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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 なんだか色々複雑な気がするけど、整理してみると案外なんてこと無い第3話。この空気作りはいかにも「BACCANO!」と同じ群像劇の作者だなぁ、という気がするが、雰囲気を総括するナレーションを担当する声優が変わるだけで、随分作品のイメージが変わるというのが面白い。今回サイモン役の黒田崇矢がナレーターも務めた(というかサイモンの自分語りとして進行した)ということは、どうも前回の沢城も作中人物がナレーションをしていた、ということになるらしい。つまり、作中一度もしゃべっていない人物、首無しライダーの声は沢城みゆきだったということだ。こういう判明の仕方も面白いなぁ。

 さて、相変わらず視点が散らばって騒々しい進行であるが、正直言って、Aパートまでの展開は少々退屈。せっかくの主人公だが、帝人がメインを張っているシーンってのはあくまで単なる男子高校生目線でしかないし、園原との関係性も今の時点では見えてこない。紀田が一人で画面を盛り上げようと空回りばかりしているのが印象的で、「そりゃまぁ、普通の学園ライフではそこまでエキサイティングな場面もないわな」というのが素直な感想。また、1話でもしばしば登場したチャット画面による会話のシーンは、台詞が文字として画面上に表示されるので筋を理解する上では大変親切な演出なのだが、流石にこればかり続けられると画面的には退屈なものになる。あのシーンが純粋に「街に流れるうわさ話」を具現化したシーンであるとしたら、今後もあのまま続けられるとちょっと不安。もちろん、あそこで会話している登場人物(ハンドルネームは「ゼットン」とかがいたけど)が今後のストーリーで密接に関わってくるならば的外れな要求でしかないけど。今回で言えばやたらと「ダラーズが怖いですね」と言っていた人物が何となく気がかりではあるのだが、ああいうところも今後の展開の伏線になっている……のかなぁ。ちょっと記憶に残りにくい気がするのだが。

 そして、そんなちょっと退屈なシーンを抜け、Bパートに入るとこの作品の持ち味である無茶苦茶加減が良い感じに出てくる。園原のいじめのシーンを帝人達が目撃するところから始まり、前回好き放題やってきちんとキャラの固まった臨也の再びの活躍。相変わらず口をつく台詞は厨二全開で背筋に来る内容なのだが、「勝手な思いつきでいじめを止めに入った」ことが分かりやすく、決して「良い奴」ではないというのが伝わるシーン。神谷先生も楽しそうです。そして、現時点では作中で最もやっかいだと思われていた臨也をたじろがせるほどの化け物、平和島静雄の登場。1話ではぶん投げられた自販機だけが見えて、前回は人をブン殴ってるシーンが確認されたわけだが、今回はあの臨也に冷や汗をかかせるというだけでも充分な存在感。「静雄は話が通じないから嫌い」というのは非常に分かりやすい得手不得手の関係性を表しており、純粋な力の権化としての静雄と、悪意の権化である臨也との対比が面白い。この人の書くキャラクターって、殺意の権化であるレイルトレーサーとか、シンプルな属性を突き詰めているから見やすくはあるんだ。

 クライマックスとなる格闘シーンはなんだかちゃちい画面なのだが、そのせいでかえって静雄の浮世離れした強さや、帝人から見た池袋の姿の嘘っぽさが見え隠れするようだ。そして再びぶん投げられた自販機を軽々と受け止めるサイモン。自販機を投げ返す一瞬だけ彼が流暢に日本語をしゃべってみせるシーンはものすごく色んな含意がありそうだし、静雄の拳を軽々と受け止めるサイモンは、臨也たちよりもさらに上位の存在でありそうに見える。こうして数珠つなぎに「力」の連鎖を見せることで、登場するキャラクターたちをみんながみんな「なんだかわからんけどすげぇ奴だぜ!」と見せつけるというのは、なかなか効果的な演出ではなかろうか。

 カラーギャングを巡る池袋抗争に、臨也が池袋を訪れた理由、そして帝人と園原の関係の行方など、相変わらず状況は散らかりっぱなしだが、ズルズルと様々なファクターを引きずりながら見るのがこの作品の正しい視聴体制なのだろう。次の主人公は、誰になるのかな?

