mob
 再録。イニストラードってのは人間にとって物騒であり続ける次元であり、なんとこちらのカードは「初代イニストラード」→「イニストラードを覆う影」ときて今回も再録なので、なんとイニストラード3連覇という偉業を成し遂げたのである。……こいつらが象徴になる次元、純粋に嫌だな。まぁ、今回もきっちりお仕事してくれますよ。フレーバーテキストを見る限り、2つのホラーを乗り越えちゃった人類は怖いもの知らずのようだ。
 
 
餌鉤の釣り人/Baithook Angler

鉤憑きの流れ者/Hook-Haunt Drifter
 降霊入門編の2。イニストラードで釣りする奴、まともに生きて帰れるわけがない。青なら2マナ2/1バニラでも最低限なので、それが余生を送れるというなら合格ライン。変身後の能力がショボいと思われるかもしれないが、これで仮に2マナで1/1スピリットトークンを出す、なら割と優秀なカードに見えるわけで、実はかなりコスパはいいはず。ちなみに、降霊能力は墓地から唱えた場合には裏面の状態でスタックに置かれるらしい。カウンターされると、下の能力が誘発して追放されることに注意。
 
 
不吉な休息地/Ominous Roost
 リミテッドのキーとなりそうな、とても私が好きなタイプの基軸カード。墓地からの呪文での誘発といえば何と言っても「燃え立つ復讐」。当時のリミテッドでは、隙をついてはなんとかこのカードでテーマデッキが作れないもんかと画策しておったもんじゃ。さらにイニ影ではこれのドロー版である「死者の秘密」が登場したが、結局こいつら、各イニストラードごとに1枚ずつの提供なので、なかなかテーマデッキとして成立させにくいのが難点。今回もおそらくフラッシュバックでスペル数を稼ぐ赤青系のキーとなりうるのだが……なるかな? なってほしいな。

 


 
鍵の秘密/Secrets of the Key
 これってフレイバーの部分のクソダサ広告は本当の製品にもつくの? 流石にちょっとウザいんだが……Youtube15秒スキップ出来ない広告くらいウザい。こういう宣伝方法は勘弁してくれよ。まぁ、一応「注目のストーリー」に注目してもらうためなんだろうが……。アーリンとテフェリーの2人がなんか怪しい鍵を見つけたというシーン。なかなか気になる。そして今回も調査はあるよ、という事実がしれっと判明。大々的に公式記事で取り扱ってなかったけど、もしかして調査とか食物とか、宝物同様に落葉樹メカニズムとして定着させるつもりなんだろうか。まぁ、スタンのローテで言えば食物が落ちて手がかりが入る形だからそこまで複雑にはならないか。ドロー呪文としてはやや手間が多いが、最終的にカード1枚から3ドローできるのは事実。呪文数稼ぎやパーマネント稼ぎなど、いろいろなギミックにハマる可能性がある小器用な呪文である。
 
 
嵐乗りの精霊Stormrider Spirit
 こちらも再録。あんまりいじる部分はない。当時も最低限の採用率だったが今回はどうだろう。結局この環境、種族シナジーの質次第よね。
 
 
尊大な無法者/Arrogant Outlaw
 今回狼男に押される形でやや影が薄い吸血鬼。まぁ、11月セットが吸血鬼フィーチャーのようなのでもうちょい我慢だ。3マナ3/2といういかにもコモンなステータスに加え、相手がライフを失っていたら更に泣きっ面に蜂を叩き込む能力を持っている。おそらく今回も赤黒が吸血鬼カラーになるわけで、2ターン目にクリーチャーを出し、殴れていれば追加ボーナスといった感じだろうか。まぁ、安定運用するなら現在リミテで活躍中の「吸血鬼の落とし子」の方でいいと思うのだが。
 
窓からの放り投げ/Defenstrate
 カード名を確認したら、この単語が「窓から物(人)を放り投げる」っていうやたらと限定的な意味の言葉だと知って笑ってしまった。イラストもまさにそんな状態を描いており、イニストラードの物騒さが伝わってくる。窓からぶん投げるので、当然大抵の人は死ぬことになるが、飛行を持ってれば飛べるのでセーフ。なんやそのこだわり。3マナでかなり除去範囲が広いのでコモン除去としては筆頭の性能だが、ことにリミテッドの場合はフライヤーって脅威になりやすいので、一番かゆいところに手が届かずにイライラすることもありそう。まぁ、その辺りのイライラとどう折り合いをつけるかが黒除去の醍醐味でもあるのでね。
 
