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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ジョージ格好いいよジョージ、第6話。今回はバトル無しエピソード。その分、じっくり画面を見ることが出来る回でもあります。

 シナリオラインとしては非常に明確な「巨悪」が判明する転機となるエピソード。エルクレスと呼ばれる「夢魔の元締め」の存在が判明し、メリーの身の上の謎も何となく明らかになった。さらにそれに付随して夢路の夢の中での傷と現実の関係や、様々な夢魔がどのようなスタンスで「世界」を構築し、対峙しているのかも分かる。説明役として登場してくれたチェイサーは無駄に格好いいだけでなく、治療役だったり、夢魔としてのサンプルの1人だったり、無理矢理夢に引きずり込むことでメリーと夢路の関係性を進展させたりと、八面六臂の大活躍である。1話で出てきた使い切りだと思ったキャラがこういう風に重要な役割で絡んでくれるっていうのは、ちょっと嬉しい。

 バトルがないおかげで山内コンテの特殊性が些か見にくい画面ではあったのだが(あと演出が違う人だからかも)、今回メインで描かれたのはメリーの心配であったり、「夢無くし」に対しての言いようのない不安であったり、夢路の男の子らしい決意であったり、目に見えない部分で現れる「心情」の重さがあるので、要所要所での山内コンテの重さが効いてくる。明快な1枚絵で表現する「止め画」の技法は分かりやすいインパクトを与えてくれるが、逆に「見せない」ことによる心情の描出もさりげなさが印象に残る作劇法。今回なら、夢路の見舞いに友達が訪れたシーンで、メリーが涙を拭って強気な笑顔を見せるカットがあるが、実際には涙を拭う手元ではなくて膝元にカメラを固定してみせたり、ずっと仮面を付けて表情が「見えない」チェイサーの心情が止め画とカット割りで少しずつ彫り込まれていくのをみせたり、緊張感を維持して飽きさせないだけの画面になっている。

 他にもチェイサーの飲むワイン(?)の瓶を通した魚眼越しのような独特の歪んだ画面とかはいかにも山内さんらしい変化だし、この作品の最大の胆を意識してなのか、最終的に必ずメリーのヘソにズームが固定される偏執的なカメラワークも秀逸だ。最初にメリーが奮起して立ち上がるシーンなんかは、中途半端な位置にカメラが固定されていたので「妙だな」とおもわせられるのだが、メリーが立ち上がると、ちょうどヘソで止まるように出来ていて「あぁ、なるほど」と思える。ラストの夢路に抱きつくシーンも同様。どこまでヘソなアニメなんだよ。

 やっぱり癖があるコンテワークの方が見ていて楽しめますな。時折この作品を評して「画が動かない手抜き作品」みたいなことが書かれているのを見ることがあるのだが、本気で非難しているとすれば(ネタとして言う分には知らんけど)、これほど勿体ないことは無いと思う。「動かす意味」を考えながらアニメを見ているなら、必然的に「止める意味」についても考えるべきだと思うんだけどね。止め画に意味がないとか言い始めると、「NOIR」とか絶対見らんないじゃんね。

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