 余談ではあるが、放送中のCMで臨也と静雄のトークから静雄がセバスチャンにパスする中の人ネタはちょっと面白かった。「うみねこ」の戦人の時はいまいちだと思ったけど、ここまで吹っ切れた暴れっぷりなら、小野Dもいい仕事してくれていますな。そういや、戸松どこいった。 

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  何で神谷キャラってのはこうもネームが多いんだろうと訝しがらずにはいられない第2話。胡散臭い厨二台詞を朗々と語らせたらここまで堂に入ってるのもなかなかのもの。当然怪しさも折り紙付きだ。

 さて、前回1話の感想で「あまりに大量のキャラクターが乱立してるせいで相変わらず覚えられないな」みたいなことを書いたのだが、製作側がそんな簡単なことを想定していないはずもなく。今回も「BACCANO!」の時と同様に、同じ時系列を重層的に描くという手法を採ることで、視聴者に余計な負荷を与えずに新規の情報を注ぎ込むことに成功している。また、オープニングテーマの合間に前回のあらすじが挿入されており、これも視聴者の導入を助ける「BACCANO!」と同じサービス。なかなか気が利いている。これで延々同じ日の出来事のみを繰り返せば「空中ブランコ」になるのだけれど、流石にそこまでのことはしないかな。「BACCANO!」にはさらにここに時系列シャッフルも加わったわけだが、この作品はそこまで時代を飛び越える必要も無かろう。帝人が池袋を訪れた日がスタート時点と考えられるので、多分それより前に戻ることもない……と思う。何にせよ、分かりにくいものをそのままにされずに一安心であった。

 今回の主人公は、前回突然暴漢に拉致られた戸松キャラと、神谷ボイスの「情報屋」、折原臨也。戸松キャラの方は今回メインで登場してたからてっきり群像劇に含まれるいちキャラクターなのかと思ったのだが、公式にもwikiにも載ってねぇでやがる。もうスポットが当たらないってことなだろうか。でもわざわざ1話割いてエピソードを扱ってたわけで……よく分からないですな。名前は神近莉緒っていうらしいです。

 前話の一部で描かれた少女拉致事件の全貌が別枠から描かれており、一部のシーンはそのまま画面が流用されているので流れは分かりやすい(作画の手間の削減も出来てお得だ)。その上に沢城みゆきの安定感のあるナレーションが重なり、前回とは打って変わって親切な構成。神近が家族に対する信頼を失うシーンの何とも居心地の悪い緊迫感や、臨也が神近の内面を揺さぶり嬉々として振る舞うタガの外れたシーンの突き放した雰囲気など、きっちり作品の「空気」が出来ているのが感じられる。郵便受けに入れた手紙を母親が回収するのをミラー越しに見つめるカットや、しばし躊躇した後に神近がスッとビルの向こうへ消える身投げのカットなど、極力キャラクターの持つ体温が感じられないような硬質なイメージは、あくまで観察者たる臨也の性格を描くための演出だろうか。どこか「地獄少女」に近い厭世的なイメージが伺える。

 画面が賑やかで、ややもすると厨二世界以外の何物でもない数多のキャラクターの交わりが、都会の喧噪の中で淡々と描かれていくのがどこか癖になる。そのおかげで、臨也の突き抜けた「人嫌い」の様子や、途中で出てきた自販機ぶっ飛ばし野郎の弾けた言動が良い感じで際立っているわけだ。2話目でまだまだ掴みきれない部分は多いのだが、この作品も存外楽しめそうである。

 ただ1つ心残りなのは、流石にナレーションに依拠しすぎではないか、という点。今回の内容は神近の半生をぎゅっと1話で描かなければいけなかったので尺が無いのは分かるのだが、彼女が両親に対して信頼を失っていく過程や、迷いながらも拉致集団についていくと決意した過程、そして最後に首無しライダーに助けられた後に両親を許そうと思い直す過程など、ナレーションによる説明以外にも、画による演出でもう一工夫して欲しかったところ。難しいのは分かるのだが、物語の胆となる心情の変化が多いので、このあたりが画面にしっかり落とし込めるようなら、非常に質の高いドラマが見られるようになると思うのだが。もちろんみゆきちのナレーションは聞きたいけど、現時点ではあくまでナレーション(多分原作の文章そのままなんだろう)に寄りかかりすぎている感がある。

 まぁ、贅沢な注文ですけどね。次の話ではどこの誰に話が向かうんでしょうかね。

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