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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ハイ、劇場版です。これでこの1ヶ月で映画館に足を運ぶのは6回目です。GWを挟んだこともあり、結構なハイペースでしたね。やっぱ映画館で作品を観るっていう体験は特別なものなので、多いに越したことはないと思ってるんですが……まぁ、観たい作品があるかどうかって問題もあるし、あとはお財布に優しくないという問題もあるし……(本当に高くなりもうした)。とりあえず視聴予定の作品はこれで一区切りかな? アイナナの映画もちょっと気にはなるが……ライブ中心の作品っぽいので俺が求めるものとはちょっと違いそうだしな……。

 ちなみに、こちらの作品は珍しく封切り間もなくの視聴となったため、普段と違って劇場は割と人で埋まっていた。普段ガラガラのシアターにしか行かないのでこういう状況はあまり慣れておらず、当然観客の母数が増えたもんだからマナーの悪い客がポツポツいて、終演前にスマホの光がチラチラしてピキったりしてました。一番ありえんと思ったのは、途中でいびきが聞こえてきたことですね。何しに来たん?

 さておき、久しぶりのPSYCHO-PASS。一言で言うと「難しい作品」でしたね。「重い作品」と言い換えてもいい。長きに渡る歴史の節目、10周年となる記念碑は、いろんなものが詰め込まれた、相変わらず頭を悩ませる作品になっております。はっきり言って、ヘヴィーユーザー以外は余裕のお断りです。

 

 

<てなわけで以下ネタバレ注意>

 




 さて、難しい作品になった理由はいくつかあるが、まず1つ目は「前回から結構間が空いたよね」って部分。テレビ放送が10年前、そこからポツポツと単発の劇場版が挟まり、2期3期とテレビシリーズも重ねている。近い時期ではテレビシリーズ「3」と「3の劇場版」が2019-2020年のこと。3年の間が空いてしまった。ただでさえ断片的な摂取が多いせいで作品の全体像を掴むのが大変で、「3」の時点でも「えぇと、劇場版のSSでああ言う事件があって、狡噛の今のポジションがここで……」ってんで舞台背景を追うだけでも結構な脳容量を割かれていた。すっかりキャラも多くなり、その1人1人の抱える重たい歴史を捉えるのはよっぽどのファンじゃないと難しい作業になっただろう。

 そして最大要因の2つ目、それは今作が「3よりも前の時代を描いた作品」だったという部分。……正直、事前情報を特に入れずに見に行ったもんで、開始後しばらくそのことを失念してたんだよね。流石に作中時間で「2118年」って言われても分からんやんか。そんでしばらくは「3よりも後の新しい時代の話?」って思って見てたもんだから「あれ、なんか変だな?」って混乱して、情報の軌道修正に時間がかかってしまった。これはまぁ、単に私の手落ちでしかないのだが、もしきちんと状況を把握した上で視聴を開始したとしても、我々は「3」を見て「未来の姿」を知っており、「それが起こる以前の状態として見てください」と言われてもなかなか難しいんじゃなかろうか。何が起こって何が起こってないのか、人間関係はどうなっているのか。正直、「3」の時点で雑賀先生がどうなってたかとか覚えてなかったし……(そして恥ずかしながら、3のスタート時点での茜ちゃんの状況も今作を見てて途中で思い出したし)。記憶が前後するっていう構成自体が、かな〜り視聴者負担の大きな設定になってしまった。俺みたいな不真面目なファンはそこでかなり初速を削がれてしまったな。まぁ、これも自分の責任ではあるので作品のコンセプトに文句を言う筋合いはないのだが。

 そして3点目の「難しかった」理由はいつも通りのPSYCHO-PASSであり、結局どこまで行っても「罪とは何か」「法とは何か」「正義とは何か」を問い続ける作品であるために、どんな時代のお話を切り取ったところで考えることをやめるわけにはいかないということである。もちろんこの「難しさ」は歓迎すべき部分であり、今回もシビュラさんの無茶なわがままもあって、たっぷりとその辺は悩ませてもらった。毎度毎度、シビュラに穴があったり無かったり、手のひらの上で転がされまくっているが、こんだけドンパチやってもまだ敵対勢力がなくならず、新しい揉め事が起こせるのはすごいと思うよ(まぁ、今回は厳密には敵対勢力ですらなかったが)。

 てなわけで、「ちょっと前の時間に戻っちゃた問題」のせいで人間関係なんかを追いかけるのはちょっと大変だったので、その部分についての感想はざっくり割愛。だって最初に狡噛がギノさんと再会した時にギノさんがめっちゃ怒っててびっくりしちゃったんだもん。「ギノさんなんでそんなキレてるん? あんなにちゃんと仲直り出来て……たのはこの後の時代かぁ」みたいな記憶の調整がいろんなところで起こったのでね。でもまぁ、我らが霜月美香さんは相変わらずで本当に安心しました。ちょうどシビュラ慣れして元気に活動できてたピークくらいの時期かもしれませんね。活き活きした生意気クソ女っぷりが拝めただけでも私は満足です。

