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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 新規プリキュア大集合、第20話。スイートプリキュアは巫女になれる。うむ、間違った解釈ではないよな(いや、ソラは巫女ではないのか)。

 物語に収束を促すのは、島で起こった過去の出来事を追想する過去話。あまりにもあっさりとヘッドの「正体」が明らかになり、それに加えてまるで現代の写し鏡のように、過去にも島で起こっていた三角関係の秘話が明らかになる。

 今回の主人公は、常に影となって綺羅星を支えていた男、カタシロ・リョウスケである。彼は、彼こそは、綺羅星の根源たるオリハルコン物質の発掘、調査解明を運命づけられた、この島における綺羅星の源泉ともいえる存在。印を代々受け継いできた彼は、ソラと呼ばれる許嫁が存在していた。しかし、そこに現れた流浪の絵描き、ツナシトキオ。男も女も問わずに魅了していく謎の男の絵に惹かれたリョウスケであったが、気づけばソラまでもが彼に心酔しており、「印の伝達」を行う謎のおホモだちまで現れる。これによって、トキオはこの島で必要な地位とツールを全て手に入れ、リョウスケは、それを止める手立てもなく、止めようとも思わなかった。その結果、事故によって狙った印を手に出来なかったトキオに対し、自らの印と能力を受け渡してしまうまでに至る。最終的に彼は綺羅星という組織の「王」として君臨するようになったわけで、この関係はまるで「王」とそれに付き従う「戦士」のようではないか。

 そして現代。(まず間違い無く)トキオとソラの子供であるタクトが時代を超えて島を訪れ、今再び、王と巫女を巡っての奇妙な三角関係を築いている。リョウスケは、自らのソラに対する愛の形の象徴たる懐中時計を見て、一体何を思ったのだろうか。懐中時計は、おそらく島を離れたソラにリョウスケが託したもの。それが肉親であるタクトへわたり、さらにこれが誕生日プレゼントとしてワコに渡った。不器用だったリョウスケは時計の中に秘められた自分の思いを結実させることが出来なかったが、タクトはその時計を使って、ちゃんとワコに思いを伝えているのだ。この歴史の不可思議な悪戯は、今後どんな顛末を迎えるのか。

 ヘッド=トキオ=レイジの奇妙なキャラクター性も、今回は強いインパクトを残すものになった。現れた直後はただの木訥な絵描きに見えた彼だが、周りの人間を一発で魅了してしまう不可思議な魔力はその時点で持っており、事実上寝取った形になるはずのソラ・リョウスケとの関係において、トキオは結局誰からも敵意を向けられていない。この奇妙な関係はリョウスケの不可解なメンタリティから起こるものであるが、それが魔法のようにトキオに絡め取られていく様は、二人の逢瀬をリョウスケが目撃した夕暮れの展望室で明示されている。会話を続けるうちにトキオの周りに増え続けるキャンバスは、彼の魔性の象徴たる「絵」が少しずつ版図を広げ、リョウスケの心を浸食していく様子を表す。そして、そのキャンバスに描かれているのは、許嫁であったソラの生まれたままの姿であるのだ。絵の中にはソラの魂を、そして、その絵を使ってリョウスケの魂までも捕らえてしまったトキオは、ミヤビレイジと名を変え、新たな時代においても、飽くなき野心でこの島の最奥に位置する「王」を目指している。

 今回サブタイトルにあった「虹」というツールも非常に印象的に描かれており、リョウスケはその美しい虹を、全ての発端の事件として記憶している。そしてその絵が完成して以来、毎日のように虹を見続けている。あまりに美しい虹が持つ束縛の力が、絵という「永遠に閉じ込めるツール」によって、リョウスケに影響を及ぼしている。また、虹は「架け橋」のイメージもある。綺羅星の部屋に飾られた絵の虹は、海岸に佇む女性、ソラの頭を越えて、その先を何処かへとつなげているのだ。それは、描き手となったトキオの元へか、はたまた別な何かになるのか。さらに、虹は現代にも現れた。水遊びをしながらはしゃぐタクト・ワコ・スガタ。ホースの水によって生み出された虹は、リョウスケの目にはワコとタクトを繋ぐ架け橋にも見えた。新たな時代の若人達の運命すらも、トキオの虹は動かそうとしているのだろうか。

 絵画というモチーフを使っているために、様々なイメージが膨らむ何とも印象的なエピソードとなった今回。よほどのどんでん返しが無い限りは、今回示唆された「含意」はそのまま受け取って構わないものであるのだろう。全ての元凶はヘッドであるミヤビレイジであり、タクトが打倒すべきは「父」としての綺羅星である。その先にあるワコとの関係については、父と同じように魔力を持ってこの島を浸食してしまうのか、それとも、今回積極的なアプローチを見せていたスガタの気持ちを守り抜き、余所者は再び島の外へと出るのか。どちらに転がるか分からない最大のテーマから、今後も目が離せない。

 そして、そんな濃密なダブルトライアングルのせいで、今回ちょっと印象が薄かったのは、頭脳プレイに出た割には噛ませ犬ってレベルじゃなかった可哀想なキャメルスター。「タクトを弱らせてから攻めればあっさり巫女の封印とか解けるんじゃね?」というのは、あまりに当たり前すぎたし、流石に姑息なので誰もやってこなかった作戦。目の付けどころは良かったはずなのだが、分かりやすすぎた上にスタンドプレーが目立ちすぎたために、わずか一週で復活したニードルスターの制裁を受けることになってしまった。1つのゼロ時間に3つのサイバディがひしめき合うっていうのも、終盤らしい展開ではあるけどね。キャメルスターの第1フェイズは、今まで出てきた中でもトップレベルに使いやすそうなものだった上、ちゃんと利用すればこれ以上ないエロ能力だったので、あっさり負けてしまうのは全国の青少年に失望を与える結果になってしまっている。血清打たれる前に攻めときゃ良かったのに……なんで微妙に情けをかけてしまったのだろうな。バニシングエージの連中は本当に間抜けばかりだ。

 そして、そんなキャメルスターから探りを入れられたり、タクトとの接近度合いが回を増すごとに上がっているのはひがにしの巫女、ケイトさん。年頃の女性が喫茶店で「有機化学」ってのもどうかと思う。そして、ハブに襲われたタクトに対する迅速な救急処置と、ただでさえ危険なレベルのタイトスカートをさらに破いてくれるサービス精神。やっぱりこの島の巫女はよくできておる。個人的にはこのままタクト×ケイトでもいい気がしてきた。っつうか、今回のトキオエピソードを「過去の訓話」とするなら、ワコはスガタの下に落ち着いた方がハッピーエンドっぽいし、ケイトはタクトで我慢してくれないものだろうか。「二人に邪魔者扱いされた者コンビ」とかで。

 今回は巫女ソング歌唱が無かったのがちょっと残念ですが、次回予告の画面にはなんとあのサカナちゃんが再登場。よし、私の最大の願いである「最終回で巫女4人の大合唱」が実現する日も近いかもしれん。

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