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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  モヤッとがもっと、第6話。前回までの流れで「なーんかすっきりしないから応援しにくいなぁ」と思っていたのだが、今回の展開でそれが少しずつ「見える」ものになってきた。この作品、本当に難しいっすわ。

 「ディールで何が起こっているのか分からない」「何が強さなのか分からない」「公麿のスタンスが分からない」「何が正しいのか分からない」。分からないことだらけの作品だ。そして、「わからねぇよ」と文句を言うのが当然の流れだと思っていたのだ。ただ、今回のエピソードを見る限りでは、「わからねぇんだよ」というのがこのアニメの主張であるように見えた。ただでさえ何が正義なのかが分からず、主人公の公麿が金融街で何をすべきなのかがはっきりしないという現状。少しずつそれが解題されていくのかと思いきや、今回追加されたのは、椋鳥ギルドにも相容れない、更なる勢力である。おかげで公麿は、ますます何をしたらいいのか分からなくなってしまった。

 この流れで、敵対した宣野座が単なる悪役として描かれていれば問題ないのであるが、公麿はあくまで第一印象で「感じが悪い」と言っただけであり、別れの顛末をみる限りでは、最終的に宣野座の主張が「間違っていた」という結論は出されていない。陳腐な言い方をすれば「それぞれの正義」が施行されたことが示されただけで、結果的にはいつの間にか公麿が勝ったコトになっているが、少年漫画のように大逆転の瞬間が描かれるでもなく、一気に時間が飛んだかのように結果だけが示されたのである。「時間の切断」は以前も触れたこの作品の特徴的な演出方向ではあるのだが、今回も様々なパートに用いられ、「わからなさ」に拍車をかけることになった。この、飛び飛びで、しかもみっしりと詰め込まれた窮屈なシナリオラインは、まさに公麿が体感している「訳の分からない金融街」の存在そのものではないのか。

 また、「いつの間にかディールが終わっている」「何かしたらいいとは思うけど、思っていることがそれぞれ違うし、何が正解かも分からない」という状態は、実際の「金融」「経済」というテーマを大胆に表した結果であると見ることが出来る。経済はゲームに例えられることが多いが、国家規模、世界規模で見れば、誰がいつ、どこで勝ったかなんてことは分からないものだ。金融街においては、更に「未来」なんて訳の分からない担保までかかるわけで、そうした「勝ち負け」「正誤」がどんどん分からない状態になっていく。そうした「わからなさ」そのものが、このアニメの全体像なのではなかろうか。

 結局、今回だけで公麿はジェニファーに出会い、宣野座に出会い、三國と対話をした。これだけで3つのスタンスとの交流が行われており、正解を見いだすことなんて不可能な状態だ。その上で、三國のいう「戦って勝つことが真摯さである」という論調は、特別優位なものとも見えてこない。今現在与えられている明確な行動指針など、真朱に伝えた「勝ちたくもないが、負けたくもない」という、結局いつも通りの公麿の経済観念だけなのである。これがジェニファーの言う「金のこと以外も見える目」の結果だとしたら、今後はますます、分からないことが生み出され続けていくのだろう。

 ふむ、このモヤモヤした感じも、それでいいと分かれば絶妙な味である。とても綺麗に着地できる状態にはみえないが、一体どんな形で蹴りを付けられるのか、お手並み拝見と行きましょう。

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