 というわけでキャラに対する諸々はあんまり触れず、今回の「正義」の問題についてちょっとだけ考えてみると、公安やら外務省やらがあんだけドッタンバッタン揉めてたけど、ジェネラルの正体があの感じだったってことは、「朱ちゃんが頑張ったから」という結果論ではあるかもしれないが、やっぱりシビュラの手のひらの上なんよな。どーせシビュラのことだからジェネラルが北方に存在していることは知っていただろうし、そのジェネラルが根本的にシビュラ体制を揺るがすような存在にならないということも何となく理解はしてたんじゃなかろうか。その上でシビュラに影響がない範囲で面倒な連中にギスギスを生み出して小競り合いを起こし、その果てに得られるおこぼれで更なるバージョンアップを狙うと。一応ディバイダーによる係数操作はシビュラの統治に影響を与えかねない要素の1つではあったが、ここまでの作品で係数の誤魔化し方は色々とあったので今更大きな問題でもない。「3」で使われた手段に比べたら圧倒的に負担が大きくて大規模な詐術には使いにくいし、今回登場した砺波のようによっぽど1つのことに執心して事を成す胆力のある人間がいなければ不安要素たり得ないだろう。2期の鹿矛囲みたいなイレギュラーの方がよっぽどあぶねぇ要素だし、今も昔もシビュラにとっての最大のリスク(そして最大の功労)は朱ちゃんや槙島のような豪胆な免罪体質である。まぁ、だからこそ今回のラストシーンなのだろうが。

 こうして「映画のシナリオとしては一応『敵対勢力』に見えるが、その実敵でもなんでもなく、ただ主人公チームを振り回すだけ」の存在と対峙し続けるという設定の時点で今作の特異さが極まっている。朱目線で一番注意すべきが自分の上にいるシビュラなので、何を心配しても取り越し苦労だし、どれだけ手を回しても骨折り損。本当に救われない世界だからこそ、朱も狡噛もこれだけの無茶をして3期へと続いていくのである。「まーたシビュラが悪い事してやがる」の最新版として、きちんと他のシリーズと被らずに新しい側面を切り出せてるシナリオは相変わらずお見事。まぁ、その分重さが本当に桁違いになってしまったが……そして雑賀先生の犠牲、ミハイル兄の犠牲などなど、久しぶりにシビュラが遠慮なく人間を殺しまくってる状況でもある。そりゃま、朱ちゃんがキレるのも無理ないことでね。朱ちゃんがあんだけ体張ってやってることでも、シビュラからすりゃほんとに痒いくらいのダメージなのがたまらんわ。

 そうして「救われていない未来」へと繋がっていく話なので最後まで見たからとて達成感も無ければ爽快感も無い。本当に救われない劇場版になったわけだが、そうしてただ無情にすぎる景色こそがPSYCHO-PASSだと信じて疑わないファンであれば、ちゃんと望んでいたものが得られる作品になっているのもまた事実。悪辣なシビュラの振る舞いはもちろんのこと、個々のキャラクターの生き様が短い時間にギュッと詰め込まれているのはやっぱり嬉しいですよ。今回は徹底して朱ちゃんにスポットがあたり、常森×狡噛の正規カップルの絶妙な距離感がいろんな角度から掘り下げられた。ラストシーンに向かう2人の「入獄」「出獄」のタイミングとかも面白いし、朱が狡噛のアドバイスを受けて我慢していた涙を獄の中で初めて溢れさせるのも色々と込み上げてくるものがある。ほんと、朱ちゃんは真面目で、狡噛のことを信じてるんだよなぁ……。

 そして僕らの推しキャラに改めて触れておくと、今回もギノさんは超格好良かったですね。最初のツンがデカすぎてその後自然に狡噛相手にデレてんの見て「どないやねん!」とニヤニヤしちゃうこと請け合い。阿蘇に乗り込んだ時の、何一つ打ち合わせしてないのにツーカーで背中預けちゃうとことか、ほんとイライラしていいです。「お前に聞いてるんじゃない!」の「子供か!」具合が実にキュートでした。

 そして我らが霜月美香さんのドタバタっぷり。シビュラは今回のゴタゴタで朱ちゃんを消して「安全策」を取ろうとしていたようだが、そこを救ったのが霜月さんだったという衝撃の事実。ええ子やねんて。いやごめん、いい子ではないけど……悪くない子やねんて。最後の一斉出動のシーンの憎まれ口、「べ、別にあんたのためにサポートするわけじゃないんだからねッ///」ってテンプレのツンデレやってんのかと思わせといて、よく考えると「わたし絶対に危なっかしい現場なんていきませんからね」っていう全力の保身にもなってるあたりが最高に霜月。

 狡噛さんをはじめとする最前線の連中の激闘も当然見どころになっており、今作はサンボなんかをベースにしたあまりにもねちっこすぎる徒手空拳での殴り合い描写の執拗さが個性爆裂ポイント。ほんと、劇場アニメでこんだけ丁寧に関節取ったり、投げ合ったりの細かい肉体技の応酬に時間かける作品は他にないでしょう。こんだけ嘘(フィクション)まみれの近未来サイバーサスペンスなのに、なんで格闘シーンになるとあり得ないくらいにリアルを追い求めるやら。そのこだわりこそが唯一無二を産むわけですけどね。

 他にももっと触れたい部分はあったはずなのだが……上述のように記憶の時系列がぐにゃぐにゃになってしまったので、これ以上余計なことを書いて熱心なファンじゃないことがバレてしまうとまずいのでこの辺にしておこう。とりあえず、あまりにもナイスなおっさんキャストがひしめいていて「低音ボイス多すぎぃ!」ってなるので、イケおじ大好きな人はそれだけで見る価値ありですよ。東地さんとか菅生さんとかが既に出てる状態で新登場した外務省のお偉いさんが土師さんだったのはさすがに笑ったわ。このラインナップだと山路さんですら高音になってしまうんじゃないかっていう。イケおじはイケてるところがいいと思います。まる。

 

 

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