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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 独占欲と自己嫌悪にまみれた、二人の幸せがにじみ出る第9話。軽口に軽口で対抗し、それをまた軽口で返す。こんな関係ならずっと飽きることなくやっていけるんだろうなぁ。

 前回エーブや酒場の娘から聞き出した情報を元に、街の書記であるリゴロを訪ねる2人。彼の家でのやりとりの方がストーリー上は重要なのかもしれないが、基本的にリゴロはいい奴のようなので、特に権謀術数に富んだやりとりがあるわけでもなく、すんなりと求めていた情報が手に入ってしまう。彼の家で面白かったことと言えば、年若い修道女にちょっと相好を崩したロレンスをホロが踏みつけたシーンくらいだろうか。

 むしろ、今回の見どころはそこに向かうまでの道すがらの会話劇だろう。相手を思うことと、相手に望むことの裏表の関係、そしてそれを取り巻く独占欲と、どうしようもない自己嫌悪。二人ともまつわる心境は同じでも、互いに相手に繰り出すカードは違う。最近すっかりホロの扱いを覚えたロレンスは「基本的に下手から回ってホロの自尊心を満足させつつ、足下を掬う」という戦術をマスターしたようで、これに素直な本音を織り交ぜて彼女の機嫌を損ねないように会話をくみ上げる。ホロはそのことを重々承知した上で、まるで合い言葉であるかのように、いつもの軽口を繰り返す。水たまりを越えるシーンでは今回唯一ホロの尻尾が揺れているのが見て取れるが、過去の思い出よりも、今受けている独占欲の方が彼女の願っているものなのは間違いないようだ。

 食堂の人間をまるごと巻き込んでの夕食を終えると、薄闇に沈んだ夜の時間。こちらは軽口だらけだった昼の顔とは裏腹に、ホロはロレンスの理解の及ばないところで本音を漏らす。しどけなく横たわるホロと、生唾を飲み込むロレンス。もう、本当にさっさと答えを出して欲しいもんです。あー、でも煮え切らない様子の相手に手をさしのべるホロも愛らしいなぁ。今回も夜の闇は過剰に暗い演出が維持されており、わずかな光の中で浮かび上がる二人の表情が、暗にその近さを示唆している。

 最後のシーンでのエーブの爆弾発言は衝撃的であるが、今のところその真意は分からないので保留。一筋縄ではいかないヤツなのは分かっていたが、果たしてどんな「無謀な商談」が持ち出されるやら。現状、ロレンスが間違った選択をするとは思えないのであまり気にはならないのだが、さて……

 今回はいつにも増して、この作品の売りである背景美術の美しさが際立った。リゴロ邸の目の覚めるような庭園もそうだが、そこへ向かうまでの裏路地のごみごみした感じ、そこを抜けた田園の小道の雨上がりの空気感まで。立ち並ぶ家々の形がどこか独特で、きちんと街ごとの特徴が描かれているのが興味深い。本当に、きれいな世界です。 

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