 
ネファリアのグール呼び、ジャダー/Jadar, Ghoulcaller of Nephalia
 ゾンビ雇用の名人。2マナ1/1と最低限の能力ながら、繰り返し突貫兵を拾ってこられるので持久力に優れているし、ゾンビシナジーやクリーチャーが場に出ることをトリガーとする能力と相性が良い。サクり用の素材として優秀なので、何かそっち系のデッキで輝けるだろうか。ちなみに彼は過去のイニストラードではフレイバーテキストにちょいちょい出ていたらしく、あの「ネファリアの溺墓」にもコメントを寄せている。ギサやゲラルフに続くゾンビ業界の第一人者となるか。
 
 
硫黄の蛮人/Brimstone Vandal
 狼男でもないのに昼夜のギミックを気にするヘンテコデビル。まだ狼が出てない段階で出ると、「間違いなく今は昼!」と宣言する。当然、その後呪文を唱えないターンがあれば、狼男と関係なしに夜を迎えることになるわけだ。そして、日付が変わるたびになんだか浮かれて火力飛ばしちゃう。ぶっちゃけ1ゲーム中にそんなに飛ばす機会はない気もするが、幸いステータス部分は平均値を超えているので、とりあえず穴埋めで入れておくと、1、2点くらいは稼いでくれるんじゃなかろうか。「今は昼!」って宣言するデビル、なんか憎めない。

 

 


飢えた餌あさり/Famished Foragers
 中堅コモンで何故か条件付きの「石炭焚き」能力を持っている吸血鬼。これまで吸血鬼といえば「戦闘ダメージを与えたらでかくなる(イニストラード)」「マッドネス(イニ影)」などの能力が特徴だったが、また別なラインから攻めてくるデザインになってるんだろうか。対戦相手のライフルーズトリガーが共通項かな? 一応、この3マナが無駄にならないよう、出たターンから起動できる赤ルーター付き。ちょい重いが、パワー4のアタッカーとして使いたいので、タップ無しで起動できるルーターは悪くないおまけか。
 
 
祭り壊し/Festival Crasher
 わかりやすいイゼットギミック推しのデビル。頭のパンプキンはイニストラードの紋章が顔になっているのがなかなかオシャレ。かつての名作カード「窯の悪鬼」に近い性能だが、タフネスが増えた代わりに増強幅が少なくなってしまった。流石に1ターンに5、6個の呪文を連打して叩き込むデザインは取りにくくなってしまったが、手軽に3/3になれるので序盤の制圧力は存外高い。先制攻撃付与の呪文との相性が抜群なので、もしイゼット系を狙うなら意識してみるといいかも。

 


 
夜を照らす/Light Up the Night
 今回のX火力のコーナー。対クリーチャーの場合にXに1点加えるなんてボーナスは今更驚くようなものでもないので、もし注目するなら当然フラッシュバックの方になるだろう。なんとPWの忠誠心をそのまま火力として運用してやろうという、画期的なんだか向こう見ずなんだかよく分からないギミックである。流石にこれで20点撃つとかいう馬鹿なプランは考える意味がないので、一応「PWを使うデッキなら、本当にやばい盤面では奥の手になるかもしれない」というレベル。普通に考えるなら、PWにある程度カウンターが載っている状況ってのは有利な盤面が多いので、わざわざこんな奥の手を用意せずとも勝てるとは思う。この交換レートで火力にするよりも大人しくPWの能力を使い倒す方が強いことの方が圧倒的に多いだろう。大人しく「ちょっと地味なソーサリー火力」くらいで抑えておく方が良さそうだ。ちなみにこちらのシーンは「注目のストーリー」になっている。チャンドラさん、また何燃やしてるんだ。
 
 
酒場の悪漢/Tavern Ruffian

酒場破り/Tavern Smasher
 すでに出ている情報で、「酒場の悪漢/Tavern Scoundrel」と日本語名が被っちゃったのでエラッタ待った無しの残念カード。ほんとしっかりしてよWizards……。モダホラ2とかつい最近のセットなのに、なんでそこと被らせてくるのよ。社内のチェック体制が不安になる案件だな。さておき、コモンから手軽に使える人狼入門編。表は赤とは思えないがっちりステータスで、夜になると+4/+0。絵に描いたようなお手本人狼である。ちなみに狼男ではあるがフレイバーをみる限り女性。……女性?!
 
