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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  オープニング変わった、第5話。先週あたりに、この作品のオープニングを担当していたアーティストが麻薬所持でしょっ引かれたというニュースを見て、「あちゃぁ、まだまだ始まったばっかだってのに災難だな」と思っていたら、予想以上に対応が早くて驚いた。天下のNHKはこういうことの処理は容赦ねぇな。流石に替えの映像や楽曲があったわけではないので、画面はそのまま、作中で使われる音楽にSEを入れただけのその場凌ぎのものでしかないが、それでもなんとなくやれているだけでも頑張った感は出ていますよ。

 で、そんな世事とは一切関係なく、作中でも時代は進んでいく。前回、利休との会談で否が応でも自らの内にある野心を意識してしまった秀吉が今回の主人公。「信長討つべし」の利休の案は、忠臣としての地位を確立した秀吉には聞き入れるわけにはいかないものである。しかし、その気持ちは常に己が内にあったもの。利休の進言をその場で正すことも出来ず、熟考した後に斬って捨てることも出来ず。自分の業の深さに呆れながらも、秀吉は止まれぬ坂道を転がり始める。そして、その矛先が向いたのは信長自身ではなく、事前に不和の気配を感じさせていた光秀の方。猿が猿知恵を回し、忠臣の中の忠臣を揺さぶりにかかる。秀吉自身の手による横腹の小さな傷は、比べものにならない傷を光秀の心に残し、それが、この後で信長を焼き焦がすことになるわけだ。まことに、秀吉という人物は恐ろしい。

 腹の探り合い、謀略、野心、そして忠義。様々な思惑が交錯する人間模様を見ていると、やはり戦国時代なのだな、ということを改めて思い出させてくれる。自らの立ち位置を心に決めた秀吉は、利休との密談の証拠を消すために、いとも容易く門番2人を斬って捨てた。後にその野心を海の外にまで広げることになる関白殿の冷淡な行動力が、遺憾なく見せ付けられる場面であった。

 そして、そんな猿の思惑に完全に踊らされる形となりそうなのが、忠臣・明智光秀である。主君の振る舞いには多少の不満はあるものの、そこはあくまで主従の関係。信長の器は認める以外に無いものであるし、自分の気持ちや、家臣からの不満などは二の次であったはず。しかし、そこに突然現れたのは、自分と同じような立場に思い悩み、涙を流した秀吉の姿。あの気丈で飄々とした信長の側近が、自分の前で情けない泣き顔を見せた。これは、男として見過ごせる事態ではない。何が自分のため、家臣のため、そして国のためになるのか。光秀はしばし思い悩むことになる。

 秀吉と光秀。2人の英傑の感情の揺れや決意が、今回も見事な止め画と「目」の演出で見せ付けられる。また、雨の中、家臣を切り捨てて修羅の道を歩み始めた秀吉の後ろ姿や、庭木をいじる平穏な日々を送っていたところに、予期せぬ涙を見せられた光秀の困惑など、1つ1つの感情が、言葉ではなく表情や仕草で見えてくる。相変わらずの重厚さである。秀吉の悪そうな顔が、単なる悪役ではなく、こもごもの思いを秘めた天下人の風貌に見えるように描かれているのが本当に気持ちいい。

 で、そんな重苦しい雰囲気などどこ吹く風なのが、我らが主人公、左介さんである。決意に揺れる秀吉がひたすら自問を続けている間も、信長に送られた名馬を見て飛びつかんばかりに喜び跳ねているだけだし、高山右近にもらった「良からぬ気を起こさぬお守り」としての十字架も、名物の馬を見れば心がよろけて意味が無いし、何事も無かったかのように秀吉に渡った名品をかすめ取る小悪党っぷりは磨きがかかる。上司が「天下を取るために主君を裏切るどうか」で悩んでいるにもかかわらず、その間、部下は必死で偽の杓をこさえたり、ムラムラしちゃったからかみさんを呼び出したり。ほんと、武士としては最低の男である。しかし、だからこそ利休も秀吉も「面白き男」と評しているわけだが。「神を信じるか」って聞かれて、「3つの茶入れ」って答える時点で人として駄目だよなぁ。

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