 
蝋燭明かりの騎兵/Candlelit Cavalry
 こちらは集会能力の入門編。頑張って条件を満たしてもご褒美はトランプルだけなのでそこまで頑張って集会を催す必要はない。コモンの5マナ5/5といえばその先駆けは同じくイニストラード次元の「ホロウヘンジの獣」だったことを考えると感慨深い。最近じゃこのステータスもホイホイ出てくるようになったわねぇ。

 

 


ドーンハルトの再生者/Dawnhart Rejuvenator
 ちょい珍しい緑の邪術師。まぁ、この次元ならどんな魔法使いでも邪術師っぽく見える気もするけど。ただ、能力を見れば全く邪な部分はなくて献身的な良い奴。中盤のターンで優しく染みるライフと、その後の展開を加速するマナ能力のセット。4マナのマナクリーチャーってのは必ずしも必要な存在ではないが、環境が遅くなればタフネス4も合わせていい繋ぎ役になってくれる。私のようにリミテッドでトチ狂って色を広げまくる人間にはありがたい存在。
 
 
狩りの遠吠え/Howl of the Hunt
 瞬速で使える+2エンチャントといえばテーロスで活躍した「残忍な発動」のイメージ。今回はエンチャント部分にシナジーがないので、代わりに狼男をサポートすることで個性をアピールしている。オーラであるという弱点を補うものではないが、コンバットトリックとして運用できればアドバンテージは稼げるので悪くない選択肢。また、狼男の中心色である緑は「自分のターンに呪文を唱えないこと」の意味が大きくなるので、これらのインスタント行動は加点気味でもいいかも。

 


 
旧き道の力/Might of the Old Ways
 「旧き道/the Old Ways」という名称は、これまで「旧き道のニーキャ」などのラヴニカのカードに出てきたもので、グルール一族の古来からの教義を指す言葉だったらしい。そしてもちろん、今回はそんな言葉が関係するはずもないので(ないよね?)たまたま次元をまたいで同じ言葉が使われていたということなのだろう。まぁ、一般名詞ならしょうがない。「このセットのジャイグロ」枠だが、集会ギミックを使っているのでちょっと面白い現象が起こるかもしれないのがポイント。集会の成立をチェックするのが呪文の解決時なので、この呪文で修正した後のパワーを参照するのだ。つまり、3体のクリーチャーのパワーが「1、3、3」みたいな状態で3のやつにこの呪文を使えば「1、3、5」となりカードが引けるようになる。逆に「1、3、5」だと思ってたのに「1、5、5」になったりすると引けると思ってたカードが引けなくなったりもする。確実にシーズン中1回くらいはミスって「おれスポイラの時点で書いてたのに!!」ってキレるやつ。おじいちゃん、それはもうスポイラで書いたでしょ。

 


 
伝染病の狼/Pestilent Wolf
 ちょい重い接死付与能力を持つ狼。2マナ2/2だけだとやや物足りず、起動コストも重いのであんまり使いたくはないのだが、まぁ、狼デッキなら自分のターンに呪文を唱えずに能力を起動するのもそこまで心が痛まない可能性はあるか。でも、もう1マナくらい軽くしてもよかったんじゃ? 格闘系呪文との兼ね合いなんかなぁ。
 
 
うなる狼/Snarling Wolf
 マッドネスを失った「日を浴びるルートワラ」。こうして起動型能力でパンプする狼はイニストラードでは定番で、過去にもこれの「ルートワラ」バージョンである「暗茂みの狼」や、パワーの増強のみ可能な赤の「残忍な峰狼」などが存在している。当然こうしたデザインは狼男の「夜にしたいけど自分のターンにマナが余ってもったいないやろ」というお悩みに対処するための手段である。でもまぁ、どうせ1回しか起動できないし、狼シナジーを狙わない限りはそこまで慌てて引くようなクリーチャーではなさそう。
 
 
群れの希望、アーリン/Arlinn, the Pack’s Hope

月の憤怒、アーリン/Arlinn, the Moon’s Fury
 さてアーリンだ。イニストラードは彼女の故郷。その故郷に危機が迫っているとなれば、そして今回が狼男セットだというのであれば、間違いなく彼女の出番である。アーリンの登場は「イニストラードを覆う影」の時なのでそれなりに過去ではあるのだが、どうも彼女は前に出てくる性格ではないようで、その後のカード化も灯争大戦のアンコモン1枚きり。神話で、変身能力を持つ「アーリンらしい」アーリンはようやく2枚目ということになる。
 変身能力が絡むPWってのは色々と調整が難しく、能力が多くなるのでコワレ性能にならないように注意しなきゃいけないし、いかに変身ギミックを個性として混ぜ込むかも工夫のしがいがある部分。今回は昼夜システムがあるのでその部分で悩む必要はなくなったが、このシステムは大抵「自分のターンが終わった時に夜になる」というパターンが多いわけで、裏面を活用するギミックの作り方はなかなか難しい。表も裏も「マナを出す」とか「クリーチャーを出したら」とか呪文を唱えることを推奨する能力になっているので、夜の静けさを維持するのが結構難しいってのも考えどころだ。まぁ、想定されているデザインとしては、夜の状態で忠誠度を伸ばして昼のうちに仲間を増やせ、ということなのだろうけども。
 他のカードが絡まないと成立しないカードなのでなかなか現時点での評価は難しい。一番輝くのはやはりコンセプトが統一された人狼デッキなのだと思うが、何か大きく評価が上がるようなデッキが誕生するだろうか。

 


 
感電の反復/Galvanic Iteration
 シンプルにイゼット的なコピー呪文。性能はストリクスヘイヴンにあった「実例指導」と全く同じで、そこに純粋にフラッシュバックが上乗せされた形。そりゃアド要素が増えたのだから嬉しいのは間違いないのだが、この手のコピー呪文は単体では一切役に立たないこともあり、デッキでの採用率はそこまで高くない。今回わざわざレア認定を受けて登場したわけだが、レアにふさわしい強さがあるかと言われたら微妙なところかもしれない。コピーに意味があったストリクスヘイヴンならまだピックされる可能性もあるのだが……。

 


 
光の勇者、シガルダ/Sigarda, Champion of Light
 姉妹を、そしてアヴァシンを失いながらも健気に生き延びて人間を支えようとする、この次元の最後の希望の在り処、シガルダさんである。毎度毎度その必死の癒し成分には頭が下がる思いだが、今回は4マナという堅実なコストに、分かりやすく人間をサポートするロード能力を持っての登場。これだけで、人間デッキを調整するだけの理由になりそうだ。そして集会することで得られるのはさらなる人間の獲得サポート。攻撃する必要があるので万全とは言えないが、一度回り始めたらあとは産めよ増やせよの人間天国で闇を打ち払ってくれるはず。リミテッドなら当然エンドカードにして1引き心中カード。構築でも面白そうな人材ではあるが……現状、人間デッキってあんまりこのカラーリングじゃないのよね。集会を安定起動させるデッキ調整はちょい難しいかも。

 


 
不吉な首領、トヴォラー/Tovolar, Dire Overlord

深夜の災い魔、トヴォラー/Tovolar, The Midnight Scourge
 かつて「トヴォラーの魔道士狩り」にのみその名前が登場していた、狼男のボス的存在。いや、ボスなのかどうかはまだ良くわからないけど、少なくとも「闇の隆盛」から活動を続けているのだから、それなりにベテランなのは間違いないだろう。狼全体にカササギ能力を付与するというシンプルかつ魅力的な1つ目の能力だけでもすぐさま狼男デッキを作りたくなるだけのポテンシャルがあるし、そこから更にラナルータじみた昼夜逆転能力が与えられ、狼にとってのゴールデンタイム請負人になっている。そうして夜を迎えて変身すると与えられている能力は、当時からのプレイヤーなら一発でわかる「ケッシグの狼の地」である。トランプル付与がナチュラルにカササギのサポートになっているデザインのおかげで、単なる脳筋に終わらないのが素晴らしい。常に夜を望む狼たちにとってはこれ以上ない名指揮官。よく見ると昼夜の逆転能力の後にわざわざ「狼男変身させてもいいよ」と書いてあるので旧作の狼男との共闘も念頭において作られているのがわかる。そろそろ統率者デッキが成立するかな?

 


 
さびれた浜/Deserted Beach
憑依された峰/Haunted Ridge
草茂る農地/Overgrown Farmland
落石の谷間/Rockfall Vale
難破船の湿地/Shipwreck Marsh
 今回のレア土地。3ターン目までに置かなければいけないファストランドの真逆の設定になっており、こちらは3ターン目以降に置けたらアンタップ。遅めのターンに強いということは運用感はM10ランド(チェックランド)に近いということか。なんにせよアンタップインの可能性がある2色土地なので人気が出るのは必至。今後のMagic人生を考えるなら問答無用で4枚揃えておきたい。まぁ、こんなことを書いている私はここ2年すっかり紙のカードを買わなくなっちゃったけど。……ワシかて買いたいんやで! パック剥く場所が無いねん!!
 
 
秋の君主、レノール/Leinore, Autumn Sovereign
 
腐敗の大鉈、ウィルヘルト/Wilhelt, the Rotcleaver
 こちらは統率者デッキ用。新しい青黒ゾンビが増えるってことで、私も過去に作ったグリムグリンデッキをアップデートできるかも(もう解体しちゃってるよ)。
 

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